「今度、○○の映画のリメイクが作られるんだって。」
「このバッグ、着物からリメイクされたものなんだ!」 などなど、私たちは普段から「リメイク」という言葉をよく使いますね。
ただ同じような感覚で、海外の方と話そうとした時、「あれ?リメイクって和製英語だっけ?」と躊躇ってしまったことはありませんか。
とっさに他の単語を使うとするも、巷には「リバイバル」や「リブート」などといった、似たような言葉が溢れていて、さらに混乱しますよね。
なのでここでは、「リメイク」という言葉の正しい使い方、他の類語との違いをご紹介します。また最後には、映画に関した英会話の盛り上げ方についても触れていますので、最後まで読み進めてみて下さい。
リメイク(remake)って和製英語?!
みなさんも気になっていると思うので、結論から言います。
ご安心ください。リメイクは和製英語ではありません!
さっそくですが、リメイクの英語での意味をみてみましょう。
【remake】
■noun
a new or different version of an old film/movie or song
■verb
to make a new or different version of sth such as an old film/movie or song; to make sth again
(『Oxford ADVANCED LEARNER’S Dictionary』より抜粋)
以上のように、リメイクは基本的に「古い映画や歌を新しい、または違ったバージョンに作り直すこと」を指します。現代では対象となる範囲がさらに広がって、ゲームやファッションなど他のエンターテイメントも含まれるようになりました。
ところで、みなさん、好きなリメイク作品はありますか?もしあったら、下のように言ってみましょう。
My favorite movie is a remake of “〇〇〇”.
(私の好きな映画は、〇〇〇のリメイク作品です。)
と、〇〇〇の部分を自分の好きな映画のタイトルに当てはめてください。
参考に、英例文もおいておきます。
・My favorite movie is a remake of “Planet of the Apes”.
(私の好きな映画は、『猿の惑星』のリメイクです。)
・”The Upside” is a remake of “Intouchables” made in France.
(『人生の動かし方』は、フランスで作られた『最強のふたり』のリメイク版です。)
・The Japanese horror movie “Ring” was remade into a Hollywood version of “The Ring”.
(日本のホラー映画『リング』は、ハリウッド版『ザ・リング』にリメイクされました。)
※remakeは名詞でも動詞でも使えます。
さて最近は、「リメイクブーム」。大人気アニメが実写作品に、古い映画がドラマシリーズになったりと映画界のみならず、他の映像分野からのリメイクも目立ちます。
リメイクは、このようなバージョンの違いを言う時も使うことができます。
いくつか例文をあげてみました。
・The TV drama “The Exorcist” is a remake of a famous horror movie with the same title.
(テレビドラマ『エクソシスト』は、同名タイトルの人気ホラー映画のリメイクである。)
・The Japanese animation “Attack on Titan” was remade into a live-action version using young actors who are popular among girls.
(進撃の巨人は、女性に人気の若手俳優を使って実写化バージョンにリメイクされた。)
リブート、リバイバルとの違い
リメイクと似たような言葉に、「リブート」と「リバイバル」があります。
最近では、どの言葉も映画の宣伝時などによく使われていて、目にした、耳にした人も多いはず。でも正直「どの言葉も同じ意味じゃ…」と思っている人も多いはず。
なのでここでは、これらの言葉のニュアンスの違いについてみてみましょう。
re(再び)vive(生き返る)が語源で、「復活」「復興」などを意味します。
昔人気だった映画や音楽、ファッションが再び注目を浴び、再流行する時に使われる言葉です。
リメイクとの決定的な違いは、リメイクは昔の作品を新たな監督やキャスト、技術などを使って作り直すのとは反対に、リバイバルは昔の作品がそのオリジナルの形のままで、再び上映や再演されることを指します。
わかりやすく、例文で見てみましょう。
・The theater in my hometown shows many revived French movies regularly.
( 私の地元の映画館では、古いフランスの映画が定期的にリバイバルされている。)
・There is now a revival of Queen’s songs because of the film ‘Bohemian Rhapsody’.
(映画『ボヘミアン・ラプソディ』のおかげで、クイーンの曲が再び注目されてきている。)
re(再び)boot(蹴り上げる)という言葉から。
基本的にリブートは「止まっていたシリーズが新しいエピソードともに、再び動き出す」時に使います。
リメイクとの決定的な違いは、リメイクは他のエピソードが盛り込まれることはあっても、基本的にオリジナル作品と同時間系列の作品となってます。それとは反対にリブート作品は、オリジナル作品の「後日譚」という意味が強いです。
例文で、その違いをよく見てみましょう。
・“Mad Max: Fury Road” got popular as a reboot of “Mad Max” series.
(『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』は『マッド・マックス』シリーズのリブート版として人気を得た。)
・“Spiderman” has been rebooted many times.
(『スパイダーマン』は何度もリブートされてきた。)
さて、いかがでしたでしょうか。
「リメイク」の言葉の意味、また「リバイバル」や「リブート」などとの意味の違いはわかってもらえたでしょうか。
次では、私たち日本人がミスしがちな「リメイク」の使い方の注意点をみていくことにしましょう。
リメイクを使う時の注意点
私たちはリメイクという言葉を映画や音楽以外、たとえばファッションやDIYに関しても使いがちですね。
たとえば「つぎはぎを使って、ジーンズをリメイクした」や「100均のラックをリメイクしたもの」など。
もちろん、このまま「リメイク」という言葉を英語にしても、相手の方は意味を汲んでくれるはず。ですがせっかくなので、これを機に自然な言い回しを覚えてみましょう。
まず、服など仕立て直した時などに一般的に使われるのは、
・alter…(部分的に)変える、(衣服を)仕立て直す
・makeover …(衣服・設計などを)作り替える
などが一般的になります。それぞれ例文を見てみましょう。
・I altered my shirts by embroidering them.
(私は刺繍をして自分のシャツを作り変えた。)
・I gave my grandmother’s kimono a makeover by making it into a new bag.
(私は、祖母の着物を新しいバックに作り変えた。)
また家具やインテリアを作り変えた時に使うのは、下のような単語を使うのが一般的です。
・rework…作り直す、再生する
・redo…やり直す、模様替えをする
(例)
・I reworked an old shelf by repainting it.
(私は古い棚を塗りなおして新しくした。)
・I want to redo my whole room.
(私は自分の部屋全体を模様替えしたい。)
合わせて読みたい!手作り雑貨についての英語表現はこちらをご覧ください!
映画をネタにした話の盛り上げ方
さて、せっかくリメイク作品の言い方を学んだので、ついでに映画の感想の言い方やストーリーの説明の仕方について、少しかじってみましょう。
話のあらすじを聴きたい時
・What’s about?
(それってどんな話?)
相手が何か作品のタイトルを言ったとき、すかさず言えるようにしたいフレーズです。
これを言うと、相手がどんな話が語ってくれるので、少しは時間が稼げます(笑)
(例)
・What’s “The Notebook” about?
(『君に読む物語』ってどんな話?)
自分があらすじを言いたい時
・It’s about ~
(それは~って話だよ)
今度は、自分がお気に入りの映画の筋を語る番。まだ相手が作品を観ていなさそうな場合は、ラストパートを言ってしまうことは絶対に避けましょうね。
(例)
・What’s “Me Before You” about?
(『世界一キライなあなたに』ってどんな話なの?)
-It’s about an eccentric girl who becomes a caretaker for a man with a disability.
(風変りな女の子が、障害をおった男性のケアテイカーをする話だよ。)
俳優やキャラについて言いたい時
・star(主演)/appear(出演)
(例)
Keanu Reeves stars in “John Wick” as an invincible assassin. / “John Wick” stars Keanu Reeves as an invincible assassin.
(『ジョン・ウィック』には、キアヌ・リーブスが最強の殺し屋として主演している。)
Benedict Cumberbatch appears in “12 Years a Slave” as an owner of slaves.
(『それでも夜は明ける』にはベネディクト・カンバーバッチが奴隷の主人として出演している。)
主要キャラについて言いたい時
・leading character(主要キャラ)/ protagonist(主人公)
(例)
the leading character/protagonist is a lawyer who is trying to defend his own father.
(主役キャラは、父親を守ろうとする弁護士なんだ。)
最後に
さて、どうでしたでしょうか。
この記事では「リメイク」の英語での言い方と、それに似た単語の使い方の違いを学びました。また映画やドラマの話が出た時に盛り上がるようなフレーズも一緒に見てみました。
ぜひ、みなさんもリメイク作品を見てみて、その感想を英会話に生かしてみませんか。
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大学の卒業旅行で初めて海外に行ってから海外、特にアジアにハマりました。大学卒業後は、出版社に勤務しながら年に数回海外旅行をするという生活を送っていました。 しかし海外への憧れが捨てられず会社を辞めワーキングホリデーに挑戦するも英語力は上達しないまま帰国・・・。 その後独学で猛勉強し英会話をマスター。 現在は海外の魅力を伝えるべくブログ作成、また前職の経験を活かし語学関連のコラム作成、編集等を行っています。 趣味は筋トレ、ランニング。海外のマラソン大会に出場経験もあります。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.