韓国語学習者の数は、日本で韓国ドラマが放送され、韓流ブームになり始めた頃に比べ激増しています。
韓国語を習得したい理由や目標は個々に違います。
例えば、韓国語能力試験やハングル検定など検定試験に合格することが目標の人もいれば、韓国旅行に行って韓国人と話したい人、そしてドラマや歌詞を理解できるようになりたい人もいます。
ですが、韓国語習得ができずに挫折してしまう人や、何年学んでも一向に習得できない学習者が多いのが現実です。
特に会話に関してはその傾向が強いです。
その原因のひとつが、韓国語習得に成功するために前提となる必須条件を満たせていないということです。
それは学習の習慣化です。
韓国語を含めた外国語習得に成功するためには、学習の習慣化ができなければなりません。
今回の記事では、韓国語学習を習慣化できない原因と解決策について説明します。
習慣化がなぜ重要なのか
まず、韓国語学習で習慣化がなぜ重要なのかについて知らなければなりません。
その理由は、習慣化の重要性を理解しなければ、それができるようになるための行動ができないためです。
習慣化が重要な理由は、習慣化なしに韓国語習得は絶対できないからです。
習慣化とは、あることを長い間繰り返し行ううちに、それをすることが決まりのようになったことです。
身近なところだと、食後に歯磨きをすることが習慣化された行動です。
これは誰もが当たり前のようにしているはずです。
韓国語学習も歯磨きと同じようになれば習慣化されたということです。
外国語学習は、習慣化しなければ学習内容をすぐに忘れてしまいます。
今日学んで覚えたと思った単語や文法は、翌日には既に7割くらい忘れていると言われています。
そのため、学習を習慣化しなければ学んだことはどんどん忘れていきます。
そして、韓国語習得ができる過程では、まず知識を学んで「わかる」状態になり、それを使う練習をすることで「できる」状態になります。
この「わかる」状態から「できる」状態になるには、継続的に練習しなければなりません。
つまり、練習の習慣化が必要だということです。
習慣化して、することが当たり前になった結果、会話であれば考えなくても口から自然に言葉が出て来る状態になります。
韓国語学習の習慣化ができないと、学んでは忘れ、練習してできるようになったと思ってはできなくなる、の繰り返しになるため、投資した時間、労力、お金が無駄になるということです。
そのため、韓国語習得に成功するためには習慣化が必須条件になるということです。
韓国語学習を習慣化できない原因
ここからは、韓国語学習を習慣化できない原因について説明します。
やる気やモチベーション頼りの学習をしている
韓国語に限らず勉強はやる気を出してやる、やる気がないとできない、モチベーションを上げてやるものだと思っている人が多いと思います。
確かに、やる気やモチベーションは、学習に自分を向かわせる原動力になります。
ですが、逆に言えばやる気やモチベーションがなければ韓国語学習ができないということを意味します。
そして、やる気がいつまでも出ない、モチベーションがいつまでも上がらなければ学習を一向にすることができません。
特に、これから韓国語を始める韓国語初心者は、やる気やモチベーション頼りの学習をしやすいです。
ですが、学習の習慣化はむしろやる気やモチベーションなど気分に左右されやすいものに頼らないことがポイントです。
内的動機で学習していない
韓国語学習を始めるきっかけが、自分で決めたものでないと習慣化が難しいです。
学習動機は、自分で決めたようで実は自分で決めたものではない外的動機であることがあります。
例を挙げると、友達が韓国語を勉強しているから、英語より簡単だと聞いたから始めた、といったものです。
確かに、学習をするかしないかを決めたのは自分の意志ですが、元の動機は自分から出たものではありません。
外的動機の場合、内的動機より動機付けが弱いため、習慣化が難しい傾向があります。
最初から質を求めている
これは韓国語学習全般に言えることです。
質を求めるとは言い換えると、自分がしている学習が思ったようにできないと満足できなかったり、自分には能力やセンスがないなど否定的な気持ちになることです。
例えば、韓国人のようなきれいな発音をしようとしたり、ノートや単語帳の書き方や見た目にこだわったりすることです。
また、几帳面な人の場合、学習計画を細かく立てて、完璧にその通りにこなそうとすることも質を求めています。
質を求める人は、これらがうまくできないと学習が嫌になったり面倒になってしまうことがあります。
適切な学習計画がない
韓国語学習は、自分が設定した目標が達成できるように適切な学習計画が必要です。
何の計画もなくやみくもに学習しても、目標達成までの道筋が見えず、学習の成果や途中経過が良く分かりません。
それにより、うまくいかないと教材や勉強法を何となく変えてみたり、行き当たりばったりの学習になります。
その結果、自分では一生懸命にしているつもりでもなかなか成果に繋がらないため、しても成果が出ないことはしたくなくなってきます。
学習の成果に対する期待値が高い
学習が習慣化されるまでに必要なことは、日々の学習を継続することです。
韓国語など語学学習では、学習をしても日々の変化はほとんど感じられないくらい小さなものです。
学習の継続ができない人の特徴として、学習の成果に対する期待値が高いことが挙げられます。
スキル習得全般に言えることですが、目に見えたような変化や成長が日々あるわけではないため、これを理解していないと学習の継続も習慣化もできません。
韓国語学習を習慣化するための解決策
ここからは、韓国語学習を習慣化するための解決策を説明します。
習慣化できないことによるデメリットを理解する
まずは、韓国語学習が習慣化できないことによるデメリットを理解することです。
既に触れた通り、習慣化ができないと学んでも忘れ、忘れては覚える、の繰り返しで余計な時間と学習の手間や労力が掛かります。
また、韓国語教室やオンラインレッスンで学んでいる場合はレッスン料がかかります。
何年も学んでいれば、月々のレッスン料だけ見れば大した金額ではなくても、年単位で見れば数十万からそれ以上かかっていることになります。
韓国語を学ぶ目的を明確化する
自分がなぜ韓国語を学び、何をできるようになりたいのかを自分で決めて明確にすることです。
韓国語学習だけではなく何事も自発的に自分がやりたいと思わなければ続けることができません。
学習を始めるための準備をまずする
これは、学習を始める上での手間や面倒なことをなるべく減らし、学習環境を整えることで学習に取りかかりやすくするということです。
具体的には、以下のようなことが挙げられます。
1.事前に学習の準備をしておく
いざ学習を始めようとしても学習スペースが散らかっていたりすると、学習をするつもりだったのに片付けをして時間が過ぎてしまい、結局学習ができなかったということがあります。
また、学習を始める前にいろいろとやることがあったり、手間のかかることがあるとそれが面倒になり、なかなか始められません。
私の例を挙げると、学習スペースを確保し、前日に翌日の学習内容を把握し、教材は学習後に片付けず、すぐに使える状態に敢えてしておきます。
2.何をどれくらい学習するのか決めておく
これは、学習計画をもとに、実際に行動ができるくらいの具体的な学習内容を決めておくことです。
その時の気分ですることを決めたり、行き当たりばったりの勉強は効率的な学びになりません。
まずは「試す」ことから始める
日本人は何でもきちんとしなければならないと考える傾向があります。
ですが、初めからきちんとやろうとしないことが習慣化のポイントです。
その理由は、きちんとやろうと思うと、それが負担や面倒になって先延ばしになる可能性があるからです。
まずはとにかく続けることを最優先にし、「試す」ことから始める程度でよいです。
その後、徐々に学習時間を長くしたり、学習の学習量を増やしながら自分に適した学習を習慣化していきます。
また、1時間以上勉強する場合は、一気にせずに30分に一回程度の休憩を挟みながら続けることをおすすめします。
私が実践している方法は、25分学習した後に5分の休憩が入るポモドーロタイマーを使う学習法です。
Youtubeで自分にあったポモドーロタイマーの音楽を選び、それを流しながら25分間学習に集中します。
人によっては50分の学習後に10分の休憩の方が向いているかもしれませんが、まず始める場合は、25分学習した後に5分の休憩が入るサイクルがやりやすいです。
勉強を半端なところで終わらせる
勉強を半端なところで終わらせることもコツです。
私たちは何かを始めると切れの良いところまでしたくなるものです。
そのため、半端なところで終わらせると、それを終わらせたいと思うようになるため継続に繋がります。
習慣化できるまではご褒美を設定する
これは子どもの頃の勉強を思い出すと分かりやすいです。
自分にとって少し大変だったり、チャレンジしなければならないことは、ご褒美があるとそれを目指してできたはずです。
韓国語学習も習慣化できるまでは、自分なりのご褒美を設定して取り組むと良いです。
ただし、ご褒美を設定するのは習慣化ができるまでにします。
その理由は、ご褒美が習慣化されてしまうと、それがないと学習できなくなってしまうからです。
まとめ
今回の記事では、韓国語学習を習慣化できない原因と解決策について説明してきました。
韓国語学習において、習慣化の重要性を理解はしていても、なかなかできない学習者が少なくないはずです。
今回の記事を参考に、韓国語学習の習慣化を確実にできるようにしてください。
◇経歴
日本、韓国の企業で通訳・翻訳、アシスタントとして勤務
日本にて韓国語講師として5年勤務
フィリピンにてフリーの通訳として英語、韓国語、日本語の3言語の通訳を担当
◇資格
韓国語能力試験(TOPIK)6級
延世大学校韓国語教員養成課程修了
◇海外渡航経験
ワーキングホリデーにてソウルの企業数社で通訳・翻訳、セールス、マーケティングを担当
韓国語習得のための留学5回(一般韓国語、ビジネス韓国語)
延世大学校にて韓国人と共に韓国語教育について学ぶ
◇自己紹介
韓国語学習コンサルタント
韓国語講師
講座構築コンサルタント
オンラインで韓国語学習に悩みを持つ学習者の問題解決をする韓国語学習コンサルタント、韓国語講師として韓国語習得に成功する学習法や練習法も指導しています。
また、英語と韓国語習得に成功した経験とカリキュラム構築、教材作成の経験を活かし講座構築の方法をあらゆるジャンルのプロに指導するコンサルタントとしても活動しています。
海外就職でフィリピンのセブに移住して5年半在住、現在はタイのチェンマイに住んでいます。
外国語に興味があり、英語、韓国語(ビジネスレベル)、中国語(中級)、現在はタイ語習得を目標に勉強しています。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.