「覚えづらい単語」は誰にでもあるものです。
特に
「何となくイメージがしづらい」
「意味がいくつもあって覚えられない」
「使い方がイマイチ分からない」
という特徴を持つ単語は、記憶に定着するのに時間がかかります。そのような単語の代表例が“as”です。
名詞や動詞、形容詞は、単体で日本語に直訳できるため、比較的に覚えやすいですが、asは副詞、接続詞、前置詞など文脈によって訳が変わる特徴を持った単語です。そのため、単語帳や辞書を見ても、「これ!」という訳が無く、覚えるのに苦労します。
今回の記事では、そんなasの使い方を、例文とともに解説していきます。まとめ的な記事になっているので、後で見返すことができる様にブックマークをしておいてください。
Asの意味と使い方
それでは、主なasの使い方を見ていきます。
形容詞・副詞・前置詞の3通りの使い方を軸にして見ていきましょう。
基本的に「asはイコール(=)の役割をする」ととらえておくと、ここからの理解がスムーズになります。
形容詞のas
最初は形容詞のasです。厳密に言うと、asそのものに形容詞の意味はありません。単体で名詞を修飾することはありませんからね。
正確には、「形容詞と一緒に使うas」の解説をしていきます。勘のいい人はお気づきかもしれませんが「as 形容詞 as」の比較の構文ですね。
Asを使ったフレーズで使用頻度が圧倒的に多いので、しっかりと覚えておきましょう。
「as 形容詞 as」を使った例文
・as big as(~と同じくらい大きい)私の水筒は、私の顔と同じくらいの大きさだ。
彼は私の息子と同じくらい背が高い。
私の肌はあなたの肌と同じくらい(色が)暗い
※英語では、日に焼けた肌をdark skinと表現します。Blackは黒人を表すので区別しておきましょう。
・as difficult as (~と同じくらい難しい)問題5は問題6と同じくらい難しい。
私にとって、ジャグリングは階段を上るくらい簡単なことだ。
あなたの心は、冬の朝のホットココアくらい温かい。
私の足は氷のように冷たい。
前述した「asはイコール(=)の役割をする」の意味がよくわかる例文たちですね。As 形容詞 asは、文型にバリエーションが無いので、覚えやすいでしょう。また、最後の例文のように、比喩表現として使うこともあるので、覚えておきましょう。
否定の「as 形容詞 as」
否定形のas 形容詞 asも、見ていきましょう。「ただの否定形でしょ」と思われるかもしれませんが、否定によって微妙なニュアンスも表現できるので、英語表現の幅を広げることができます。
・not as easy as(~ほど簡単ではない)この試験は前回のものほど簡単ではない。
世界で最も裕福な人でさえ、わたしほどに幸福ではない。
私の父は、昔ほど強くはない。
去年の夏ほど暑くない。
お金は健康ほど重要ではない。
冬の太陽でさえ、あなたの未来ほど明るくは輝くことはできない。
意味が特殊な「as 形容詞 as」のフレーズ
ここで、少し特殊な「as 形容詞 as」のフレーズを紹介します。知らなければ分からないものもあるので、しっかりと覚えておきましょう。
・as long as(~である限り)給料がもらえる限り、どうでもいい。
「~と同じくらい長い」という意味でも使われますが、こちらの意味もあるので気を付けましょう。
・as far as(~する限り)私の知る限りでは、マイクは今週末町にはいない。
「~と同じくらい遠い」という意味もあります。
・as well as(~と同様に、~だけでなく)彼女は芸術だけでなく、スポーツにも才能がある
「~と同じくらい良い」という意味もあります。
副詞のas
As 形容詞 asの例文を見てきましたが、同様に「as 副詞 as」というフレーズもあります。As 形容詞 asと似ていますが、少し勝手が異なります。
しかし使いこなせればとても便利なので、ぜひ使いこなせるようになって欲しいです。
・as soon as(~するとすぐに)私の猫は、私が彼の食事を用意していることに気が付くとすぐに、キッチンへ走ってきた。
彼はカメと同じくらいゆっくりと歩く。
彼はチーターのように速く走ることができる。
私の息子は、私と同じくらい上手に踊る。
その植物を観察するとき、男は科学者のように注意深かった。
私は一番星と同じくらい孤独になり得る。
彼は渡り鳥と同じくらいの頻度でここへやって来る。
As 副詞 as you can
As 副詞 as は、後にyou canを付けることがよくあります。「できる限り~に」という意味になりますね。こちらも便利なフレーズなので、少し見ていきましょう。
・as soon as you can(できる限りすぐに)できるだけ早く戻ってきて。
彼は最高速度で走った。
運転するときは、できる限り慎重にならなければいけません。
前置詞のas
最後は前置詞のasです。「~として、~のように」という意味になります。
使いこなすことができれば、何かを説明するときにとても便利な表現なので、ぜひ覚えて実践で使ってみてください。
彼は、生涯を農家として過ごした。
彼女は自身が卒業した学校で、先生として働いた。
あなたを男性として見ることができません。あなたは私の弟のような存在です。
ローズはプロジェクトリーダーとして素晴らしい働きをした。
ふつうは、右手で握手をすることになっている。
犬や牛、猫のような哺乳類は卵を産まない。
彼らはみな、私のことを天才だと思っている。
Asを使ったフレーズ
最後に、asを使ったフレーズを紹介していきます。どれも知らなければ意味が分からないものばかりなので、ここでしっかりと理解しておきましょう。
また、これら以外にもasを使ったイディオムはたくさんあるので、いろいろ調べてみると楽しいかもしれませんね。
As For
As forは、「~に関する限り、~はどうかといえば」という意味になります。
そのプロジェクトについては、後で話し合えます。
その他に訊く必要があることは、後ほどメールにて送ります。
As Far As
As far asは「~の限りでは」という意味です。
私が調べた限りでは、ABCドリンクが有害だという証拠はありませんでした。
目の届く限りでは、家の中には5人の人しかいない。
As If
As ifは「あたかも~であるように」という意味です。
彼はまるで何事もなかったかのように座った。
彼は私をまるで犯罪者かのように扱った。
その子供は、まるで幽霊でも見たかのように話した。
As A Matter of Fact
As a matter of factは、「実際は、実のところ、実は」という意味です。
実際のところ、彼は英語を全く喋れない。
実は、それはフェイクニュースだった。
なぜ彼女が泣いているのかわかりません。実のところ、たった今ここに着いたばかりなんです。
As Yet
As yetは、「まだ」という意味です。
大統領はまだ到着していない。
その絵画はまだ未完成だ。
彼の意図はいまだ不明だ。
彼はまだ彼の目標を達成していない。
まとめ
Asのように覚えづらい単語は、品詞などでジャンル分けして、例文と一緒に覚えていくのがコツです。また、asはイディオムの中で使われることがとても多い単語です。イディオムは1つずつ地道に覚えていくのが1番の近道です。
Asのマスターは遠い道のりに感じるかもしれませんが、使い方がたくさんある分、使いこなすことができれば、それだけ表現の幅が広がります。Asのレベルを上げることによって、スピーキングやライティングの自由度が上がり、英語の楽しさが倍増するでしょう。
「習得するの大変だな…」ではなく、「習得すればどんどん楽しくなるぞ!」という気持ちで取り組んでいきましょう。また、新しく習得した文法事項を定着させるには、やはり実践で使うのがもっとも有効です。
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◇経歴
・アメリカ、オクラホマ州の四年制大学を卒業
・英語学習に関するブログを中心に、英語ライター・翻訳家として活動(現在)
◇資格
・TOEFL503点(大学入学時)
・Bachelor of Arts(文学士号)
◇海外渡航経験
・高校卒業後に、アメリカのオクラホマ州にあるNortheastern州立大学へ5年間の正規留学を経験
◇自己紹介
高校時代にアメリカの音楽文化に興味を持ち、アメリカへの大学留学を決意したことが、英語学習を本格的に始めることになったきっかけです。渡米後に3ヶ月の語学研修とTOEFL試験をクリアし、正規入学を果たしました。音楽学部にてJazz Studiesを専攻し、複数のバンドでギタリスト・ベーシストとして活動したことは一生の財産です。言葉はその人の価値観を定義付け、語学の習得は世界の見え方を変えます。自分が今も現在進行形で経験している、言語の魅力を発信するために、日々、英語・語学に関する情報発信をしています。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.