英単語を覚える際には、単語の意味や発音、使い方の実例と合わせてもう一つ覚えることがあります。
それが、アクセント。
つまり発音する上で強調する音節のことで、実際の会話などにおいても非常に重要な部分となります。
しかしながら、そうにも関わらず
「アクセントが入る部分を覚えられない」
「ルールを理解するのが難しい」
と嘆く方も多いのではないでしょうか。
今回は、アクセントの基本的なルールと合わせて、強調するポイントを効果的に習得するためのコツに加え、アクセントの学習が実際の会話に与える影響、また初見の単語でも正しいアクセントで発音する方法についても触れていきたいと思います。
- 英語のアクセントを習得するポイントとは?
- 英単語のアクセントにルールはあるのか
- 初めて見る英単語でもアクセントを間違えないコツ
- 長文になると読めなくなる理由と対処法について
- 聞き取れない・相手に通じないのはアクセントのせい?
- ネイティブのスピード感に慣れるには
英語のアクセントを習得するポイントとは?
ここでは、アクセントの学習に関して効果的な方法をお伝えしていきたいと思います。
海外在住である私にとって、外国人と日常的に話す機会があるため、英単語のアクセントの重要性を一個人として実感しました。
なぜなら、アクセントが正しいかどうかで相手に聞き返されるかどうかが大きく変わってくると、海外に来て気づいたからです。
そんな僕の経験をもとにお伝えすると、オススメできる英単語アクセントの学習法としては非常に地味なものではありますが、 ・単語帳に出ている英単語を一つずつ音読し実際に声に出して、リズムごと覚えるという作業を繰り返し行うことです。
「非常に地味な勉強法とも言えるが、なぜ効果的だと言えるのか?」と思われた方もいると思いますので、上記の勉強法について再度分析してみました。
まず注目すべき工程の一つに、単語を一つずつ音読していく中で、
・単語の発音
・単語の意味・使い方の実例
・アクセント
の上記3つを一緒にしてまとめて体に覚えさせていった、ということが挙げられます。
一節によると、記憶というのはこのようにリンクした事柄を同時に覚えるようにすると、一つの物事だけを覚えようとしたときに比べると記憶が浮かび上がって来やすい傾向があるとのことです。
また、ただ単語帳の文字をぼやっと眺めるのに比べ、実際に単語を音読すると脳が活発に動き記憶に取り込みやすいとも言われています。
そして、可能であれば手で実際に書いてみると更に記に残り良いのだとか。
そんな僕がやっていた、アクセント習得のための具体的な作業はというと、
・毎朝・毎晩の通学時の単語帳の音読
・夜には単語を何度も何度もノートに書く
・眠りにつく直前には、単語帳とにらめっこ
実際の作業量としては、週に一回行われていた単語テストに備えるため、平日通学時間には今週テストに出る20単語を毎日音読し、さらに例文も読み込むことでなんとか暗記しようと努力していました。
そんな生活を3年間続け、合計で2000語以上は学んできたため音節やアクセントの把握に関してはだいぶ自信がついたと言えます。
頭だけで覚えたことは比較的すぐに忘れてしまったり、思い出す際に混乱してしまうことも多いですが、実際に口を動かし単語のイメージが頭に入った状態で発音をしてみると、結構記憶には残るものです。
英単語のアクセントにルールはあるのか
英単語のアクセントとそれに付随するルールを、すでに学校などで習った方もいることと思います。
今日はそんな中、代表的なルールをいくつか確認していきましょう。
その前に、基本的な2つの用語について一度確認しておきます。
アクセントの学習をする上で、 接頭辞と接尾辞 という言葉が出てきます。
これは何かというと、英単語には特定の決まったパターンが単語の頭や末尾に来ていることがあります。
例えば、unlike, unemployedという単語の “un”という部分は「~でない」という意味の接頭辞となります。
また、player, smokerという単語の ”er” という語尾は「~する人」という意味を持つ接尾辞と呼ばれます。
アクセントを学習する上でキーポイントとなるのは、この特定の接頭辞や接尾辞によって単語の中での発音アクセントが決まることが多いため、パターンを覚えることで正しいアクセントを押さえやすくなるということです。
では、さっそくルールを見ていきましょう。
※アクセントが来る場所を赤文字にしています。
ルール① 接尾辞の二つ前にアクセント
例)
educate→ed/u/cate
atitude →at/i/tude
ルール② 語尾そのものにアクセント
1) -eer、-ese、-oo、-oon、-teen
例
Career → ca/reer
Japanese → ja/pan/ese
Tatoo → ta/too
Fifteen → fif/teen
2) -ain、-end
例
Sustain → sus/tain
Pretend → pre/tend
ルール③ 名前動後
※全く同じ単語において、動詞としてまたは名詞として使われるかによってアクセントの位置が変わる
名詞の意味の時には前にアクセントが、動詞の意味の時には後にアクセントがくるという単語についてご紹介していきます。
例)
record→(名)re/cord
record→(動)re/cord
ルール④ ①~③以外は語尾の一つ前
ルール①~③以外の場合では、全てではないですがほとんどの場合で語尾の一つ前にアクセントが来ます。
上記4つのルールを押さえておくと、アクセントの基礎知識に関しては問題ないと言えるでしょう。
初めて見る英単語でもアクセントを間違えないコツ
先ほど、アクセントに関しての基礎的なルールをご紹介してきました。
しかしながら、ここで少し疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
例えば。
「じゃあアクセントのルールをすべてマスターしたら、英単語の発音に関しては100%正しいのか?」 という疑問です。
これに対して結論からお伝えすると、実はそんなことは全く無く、ルールを覚えただけではすべての単語のアクセントを正確に言えるということはありません。
世の中に星の数ほどある単語においては、通常のルールが適用されない例外も存在します。
しかしながら、あなたにおすすめしたいことは一度見た単語のアクセントを確実に覚え、次に見たときには正確に発音できるようにしておくこと。
地道なことではありますが、初見の単語は専用のメモ帳などに控えておき、アクセントに加えて意味や使い方等も簡単にメモしておきましょう。
アクセントに関しての基本的なルールと合わせ、自分が知らなかった単語をメモ帳にストックしておけば、あなたは日々成長していきますし、今後怖いもの無しとなっていきます。
長文になると読めなくなる理由と対処法について
「一つ一つの単語を見た際のアクセントはわかる」という方でも、いざ文字がぎっしりと並んだ長文となると、それぞれの単語のアクセントまで意識できず、正しく発音できないと言うケースもあるのではないでしょうか。
単語数が多い文章中ではやはり発音の難易度が上がるのは事実ですよね。
そんな状況の対処法についてまとめてみました。
①文章中で、肝となる部分を見極める
②リエゾン=前後の繋がった発音を意識する
③文章全体でのリズムを意識する
それぞれに関して詳しく見ていきます。
①文章中で、肝となる部分を見極める
I bought the cup at the store.
(私はそのコップをお店で買った)
例えば上記の例文を読むときに、強く発音される部分は下記の3つとなります。
bought
the cup
store
つまり、英語では文章中での肝となる部分を強く発音し、そうでないところは強調しません。
ちなみに発音の強弱が、単語においてはアクセントと言われるのに対して文章中の強弱についてはイントネーションと呼ばれます。
イントネーションを理解するためのポイントとしては、文章中での大事な部分(誰が、どこで、何をした等)を理解した上で発音することで、発音に抑揚をつけることができるようになります。
しかしながら、文章中のポイントを理解していないままでは発音も平坦になり、相手にあまり伝わらない言い方となってしまうので注意が必要です。
②リエゾン=前後のつながった発音を意識
英文を発音する上で、みなさんがつまづきやすいポイントがもう一つあります。
それは、特にネイティブの英語に見られるのですが前後の音がくっついて、省略されたり音が通常とは変化すること。
これを。つながりという意味から
「リエゾン=Liaison」と呼んだりもします。
リエゾンのよくある例としては、
"I have a pen"という文を音読したときにカタカナ英語では
アイ ハブ ア ペン
となりますが、実際には
アイ ハァヴァ ペン
のような聞こえ方となります。
元々ネイティブの英語はスピードが速いため、このように前後の単語の音がくっつくことも多いです。
しかしながら、こういった音のつながりや省略形に関して耳が慣れていないと聞き逃すことも多くなってしまいます。
対策として、日頃から自分がスピーキングをする際にもリエゾンを意識して音をつなげて発音する癖をつけておくと、実際のリスニングのときに焦る必要がなくなります。
③文章全体でのリズムを意識する
最後のポイントとして覚えておきたいのは、文によって全体のイントネーションが変わることを把握しておきましょう。
例えば、 Did you see Joe? というような疑問形の文章では、文末の Joe の部分が強調される上、音の高低が少し高くなります。
反対に、 There was an Olympic in Tokyo in 1964. というような肯定文では文の真ん中にピークが来ます。
特に1964年を強調して伝える必要がない限り 、通常の場合だとan OlympicとTokyoという部分が比較的高い音となって発音されます。
このように、疑問文・肯定文、または特別に強調したい部分によって文中のイントネーションは常に変わっていきます。
ポイントとして、文脈の流れであったり相手が今何を求めているのか、何を強調したいのか、といったことを察しながら聞くことで文中の強調すべき部分がその都度見えてきます。
聞き取れない・相手に通じないのはアクセントのせい?
会話の中でも、例えばネイティブと話しているときなど
「相手の言っていることが聞き取れない」
というシーンがあるかと思います。
その場合、実際の原因について考えてみると
・アクセントがあること
・早口であること
が考えられます。
対策としては、まず覚えておきたいのは
・ネイティブはアクセントを強調した話し方
・アクセント以外の部分をよく省略する
ということです。
一つ確実に言えることとしては、ネイティブレベルの音を聞き取れるようにするのであれば、仮にあなたがカタカナ英語のままでアクセントを覚えようとしていては、聞き取りに苦労することでしょう。
その理由として、英語では
「発音できない音は聞き取れない」
と言われているためです。
対策の第一のステップとして、スピーキングのときから発音においてカタカナ英語ではない正しい発音方法を身につけ、習慣的に話すようにする必要があります。
また、「相手が自分の英語を聞き取れない、どうしても聞き返されてしまうという」場合には、まだアクセント等を抑えた発音ができていない可能性があります。
加えて、英語はテンポが速い言語であるため、話す際のスピードについても日本語のようなゆったりとしたスピードでは、外国人の相手が聞き慣れていないという理由で通じていない可能性も考えられます。
ネイティブは基本的にネイティブの発音・アクセントに合わせ、ネイティブが話す早口なリズムに慣れています。
反対に、よっぽど英語の先生などでない限りはこちらのペースには合わせてくれませんので、スピード感や話し方に関しては相手のスタンダードに合わせることも大切です。
ネイティブのスピード感に慣れるには
ではネイティブのスピード感に慣れるため、対策としてできることを考えていきましょう。
僕たちの周りを見渡すと、CDであったりラジオであったり、他にもYoutubeなどを使えばネイティブが話している動画を見つけることも、今の時代は容易にできますよね。
いきなりアメリカ人の友達を作って話す、というのも再現性を考えると少し難しいと思いますので、まずは自分の身近なところで本物の英語に触れる機会を増やしてみてはいかがでしょうか。
ネイティブが話している動画などで学習することによっても英語らしく正しい発音が十分に身に着いていくため、まずは日常的に聞く機会を増やし徐々に覚えていくといいでしょう。

20歳の時にアメリカひとり旅を経験する。カリフォルニア西海岸の美しい日差しに惹かれ、将来海外移住することを決断。 現在は常夏の国フィリピンに移り住み、在住歴2年となる。英語に関して特にこれといった勉強はしてこなかったが、高校生の時から趣味で洋楽を歌い始めたことがきっかけで英語にハマる。 趣味はカラオケで、洋楽や邦楽問わずラップを愛する。将来の夢はロサンゼルス移住し、最高の夕日が見えるベニスビーチで遊ぶこと。