英語学習者の皆さん、こんにちは!今回の記事では、英語で「Think of」と「Think about」に違いはあるのかどうか?について掘り下げていきたいと思います。
「Think of」と「Think about」はどちらも「〜について考える」と訳すことができます。しかし、実は両者の間には微妙なニュアンスの違いがあることを知っていましたか?
英語のネイティブスピーカーたちに言わせると、両者の文法的な意味の違いを学校教育で教えられることはないそうです。そのため、ネイティブスピーカーたちは「Think of」と「Think about」を場面や状況に合わせて感覚で使い分けています。
今回の記事を読めば、「Think of」と「Think about」 を状況や場面に合わせて適切に使い分ける方法を知ることができますよ。
- 「Think of」と「Think about」の基本的な違い
- 英語ネイティブスピーカーに聞いた!「Think of」と「Think about」のシチュエーション別使い分け
- まとめ〜Think ofとThink aboutの違いはわかりましたか?〜
「Think of」と「Think about」の基本的な違い
①「Think about you」の意味=「〇〇のことについて考える、思惑する」
まず初めに、「Think about」が使われるシチュエーションや場面について考えてみましょう。
基本的に、「Think about」は何かについて思いを巡らす、漠然と考えるときに使われます。何かテーマを当てられて、そのことについて自由に、制限なく思いを巡らす場合などに多く使用できます。
具体的な例を示すと、「子供の頃好きだった食べ物について考えてみてください。」と言うときに「Let's think about food you liked when you were kids.」と言ったり、「What's your plan for the holiday? (休日の予定は?)」「I am thinking about going to Osaka. (大阪に行こうかと考えているよ。)」のように使うことができます。
どちらの例も、テーマは与えられていますが自由に考える余地がありますよね。
② 「Think of」の意味=「〇〇のことを考える、思い返す、思い出す」
一方で、「Think of」を使う場合は特定の物事や事柄について考える時が多いです。「YesかNoで答えられる質問をする際にも「Think of」が使われます。
例えば、「自分が一番リラックスできる時間について考えてください。それはどうしてですか?」「Think of a time when you feel relaxed. Why do you feel relaxed?」という種類の質問をする場合。
この疑問文では「自分が一番リラックスできる時間について考えてください。」と書かれています。特定の時間について考えるように指示されているので、「Think of」を用います。
また、
This picture makes me think of when we visited NewZealand.
この写真を見ているとニュージーランドを訪れた時を思い出すね。
Yeah, I really wish we could visit that country again!
そうだね!またいつか一緒に行けたらいいなあ。
のような会話中にも使うことができます。「ニュージーランドを訪れた時のことを思い出す」とあり、ある特定の出来事を思い出していますね。このような場合、「Think about」ではなく「Think of」を使います。
参考資料:「Think about 」と「Think of」の違いと使い分け | 英語学習サイト : Hapa英会話
https://hapaeikaiwa.com/blog/2021/09/28/「think-about」と「think-of」の違いと使い分け/
英語ネイティブスピーカーに聞いた!「Think of」と「Think about」のシチュエーション別使い分け
ここからは、具体的なシチュエーションに対して「Think of」と「Think about」のどちらを使うのがしっくりくるのかをネイティブスピーカーの意見を参考にご紹介していきます。
シチュエーションその① 相手に感想を求める時
まず一つ目のシチュエーションとして、「職場で新しい商品が開発され、その商品について率直にどう思うかを同僚に聞く時」について考えてみましょう。
この場合、「Think of」と「Think about」のどちらを使うのでしょうか?
「Think of」を使って質問した場合
A: Hey, Lina, what do you think of our new product?
B: Well, I think it's good.
A: リナ、僕たちの新しい商品についてどう思う?
B: うーん、まあいいと思うよ。
「Think about」を使って質問した場合
A: Hey Lina, what do you think about our new product?
B: Well, I guess my sister wants to buy that product since she is a huge fan of our products.
私の妹が絶対買うと思う。だって彼女、うちの会社の商品の大ファンなの。
両者の例文を見比べてみると、「Think of 」を使って相手に感想を聞いた場合、相手はまず率直にいいか悪いかを答える場合が多いです。
対して「Think about」で質問した場合は、相手はその商品についてもっと自由に意見や感想を述べる傾向にあります。
どちらを使って質問をしても大丈夫ですが、質問に答える側の回答方法が異なってくることに注意しましょう。
シチュエーションその② 映画の感想を聞く時
二つ目のシチュエーションとして「映画について感想を聞く」について考えましょう。
「Think of」を使って質問した場合
A: What do you think of that movie?
B: It was good. You should watch that.
A: あの映画どうだった?
B: うん、よかったよ。みたほうがいいよ。
「Think about」を使って質問した場合
A: What do you think about that movie?
B:It was quite boring, the music was good though.
なんかつまらない映画だったよ。音楽は良かったけどね。
両者を比較して気付くことはありますでしょうか?そう、「Think of」で質問した場合、たんにその映画が良かったか悪いかを聞いているニュアンスがありますね。
でも、「Think about」で質問をすると、答える側は映画についてのもっと詳細な情報や感想を答えてくれる場合があるのです。
シチュエーション①の相手に感想を求める場合にも同じことが言えますが、いい悪いのシンプルな回答が欲しい場合は「Think of」を、詳細な情報や回答者の感想や思いを知りたい場合は「Think about」を用いて質問するのが良さそうです。
シチュエーションその③ 今何を考えているのか聞く時
三つ目のシチュエーションとして「相手に今何を考えているのか聞く」場合を想定してみましょう。「Think of」と「Think about」のどちらを使うのが自然なのでしょうか?
「Think of」を使って質問した場合
実はこのような状況下では「Think of」はあまり使われません。
なぜなら、「Think of」を用いて質問をする場合、質問者の方ですでに相手が考えていることが特定されてい必要があるから。「今、何考えているの?」と質問したいのに、すでに考えていることを特定しているなんてことはあり得ませんよね。
「Think about」を使って質問した場合
A: What are you thinking about?
B: Oh, I am thinking about the exam that I have tomorrow.
A: 何考えているの?
B: あ〜、明日あるテストのことを考えているよ。
質問者側が相手が考えていることについて予想がつかない時、相手が自由に考えて答えられるように「Think about」を用いて質問するのが適切ですね。この状況では「Think of」はあまり用いません。
シチュエーションその④ 未来の予定や計画を伝える時
四つ目のシチュエーションとして「私はアメリカに引っ越そうと考えているんだよね。」と相手に伝える場合を考えてみましょう。
「Think of」を使った場合
A: I am thinking of moving to the United States.
B: Really!? I will miss you.
「Think about」を使った場合
A: I am thinking about moving to the United States.
B: Oh, really? Have you decided when?
え、そうなの?いつ行くか決めたの?
実はこの状況下では両者の間にはニュアンスに大きな違いがあります。「Think of」を使った場合、その人は本格的に出発の計画を立てていたり、出発の日程を決めていることが多いです。
しかし、「Think about」 を使うと、「おそらく引っ越す」「いつかは引っ越す」というニュアンスを含みます。そのため今すぐ出発することはなく、いつか引っ越そうと思っているよという意味で相手に伝わります。
シチュエーションそ⑤ Thinking of you とThinking about you
最後に紹介するシチュエーションはメールや手紙、電話の最後に付け加えてつてることの多い「あなたのことをいつも思っているよ。」と言うセリフです。「Think of」か「Think about」のどちらを使うのが適切なのでしょうか。
「Think of」を使った場合
A: I am thinking of you, Lina.
B:That's so sweet of you, thank you.
「Think about」を使った場合
A: I am thinking about you.
B: Oh, well…
このような状況下ではズバリ、「Think of」を使うのが適切です。
「I'm thinking of you.」は恋人同士や遠くに住んでいて会えない家族や友達に「大好きだよ」と言う思いを伝える際によく使用される表現なので適切です。
しかし、「I'm thinking about you.」と言われた側はおそらく、「一体私のことについて何を考えているんだろう...。ちょっと怖いな...。」と思ってしまうかも。ネイティブスピーカーたちは大切な誰かに思いを伝える場合は「Think of」を使うので覚えておきましょう。
参考資料:(17)アメリカ人同士で「Think about」と「Think of」の違いを考えてみた - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=qIDlc9bFtT4
まとめ〜Think ofとThink aboutの違いはわかりましたか?〜
ここまで、「〜について考える」と言う意味を持つ「Think of」と「Think about」のニュアンスと使い方の違いについて紹介してきました。いかがでしたでしょうか?
基本的には同じ意味を持つ両者ですが、「Think of」の方がより特定のものや事柄について考える時に用いられ、「Think about」は何かについて自由に思いを巡らす際に使用されることが多いとわかりました。
今回紹介した「Think of」と「Think about」を適切に使い分けられるようになると、ネイティブライクな英語のコミュニケーションにグッと近づくことができるでしょう。

◇経歴
大学時代に、外国語がどのように学ばれるのかについて興味を持ち、日本の大学院で第二言語習得論•応用言語学の研究に励む。
修了後はインターナショナルスクールの先生や、小学生オンライングループ英会話のバイリンガル講師、日本の文化を海外に広める音楽スクールで活躍中。
◇資格
IELTS Academic module 6.5
(speaking 6.5 reading 7.0 listening 6.5 writing 6.0)
◇留学経験
高校時代、春休み中にニューヨークにある姉妹校のタウンゼント•ハリス高校へ研修に参加。
その後大学時代にニュージーランドに一学期間の留学を経験。語学学校に通ったのち、主に応用言語学を中心に学ぶ。
◇海外渡航経験
つい数ヶ月前、高校ぶりに訪れたニューヨークの空港でみつけたストリートピアノ。
つい弾きたくなりニューヨーク出身の作曲家ジョージ•ガーシュインの「ラプソディーインブルー」を弾いたら、メキシコのカンクン行きの搭乗を待っていた皆さんから盛大な拍手を貰いました!とてもいい思い出です。
◇自己紹介
これまでの海外経験や、日本で出会った留学生たちとの交流から、英語をはじめとした外国語を使うことで、私たちの視野や価値観はどんどん広がっていくと確信しています!
英語が好き!と言う気持ちを大切に、英語を学び続けられる燈を見つけられるよう行動すると、英語学習が楽しくなります!

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.