英語を勉強していると、「単語の意味は分かるけど、自分で使おうとすると難しい」ということはありませんか?
今回は日本語に直訳するのが難しい”thrive”について、類義語である”prosper”や”flourish”などと比較をしながら使い方を解説していきます!またthriveを使った熟語の”thrive on”の使い方もご紹介します。
thriveの意味と使い方
さっそくですがthriveの意味を辞書で引くと「栄える、繁栄する、成功する、育つ、成長する」といった意味が出てくるかと思います。
市販の単語帳などでも同じような意味で載っています。しかし、thriveだけにあてはまりませんが英語の文を日本語に訳す時、単語を全て直訳すれば意味が通じるというわけではありません。
英語上級者を目指すには、日本語に訳すのが難しい英語表現の本質的なニュアンスを掴むことが大事になってきます。それでは例文などを参考にthriveの意味と使い方を詳しく見ていきましょう。
thriveの活用
まずはじめに細かいことですが、形式的なことを確認しておきましょう。thriveの動詞活用は定型・非定型いずれの形も持っています。
thrive / thrived / thrived (UK)
thrive / throve / thriven (US)
次に、さっそくthriveを使った例文を見ながら意味を確認していきましょう。
主語が「ビジネス」など、生物ではない場合
この辺りでは新しいビジネスが盛んだ。
この場合「ビジネス」のような非生物の主語を取って、thriveは「栄えている」という意味になります。
また、同じように
現在、彼の会社(の業績)は好調が続いている。
「会社」が「栄えている」ので「(業績が)好調だ」のように訳すことができます。
主語が「植物」などの生物の場合
一方で主語が植物などの生物の場合は、「育つ、成長する」のようなニュアンスになります。
ラベンダーは痩せた土地でも育ちます。
ほとんどのハーブは、一日中直射日光が当たらないと育ちません。
thriveの意味の本質
主語が非生物であれ生物であれ、thriveの基本的な意味は上に見たように「成長する」という点にあります。
もしかしたら勘のいい方は「”grow”との違いは何だろう?」と思うかもしれません。thriveの本質は一言で分かりやすく言うと「いい感じに育つ」という点にあります。それを顕著に示すのが次の例文です。
その植物は日照時間が4時間以下でもよく育ち、ほとんどの(一般的な)庭の土壌でも生き抜くことができます。
この例文では”survive”が最低限必要な栄養素を得て育つというニュアンスで使われています。
ここで、thriveではなくgrowを使うこともできますが、その場合「単に育つ」という情報しか得られないため、いったい何時間日に当てるべきなのかが分かりにくくなってしまいます。一方、thriveの場合は4時間の日照時間でも十分「いい感じに育つ」ということが分かります。
【応用編】形容詞系のthrivingを使ってみよう!
ここまで動詞としてのthriveに焦点をあてて解説をしてきましたが、thrivingという形で形容詞として使うことができます。
一点、注意が必要なのはほとんどの場合ビジネスや会社のように非生物の名詞を修飾して「成長中の」という意味になります。
その国の経済は活発だ。
他には、business, city, culture, economy, industry, populationのような単語の前につくことが多いです。
例えば上の文のeconomyをそのままpopulationに置き換えると、
その国では人口が増加している。
という意味になります。
他には、
ロンドンは瞬く間に繁栄した。
というような表現もできます。
thrive onの意味と使い方
ここまでは”thrive”という単語に焦点をあてて、その意味と使い方について解説してきました。
この章からは一歩進んで、”thrive on”という熟語についてご紹介いたします。
thrive onの意味
thrive onは日本語に直訳するのが難しいですが、直訳すると「〜を糧に成長する」となります。
転じて、多くの場合「(人が嫌がるような困難でも)楽しむことができる」というような意味になります。言葉で説明するよりも、実際に例文を見ながら使い方を学ぶ方が早いかもしれません。
クリエイティブな人は通常、障害を克服することを喜びとする傾向がある。
*overcome: 克服する
*obstacle(s): 障害
ここでは障害を克服することを糧に成長するという直訳でも意味が通じます。また、クリエイティブな人はそういった困難でも楽しむことができると訳してもよいでしょう。
thrive onの使い方
thrive onは”pressure”や”stress”などのような語と非常に相性がよく、また”seem(s) to”としばしば一緒に用いられます。
*seem(s) to ~: 〜のように見える、〜のように見受けられる
僕はあんなプレッシャーのかかる状況は絶対に嫌だけど、彼女はそれすらも楽しんでいるように思える。
彼はああいった逆境にも強いみたいだ。
*adversity: 逆境
衝突を好むカップル/夫婦も中にはいるものだ。
類義語との比較
ここまでthriveという英語表現について解説してきました。
しかしながら、例えば「繁栄する」という日本語を聞いて、”prosper”という英単語が出てくる方も多いかもしれません。そのような類義語との比較をすることで、よりthriveの本質にせまることができます。
prosperの意味と使い方
はじめに比較する類義語はprosperです。
先ほど述べたように多くの辞書などで「繁栄する」という意味が載っています。例文を見てみましょう。
基本に忠実に繰り返すことで、商売は繁盛します。
*basic(s): 基礎、基本
*faithfully: 忠実に
thriveとの違い
thriveとの違いは大きく2つあります。
1つ目は、thriveの方が若干ですがカジュアルだという点です。ビジネスなどで使う場合はprosperの方がより適切だと言えます。
2つ目は、prosperは通常植物などが「育つ」という意味では使いません。例えば、
当時は製造業が盛んでした。
あのチームはカップ戦で常に成功を収めてきた。
のような文のprosperedをthrivedに置き換えることは可能です。
しかし一方で、
ラベンダーは痩せた土地でも育ちます。
のthrivesをprospersに置き換えることはできません。これにはprosperが多くの場合「金銭的に、あるいは経済的に」「成功する」というニュアンスがあるためです。
特にprosperの名詞形である”prosperity”は「成功し、裕福な状態」を示し、”live in prosperity”で「裕福に暮らす」を意味します。
flourishの意味と使い方
flourishもthriveやprosperと同じく「繁栄する、栄える、成長する」という意味があります。
景気が良く、中小企業の業績も好調だ。
ここの豊かな土壌ではほとんどの植物がよく育ちます。
使い方に関してもthriveとほぼ同じ使い方ができます。
thriveとの違い
それでは、thriveとflourishの違いは何でしょうか。
それは、prosperと同様にflourishの方が少しフォーマルな場面に適していると言うことができます。別の言い方をすればそれ以上の違いはほぼないとも言えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は”thrive”という少し難しい単語について解説をしてきました。
単語の難易度自体が高いため説明も少し細かくなってしまいましたが、この記事を読んで
・thriveの意味と使い方
・thirve onの意味と使い方
について理解を深めていただけたら幸いです。
東京出身·在住のSaMと申します!大学では哲学を専攻し、スポーツ関係の職に就くも、アイルランドへの語学留学を決意し退社。帰国後、Cambridge英検 FCE、TOEIC920取得。国際的な英語教師の資格であるCELTA、そしてTOEIC990の取得を目指し、現在もNative Campで英語学習を継続中。英語教師・日本語教師・翻訳家・カレー屋さんのパラレルワークを実現すること、そして小説家になるのが夢です!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.