IELTSは、英語圏、特にイギリス英語を使う国や地域へ留学したり、就職する時に受ける試験です。
このうち、ジェネラルトレーニングは留学ではなく、現地で就職したり、住んだりする時用の試験。もし、これからIELTSのジェネラルトレーニングを受験するのであれば、対策はきちんとしておきましょう。
受験料が高いので、目標スコアを取るならできるだけ一発でいきたいものです。そのために今回は、スコアアップが難しいと言われるリーディング対策について説明していきたいと思います!
IELTSジェネラルトレーニングのリーディング内容
それでは、早速IELTSジェネラルトレーニングのリーディング内容を見ていきましょう。対策を練るには出題形式がわからないといけません。ということで、どのような内容になっているのか、どれくらいの時間で何問解くのかについて見ていきます。
制限時間と問題数について
目標スコアに到達するためには、まず出題形式を知ることが大切です。IELTSのジェネラルトレーニングの場合、リーディングセクションで出題される長文は3つです。制限時間は60分で、設問は40問です。
IELTSは、英検やTOEICと違って4つの技能、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング力をはかるテストなので、それに慣れているとリーディングの量は少ないと感じるかもしれませんね。
その分、他のセクションに時間を割いているためこれくらいの問題量となっています。
長文は他の英語の試験より長め
しかし、安心するのはまだ早いです!なぜなら、IELTSはジェネラルトレーニングであっても1つ1つの長文がとても長いからです。1つの長文を読むのに、長く続く集中力が必要になってくるのが特徴です。
なかなかその内容がつかめないと、3つの長文のうち1つがダメになってしまうので厳しくなります。
長文の内容はお固め
長文の内容は様々ですが、ジェネラルトレーニングの場合は環境問題や化学、生物、地学や歴史など、いわゆるお固めな内容が多いです。しかし、これはアカデミックトレーニングではないため、まだ易しめな内容と言えるでしょう。とはいえ、中には論文から出題されることもあるので侮れません。
パンフレットやチラシから出題される
そして、注目すべきはその長文の内容にはパンフレットやチラシを読ませる形式も含まれるということです。特にセクション②では、仕事に関することが出題されます。これは現地へ就職しに行く人も受ける試験のためでしょう。
しかし、働いたことがなくても特段専門的な知識がなくても解ける内容になっているのでご心配なく。
仕事現場の設備や会社の規則、スタッフ教育や労働条件などについての文章になっています。
Yes/No/Not Given、またはTrue/False/Not Given問題
IELTSのリーディングで特徴的なのは、Yes/No/Not Given、またはTrue/False/Not Given問題があることです。これは、長文を読み、設問が正しいのか、それとも間違っているのか、はたまた情報自体書いていないのかを答える問題です。
ここで厄介なのは、文章中にない情報が設問にあることですね。なんだか正解のような気もするし、間違いのような気もすると迷わせる設問になります。
結局全部文章を読んでもそのような内容が書いていないとわかるまでには時間がかかる場合もあるでしょう。
ここで少し余談!
下記記事では、IELTS ジェネラル・トレーニングのライティングについて記載しています!ライティングは自身での勉強が難しく、対策に時間を要すると思いますので、早めにとりかかりましょう♪
IELTSジェネラルトレーニングのリーディング対策
IELTSジェネラルトレーニングのリーディング内容がわかったところで、ここからは本格的にどのように対策していけば良いのかを説明していきます。今まで自分がやってきた勉強法を変えようと思っている人、これからどのように勉強していけば良いかわからない人、一度参考程度に見ていってくださいね。
何はともあれIELTS対策には語彙力アップ!
IELTSは、英検のように級に分かれていないため、簡単な問題も難しい問題も混在しています。その中でどれだけ得点を稼げたかが、スコア表になって返ってきます。ということは、中にはかなり難しい単語も出てくるということ…。これは由々しき事態です!
簡単な問題は確実に取っていくとして、それ以上のスコアを狙うならどうしても語彙力を強化せざるを得ません。
単語がわからなければ文章の意味を捉えるのも難しくなりますし、語彙を埋めさせる問題では太刀打ちできなくなってしまいます。
これを防ぐためにはなんとしても語彙力を増やし、スムーズな読解ができなければなりません。
しかし、語彙力をつけろと言われても一朝一夕にはできないので困ってしまいますよね。こればっかりは、日々努力を重ねて時間をかけるしかありません。
いくら効率的に覚えられたとしても、やはりそれなりに時間は使います。こういう意味で、IELTSに限らず語学力を問う試験はすぐに成績アップができません。
もし特定のスコアが必要なら、とにかく早めに動いて毎日少しずつ暗記していきましょう。
暗記するには集中力が必要で、脳のキャパシティーを考えるとそう何時間もいきなり行うものではありません。それで定着すれば良いですが、ほとんどの場合は脳から零れ落ちていってしまいます。
時間だけ長くしても太刀打ちできないので、コツコツ努力を続けることを意識しましょう。これが語彙力を上げるコツです。
早く成長しないのがじれったいかもしれませんが、そこはグッと我慢。時間がかかることを見越して試験対策を立てていきましょう。
まとまった文章を決まった時間で毎日1つ読む
リーディング対策ですから、読解力がないことにはどうにもできません。日頃からまとまった文章を読む習慣がある人なら良いのですが、それが英語でないとやはり慣れません。
実際のテストを想定してやれば効率的なので、おすすめの勉強法は机に向かってIELTSジェネラルトレーニングのリーディングの問題集に取り組むことです。
ネットで行う場合はネットで、ペーパーで行う場合はペーパーでやってみてください。
練習なのでどちらでも良いのですが、実際の試験と似た環境を作ることも大切です。やってみると気付かない意外な注意点があるかもしれませんよ?
英書を読むのも悪くはないのですが、短編集などでもかなり長いのでちょっとIELTSのリーディングと違った形になります。
試験では問題も解くので、対策であっても同じようにした方が良いでしょう。だからこそ、IELTS専用の参考書や問題集が有効なのです。
ある程度のまとまった文章を決められた時間で読む練習を続け、できれば毎日やってみてください。勉強の習慣もつくのでおすすめです。
リーディングは、内容を忘れるまでに大変な時間がかかります。
すると、一度解いた問題はなかなか二回目に行けません。ということで、問題集はたくさん買ってもOKです。ネットに文章が載っているならそれを利用してみるのも良いでしょう。
毎日まとまった長文を読むのは大変だと思うかもしれませんが、ここでもう一度IELTSのリーディングの出題形式を思い出してみましょう。
制限時間は60分で、長文は3つでしたよね。ということは、設問を解く時間を含めても長文にかける時間は長くて20分。
つまり、机に向かうのは一日20分間で良いのです。こう考えると少し気が楽になりませんか?
とにかく読む練習を重ねたいならネットに頼ろう
単純に読む練習を重ねたかったら、通勤時間などにスマホでBBCアプリを開き、ニュースを読んでみるのもおすすめです。ある程度の文量にまとめられているので読みやすいですし、ニュースならIELTSのリーディング内容とも合致しやすいですからね。
ちなみにここでBBCと言ったのは、IELTSがイギリス英語メインだからです。ABCでも良いですが、アメリカ慣れしている日本人には、BBCの方がスペルの違いなどに気付けて良いかと思います。
ネットが読解力を付けるのに良い理由は、紙ベースとは違ってどんどん更新されていくからです。
新しい文章をたくさん読める場所という意味では、デジタルの方が強いですからね。
問題集はたくさんありますが、それらを全て買っていてはお金もかかるでしょう。受験料だけでもかなりするのに、問題集でお金を使いたくないという場合はネットも活用してみましょう。
ただ、ネットの場合は読解力を付けるのには良いかもしれませんが、問題を解く練習をするのには向きません。
メジャーな英語の試験なら対応しているアプリもありますが、IELTSとなると知っている人も少ないですし、リーディングをスマホの小さな画面でトライするのは少しやりにくいです。
問題を解くところまで行くなら、きちんと机に向かって時間を作ることをおすすめします。
個人的な話ですが、私もIELTSを受験し、後輩からどうやったらスコアアップができるか聞かれたことがあります。
リーディングに関しては私も得意な方ではなかったのですが、一つの問題集を解いて対策しただけで終わりました。それで目標スコアは取れたのですが、今でも得意とは言えません。
あまり数を打てなかったためにスコアはあまり伸びなかったので、飛躍的なアップを目指すなら、まずは数をこなすことが大切だとわかりました。
ここでまた少し余談!
下記記事では、IELTS ジェネラル・トレーニングのスピーキングを解説しています!どういったことを問われ、どのような解答すればいいかなど、スピーキングについての知識をご紹介しています。ジェネラル・トレーニング攻略の一環にお役立てください♪
まとめ
読解力も語彙力に負けず劣らず、時間をかけて手に入れていくものなのかもしれませんね。留学も海外移住も海外就職も、すぐに決めてすぐに行くものではありませんから、準備期間中にぜひIELTS対策をしておいてください。
リーディング力が上がれば他のセクションのスコアも上がりやすくなり、全体的な点数アップが見込めます。頑張っていきましょう!
◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。