「Complement」と「Compliment」似ているけれど大違いな英語表現の使い分け

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「一文字違いで大きな意味の違いを持つ英単語」。英語学習者の方は、こうした英単語に頻繁に遭遇しており、中には頭を悩ませている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そのような単語の中でも、今回は“complement”と“compliment”の違いについて特集します。

“Complement”と“compliment”は文字数が多いこともあり、パッと見ではどこが違うか見分けがつきにくいですよね。日常会話で、一文字違いの間違い単語を使ってしまうと、相手に伝えたいことが全く違う内容になってしまうなんてこともあるかもしれません。そのようなことにならない為にも、「スペルが似ているけれども意味が違う英単語」も一緒に学んでいきましょう。

それぞれの意味

まずは、“complement”“compliment”の意味を見ていきましょう。

それぞれ、英検準一級以上のレベルと難易度が高い英単語なので、初めて見るという方もいらっしゃるかもしれません。そのような方は特に、以下で出てくる違いを見分けるコツも一緒に覚えてみてくださいね。

Complement

“Complement”は「カンプリメント」と発音し、発音記号ではkɑ́mpləmənt(名詞の時)と表します。名詞で使われる場合は「補完物、補足物」という意味を表します。

これは、「補足して完全にするもの」という意味を含みます。また、総定員数と言う意味も持っています。

“Complement”が動詞の場合は、目的語を伴う他動詞として使われ「(~を)完全にする、補完する、補足する、引き立たせる」という意味を表します。

【名詞で使われる場合】

Rice makes an excellent complement to a curry dish.
ご飯はカレー料理の引き立て役(補完するもの)になる。
The shoes were the perfect complement to the entire outfit.
靴は衣装全体を完璧に引き立てていた(補完するものとなっていた)。

【動詞で使われる場合】

There will be a written examination to complement the practical test.
実技試験を補完する筆記試験がある。
The two suggestions complement each other.
この2つの提案は互いに補完し合うものだ。

Compliment

“Compliment”も「カンプリメント」と発音し、発音記号ではkɑ́mpləmənt(名詞の時)と表します。これは、“complement”と同じ発音になるので、単語のみを聞いただけではそれがどちらの単語を意味するのか判断できませんね。

“Compliment”を名詞として使う場合は「賛辞、褒め言葉、称賛」という意味を表します。また、動詞の場合には「(~に)賛辞を述べる、好意を示す、お世辞を言う、褒める、称賛する」と言う意味を表します。

【名詞で使われる場合】

Nigel said his teacher gave him a compliment on how well he played the guitar.
ナイジェルは先生からギターの上手さを褒められたといった。
He received a nice compliment the day before yesterday.
一昨日、彼は嬉しい賛辞を受けた。

ちなみに、“compliment”だけでも、「褒める」という意味を表しますが、“give a compliment”(褒める)という熟語としても使うことができます。

【動詞で使われる場合】

John said he always gets complimented when he gets a fresh haircut.
ジョンは、髪を切るといつも褒められるという。
He complimented the child on his good behavior.
彼は子供の行儀の良さを褒めた。

ComplementとComplimentの違いを見分けるコツ

“Complement”と“compliment”は一文字違いで非常に暗記しづらいですよね。そこで、違いを見分け、覚えるコツをご紹介します。違いを見分けるコツは「一方の意味を覚える」ということです。

“Complement”と“compliment”のスペルは先にも示したように、L(エル)の後の文字がE(イー)なのかI(アイ)なのかという違いだけでしたね。そこで、L(エル)の後にI(アイ)がくる“compliment”(称賛する、ほめる)という言葉の意味をばっちり覚えてしまいましょう!

その暗記法でおすすめなのが、「compliment の“I”→I(アイ)→私(I)→私をほめる」のように、連想ゲームをしながら覚えるというものです。

ちなみに、I like my face(私は自分の顔が好きです)という自分をほめる例文を記憶し、そこからI(アイ)がつく“compliment”は「ほめる」という意味だと覚えていきましょう。

この際に、あなたの頭の中で「鏡に映る自分の顔にうっとりする」画像をイメージしながら覚えるとより早く単語が定着します。

単語を覚える際に、単純に意味とスペルのみを記憶しようとすると、定着するのに時間がかかってしまいます。しかし、ゲーム感覚で連想し、同時にイメージ画像を思い浮かべることにより、より早く単語を習得することができます。

このように“compliment”が「ほめる」という意味なら、もう一つのL(エル)の後にE(イー)が来る方が“complement”=「補完するもの」となりますね。

その他の似ている単語の組み合わせ

英単語には、“complement”と“compliment”以外にも、一文字違いで意味が大きく異なる言葉があります。

以下では、その一部を見ていきましょう。それぞれの単語の意味の違いはもちろんのこと、発音や覚え方も一緒に見ていきましょう。

"Desert"と"Dessert"

“Desert”は名詞では「砂漠」、形容詞としては「不毛の、無人の」という意味になります。一方、“dessert”は「(食べ物の)デザート」を意味します。

皆さんもお気づきのように、これら2つの単語の違いは、”s”の数です。”s”が1つの場合は、「砂漠」、“s”が多い方が「デザート」と覚えるとよいでしょう。また、これら単語には発音の違いもあります。

砂漠を意味する“desert”は “デ”ザート(発音記号:de'zэrt)とアクセントを前におきます。「(食べ物の)デザート」の“dessert“は、ディ“ザ”ート(発音記号:dizэ'rt)と後半にアクセントをおきます。

"Bear"と"Bare"

"Bear"と"bare"も似ているけど、違う意味を持つ単語ですね。“Bear”(発音:ベア、bέər)の名詞は皆さんお馴染みの「くま」を表します。動詞の場合は「産む、耐える、身につける」など様々な意味を持ちます。

一方で、"bare"は形容詞として使われる場合「裸の、むき出しになった、ほんのわずかな」という意味を表し、動詞の場合には「むき出しにする、あらわにする」という意味を示します。

ちなみに、"bare"はイギリスでのスラングとして、“very”の意味を表し、“Bare cool!”と言う場合があります。しかし、これは下品な言い方のため皆さんは使わないようにしましょうね。

"Lose"と"Loose"

“Lose”は 目的語を伴う他動詞として使われる場合「~を失う、なくす」という意味を表し、自動詞の場合には「(試合などに)負ける、損害を受ける」という意味を表します。

また、“O”(オー)が2つある“loose”は、形容詞の場合には「〔結び付いた物が〕はがれた」や「〔締めていた物などが〕緩んだ」と言う意味を表します。さらに、自動詞で使う場合には「ゆるむ」という意味を表します。

ここでの覚え方も、“dessert”の”s”の数で区別したときと同様に、単語の中に“o”が2つある方(loose)が「ゆるむ」と覚えると良いでしょう。

"Plain"と"Plane"

“Plain”は形容詞で「分かりやすい、はっきり見える、明らかな」という意味であり、“plane”は名詞で「飛行機」、形容詞としては「平らな」と言う意味を表します。

これらの単語の発音をカタカナ表記すると、どちらも「プレイン」となり、発音記号も「pléin」と表します。そのため、残念ながら発音のみで識別するのはできません。そこで、2つの類似単語を識別する方法として、ここでも連想ゲームを使ってみましょう。

Plain=「分かりやすい」

「分かりやすい」という単語の後に「説明」とつけて覚えてみましょう。「説明」という英単語は“explain”です。

そこで、じっくり“explain”の単語を見てみると、なんと“plain”が隠されているではありませんか!このように、plainの意味に迷ったら、“explain”をイメージすると、「分かりやすい」という意味を思い出すことができるようになります。

"Adapt"と"Adopt"

“Adapt”は「〔異なる状況などに合わせて~を〕順応[適応・変化]させる、順応する」という意味を表し、「アダプト」と発音します。

ちなみに、発音記号では“ədǽpt”と表します。一方、“adopt”は「〔複数の選択肢から~を〕選ぶ、採用する、導入する、養子にする」という意味を表し、こちらも「アダプト」と発音します。

しかし、発音記号では“ədɑ́pt”と表し、先に出てきた“adapt”の発音記号とは若干異なります。“Adapt“を発音する時は、dのあとの”a”をアとエの中間音(ǽ)で表し、“adopt”の場合は、dのあとの”o”をアの音(a)で表します。

これらの発音は非常に似ているので、聞き取りに注意が必要ですね。スペルも発音も似ている単語は「よく一緒に使われる単語」と一緒に覚えるのもおすすめです。

例えば、adoptはadopted child(養子された子ども=養子)やadopt an idea(アイデイアを導入する)としてよく使われます。

まとめ

今回は、表記が似ているけれど、意味が全く違う単語、“complement”と“compliment”を特集しました。“Complement”は「補完するもの」という意味で、“compliment”は「褒める」という意味でしたね。

また、この他に似ている単語の組み合わせについても、いくつか紹介しました。表記が類似する単語を覚える際、発音も全く同じ場合には、覚えるのに非常に苦労しますよね。

そんな時に試したい暗記法として、「覚えたい単語と一緒にイメージ画像も覚える」、「連想ゲームのように他の単語と組み合わせて覚える」、「よく一緒に使われる単語と一緒に覚える」をご紹介しました。あなたも1度これらの方法を試してみてください!

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