今日から始める中国語講座4

中国語学習、中国語の挨拶、ネイティブキャンプ

みなさん、こんにちは! 大学で中国語を教えているリンムーと言います。

今回も私と一緒に楽しく中国語を勉強していきましょう!

前回のテーマの「挨拶」では、「你好」や「再见」などの決まりきった挨拶について勉強しました。

旅行などでは一番使う表現になるので、繰り返し練習して必ず覚えるようにしてくださいね。

さて、第四回目のテーマは、「是の意味」についてです。
今日からついに本格的な文法や表現を勉強していくことになりますが、まずは「私は日本人です」という、おそらくみなさんが最もよく使う表現について学びましょう。

代名詞

本格的に会話の表現を学ぶためには、まず人称代名詞について覚えなければなりません。

「わたし」「あなた」という名詞ですね。

わたし 我(wǒ)

あなた 你(nǐ)
※「你好」の「你」です。

 他(tā)
彼女 她(tā)
※どちらも同じ発音ですが、漢字が微妙に異なります。

それ 它(tā)

※複数形は上記の代名詞の後ろに
们(men)」をつけます。

私たち 我们(wǒmen)

あなた達 你们(nǐmen)

彼ら 他们(tāmen)

彼女たち 她们(tāmen)

それら 它们(tāmen)

指示代名詞

これ 这(zhè)

あれ 那(nà)

どれ 哪(nǎ)

※複数形は「这些(zhèxiē)」、「那些(nàxiē)」です。

「是」 ~は~である

さて、今回の重要な例文「わたしは日本人です」ですが、「わたし」は「」、「日本人」は「日本人(rìběnrén)」と言います。

そしてこの2つをつなぐ「~は」にあたるのが「是(shì)」で、我是日本人(wǒshì rìběnrén)となります。

英語のbe動詞に似ていますね。

ただ後の回で触れたいと思いますが、「是」はbe動詞と完全に同じというわけではありません。

英語なら「It is hot」のように形容詞にもbe動詞がつきますが、中国語では「暑い」という時に「是」は使いません。

あなたは学生です。
你是学生(nǐshì xuésheng)

彼は先生です。
他是老师(tāshì lǎoshī)

そうそう、「你」は日本語では使わない漢字ですし、「师」は日本語の「師」とはかなり違いますので気をつけて下さい。

簡体字と繁体字

少々横道にそれるかもしれませんが、漢字についてお話ししておきましょう。

中国で一般的に使われる漢字を
簡(かん)体字」と言います。

簡略化された漢字という意味ですね。

これに対し、香港、マカオ、台湾などで使われている難しい漢字を「繁(はん)体字」と言います。

日本ではいわゆる「旧字」と言われているもので、例えば「學」などは、いまでも大学の名前などに使われています。

簡体字は簡略化されているので、日本語の漢字と同じものもありますが、ほとんど原型を留めていない漢字もあります。

例えば「雲」は簡体字だと「云」、
「買」は「买」と書きます。

なかなか簡体字から元の字を想像するのが難しいでしょう?

「习」の元の字が「習」であるように、漢字の一部を切り取って簡略化したものが多いです。

なぜ中国では簡体字が使われるのか

簡体字が発明され、使われるようになったのは、1949年に中華人民共和国が成立した後、つまり比較的最近のことなんです。

もともと中国では「繁体字」が使われていたのですが、当時の中国では識字率が非常に低く、全く教育を受けたことのない庶民が大多数を占めていました。

日本人でも「旧字体」の漢字は難しいと感じますよね。

そのため、中国政府は庶民が文字を簡単に覚えられるよう漢字を簡略化したのです。

これが簡体字の始まりです。

日本人からすると日本語の漢字とは違う形になっているので、余計なことをするなと思ってしまうかもしれませんが、実は中国語学習において日本人は非常に恵まれているのはご存知ですか?

日本語の漢字と同じものも多いですし、簡略化されているとはいえ、原型が分かるものも多いので、新たに漢字を覚えなおす必要はほとんどないからです。

これは外国人の中で日本人だけが持っているメリットなんですよ。

世界で日常的に漢字を使っている国は中国と日本しかありません。

韓国は昔は漢字を使っていましたが、今の若年層はハングルしか使わず、漢字をほとんど知りません。せいぜい自分の名前がかけるくらいだと言われています。

そのため、日本人以外の外国人が中国語を学ぶ時、普通は漢字を一から覚えなければならないわけです。
これはかなりの負担ですよね。

みなさんも小学校から中学校にかけて漢字を覚えさせられたのを思い出してください。

そのような負担がないだけでも、日本人は恵まれているということです。

この恵まれた環境に感謝して中国語を勉強していきましょう!

否定文の「不是」

さて、話を元に戻します。

「是」を使った文章の否定文「~は~ではない」は、「不是(búshì)」を使います。

「不」は否定の「不」、前回の「声調の変化」で後ろに4声が来る場合「不」は2声になるという法則がありましたね。

私は日本人ではない
我不是日本人(wǒbúshì rìběnrén)

これは携帯電話ではない
这不是手机(zhè búshì shǒujī)

「手机」(shǒujī)は日本と同じく非常によく使う単語なので覚えておいて下さい。

「机」は「つくえ」ではなく「機」の簡体字で、「手机」は手に持つ機械という意味ですね。

飛行機は 飞机(fēijī)
機会 机会(jīhuì)

中国語の単語の作り方って非常に面白いと思うのは私だけではないはず。

疑問文

中国語で疑問文を作るにはいくつかの方法がありますが、最も簡単なのは文末に「吗(ma)」をつけるものです。

あなたは中国人ですか?
你是中国人吗?(nǐshì zhōngguórén ma)

これは「是」以外の動詞の場合にも使える表現なので覚えておいて下さい。

この質問に対する答えは、
肯定するなら「是,我是中国人
否定であれば「不是,我是日本人」です。

この場合の「」は「そうです」、「不是」は「いいえ」の意味として使われているわけですね。

「是」の省略

実はこの「是」、特定のケースでは省略できます。というよりは、省略しなければならないと言ったほうが良いでしょうか。

そのケースとは、日付、時間、曜日などの場合です。

例えば いまは十時です
现在十点(xiànzài shídiǎn) ですが、これは「现在是十点」の「是」を省略しているのです。

※日常会話や試験の答えなどでは、必ずこの「是」は省略してください。つけたままだと不正解として扱われるでしょう。

時間の言い方

さて、ここで日付や時間などの言い方を勉強しておきましょう。

先ほどの例文「现在十点」の「点(diǎn)」は時間を指します。

つまり「十点」なら「十時」なわけです。

「分」は「分(fēn)」で漢字は同じです。

3時20分
三点二十分(sāndiǎn èrshífēn)

12時49分
十二点四十九分(shíèrdiǎn sìshijiǔ fēn)

数字は四十九のように、間に「十(shí)」が入る場合、発音は軽声になるので気をつけて下さい。

「15分」は「十五分(shíwǔfēn)」という以外に、もう一つ「一刻(yíkè)」という言い方があります。

8時15分 八点一刻
※45分なら15分が3つということで「三刻」と言います。

さらに30分は特別な言い方で「半(bàn)」という表現があり、7時半なら「七点半(qīdiǎnbàn)」と言います。

数字についてもう一つ注意が必要なのは、「2つ」のように数を数える時の「2」です。

この場合「二(èr)」ではなく
两(liǎng)」を使います。

「2時」は慣用的に「二点」ではなく、この「两」を使い「两点」と言います。

時間、日付、曜日などにつかう疑問詞の「几」

ついでに疑問文の作り方も覚えてしまいましょう。

時間、日付、曜日などを聞く際に使う疑問詞として「几(jǐ)」があります。

「几」は、一般的に一桁の数字を想定してたずねる場合に使われます。

いま何時ですか?
现在几点?(xiànzài jǐdiǎn)

これは当然ですが、単に何時の「時」だけを聞いているわけではなく、分もたずねている表現です。

ですからもし「9時32分」なら、
现在九点三十二分」と答えます。

だいたい5時なら「五点左右(zuǒyòu)」という言い方も使えます。
※「左右」は「だいたい」という曖昧な言い方

曜日の言い方

曜日はそんなに難しくありません。

基本的に「星期(xīngqī)」に数字を組み合わせるだけです。

月曜日 星期一

火曜 星期二

水曜 星期三

木曜 星期四

金曜 星期五

土曜 星期六

日曜 星期日(xīngqīrì)・星期天(xīngqītiān)

※日曜日はどちらの言い方をしても良い。日曜日だけ違う言い方をします。

曜日の使い方は、 今日は月曜日です。
今天(jīntiān 今日)星期一

明日は日曜日です。
明天(míngtiān 明日)星期日 となり、先ほど述べたように「是」は省略されます。

※疑問文は先ほどの「几」を使い、
明天星期几?」と言います。

曜日は一から六までの数字を使うので、「一桁の数字に使う疑問詞「几」を使うわけですね。

日付の言い方

さて、最後に日付の言い方を覚えましょう。

月は日本語と同じ言い方です。

1月なら「一月(yuè)」
2月なら「二月」
12月なら「十二月」までです。
※2月の2は、順番の2なので、「两」ではなく「二」を使います。

日にちには「号(hào)」を使います。

5日なら「五号」
12日なら「十二号」
24日なら「二十四号」です。

今日は6月30日です。
今天六月三十号

次に疑問文の作り方ですが、「何月?」は「几月」、「何日」は「几号」と言います。

厳密にいうと日付の方は1~31日まであるので「几」を使うのはどうかと思うのですが、慣用的に「几」を使います。

明日は何月何日ですか?
明天几月几号?

予定について話す時や、誕生日を聞く時などに良く使う表現です。

以上、今回は「是」の使い方を中心に、否定文、疑問文の作り方などを学びました。

そろそろ新出の単語も増え、覚えることが多くなってきますが、しっかりと復習してついて来てくださいね。