「引きこもり」は、実生活の中でのあらゆるネガティブな経験や感情が重なり、自らを世界との繋がりから断絶するために部屋にこもる人を意味します。
引きこもりという言葉は1980年代に広まり、現在でも1つの社会問題として捉えられています。
海外でも報道されることがあるため、日本に興味がある人たちであれば、もしかすると一度は耳にしたことがある言葉かもしれません。
そのため、外国人と英語で社会問題について話しているときに、引きこもりについて説明する機会もあるでしょう。
そこで今回は、「引きこもり」についての英語表現や、会話で使える例文などを紹介したいと思います!
英語で「引きこもり」ってなんて言う?
ここでは、「引きこもり」の英語表現を6つピックアップして紹介します。
shut-in
「shut-in」には以下のような意味があります。
室内での時間のほうがより快適に過ごせる人。多くの場合、外出するよりも家にいることを好む、または老齢、病気、または他の何かの原因のために家を出ることができない人。
または「他の何かの原因のために家を出ることができない人」という部分からも、引きこもりを表現することができる単語であることがわかります。
「shut(閉ざす」と「in(中に)」が組み合わさっているので、引きこもりを連想しやすく、覚えるのも簡単ですね!
homebody
「homebody」には以下のような意味があります。
友人たちと出かけたり旅に出たりするよりも、家で過ごすのが好きな人。
一般的な引きこもりのようなシリアスな感じではありませんが、家で過ごすことが多い人が「私引きこもりだから」と言うようなレベル感です。社会と断絶しているような引きこもりというよりは、出かけたがらないような人を表す単語です。
couch potato
「couch potato」には以下のような意味があります。
たくさんテレビを見て、アクティブな生活を送っていない人
これも社会問題的な引きこもりとは少し異なりますが、イメージ的には「ソファに寝っ転がってポテトチップスを食べながらテレビを見てぐうたら過ごす」という感じです。
ちなみに「couch」と「sofa」の違いについて調べてみたところ、結論から言うと会話で使うぶんにはほとんど違いがないという人が多いようです。気になる方は、外国語を学習する人のためのQ&Aアプリ「HiNative」をぜひチェックしてみてください。
recluse
「recluse」には以下のような意味があります。
一人で暮らし、外に出たり、他の人たちと話すのを避けている人
これが英英辞書に書かれている説明のおおよその直訳ですが、この説明からも家にこもりがちであることがわかります。
なお、時々ニュース記事だと「socially reclusive」という表現も見かけます。「socially」は「社会的に」、「reclusive」は「recluce」の形容詞で、組み合わせることで「社会的に隠遁した」というような意味になります。
antisocial
「antisocial」には以下のような意味があります。
他の人と時間を過ごすことをよく避けている
この単語は、アンチを意味する「anti」と、社交性を意味する「social」が組み合わさった形容詞です。つまり、社交性がなく、交流しようとしない様を表現することができます。
直接的に「引きこもり」を意味するわけではありませんが、引きこもりになった人の性格を表す際に使うこともできる単語です。
hikikomori
実は、海外の番組で日本の引きこもり問題を報じる際、「hikikomori」という言葉がそのまま使われることが多いです。YouTubeなどで「hikikomori」と検索すると、BBCなどの海外のメディアが引きこもりについて報じた動画を見つけることもできます。
ただし、あくまでも日本語なので、海外の全ての人がこの言葉を知っているわけではないので注意が必要です。「hikikomoriという言葉を聞いたことがありますか?」とまずは聞いてあげるのが良いでしょう。
英語で「ニート」ってなんて言う?
「引きこもり」と共通する言葉として「ニート」という言葉があります。「ニート」は一般的に、15歳から34歳までの家事や通学、就業をせず、職業訓練も受けていない人のことを指します。つまり、引きこもりになった人の多くは、自動的にニートにも当てはまる可能性があります。
では、ニートは英語でどのように表現するのでしょうか?
ニートは英語表記で「NEET」と書き、
Not in Education, Employment or Trainingの略です。
ですが、これだと少し長いですし、「NEET」という言葉自体あまり使われていないというのが実情です。
そもそも、「ニートとは?」ということを考えてみたときに、定義はさておき、結局のところ「無職である」ということが大きなポイントです。
要するに、無職であることを伝えられれば良いので、unemployed「雇用されていない、失業した、仕事のない」という形容詞を使えばシンプルに表現できます。
「引きこもり」に関する英語例文
「引きこもり」や「ニート」の英語表現を学んだところで、ここでは実際に会話で使える英語例文をいくつかご紹介したいと思います。私の息子は今は外交的ですが、彼は以前は引きこもりでした。妻と私は当時どうしたらいいのかわかりませんでした。
One of the reasons why teenagers become shut-ins is bullying.
10代の若者が引きこもりになる理由の1つは、いじめです
He used to be social, talkative, and active until he lost his job. He tried to get a job, but it didn’t go well. He gradually lost his confidence, and ended up becoming a shut-in.
彼は仕事を失うまで、社交的で、よく喋り、活発でした。彼は仕事を得ようとしたが、うまく行きませんでした。彼は次第に自信を失い、最終的に引きこもりになってしまいました。
I don’t think he is coming to the party tonight. He is such a homebody.
彼は今夜のパーティーには来ないと思います。彼はかなり引きこもりです。
Hikikomori is one of the biggest social problems in Japan.
ひきこもりは、日本で最も大きな社会問題の1つです。
If my child became a shut-in, what would I do?
もし自分の子供が引きこもりになったら、どうするだろう?
Why do you think there are so many shut-ins in Japan?
どうして日本にはとてもたくさんの引きこもりがいると思いますか?
I like watching Netflix all day like a couch potato.
引きこもりのように一日中Netflixを見てるのが好きです。
She is becoming antisocial. I’m worried about her.
彼女は人と交流しようとしません。彼女が心配です。
海外にも引きこもりは存在するのか
結論から言うと、引きこもりは日本だけのものではありません。引きこもりとみなされる人たちはアメリカやカナダ、その他ヨーロッパ諸国でもいます。また、そのような人たちのことを呼ぶのに「hikikomori」という言葉が使われることもあります。
海外の引きこもりはどういったものなのかをグーグル検索で調べてみたところ、以下のような原因で引きこもりになる人が多いようです。
・失業し、実家で親と暮らし始めるも、お金がないので出歩くこともなくなり、結果的に家から出なくなるケース。
ただし、人それぞれ事情は異なるため、他にも色々なケースはあるでしょう。いずれにせよ、引きこもりは海外でも社会問題として捉えられているのが現状です。
なお、参考までに、引きこもりの多い国と、ニートの多い国は以下が挙げられます。
日本、韓国、イタリアなど
ニート
トルコ、メキシコ、イタリアなど
これらの国々で共通点があるのかどうかは不明ですが、日本とよく似た文化を持つお隣の韓国でも引きこもりがとても多いことはわかります。
まとめ
では今回の記事のまとめです!
・「引きこもり」は英語で「shut-in」「homebody 」「couch potato」「recluse」「antisocial」「hikikomori」
・「NEET(ニート)」は「Not in Education, Employment or Training」の略だが、「unemployed」と表現することもできる
・引きこもりは日本だけでなく、海外でも社会問題となっている国々もある
いかがでしたでしょうか?「引きこもり」の色々な英語表現が学べたと思います。
今は「引きこもり」という言葉は必ずしもネガティブな意味合いで使われるとは限らず、「引きこもって勉強する」といった前向きな言い回しもあります。
ネイティブキャンプは予約なしで、無制限で英会話レッスンを受けることができます。英語学習者の方は、ときどき一日中自宅でネイティブキャンプのレッスンを受ける「引きこもり留学Day」を作ってみるのも良いかもしれませんね!

◇経歴
・コールセンターでの日英バイリンガルオペレーター(3年)
・外資系企業(製薬業界)でのテクニカルサポート(2年)
・副業でオンライン英会話の講師(2年)
・東京にて通学型の英会話スクール経営(4年)
・英会話スクールをオンラインに切り替えて運営(現在で約4年)
・英会話講師歴は合計で10年
◇資格
・英検1級
・TOEIC990点
◇海外渡航経験
・イギリス(3ヶ月、短期留学)
・タイ(6ヶ月)、マレーシア(3ヶ月)、台湾(3ヶ月)の滞在歴あり(海外ノマド)
・海外旅行:韓国、マルタ、ベトナム、インドネシア、アメリカ
◇自己紹介
バイリンガル英会話コーチのBobです!ほぼ日本国内で英語を習得してバイリンガルになりました。たまたま始めたオンライン英会話講師の仕事が天職だと悟り、自らの英会話スクールを開校。これまでに200人以上の英語学習者に教えてきました。多くの人たちに英語を好きになってもらい、思いっきり英会話を楽しんでもらえるよう日々活動しています!