水族館で見る機会が増えた
ジンベイザメ。
日本では、沖縄の美ら海水族館や大阪の海遊館などで見られ、飼育されることが珍しい事では無くなりました。
ジンベイザメは、現生においての魚類の中で世界最大種と言われています。
そんなジンベイザメは、スキューバダイビングをするダイバーやシュノーケリングを行う人々の憧れの存在でもあります。
フィリピンのセブ島では、ジンベイザメと一緒に泳ぐなんていう夢のようなツアーもあるほどの人気ぶり。
では、そんなジンベイザメを英語でなんて言うのでしょう?
ジンベイザメの生態も加えながらご紹介していきます。
ジンベイザメってどういう生き物?
皆さんが思い浮かべるジンベイザメってどういう形・色・大きさでしょうか?
・斑点模様がある
・体の色は青と白(白っぽいグレー)
・大きさはとても大きい
思い浮かべるのはこの3つのポイントが主だと思います。
では、体長はどれくらいあるのでしょうか?
体長は約20mほどあると言われており、現段階の実際に記録された最長記録は約13.7mの個体だそうです。
体重はおよそ20tもの重さがあるのだとか。
この体長だと、世界最大個体の魚という事がわかりますよね。
ジンベイザメは何を食べているの?
ジンベイザメは、あの大きな口で何を食べて生きているか知っていますか?
実は、プランクトン(※オキアミという小さなエビを含む小型甲殻類)や海藻、小魚を食べています。
ジンベイザメは、歯でこの小さな餌をかみ砕くのでしょうか?
いいえ。ジンベイザメの歯は、細かい歯が300~350本程が列をなして生えていますが餌自体は海水ごと口の中に吸い込んで食べています。
海水ごと吸い込んだ餌は、口の中にある餌や微小の生物だけを濾しり取る器官が生えているのでそこで水と餌を分別しているのです。
海水ごと飲み込むことで、一度に大量の餌を食べることが出来るのです。
ジンベイザメの分類って?
少し難しい話をしますが、生物には分類が細かくされています。
「○○目○○科」全ての生物にはこうした分類がされているのですが、詳しい知識がない私たちは、名前に「サメ」とか「タイ」とか付くものは、全て同じ分類…と単純に考えがちですよね。
実を言えばそれは、間違いだそう。
ではジンベイザメの場合はどうでしょうか?
『○○サメ』って付くから、サメ科に分類されるのでは?
実は、ジンベイザメは1属1種のみなんだそう。
つまりは、ジンベイザメという魚は専門的にもジンベイザメという種類であり、1つしか居ないという事です。
『ジンベイザメ』と付くけれど、ほかのサメとは全く別物という事ですね。
ジンベイザメってどこに生息しているの?
ジンベイザメは、世界の海を回遊する
回遊魚の一種です。
日本近海には初夏から秋にかけて回遊するので、伊豆・四国・沖縄などでもよく目撃されており、定置網に迷い込んだなんていうニュースがたまに流れますが、その理由は、回遊しているからということです。
初夏から秋にかけて、ジンベイザメに会えるというようなPRがされるのもうなずけます。
ジンベイザメは大漁を呼ぶ神様?
ジンベイザメの特徴をここまで見ていきましたが、実はこの生態にちなんで昔の漁師の人々はジンベイザメを 「えびすざめ」 と言っていたんだそうです。
ジンベイザメの餌は、プランクトンだとお話してきました。しかし、プランクトンを食べるのはジンベイザメだけではありません。
ジンベイザメが餌としている小魚やイワシ達もプランクトンを主として生きています。
その小魚とプランクトンを食べにくるのがジンベイザメという訳です。
プランクトンは、海面近くに多いためジンベイザメも小魚たちも海面付近を泳ぐことが多いのですが・・・
ここで、ピンと来た人もいるかもしれませんね。
そう。私たち人間もその小魚やイワシを食べます。そして、その小魚を獲りに来ている漁師さんが海上で船を待機させていますよね。
ジンベイザメがいるところには、小魚が集まっているという事からその漁場では大漁となることが度々あったそう。
そこから、ジンベイザメは「えびすざめ」と呼ばれ、福をもたらすという意味を持っているという話が残っています。
昔から、ジンベイザメと人間は小さな関係があったのかもしれません。
ジンベイザメは、水族館で飼育しやすいのか?
日本でも、最近は数か所の水族館で見ることが出来るようになってきたジンベイザメ。
そういった事から考えると、飼育しやすい種なのでしょうか?
更には、日本のどこの水族館に行けば見れるのでしょう?
この章では、そんな疑問にお答えします。
日本の水族館でジンベイザメは見れる?
その答えは、見れます。
様々な水族館で、それぞれがジンベイザメについて日々研究を行っています。
その努力のおかげで、私たちが自分たちの目で見ることができるという訳です。
個々の水族館の特徴や良さが出ていますので、ぜひともご旅行の際に立ち寄ってみては?
①沖縄県:沖縄美ら海水族館
住所:〒905-0206 沖縄県国頭郡本部町石川424番地
TEL:0980-48-3748
沖縄県の東部にある、本部町の海洋博公園の中に美ら海水族館はあります。
広大な敷地の中に、様々な沖縄の生き物たちを見ることが出来るので家族で訪れたりツアーでたくさんの人たちが訪れています。
美ら海水族館は、世界で初めてジンベイザメの複数飼育に成功した水族館です。
②大阪府:海遊館
住所:大阪府大阪市港区海岸通1丁目1−10
大阪にある、海遊館は昔からジンベイザメの飼育に力を入れており、日本でも数少ないジンベイザメの展示をしている水族館です。
関西地方では、割と昔からジンベイザメが海遊館で見れていたので、海遊館=ジンベイザメというイメージが強いかもしれません。
③石川県:のど島水族館
住所:〒926-0216 石川県七尾市能登島曲町15部40
TEL:0767-84-1271(代)
④鹿児島県:いおワールド鹿児島水族館
住所:〒892-0814 鹿児島県鹿児島市本港新町3-1
TEL :099-226-2233
飼育はしやすい種類なのか?
私たちが、水族館を訪れて見ている魚や生物たちは元々野生の個体で迷い込んだというパターンと、水族館内で生まれ育った個体と様々です。
一見、簡単に生まれて育ったと言っていますが水族館側の努力は並大抵のものではありません。
毎日毎日、データとして血液や排便を採取し検査して体調や研究を行っているのです。
こうした積み重ねの結果、私たちが水族館でジンベイザメを見ることが出来ているのですね。
ここで、沖縄の美ら海水族館の言葉をご紹介します。
世界最大の魚類として人気のあるジンベエザメですが、その生態はまだまだ謎めいたままであり、特に繁殖に関する情報は非常に少ないのが現状です。中略 世界初となる飼育下繁殖に向けて様々な調査・研究を外部機関とも連携を取りながら進めています。
引用先:沖縄美ら海水族館
このように、まだまだ謎が多いジンベイザメの飼育や繁殖はとても難しいものだという事とが分かりますね。
ジンベイザメって英語でなんて言うの?
今までは日本目線で、ジンベイザメのお話をしてきましたが海外ではどうでしょうか?
次は、ジンベイザメを通して海外に目を向けてみましょう。
英語でジンベイザメってなんていうの?
ジンベイザメを英語でいうと、 Whale shark といいます。
英名:Whale Shark
アクセント:whále shàrk
Whale は「クジラ」という意味があり、Sharkは「サメ」です。
体長が鯨のように大きい鮫であるという意味で、名づけられたと言われています。
ジンベイザメを見るツアーがある!?
フィリピンのような、気候が常に暖かい国ではジンベイザメを簡単に見れてしまうことがあるようです。
特に、セブ島ではシュノーケリングのマリンアクティビティのツアーの中にジンベイザメと泳ぐツアーがあるので、観光客にとても人気スポットとなっています。
特に人気となっているのが、セブ島の漁場町オスロブ。
ここでは、世界で初めて野生のジンベイザメの餌付けを成功したといわれており、1年中、ジンベイザメを見ることが出来ます。
海が苦手な人でも、船の上から見ることが出来るので安心ですしボートの上からでも迫力ある光景を見ることが出来ますよ。
現地ガイドさんが丁寧なガイドをしてくれますし、なんといっても格安でツアーに参加できるのでとってもおすすめです!
❖まとめ
いかがでしたでしょうか?
ジンベイザメをここまで掘り下げて考えたことあったでしょうか?
この記事で、いかにジンベイザメの生態が未だ全貌は分からず謎ばかりの生き物であることや、日本でも数か所の飼育が成功しておりその半数が海へ帰す活動を行っていることを知れたかと思います。
一方で、英語では鯨のように大きいという意味がこめられた英名だという事が知れました。
その名のとおり、世界最大の魚類であり大きな体を持つけれど大人しく昔も今も私たち人間との関りがあったと知れたのではないでしょうか。
もっと知りたいと思ったら、是非とも自分の目でWhale Sharkの事を見てみてくださいね。
◇経歴
高校卒業後にオーストラリアへ単身渡豪。
当初は1年で帰国するはずが、留学生活がとても充実していたため結果的に3年滞在。
その後は、外資系アパレルで英語を使う仕事に就き英語を活用し働く。
現在も英語のラジオやスポーツ実況などは英語で聞きつつ、英語力の維持に努めながら仕事に活かす。
◇海外渡航経験
オーストラリア3年留学。
現地のアパレル・レストランのアルバイト
その他、バリ・香港などの経験
◇自己紹介
高校卒業後にオーストラリアへ単身渡豪し3年滞在。
当初1年で帰国する気満々で渡豪するも現地の生活があまりにも楽しく、結局3年滞在するという自由人。
現地に永住するか悩んだ末、日本での社会人経験を積むべく帰国。
その後は英語を活かし、外資系アパレルなどで仕事をしつつこのコラムを執筆中。
邦楽より洋楽が好きで、留学の3年間で染みついた海外志向は抜けないねと友人に指摘される程わりと思考は海外向け。
美味しいもの・楽しいことが大好きな関西人で、人と喋ることも好きなくせに割と家にいるのが好き。