名作映画「ローマの休日」の名言から英語を学ぼう!

ローマの休日、roma in holiday

突然ですが、英語学習者の皆さんに質問です。皆さんにはお気に入りの洋画はありますか?その洋画を活用して、英語の勉強をしたことはありますか?

実は洋画は英語学習にとってたくさんの新しい英語表現がリアルなシチュエーションや文脈から学べる宝庫なんです!

自分のお気に入りの映画の主人公の気持ちになって、感情移入しながら英語を聞くのは、ただ参考書の問題をといたりリスニングの問題を解くこととは全く効果が異なります。

今回は、世界中の人たちに今も愛される大女優オードリー・ヘップバーン主演の不急の名作「ローマの休日」の名台詞を題材に主人公になりきって英語学習をしていきましょう。

ローマの休日ってどんな映画?

1953年にアメリカで公開された「ローマの休日」。

この映画に主演したオードリー・ヘップバーンは当時まだ無名の女優さんでした。このローマの休日への主演をきっかけに、一気に世界中から愛される名女優への道を駆け上がっていきます。

ヨーロッパ最古の王室の王位継承者であるアン王女(オードリー・ヘップバーン)は、親善旅行のためヨーロッパ各地を飛び回る毎日を過ごしていました。笑顔で元気にふるまっているように見えても、分刻みのスケジュールやスピーチ続きのイベントに出演し続ける彼女はある夜ヒステリーを起こしてしまいます。

鎮静剤を投与してもらったものの寝付けないアン王女は、ふとした思いつきで訪れていたローマの夜の街へとこっそり繰り出します。しかし、先ほど打った鎮静剤が効いてきて、アン王女は夜のローマの街で横になって眠りについてしまいます。

そこへ偶然、アメリカ人の新聞記者ジョージ・ブラドリーが通りかかります。若い女性を一人で街に放っておくことはできず、彼はしょうがなく彼女を自分のアパートに連れて帰ります。翌朝、まだ寝ているアン王女をそのまま部屋に残し新聞社へと向かったジョージは支局長から「アン王女の記者会見が中止」だと聞き、そこで初めて昨夜連れて帰った彼女がアン王女だと気づきます。

若手新聞記者のジョージは、アンがローマの街を歩き回る様子を記事にすれば大スクープになるだろうと思い、支局長に破格のボーナスを約束させるのでした。

アン皇女は、ジョージの部屋で目が覚めた後、やっと手に入れた自由をどのように使おう?とワクワクしていました。部屋を出て、ジョージから借りたお金で街を散策したりおいしいものを食べたりと、同世代の女の子と変わらない楽しい時間を満喫します。そこへ、アン王女を追ってきたジョージが偶然を装い二人は再会。ジョージの提案で、二人はローマを丸一日楽しむことに。

しかし、アン王女を探す情報局が二人の行方を追っていました。彼らからあの手この手で逃れながらもローマの街を目一杯楽しむ二人の間には次第に強い恋心が生まれていました。でも、お互いの立場上恋心を打ち明けることのない二人。

そして、アン女王は国の義務を果たすために王室に戻ることを決意。ジョーはアン女王と過ごしたこの時間について記事にしないことを胸に誓います。ローマで生まれた二人の絆と恋心は果たしてどうなるのか...? 最後までドキドキとワクワクが止まらないラブストーリーです。

参考資料:ローマの休日:: ストーリー
https://paramount.jp/roman-holiday/story/index.htm

名言1 「あなたにはわからないと思うけど。したいことをするの。一日中ね。」

このシーンは、アン王女が新聞記者のジョージに出会い、彼に対していう言葉です。

王室の任務として任される責任の重い仕事やそのプレッシャーに疲れ果てた王女。そんな生活から解き放たれ、自由のみになった彼女の心から出てきた言葉ではないでしょうか。

You can't imagine I'd like to do whatever I liked the whole day long. I'd like to sit at a sidewalk cafe, look in a shop window, and walk in the rain. Have fun and maybe some excitement. It doesn't seem much to you, does it?
あなたには想像できないと思うけれど、私は私がしたいことを一日中したいの。例えば歩道にあるカフェに座ってみたり、お店のウィンドーをのぞいたり、雨の中を歩いてみたりね。楽しくて、なんだかワクワクするようなことをね。あなたにとっては大したことではないんでしょうけど。

名言2 「すばらしいね。こうしよう。それらのことを一緒にするのはどうかな?」

普通の女の子のように日常生活の小さな幸せを味わってみたいアン王女。

そこで上記のセリフでアン王女が述べたことを、新聞記者のジョージは一緒にやってみるのはどうかと提案するシーンのセリフです。

It's great. Tell you what. Why don't we do all those things together?
素晴らしいね。そうだそれなら、それら全部を僕ら一緒にやってみるのはどうだい?

「Tell you what」は「I'll tell you what」の省略形で、相手に何かを誘ったり提案したりするときによく用いられる英語表現です。

名言3 「どうやったらさよならを言えるのかわからないわ。言葉を思いつけない。」

アン王女の行方を追う情報局から必死で逃れながらもアン王女が「普通の女の子」としてやってみたかったことをローマで叶えていくうちに二人の間には恋心が芽生えます。

たくさんの楽しいことをした後、二人は自分たちがいるべき場所へ戻らなくてはいけません。別れなければいけない時間がやってきます。そんな切ないシーンのセリフです。

I don't know how to say good-bye. I can't think of any words.
どうやったらさよならを言えるのか分からないわ。言葉が思いつかないの。

よくネイティブスピーカーたちが使う表現に、「I don't know how to 〇〇.」という表現があります。〇〇の部分に動詞が入り、「〇〇の仕方が分からないよ」という意味になります。日常英会話でもよく用いることのできる便利な表現なので、覚えておきましょう。

名言4 「ここでいいわ。私はあの角を曲がるから、その先は見ないで。」

そうして、二人はとうとうお別れの時を迎えます。

別れが辛すぎて、なんと言葉を言っていいかわからないアン王女。そんな彼女がジョージに最後にかけた言葉です。

I have to leave you now. I'm going to that corner there and turn. You must stay in the car and drive away. Please not watch me go beyond the corner. Just drive away and leave me as I leave you.
もう行かなければ。私はあの角を曲がります。でもあなたはこの車に残って、そのまま帰ってね。私があの角を曲がったあとは、もう私のことを見ないと約束して。そのまま、お別れしましょう。私もそうするから。

名言5 「私が王族や国家への義務を知らなかったとしたら、私は今夜戻っては来なかったでしょう。今夜だけでなく、永遠に。」

ジョージと別れたアン王女は、王女としての務めを果たすべく、大臣たちの待つ王室へと戻ってきます。

そこへやってきた大臣は「ご自分の責任を自覚されなければいけませんよ。」と渋い表情。その言葉に対してアン王女が放ったセリフです。

Were I not completely aware of my duty to my family and my country, I would not have come back tonight. Or indeed, ever again.
私がもし、自分の家族と自分の国に対する責任を自覚していなかったとしたら、こうして今夜ここには戻ってこなかったでしょう。そう、永遠に。

「aware of 〇〇」で、「〇〇に気づいている、自覚している」という意味です。

また、文章が「Were」で始まり、「Were I not ~~~」と続く珍しい表現ですが、これは仮定法の文法表現の一種で「もし私が〇〇だったら (実際はそうではないけれど)」と訳されます。

名言6 「ローマです!なんと申しましても、ローマです。私は、ここでの思い出を生涯大切にすることでしょう。」

延期されていた記者会面が開かれ、記者たちからどの都市が最も印象に残ったかという質問をされるアン王女。その質問にアン王女は迷わずこう答えます。

Rome! By all means, Rome. I will cherish my visit here in memory as long as I live.
ローマです。なんと申しましても、ローマです。私が生きている限り、ここでの思い出を生涯大切にするでしょう。

ここで使われている「By all means」とは、何かを頼まれた時や聞かれたときに快く、喜んで頼まれごとなどを行うよという意味を込めるときや、何かに対していい印象を持っているときに使われる表現です。「もちろんです。」「ぜひとも。」などと訳されます。

参考資料:第98回 By all means の意味 ニュアンス使い方 例文 | 英会話教材 - サンドイッチ英会話
https://sandwicheikaiwa.com/podcast/podcast98/

ローマの休日 名作映画の英語の名言・セリフ、ネタバレあらすじ - 映画の英語の名ゼリフ、名言集。おすすめ洋画のあらすじ
https://selif.hatenablog.com/entry/2015/06/09/151729

ただのおとぎ話じゃない!名言で振り返る『ローマの休日』の魅力解説!| 映画ひとっと
https://eigahitottobi.com/article/70141/#Oh_you_can8217t_imagine_I8217d_like_to_do_whatever_I_liked_the_whole_day_long

映画「ローマの休日」を英語で楽しんでみよう!

ここまで、不急の名作「ローマの休日」のあらすじと、劇中に登場する名台詞の英語表現を解説してきました。いかがでしたでしょうか?

これまでに「ローマの休日」を観たことのある方はもちろんのこと、まだ見たことがない方はぜひ、今回紹介した名台詞を実際の映像とともに聞いてみてください。

だんだんと深まっていくアン女王と新聞記者のジョージの二人の絆と、二人の身分の違いによる切なさ、ローマという魅力いっぱいの場所の良さを味わいながら、よりリアルなシチュエーションありきで学習すると、今回紹介したセリフの味わい深さをより強く感じられると思いますよ。

nativecamp.net

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