might have/may haveの意味と使い方

might have、英語、悩んでいる人、イラスト

これまでShould+haveやCould+have、そしてmust+haveなどの、助動詞+have+動詞の過去分詞という形態の文章について、その意味や使い方をご紹介していますが、今回は“may”そして“might”という助動詞に、「have+動詞の過去分詞」をくっつける形についてご紹介します。

“may”と“might”の意味が似ているように、“may have”と“might have”も意味が似ています。

ですから一度に覚えてしまった方が効率が良いでしょう。

そこで今回は“may have”と“might have”の意味と使い方を、まとめてご紹介します。

この表現も英語で日常会話をするときによく使う表現なので、しっかりマスターできるといいですね。

“may”と“might”の違いがわからないという人は、先に「mightはmayの過去形ではない?mayとmightの違いとは」を参考にしてみてください。

今回は例文をこの記事から引用している部分があるので、すでに“may”と“might”の違いがわかっている人も、一度上記の記事に目を通すと、理解が深まるかもしれません。

may/mightとmay have/might haveを比べてみよう

辞書で検索すると、mayもmightも「かも」という意味を持っています。

まずは、“may” “might”だけの場合と、そこに「have+動詞の過去分詞」をくっつける形で、どのような意味の違いが出てくるのかを例文で見比べてみましょう。

日本語の訳にもぜひ注目してください。

May

He may think it’s wrong.
(彼はそれが間違っていると思うかもしれない。)

He may have thought it was wrong.
(彼はそれが間違っていると思ったかもしれない。)

You may find it difficult.
(あなたはそれが難しいと思うかもしれない。)

You may have found it difficult.
(あなたはそれが難しいと思ったかもしれない。)

Might

He might think it’s wrong.
(彼はそれが間違っていると思うかもしれない。)

He might have thought it was wrong.
(彼はそれが間違っていると思ったかもしれない。)

You might find it difficult.
(あなたはそれが難しいと思うかもしれない。)

You might have found it difficult.
(あなたはそれが難しいと思ったかもしれない。)

さてみなさんお気付きのように、“may”を使った場合と“might”を使った場合のどちらも、日本語にすると同じ訳になっています。

こちらについては次の項でご説明するとして、まずは“may/might”単体の場合と、そこに「have+動詞の過去分詞」という場合の意味の違いからみてみましょう。

“May/might”の場合、そこに「have+動詞の過去分詞」をくっつける形にすることで、そのまま文章を「(動詞)したかもしれない」と過去形にすることができます。

こういった表現は会話のなかでよく出てきます。これらの例文を見ると、主語に当たる人物の考えや意見を自分がどう思うか、その可能性を表わす言い方になっていることが分かります。

文法用語的な言葉で言えば「過去の推量を表す」というものになります。

推量というと可能性のことですね。

might haveは「might’ve」と省略する場合がありますのでちらりと覚えておきましょう。

そして「have+動詞の過去分詞」をくっつける表現は、“may/might”を推量(可能性)の意味として使った場合に限られ、例えば“may I open the window?”や”You may enter.”のように、許可を表す表現には使えません。

「窓を開けてもいいですか?」や「入ってもいいですよ。」なんて文章を過去形にすることはありませんから、当然と言えば当然ですね。

May haveとMight haveの違い

では、“may have”と“might have”の使い方の違いはなんなのでしょうか。

“May”と“might”の違いについては、「mightはmayの過去形ではない?mayとmightの違いとは」でもご説明している通り、基本的には同じようなことを表す2つの単語ですが、“might”の方が丁寧な表現だったり、確信度が低いという違いがあります。

ここを使い分けの要点として理解しましょう。

そしてこれは「have+動詞の過去分詞」がくっつくパターンでも同様です。

つまり、“might have”の方が、確信度が低く、敢えて違いを出すように訳すなら、下記のようになります。

You may have found it difficult.
(あなたはそれが難しいと思ったかもしれない。)

You might have found it difficult.
(もしかすると、あなたはそれが難しいと思ったかもしれない。)

この文章の場合だと、“might”を使った例文の方は、「あなた」に対して気遣っている感じがするかもしれません。

これなら相手のことを決めつけている感じを避けることも可能です。

「もしかしたら難しかったかもしれませんが・・・」のような感じでしょうか。
とは言え2つの文章に大きな意味の差はありません。

また日常会話の中では、“may have”よりも“might have”の方が使われる頻度が多いでしょう。

ネイティブスピーカーでも意識して使い分けている人は少ないでしょうし、「・・・だったかもしれない」という過去の推量(可能性)を表現したいなら、“may”を使っても“might”を使っても、十分理解してもらえます。


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ネイティブスピーカーも無意識に使い分けている文法は、どのようにしたら身につくのか悩んでしまいそうですよね。
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may have/might haveをもっと深くみてみよう

皆さんの日常の生活のなかでもよく出てくる「〜したかもしれない」のmay have/might haveは使えるようになると英語力、会話力がアップします。

さらに例文をみていきましょう。「過去の推量」というポイントを抑えてくださいね。

He might have gone to the shop.

(彼はその店に行ったかもしれない。)

※彼はどこかに買い物に行ったので、その店に行った可能性はあるものの、他の店に行った可能性も否定できないといったニュアンスです。

My sister might have watched the British drama.

(妹はそのイギリスのドラマを見たかもしれないわ。)

※妹は過去、数あるドラマのなか、そのイギリスドラマを見た可能性はあると言いたいときの表現です。ドラマを映画やドキュメンタリーに変えることもできますね。

She might have been busy.

(彼女は忙しかったのかもしれないね。)

※彼女がメッセージに返信しなかった、電話に出なかったなど、過去何かの行動を起こさなかったときに忙しかったというある種の条件で説明しています。

The car driver may have changed lanes without looking first.

(その運転手は最初に確認することなく、車線を変更した可能性がある。)

※事故現場で事故が起きたという過去の出来事に関して、警察が可能性を推察しているイメージです。

ここからは、会話例文を使って、“may have/might have”が実際にどのように使われるのかをご紹介していきます。

シチュエーション 1

A: I can’t find my phone. I may have lost it.

B: Oh...that’s too bad. Have you checked your backpack?

A: No, but normally I don’t put my phone into my backpack.

B: You may have done something unusual.

A: Hmmm…you might be right. I’ll check my backpack then.

(和訳)
A: 電話が見つからないんだ。無くしてしまったのかもしれない。

B: それは大変だ。バックパックはもう見た?

A: ううん。でも普段から電話をバックパックに入れることはないから。

B: もしかしたら、普段とは違うことをしてしまったのかもしれないよ。

A: うーん・・・そうかもしれないね。バックパックを見てみるよ。

シチュエーション 2

C: Have you seen Maria today?

D: No. I think she hasn’t arrived yet. She might have overslept as always.

C: That might be true. Or, she might have forgotten that we have an exam today.

D: That could be true, too.

(和訳)
C: 今日マリアを見た?

D: いいえ。まだ着いてないと思うけど。いつもみたいに、また寝過ごしたのかもしれないね。

C: そうかもね。それか、今日テストがあることを忘れちゃったのかも。

D: それもあり得るね。

“may have/might have”の表現は、他の「助動詞+have+過去分詞」の文章よりも、意味がわかりやすいので、あまり悩むことはないかもしれませんね。

この2つの会話例文のように、過去にした動作について、可能性を表す場合に“may have/might have”を使います。

そして、この2つに大きなニュアンスの違いはないので、この会話例文のようなシチュエーションでは、どちらを使っても構いません。

どちらかというと、“might have”の方がよく使われるという風に覚えておけば十分でしょう。

まとめ

今回は“may have”と“might have”について、その意味と使い方をご説明しましたが、ご自身でも使えそうでしょうか。

この表現は日常会話でも頻繁に耳にするので、基本文法が終わったら早めにマスターしておくことをおすすめします。

自分でもスラスラ言えるようになるために、ネイティブキャンプの講師相手にたくさん練習してみてもいいですね!