今では韓国語は多くの日本人に学ばれている人気の外国語のひとつです。韓国語学習を始めるきっかけは人それぞれでひとつではありません。ですが韓国語の場合、K-POPや韓国ドラマなどのエンタメがきっかけになっていることが傾向として多いように思います。
また、元々はエンタメが目的で歌詞やドラマを理解できるようになりたかった韓国語学習者が、ハングル能力検定や韓国語能力試験の合格を目標にすることもあるでしょう。他にも、韓国旅行に行ったり、韓国人と知り合ったことがきっかけで韓国語会話ができるようになりたい人も多くいるはずです。
もちろん、何を目的に韓国語を学ぶかは人それぞれで良く、自分で決めればよいことです。ですが、多くの時間と労力をかけて習得する韓国語の活かし方は他にも多くあります。今回の記事では、私自身の経験も踏まえ、学んだ韓国語の活かし方について解説していきます。
学んだ韓国語の活かし方は大きく分けて2つ
学んだ韓国語の活かし方は、大きく分けると2つです。
ひとつめは、韓国語能力を活かし収入を得ること、そしてふたつめは、やりたいことや趣味で活かすことです。次の項目からは、このふたつについてさらに詳しく解説していきます。
韓国語能力を活かして収入を得る
韓国語は日本人にとって最も習得の難易度が低い外国語です。とは言え、それなりの韓国語能力をつけるためには多くの時間と労力、場合によっては金銭的な投資もしなければなりません。
そのため、多くの時間と労力、お金を自己投資して身に付けた韓国語を活かし、収入を得ることは、それらのうちの金銭的な投資を回収するために理に適ったことだと言えます。
次からは、具体的にどのような方法があるのか挙げていきます。ちなみに、私自身は以下のすべてで収入を得た(現在も得ている)経験があります。その経験から、各方法の実情、メリットやデメリットもお伝えします。
1.韓国語が必要とされる企業や職種で勤務する
最も定番の方法は、韓国語が必要とされている企業や職種で勤務することです。
日本国内にも韓国企業の日本支社、韓国と取引のある日本企業があります。また、観光関連では、ホテル、空港、観光案内所、有名観光地やスポットがあります。他には、国際交流機関、大学の国際交流課、飲食店などのお店、行政機関も韓国語の需要が想定されます。
これらの求人情報を探し、就職したり他業種から転職することが一番やりやすい方法です。その他にもゲーム業界や貿易事務など特定の業界や業務で韓国語の需要があることもあります。
韓国語能力だけではなく、特殊な業種だったり資格や経験が必要な場合は就職や転職難易度が高いです。ですが、そうではない場合、競争率さえ高くなければそれほど難しくはないです。
2.韓国で現地就職する
韓国で現地就職する場合、日本国内で仕事を探す場合より難易度が上がります。その理由のひとつとして、日本語能力が高い韓国人が多いため、単に日本語と韓国語能力だけであれば日本人を雇用する必要がないためです。
また、外国人を雇用する場合、企業側は就労ビザの手続きやそれに必要な費用負担等もあるため、韓国人を雇用するより手間やお金がかかるということもあります。
そのため、その手間や費用を負担してでも企業が求める特定のスキルや経験があるとか、日本人ではないといけない職種でないと就職が難しいことが多いです。
それでも韓国で就職を希望する場合、ワーキングホリデービザで一旦働いて、そこから現地就職のチャンスを探る、留学から現地就職を目指す、韓国で求められる職種で経験を積んで転職する、といった方法が考えられます。
3.通訳や翻訳として働く
通訳や翻訳の場合、フリーランスの選択肢もありますが、仕事を取ることは実績や経験がないとなかなか難しいです。そのため、最初は企業に通訳や翻訳のポジションとして入る方法が現実的にはやり易いです。
ひとつ注意が必要なこととして、通訳や翻訳は単に韓国語スキルが高いだけではできないということです。通訳や翻訳をする分野の専門知識や関連業務としてのITや事務スキル、通訳であれば会議や商談などに同席することもあるためビジネスマナー等も問われます。
4.韓国語を教える
韓国語を教えることは民間の語学学校やオンラインであれば資格は必要ありません。そのため、韓国語能力を活かしてできる仕事という観点では比較的難易度は低いと言えます。また、自分自身の習得経験を活かすこともできるため、そういう面でもやり易いです。
ですが、語学学校で仕事を探す場合、ネイティブ講師の求人がやはり多いです。特に韓国語の場合、英語と違い日本語を話せる講師が多いこと、学ぶ側にも韓国語は韓国人から習うものだという認識が未だあるため、求人を探すことは簡単ではないかも知れません。
また、個人で教える場合は生徒を探すことが難しいです。収入を得るということはビジネスをすることになるわけですが、自分で集客やセールスをする必要があります。
5.クラウドソーシングで韓国語関連業務をする
スキルシェアなどのサイトで韓国語を必要とする案件が出ています。例を挙げると、ブログなどの記事作成、買い付け代行、翻訳・通訳、韓国語を教えるなどです。
これらのサイトを使うと自分で仕事を探したり集客をするよりも簡単です。その反面、サイトの利用料が取られることで報酬が目減りする、条件の良い案件に希望者が集中し仕事が取りにくいことがデメリットです。
そのため、まずは副業として良い案件があればやってみたり、報酬があまり良くない案件でも受けて、ある程度実績を積んだら直取引や報酬を上げてもらうように交渉するといった方法が良いです。
韓国語能力をやりたいことや趣味で活かす
韓国語を活かし収入を得ることは選択肢のひとつであって、必ずしもそうしなければならないわけではありません。実際、金銭的なことを目的に韓国語を勉強しているわけではなく、個人の楽しみが目的で勉強している学習者が大半だと思います。
韓国語を活かし収入を得ることのメリットは、韓国語習得に投資したお金を回収できることと自分の韓国語能力を活かして働ける仕事のやりがいです。
一方、韓国語能力をやりたいことや趣味で活かすことの最大のメリットは、人生の楽しみや選択肢が増える可能性が広がり人生の質が上がることです。
ここからは、一般的に思いつくエンタメや旅行会話以外で韓国語能力を活かす方法を紹介します。
1.自分の好きなことを韓国語で情報発信する
SNSが当たり前のように使われるようになったことで、自分のことを簡単に情報発信できるようになりました。日本人に限らず外国人の場合でも、多くの場合は自分の母語を使い、同じ国民や言語を話す人向けに情報発信しています。
ですが、韓国語を学び使えるようになれば、自分の好きなことや趣味などを韓国人だけではなく、韓国語を理解できる外国人に向けても情報発信ができます。
2.同じ趣味を持つ韓国語話者と交流する
前の項目で触れた通り、韓国語で自分の趣味や興味関心のあることを情報発信すると、同じ趣味や興味関心を持つ人と繋がりができます。
同じ趣味や興味関心を持つ人と繋がり交流ができることや学んだ韓国語を活かせることはとても楽しいです。
一例を挙げると、私の元生徒さんでフラワーアレンジメントをされている方がいらっしゃいます。その方は、毎年韓国でフラワーアレンジメントをする人の交流イベントがあり、そこで韓国語を話したいということで韓国語を学ばれていました。
3.言語交換アプリなどで韓国人や韓国語話者と交流する
韓国語学習者に限らず他の言語の学習者にも共通する悩みのひとつが、外国語を学んでも実際に話す機会がないということです。また、留学などでせっかく話せるようになっても、日本に戻ったら話す機会がないことで段々話せなくなってしまうということです。
ですが、インターネットやSNSなどが当たり前になった今では、日本にいながら簡単に話す機会を持つことができます。
日本人学習者が韓国語を学びたいように他国でも韓国語を学びたい人がたくさんいます。また、韓国人で他国の人と交流したい人もいます。このようなニーズに応えるのが言語交換アプリなどです。
私の友達に韓国語と英語を話せる人がいますが、アプリを使い英語や韓国語を話して他国の人とコミュニケーションを取ることを楽しんでいます。
4.ボランティア活動で韓国語を活かす
韓国語で仕事をするのは少し敷居が高いけど韓国語能力を活かしたい人であればボランティア活動で活かすこともひとつの方法です。
東京や大阪など大都市であれば、観光客向けや日本に留学や仕事で来てまだ日本語がうまく話せず困っている人などの支援をするボランティアが比較的見つけやすいのではないかと思います。
他にも外国人居住者の支援をしている各種機関、病院などでもボランティアの募集があるかも知れません。韓国語を活かしながら困っている人の役に立てるボランティア活動は生きがいや韓国語を継続的に学んでいくモチベーションにもなります。
また、韓国語を活かして就職することが難しい人であれば、まずはボランティア活動で韓国語を活かして働く経験を積むことも有効な方法です。収入こそ得られなくても仕事には変わりがないので、韓国語能力を活かした経験としてアピールできます。
まとめ
今回の記事では学んだ韓国語の活かし方について解説してきました。韓国語を学ぶ多くの人は学問として学ぶことが目的ではなく、何かしらの形で学んだ韓国語を活かしたいはずです。
今回の記事で挙げた通り韓国語を活かす方法は、多くの人が目的とする歌詞やドラマを理解することや旅行などでの会話以外にもたくさんあります。今回の記事を参考に、学んだ韓国語をより多く活用し、新しい可能性、生きがいや楽しみを見つけて下さい。
◇経歴
日本、韓国の企業で通訳・翻訳、アシスタントとして勤務
日本にて韓国語講師として5年勤務
フィリピンにてフリーの通訳として英語、韓国語、日本語の3言語の通訳を担当
◇資格
韓国語能力試験(TOPIK)6級
延世大学校韓国語教員養成課程修了
◇海外渡航経験
ワーキングホリデーにてソウルの企業数社で通訳・翻訳、セールス、マーケティングを担当
韓国語習得のための留学5回(一般韓国語、ビジネス韓国語)
延世大学校にて韓国人と共に韓国語教育について学ぶ
◇自己紹介
韓国語学習コンサルタント
韓国語講師
講座構築コンサルタント
オンラインで韓国語学習に悩みを持つ学習者の問題解決をする韓国語学習コンサルタント、韓国語講師として韓国語習得に成功する学習法や練習法も指導しています。
また、英語と韓国語習得に成功した経験とカリキュラム構築、教材作成の経験を活かし講座構築の方法をあらゆるジャンルのプロに指導するコンサルタントとしても活動しています。
海外就職でフィリピンのセブに移住して5年半在住、現在はタイのチェンマイに住んでいます。
外国語に興味があり、英語、韓国語(ビジネスレベル)、中国語(中級)、現在はタイ語習得を目標に勉強しています。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.