みなさん、こんにちは!
大学で中国語を教えているリンムーと言います。
今回も私と一緒に楽しく中国語を勉強していきましょう!
前回のテーマの「是の意味」では、最も基礎的なフレーズ「~は~である」の表現について学びましたね。
時間や曜日の言い方についても触れましたので、ぜひ復習して完璧に言えるようにしてください。
さて、第五回目のテーマは、
「自己紹介」についてです。
みなさんが初めての中国人に出会った時、自分のことを相手に伝える必要があります。
中国に留学した場合は、しょっちゅう自己紹介をしなければなりません。
これも中国語を学ぶ時、というよりはどんな言葉を学ぶ際も初めに学ぶことですね。
では順番に見ていきましょう!
基本的な自己紹介
初めまして
自己紹介をするということは、その人(達)と初対面ということですよね。
中国語で「初めまして」は
「初次见面(chūcì jiànmiàn)」です。
「初次」が「初めて」、「见面」が「会う」という意味です。
「挨拶」のところでも触れましたが、実はこの表現もネイティブの中国人が使うことはなく、外国人が使う表現です。
中国人は初めて人と合った時に、「初めまして」などと初めてであることを強調したりしません。
ただ、中国語初心者が自己紹介をするような場合には、この「初次见面」を使っておくのが無難だと思います。
あなたは?
以前挨拶の言い方で名前の言い方と聞き方を勉強したのを覚えていますか?
名前を言うのは自己紹介の基本ですよね。
「私は~と言います」は「我叫(wǒ jiào)~」と言います。
「鈴木剛」という名前だとしたら、
「我叫铃木刚(língmùgāng)」です。
人と出会った時、まず自分の名前を言い、それから相手の名前を聞くとします。
「私は鈴木剛と言います。あなた(の名前)は?」と聞くわけですね。
この場合、前に勉強したように 「你叫什么名字(nǐ jiào shénme míngzi あなたは何という名前ですか)?」 と聞いても良いのですが、「あなた(の名前)は?」という様に省略することが出来ます。
それが「你呢(nǐ ne)?」です。「你呢」は前の文章を受けて、「あなたは?」と省略してたずねる表現です。
この「呢」を使った疑問文は、会話で非常によく使われる表現なので覚えておいてください。
自己紹介をする上での注意すべき点
名前はフルネームが基本
日本語だと名前を名乗る際に「私は鈴木です」と苗字だけでも構わないのですが、中国語ではフルネームが基本です。
なぜなら、中国語は同じ苗字が多いからです。
中国語でよくある苗字は、
「张(zhāng)」
「李(lǐ)」
「王(wǎng)」
「刘(liú)」
「陈(chén)」
「杨(yáng)」
などです。
中国の人口は日本の約10倍おり、これらの苗字を持つ人々が大勢います。
ですから苗字だけだと誰なのか区別がつかなくなってしまいます。
名前の漢字を説明しよう
さて、自分の名前を伝える時、漢字の書き方を説明する事があります。
とくに変わった漢字を使っている場合に多いですよね。これは、「あれ?」と思った相手に聞かれこともありますし、自己紹介の時に自分から説明しても構いません。
日本でも自分の名前の漢字について、「健康の健です」などと説明することがあると思います。
中国語は全てを漢字で表すだけに、同じ音を持つ漢字が沢山あります。
ですから、発音だけ聞いても、適切な漢字が思い浮かばないことが多いのです。
先ほどの「健康の健です」であれば、中国語では同じように
「健康的健(jiànkāng de jiàn)」
などと言います。
「的(de)」は「~の」を意味し、「健康の健」と言っているわけです。
説明するときには、なるべく「健康」のように、イメージの良い単語を使うのがベターです。
自己紹介でよく使う表現
也の使い方
さて、相手の方がやはり日本人で、同じ苗字の「鈴木」さんだったとしましょう。
なぜ日本人同士なのに中国語で話しているのかというツッコミはなしです(笑)。
このような場合、「私も鈴木と言います」と言ったりします。
これを中国語で言うと、 「我也姓铃木(wǒyě xìng língmù)」
「姓」は「苗字を~と言う」という動詞でしたね。
「也」は「~も」という新しい表現です。
「彼も」なら「他也」です。
「私も鈴木と言います。鈴木健です。」は 「我也姓铃木, 叫铃木健(jiàn)」
私は~人です
相手が中国人やその他の国の人だと分かっているなら、普通自分がどこの国の人間か言うことになると思います。
すでに勉強したことですが、
「私は日本人です」は
「我是日本人(wǒ shì rìběnrén)」です。
中国人なら「中国人(zhōng guó rén)」。
それなら他の国は何というでしょうか?
ここで代表的な国の名前を紹介しておきましょう。
韓国 「韩国(hánguó)」
アメリカ 「美国(měigúo)」
フランス 「法国(fǎgúo)」
ドイツ 「德国(déguó)」
ロシア 「俄国(éguó)」
イタリア 「意大利(yìdàlì)」
日本もアメリカ=米のように、外国を漢字一字で表したりしますが、国の名前が漢字だけで表記されるとなんだか変な感じがしますよね。
イタリアだけ「国」がついてないのが面白いです。
余談ですが、スパゲティは
「意大利面(miàn)」と言います。
イタリアの麺というわけです。
私は~大学の学生です
私の中国語の授業は大学生が受けているので、自己紹介の時に「私は~大学の学生です」というフレーズを勉強します。
例えば「早稲田大学の学生です」なら 「我是早稻田大学的学生(wǒshì zǎodàotián dàxué de xuéshng)」 と言います。
先ほどの「的」がまた出てきましたね。
学生 「学生(xuéshng)」
大学生 「大学生(dàxuéshng)」
留学生 「留学生(liúxuésēng)」
~学部 「系(xì)」
~年生 「年级(yìniánjí)」
経済学部の一年生なら 「经济学系的一年级(jīngjì xuéxì de yìniánjí)」
会社員、主婦など
このブログを見てくださっている方の中には、社会人や主婦の方もいるでしょう。
会社員は「公司职员(gōngsī zhíyuán)」
と言います。
「公司」が会社のことです。
公務員でしたら
「公务员(gōngwùyuán)」。
主婦はそのまま「主妇(zhǔfù)」です。
中国でも、日本で「主妇」が多いことはよく知られているので通じはしますが、中国でいわゆる主婦の女性というのはほとんどいません。
中国では誰もがみな何かしら仕事をして金を稼ぐのが当然と考えられているので、家事だけをするというのは理解できないようです。
年齢の言い方
「私は今年21才です」は 「我今年二十一岁(wǒ jīngnián èrshiyī suì)」。
「岁(suì)」が「才」を表します。数の言い方はもう勉強しましたね?
「二十一」のように間に「十」が入る場合、発音は軽声になるという規則がありました。
それでは相手に歳を聞く場合はどう言えばいいでしょうか。
この場合
「你今年多大(nǐ jīngnián duōdà)?」
と言います。
「多大」がいくつかを尋ねる表現になるわけですが、「多少岁(duōshǎo suì)」を使っても構いません。
「多少」は数についてたずねる疑問詞で、英語の「How many」のようなものです。
以前、同じような数をたずねる表現について勉強したのを覚えていますか?
そう「几(jǐ)」という疑問詞です。
日にちをたずねる時に
「今天几月几号(jīngtiān jǐ yuè jǐ hào)」
などと言いました。
「几」も今回の「多少」も、どちらも数をたずねる疑問詞なのですが、この2つ何が違うのでしょうか?
それは「几(jǐ)」は一桁の数字を、「多少」は通常二桁以上の数字を想定して使うということです。
ですから年齢を聞くのに「几岁(jǐsuì)」という表現を使うことも出来ます。
ただし、場合によってはかなり失礼になるかもしれないことに注意してください。
この「几岁(jǐsuì)」は、一桁の歳であろう小さな子どもに対して使う表現なのです。
ですから明らかに大人の人、とくに年配の方に「几岁」を使うと、日本語で言えば「なんちゃいですか?」と聞くようなものです。
非常に失礼になるので気をつけましょう。
家族構成
次に家族について紹介する場合です。
「4人家族で兄と妹がいます」というように言いますよね。
「4人家族」のように人数を言う時は、 「我家有四口人(wǒjiā yǒu sìkǒurén)」 という表現を使います。
主語は「我家」、私の家です。
「有(yǒu)」は「持つ、居る」を意味する動詞、「口(kǒu)」は人数などの時に使う量詞です。
口を量詞として使うのはちょっと奇妙に感じるかもしれませんが、「人口」が人数を示すことを考えれば納得できるはずです。
さて、ここで家族を表す名詞について学びましょう。
自己紹介でよく使う「父」、「母」、「兄」、「姉」、「弟」、「妹」に限定します。
父 「爸爸(bàba)」
母 「妈妈(māma)」
兄 「哥哥(gēge)」
姉 「姐姐(jiějie)」
弟 「弟弟(dìdi)」
妹 「妹妹(mèimei)」
全て繰り返しなので覚えやすいと思います。
少し改まった表現としては
「父亲(fùqin)」、「母亲(mǔqin)」という言い方もあります。
ただし「お母さん!」のように呼びかけるときには使いません。
例文にあったように、
「私には兄が一人、妹が一人います」は、
「我有一个哥哥,一个妹妹(wǒ yǒu yíge gēge yíge mèimei)」
と言います。
「一个(yíge)」の発音に注意。
数字の一は、声調が変化すると勉強しましたね。
後ろが1、2、3声なら4声、
後ろが4声なら2声になるとありました。
ではこの場合なぜ2声になっているのでしょう?
実は後ろの「个(ge)」という量詞は、もともとが4声の発音だからです。
~に住んでいる
自分がどこに住んでいるかも、自己紹介でよく使われる表現です。
「私は東京に住んでいます」なら 「我住在东京(wǒ zhùzài dōngjīng)」 と言います。
「在(zài)」は、場所を示すときに使われる介詞です。
日本の地名については辞書を引けば分かると思いますが、主な地名(発音)を紹介してみましょう。
大阪 「大阪(dàbǎn)」
京都 「京都(jīngdū)」
名古屋 「名古屋(mínggǔwū)」
博多 「博多(bóduō)」
広島 「广岛(guāngdǎo)」
秋葉原 「秋叶原(qiūyèyuán)」
鎌倉 「镰仓(liáncāng)」
「どこに住んでいるの?」と聞く場合は、 「你住在哪儿(nǐ zhùzài nǎr)?」 という表現を使います。
「哪儿(nǎr)」が「どこ?」と場所を聞く疑問詞です。
英語で言えば「Where」ですね。
「哪里(nǎ li)」も同じ意味の表現なので、こちらを使っても構いません。
住んでいる場所は頻繁に聞かれることですので、自分の住んでいる場所に使われる漢字を辞書で引き、自己紹介で使えるようにしておきましょう。
まとめ
以上、今日は「自己紹介」について学習してきました。
どんな外国語を学ぶとしても、最初は表面的なことしか話せません。
そんな時に最も使われるフレーズが今日ご紹介した自己紹介のフレーズなのです。
これはビジネスで中国に出張した時にも、きっと使える表現です。
少しでも中国語が出来れば、相手の印象も変わるはずです。
ぜひしっかりと復習して、言えるようにしてください。