英語の不規則動詞が存在する理由とは?不規則動詞が生まれた背景をご紹介!

Irregular verb

今回の記事では、不規則動詞とは?に焦点を当てて解説をします。

英語の動詞には 「規則動詞」
「不規則動詞」
と呼ばれるものがあります。

動詞を覚える中で、どうせなら全部規則動詞だったら楽だと思う人もいるでしょう。また一覧など見るとなぜ不規則動詞が生まれたのか疑問に思う人もいるかもしれませんね。

そこで今回は、なぜ英語には不規則動詞があるのか、その理由についてご紹介していきます。

ちょっとだけ英語史や他の似た言語についても触れていくので、英語雑学に興味がある人はぜひ参考にしてくださいね。

英語の規則動詞と不規則動詞とは?

まず簡単に規則動詞と不規則動詞の違いからおさらいしておきましょう。

規則動詞とは 過去形・過去分詞にしたときに動詞の最後に”ed”をつけるもの のことを言います。例えば下記のような動詞です。

原形>過去形>過去分詞

like>liked>liked

look>looked>looked

play>played>played

一方で不規則動詞とは、

その言葉通りに過去形や過去分詞が不規則な変化をするものです。

下記のような規則的な変化をしない動詞のことを言います。

よく使う不規則動詞でみてみましょう。

原形>過去形>過去分詞

make>made>made

teach>taught>taught

get>got>gotten (got)

eat>ate>eaten

see>saw>seen

go>went>gone

cut>cut>cut

変化表で挙げるとものすごい数になってしまうのですが、これでわかるとおり、よく使う動詞には不規則変化をする不規則動詞も多いんです。

今回は文法の説明ではなく、不規則動詞がなぜ存在するかの解説なのであまり深く解説するのは控えておきます。

しかし勘が良い人だと、不規則動詞にも変化形のパターンや規則があることにお気づきかもしれませんね。

そもそも英語には不規則動詞しか存在しなかった!

現在、私たちは英語の動詞を

「規則動詞」
「不規則動詞」

というように言い分けています。

しかし実は元々英語には不規則動詞しかなかったんです。

というよりも、現在 「不規則動詞」 と思われているものの、そのほとんどが規則動詞だったんです。ちょっと複雑になってきたでしょうか。

言語というものは、実は時代と共にわかりやすく単純化されていきます。日本語も古代の日本語と現代日本語を比べると、発音も文法も単純になっています。

同じことが英語にも起きていて、昔の英語と現代の英語を見比べると現代英語の方が単純化されている部分がたくさんあるのです。

その一つが 「現代英語の規則動詞」 の誕生なんですね。

つまり動詞がすべて現在の不規則動詞の変化形だと覚えるのが大変なので 「過去形・過去分詞は全部最後に”ed”と付けたら楽だ!」 ということになって、どんどん語尾に”ed”をつける変化形をする動詞が増えていき、やがてそれが 「規則動詞」 として確立されたわけです。

そもそも英語には不規則変化動詞が先にあり、その後シンプルになっていく過程で規則的に変化する規則動詞が誕生した、面白い話ですね。

英語に規則動詞と不規則動詞が生まれた理由

ここで疑問なのは、なぜ現在の不規則動詞は不規則な変化形のまま残ってしまったのかということでしょう。

テストを控えている場合など、全ての動詞に”ed”をつける規則動詞にしてしまえば楽だと思う人も多いはず。

ここに言語が、ロボットではなく人によって取り扱われ変化していくものだという面白さが現れています。

もう一度上記に挙げた英語の不規則動詞の例を見てみましょう。本当によく使う単語ばかりだと思いませんか?

このように日常的によく使う動詞については、なかなか規則動詞化することができないのです。

それは日常的に誰もが使っているため、例え誰かが

今日からteachは
teach>teached>teached
にしよう! と言い出しても、すでに不規則動詞の形で日々たくさん使っているため、規則動詞化が定着しないのだと考えられます。

そのため未だに不規則動詞として変化形の形を残す動詞もたくさんあるんですね。

とは言え、この不規則動詞の多くが日常的によく使う単語なので、学習者にとっても実は覚えやすいんです。また英語を習得していくにつれて、なんとなく変化形の規則性も見えてきます。

英語の不規則動詞にも一定の規則がある!

「そもそも英語には不規則動詞しか存在しなかった!」でも少し触れていますが、現在不規則動詞と呼ばれるもののほとんどが、元々は規則動詞でした。

昔の英語の変化形パターンにはいくつか種類があり、語尾に”ed”をつけた変化をするものもあれば

teach>taught>taught
buy>bought>bought
fight>fought>fought
のような変化をするもの
cut>cut>cut
put>put>put
などのように変化をしないものなど、一応のパターンはあったんです。

この一定の規則性は、現在「英語不規則動詞」と言われているものにもしっかり残っています。

もしその規則性を感じたければ、英語の不規則動詞一覧表を見てみましょう。似たような変化パターンがいくつかあることに気づくはずです。

もしも不規則動詞の変化形を覚えられずに困っているなら、変化パターンが似ている動詞ごとに分けて覚えてみてもいいかもしれません。

ちなみにbe動詞doなどは、昔の英語でも不規則変化をする動詞だと位置づけられていました。

be動詞なんて人称によって変化形が異なりますし

doは do>did>done
と他の単語には見受けられない変化をしていますよね。

こうした不規則動詞であり変化パターンも他の不規則動詞とは異なる動詞は、動詞の中でも特に頻繁に使う動詞によく見られます。

頻繁に使うものすぎて、かなり昔の英語の形がそのまま残っているのかもしれませんね。


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英語どうする?規則動詞か不規則動詞かわからない場合

もしも誰かと英語で会話をしていて、言いたい動詞の原形は知っているものの、規則動詞なのか不規則動詞なのかわからなかった場合はどうしたらいいのでしょうか。これは原形に”ed”をつければ解決します。

規則動詞の方が圧倒的に数が多いので、高確率でそれが正解の形だったりするんです。

またもしも間違っていたとしても、実はこの間違い、ネイティブスピーカーでさえほとんど使わない動詞ならやってしまう間違いでもあるので、大丈夫。

「間違っている」と思われるかもしれませんが、意味が通じないことはありません。

ただ英語の不規則動詞って本当に良く使う単語ばかりなので、やっぱり先に日常会話で使う不規則動詞についてはしっかり覚えておくのがおすすめです。

特に日常で使うのにあまりみなさんが知らないのは

seek(探す)やfly(飛ぶ)
でしょうか。ちなみに下記のように変化します。

seek>sought>sought

fly>flew>flown

そして非常に良く使う動詞である

” learn”
” get”
はイギリス英語とアメリカ英語で変化形が異なります。

Learn

イギリス英語>learn>learnt>learnt

アメリカ英語>learn>learned>learned

Get

イギリス英語l>get>got>got

アメリカ英語>get>got>gotten

イギリス英語では、アメリカ英語のような変化形も使われているので、そちらで覚えてしまうといいでしょう。

また一部の変化形には同じ国の中でも地域差があったりもするのですが、もうそこまでは覚える必要はありません。

基本は参考書などに記載の不規則動詞一覧で覚えてしまいましょう。


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英語の文法はとてもシンプルだった!

不規則動詞と人称による動詞の変化があることで、英語の文法を難しいと感じている人もいるでしょう。

しかし実は英語に近い言語であるドイツ語やスペイン語、フランス語などの方が、はるかに文法が複雑なんです。不規則動詞の数も多いですし、規則動詞がないと思うほど変化パターンが多い言語もあります。

さらに人称変化も何種類もあって、時制ごとに全ての人称で変化形が違う・・・なんてことも。

英語以外のヨーロッパの言語を学んだことがない人にはイメージしづらいかもしれませんが、英語の文法って他の言語の名残は感じるものの、本当にシンプルになっているんです。

それだけシンプルなので、こんなにも世界中で普及しているのかもしれませんね。

日本人にとっては、発音と時制がちょっと難しいポイントですが、英語は実はなるべくシンプルにまとめられた言語。

文法的な面ではとても学習しやすいにも関わらず、英語が話せれば世界中で使えるとても便利な言語です。

ですから、不規則動詞に負けずにどんどん吸収して、モノにしていきましょう!