みなさんは普段英語を勉強していて、インプットとアウトプットをどれくらいの割合で行っているでしょうか?英語の勉強では「インプットが大切だ」と聞いたことがある方も多いかもしれません。しかし、「インプットはどうして大切なの?」「アウトプットしないと英語が使えるようにならないんじゃないの?」「どうやってインプットしたらいいの?」と疑問に思ったり、悩んだりしている方もいるのではないでしょうか。
そこで、今回の記事では、英語学習におけるインプットに焦点をあててみたいと思います。インプットとアウトプットはどちらが大切なのか、インプットをする上でのポイント、効果的な英語学習法、また、よくないインプット学習などについても詳しくご紹介していきたいと思います。
この記事を読んで、ぜひみなさんの普段の英語学習に活かしてみてくださいね。
英語学習におけるインプット vs. アウトプット論争
英語学習において、常に議論になるのがインプットとアウトプットの割合です。結論から述べると、「絶対これ!という正解はない」と言えます。
その理由は、学習者のレベルや、英語学習のなかで何に重きを置き、何ができるようになりたいのかといった目的によってもその割合が異なるためです。
まず、基礎知識として、インプットは単語・熟語・フレーズ・文法などの基本を覚えること、文章を読むこと、講義を聞くことなど、情報を記憶することを指します。一方アウトプットは、インプットで覚えた知識を使って話したり、書いたり、何かしらの手段で発信することを指します。
具体的なインプットとアウトプットの割合について、まずは学習者のレベルごとの目安をご紹介します。英語初心者の方は、「インプット7:アウトプット3」または「インプット9:アウトプット1」の割合を目安にしてみましょう。英語初心者で単語や文法の知識が少ない場合は、アウトプットしたくても何も出てこないためです。
また、英語中級者の方は、「インプット5:アウトプット5」、英語上級者の方は「インプット3:アウトプット7」くらいを目安にしてみてください。ここでのポイントは、どれほど英語が上達したとしても、インプットをおろそかにしないという点です。割合は少なくても、正しい知識をインプットすることで、質の高いアウトプットにつながります。
インプットがなければアウトプットはできませんが、アウトプットすることで知識が定着すると言われています。また、アウトプットして間違えた部分は強く記憶に残りやすくなり、その後同じ間違いをしにくくなります。
インプットにおいてのポイント
続いて、インプットする際のポイントをご紹介していきたいと思います。何も考えずにひたすら暗記する、というのは効率が悪く、また記憶にも残りにくいです。
ネイティブスピーカーの「音」を聞く
教科書や参考書を買う際には、ぜひネイティブスピーカーによる音声CDが付いたものを選んでみてください。ネイティブスピーカーの「音」を聞くことで、単語の正確な発音はもちろん、英語特有のリズムやイントネーション、音声変化などを知ることができます。
音声を聞く、というのはリスニング練習になるのはもちろん、ボキャブラリーを増やしたり、正しい文法を学ぶことにもつながります。
英語を英語で理解する
インプットと言えば、文章を読む(リーディング)をイメージする方も多いのではないでしょうか。リーディングは非常に効果的な勉強方法です。
英語初心者の方は、わからない単語を英和辞典で調べながら読む方法をおすすめしますが、英語中級者以上の方は、ぜひ「わからない単語・熟語が出てきてもすぐに調べない」ことを試してみてください。前後の文脈から意味を推測することが重要で、これにより英語脳が鍛えられます。また、語彙を調べる際にも、ぜひ英英辞典を使ってみてください。英語を英語で理解する力を鍛えることにより、アウトプットする際もいちいち日本語から英語に訳す時間が省けます。
実際に使える・考えなくても口から出てくることを目標にする
インプットを行う際には、「知っている・覚える」ことを目標にするのではなく「実際に使える・考えなくても口から出てくる」ことを目標にすることがポイントです。
例えば、ひとつ文法を覚えたときに、「それを自分だったらどんなときに使うか?」ということを考えてみましょう。仕事で使うのであれば必要な単語をあわせて覚え、それを練習する方が実践的です。
また、実際の会話においては、頭で考えている時間がないことも多いです。英語の瞬発力を鍛えるためには、何度も反復練習をすることをおすすめします。慣れてくると、意識せずとも口から出てくるようになりますよ。
効果的な英語学習法
続いて、ここからは効果的な英語のインプット学習法をご紹介していきたいと思います。いずれも、手軽に始められるものばかりですので、ぜひみなさんのインプット学習に取り入れてみてくださいね。
英語のニュース記事を読む
先ほど、リーディングは非常に効果的なインプット方法だと述べましたが、何を読めば良いのかわからない、という方も多いのではないでしょうか。そんなときにおすすめなのが、英語のニュース記事です。
イギリスのBBCやThe Guardian、アメリカのCNNやTIMEなどから記事を選んでも良いですし、The Japan Timesは日本のニュースを英語で読むことができるのでこちらもおすすめです。
ニュース記事をリーディングの教材にするメリットは多くあります。ニュースは毎日配信されますし、世界情勢をいち早く知ることができます。
シャドーイングをする
リスニング学習をする際には、聞くだけではなくぜひシャドーイングもあわせてやってみましょう。英語特有のリズムやアクセント、イントネーションなどを身に付けることができますよ。上手くシャドーイングできなかった部分はスクリプト(台本)をチェックして何度も反復練習してみましょう。
シャドーイングをすることで、英語の耳、単語などを理解する力、スピーキングにおける瞬発力などが鍛えられます。
動画コンテンツを見る
最近では、非常に多くの英語の動画コンテンツがあります。興味がある方は洋画や海外ドラマを見ても良いですが、そこまで興味がないという方は無理して見る必要はありません。短い動画コンテンツであれば集中力も続きますし、さまざまな英語に触れることもできます。
自分の好きなテーマや関心があることに近い動画を見てみましょう。そして、動画は字幕が付いていたり、スクリプトが別に用意されていることも多いです。ぜひ、動画を見る・聞くだけでなく、字幕・スクリプトを使ってシャドーイングもしてみましょう。
よくないインプット学習
最後に、効率的ではないインプット学習についてご紹介します。よくないインプット学習を続けていても英語力は上がりませんし、時間が無駄になってしまいます。
興味のないテーマでインプットをする
先ほどもご紹介した通り、リーディングでもリスニングでも、教材を選ぶ際には「自分が興味のあるテーマ・好きなものやこと」にするのがおすすめです。英語学習は継続が上達のカギであり、興味のないテーマで勉強をしても飽きてしまったり、途中で挫折してしまう可能性が高いためです。
モチベーションを高く保ち、英語の勉強を効率的に行うためにも、ぜひ自分の興味のあるテーマを選んでみてください。ただし、自分が好きなことでも、レベルが高すぎるものを選んでしまうと続きませんので、適度なレベルのものを選んでみてください。
聞き流しなど、理解できないままインプットをする
英語の聞き流しはあまりおすすめできない学習法です。というのも、聞き流しはどうしても集中できず、結局「何を聞いたのか」があいまいになってしまうためです。
まずは単語や熟語の意味を理解することから始めましょう。
自分の英語力よりも高い教材でインプットをする
リーディングをする際には、現在の英語力で文章全体の8~9割の単語が調べなくてもわかる、というくらいのレベルのものを選ぶと良いでしょう。英語を多読することで、英語を英語のまま理解する力がつきます。多読する際には、これくらいのレベル感の教材が適しています。
確かに、難しいニュースや論文、分厚い洋書などを読んでいる姿はかっこよく見えますよね。しかし、あまりに自分のレベルからかけ離れていると、理解できずに挫折してしまうことがあります。
実際に私も、洋書を読みなれていないうちに分厚い古典を読んだことがあるのですが、意味がわからない言葉が多く、結局あきらめてしまった経験があります。
まとめ
いかがでしたか?
今回の記事では、英語における「インプット」について、インプットとアウトプットはどのような割合で行えばよいのか、インプットをする上でのポイント、効果的な英語学習法、また、よくないインプット学習などを詳しく解説していきました。
日本の方は、インプットはもうたくさんしている、とにかくアウトプットの量が足りていない、と感じる方も多いかもしれません。しかし、やはり単語や熟語、文法といったインプットがなければ、アウトプットすることは難しいです。ただし、今回の記事でご紹介した通り、インプットとアウトプットの割合に「絶対の正解」はなく、自分のレベルや何を目的としているのかによっても変わってきます。
インプットを正しく行うことにより、ライティングやスピーキングといったアウトプットはもちろん、リスニングスキルの向上も期待できます。インプットは、英語力全体を向上させる基礎となるということをこの記事を読んで感じていただけたら幸いです。
インプットは独学がしやすい分野ではありますが、だからこそモチベーションが保てずに挫折してしまう方も多いです。もし、自分ひとりの力では勉強が続きそうにない、途中でギブアップしてしまいそう、と思った方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!レッスンでは、ネイティブスピーカーの講師とマンツーマンで話すことができます。
ネイティブスピーカーの講師は英語学習のプロですから、今回ご紹介したインプット学習についてさらに詳しく聞いてみても良いですし、新しく学んだ単語や熟語を使ってスピーキングやディスカッションの練習をするのも良いのではないでしょうか。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。
◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。よろしくお願いします!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.