前置詞「through」は「〜を通って」というように習いますが、実はほかにもいろいろな意味があります。
またさらに「through」は前置詞としてだけではなく、副詞や形容詞としても使われます。
さまざまな動詞と組み合わせて多様な表現をすることができる便利な言葉です。ということで今回は「through」の意味と使い方を徹底解説します!なお、「through」は発音も難しいですよね。頭の「th」の音をしっかり出すようにしましょう。
throughの意味と使い方
「through」は、トンネルのようなものを「通り抜ける」というのが基本イメージです。そこから広がってさまざまな意味を表します。
まず「through」の代表的な6つの意味と使い方を説明しましょう。
通り抜ける
学校などで最初に習う前置詞「through」の基本的な意味は、「〜を通り抜けて」「〜を貫いて」「〜を通って」「〜を通過して」などですね。
私は子どもの頃よくこのトンネルを走って通り抜けた。
私たちは玄関から家具を運び入れた。
弾丸はドアを貫通した。
この政策は昨日議会を通過した。
(人・手段など)〜を通じて
「〜の中を通って」という意味から発展し、人や手段など「を通じて」「を介して」「によって」という意味でも「through」は用いられます。
私は英語の先生の紹介でトムと出会った。
彼らは通訳を介して話した。
私はいつもインターネットで情報収集します。
電話に関する
「through」は、「get」「put」などの動詞と組み合わせると「〜に電話がつながって」という意味にもなります。
この場合の「through」は副詞です。
彼女に電話をしようとしたけどつながらなかった。
なんとか緊急窓口につながった。
そのままお待ちいただけますか? 田中さんにおつなぎします。
〜の終わりまでずっと続く
行為や活動、過程の「始めから終わりまで」「ずっと」、完成や達成まで全体を通して「しっかりと」「注意して」などの意味があります。
この「through」も副詞です。
我々は計画を最後までやり抜かなければならない。
あなたは理解できるまで物事をよく考える必要がある。
困難を経験する
「through」を「go」「live」「get」などの動詞と組み合わせて、大変なことや困難なことを「経験する」「切り抜ける」などの意味を表すことができます。
彼は大変な時なんだ。
私の家族は内戦を生きのびました。
私は昨年離婚を経験した。
彼女はどうにかこうにか入試を突破した。
終わりを表す
「finished」あるいは「over」と同じように、「through」には「終わり」を表す意味もあります。
トンネルのようなものを通り抜けるイメージ、つまり何かを終わらせた、やり遂げたようなニュアンスです。この場合の「through」は形容詞です。
宿題は終わりましたか?
ジョージとは別れたわ。
私たちは別れたの。
throughを使った熟語や表現
「through」を使った熟語もいろいろあります。ここでは日常会話でよく使われる表現を中心にご紹介したいと思います。
look through
「〜に目を通す」「〜を調べる」「〜を見抜く」「〜にさっと目を通す」「〜を通して見る」といった意味になります。
私は、プレゼンの前に自分のメモに目を通します。
カメラをのぞいてごらん。
fall through
「計画などが失敗に終わる」や「むだになる」などの意味です。
私たちの結婚パーティは土壇場になって流れてしまった。
put through
先ほどの解説の中でも述べたように「put through」には「電話につなぐ」という意味があります。
ところがそれ以外にも「put through」にはさまざまな意味があります。例えば「やり通す」「やり遂げる」「達成する」などです。
彼は自分の目標を達成するため、必死に働いた。
また「〜を経験させる」「〜を受けさせる」「〜を厳しく試す」といった意味もあります。
面接官は私の能力を厳しく試した。
さらに「苦労をかける」という意味にもなります。
私はあなたに苦労をかけた。
let me through
「let me through」は「通してください」という意味です。
混んでいるエレベーターや電車の中などで役に立ちます。使い勝手のいいフレーズなのでこのまま覚えておくといいでしょう。
よかったら、通してくれませんか。
降ります! 通してください!
through and through
「まったく」「根っからの」「どこまでも」「生粋の」などの意味があるのが、「through and through」です。
彼らはどこまでも正直な人々だ。
彼女は生粋のニューヨーカーです。
また、「look 人 through and through」で「〜の心を完全に見透かす」という意味になります。
私は彼女の心を完全に見透かした。
pass through
「通る」「通りすぎる」「通り抜ける」などの意味があるのが「pass through」です。
私は入口を通って社長室に入った。
また「ちょうど通りかかる」というニュアンスの場合もあります。主に進行形で使います。
私は地元の人間ではありません。通りがかりの者です。
さらに、「〜を経験する」という意味でも使われます。
ほとんどの人が子どもの時に水ぼうそうにかかっている。
halfway through
「〜の途中で」「半ばを過ぎた」という意味があるのが「halfway through」です。
彼女が現れた時、私は昼食の途中でした。
私は参考資料を半分くらい読み終えたところです。
work through
「〜の間ずっと働く」「取り組む」「克服する」というのが「work through」です。
彼は今日は昼食時間にも仕事をしていたわよ。
ハンディキャップを一つずつ克服した。
see through
「see through」は、「〜を見透かす」「〜を見抜く」といった意味です。
私は彼の嘘を見透かした。
「see through 人」で、「〜の悪い面を見透かす」「〜の悪い面を見抜く」というニュアンスになります。
私は彼の悪い面を見抜いた。
まとめ
いかがでしたか。今回は、「through」の意味と使い方について、たくさんの例文を交えて解説しました。
いろいろな意味がある「through」ですが、使いこなせると日常会話の幅がぐっと広がります。
英語力アップのためにもまずは少しずつでもいいので、ぜひ覚えてみてくださいね。オンライン英会話や英会話スクールで、講師に覚えた英語を試すのも英語上達への近道ですよ。
◇経歴
児童英語講師
オンライン英会話講師
NC英語アドバイザー
英語学習ライター
元大学教員
◇資格
TESOL/TEC(CANADA)
中学校教諭二級免許状(英語)
◇海外渡航経験
25歳で初めて、短期間の語学留学をきっかけに本格的に英語の勉強を開始しました。
雑誌の編集・ライティング、テレビCMの企画・撮影等などの仕事が長く、英語を使っての海外取材や撮影経験も多く経験しています。また海外で日系新聞社の副編集長をしていたこともあります。
◇自己紹介
「英語学習に終わりはない」「継続は力なり」を実感し、50代半ばから毎日英語の勉強を続けて2000日近くが過ぎました。
「楽しく学ぶ!」をモットーに、僭越ながら私の異文化経験や英語の知識などをブログに織り交ぜながら、執筆することを心がけています!ネイティブキャンプのオンライン講師もしています。初心者・初級者限定ですが、ぜひ一緒に学びを続けましょう。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.