英語のプロ 同時通訳という職業

同時通訳は英語のプロ

今回は英語学習者にとって憧れの能力、「同時通訳」について書かせていただきました。

二つの言語を同時に瞬時に使いこなしている姿はとてもかっこいいですよね。

同時通訳者は、重要な国際会議などで、話すと同時に通訳していくという高度な技術と集中力が必要とされている仕事です。

ちょっとした訳のミスが、国際問題にも発展しかねないという責任の重い職業です。

英語上級者中の上級者のみが就ける職業と言われています。

まさにプロ中のプロである同時通訳者から、一般の英語学習者でも参考にできること、学べることをまとめました。

通訳ってどんな種類があるの?

まずは代表的な通訳のスタイルを紹介します。

【同時通訳】

英語では、Simultaneous interpriting もしくは Simultaneous interpretation と言います。

同時通訳は、話し手の話を聞き取りながら、同時に訳出していく通訳スタイルです。

国際会議などではブースに入り、イヤフォンを通して通訳を行う形が多いです。

【逐次通訳】

発言者が話し終えてから通訳することを「逐次通訳」と言い、英語では consecutive interpretation もしくは consecutive interpreting と言います。
逐次通訳は同時通訳と比べると時間がかかるため、同時通訳を会議に取り入れることで、多忙なビジネスパーソンは時間を短縮されているのです。

【ウィスパリング通訳】

英語では、whispered interpretation/interpreting
同時通訳と似ていますが、通訳者は通訳相手の近く、耳元でささやく程度の声で通訳をします。

同時通訳者にはどのような人がいるの?

同時通訳者の通訳を実際に見てみよう!

ピコ太郎の同時通訳(橋本美穂さん)

外国人記者クラブにてピコ太郎とふなっしーの通訳をされ一躍有名になった同時通訳者の橋本美穂さん。

独特な言い回し、ネタ、話し方をすらっと訳す姿はまさにプロそのもので、一般学習者とのレベルの違いが伺えます。

こちらは逐次通訳になりますが、同時通訳者としての実力が存分に発揮されていたと思います。

実際にピコ太郎の会見で話された/訳された文章で、比較的易しい部分をまとめてみました。

ピコ太郎
スベってますけど・・・。
橋本
I’m not sure if I'm funny enough.

ピコ太郎
基本的に小さな公演で、お客さんは大体0から1ぐらいのところでやっていたので、急にこうなって、「驚き桃の木20世紀」でございます。
橋本
I’ve been places where I have guests numbering from 0 to 1. But it's a very first time I’m on such a very glamorous stage. So I’m so surprised like a peach tree.

ピコ太郎
もともと10万円で作った動画です。
橋本
This video was made on a very low budget, as low as one hundred thousand yen.

ピコ太郎
ネットってすげぇ!
橋本
Amazing, the interest!

ピコ太郎
中高生の方が見てくれて、その段階でもうすごいなっと思ったんです。
橋本
The junior high school and high school kids started to watch me, and I was already kind of amazed.

ピコ太郎
そこで来るんです、ジャスティンビーバー。
これを僕らスタッフ全員でジャスティンインパクトと呼んでいます。
橋本
I think that's where Justin Bieber came into the scene.
We call this a “Justin Impact”.

ピコ太郎
今回これはミラクルが2万回ぐらい起こったと思っています。
ミリオンミラクル。ミリオンって何回?(百万ですね) ・・・そこまではいかないです。
橋本
I think I already had like twenty thousand miracles already to this point. I call that a million miracles. How many is a million?...That was exaggerating. I’ll take that back.

ピコ太郎
もちろんこのジャスティンインパクトがなければ、こんなたくさんの方が、きっとここでやったら4人ぐらいしか来なかったんではないかと。
橋本
But of course without a “Justin Impact”, I would’ve only expected like 4 people in this room.

ピコ太郎
ほんとに世界中の人たちに言いたいのは、ほんとに 「ありが玉置浩二」
橋本
All I want to say to everybody in the world is arigato or “arigatamakikoji”.

ピコ太郎
だから1円もまだ貰ってません。
なのでまだバイトは続けています。
橋本
I haven't received one yen of revenue from PPAP yet.
So I’m still doing my part-time work as well.

ピコ太郎
まずは世界の方に、ほんとに言いたいことがあります。
日本にこんな奴は俺しかいません!
だからみんなが笑ってくれたのかなと思います。
橋本
There’s something I want to say to everybody on earth.
I’m a huge exception in Japan.
No one is like me in Japan. I think that’s why everybody laughed at me.

とても印象的だったのが、通訳中に常にメモをとっていた点です。どんなメモをとっているのか気になりますね。

会見終盤では、記者から通訳者の橋本美穂さんに向けて「ピコ太郎さんの日本語を訳すのは難しいですか?」と質問があるほど、圧巻の通訳スキルでした。

独学で同時通訳者になった人の学習方法とは!

多読を極め独学で同時通訳者になった 松本道弘さん

「私はこうして英語を学んだ」「giveとget」「速読の英語」「超訳 武士道」など数々の本を出版しています。

留学に行くことなく、日本のみで英語力を向上させ、1000人以上の志望者の中、アメリカ大使館の通訳になったという伝説を持っており、英語の達人と言われています。

ここで松本さんが実践していた学習方法を紹介します。

・米タイム誌を毎週かかさず、全ページ読む
アメリカ大使館時代に同僚にアドバイスを求めた際に、タイムが読めれば、同時通訳ができると言われたそうです。

・読んで読んで読んで
昭和を代表する英語の達人 松本亨先生からのアドバイスは、“Speak less, read more”だったそうで、それ以来、英会話よりも膨大なインプットを重視したそうです。

また英語自体に集中するのではなく、内容ごとインプットすることが重要なポイントだと言っています。

・ボキャビル派VS多読派
松本さんは単語を機械的に学ぶことよりも多読、速読を重視されています。
単語帳で一生懸命覚えたとしても、実際に出会ったときに理解できるとは限らないとのこと。

多読、速読によりその時は単語の意味が分からなくても、その単語に何度も出会うことにより、自然と学ぶことができる。

自然に覚えたものは忘れないという考えです。

単語帳で覚えても、すぐに忘れてしまったり、実際に使用できないという経験はよくありますよね。

・検定試験で満足するな
TOEIC満点や英検1級に合格して、ガッツポーズした瞬間に英語力は落ちるとのことです。
TOEIC満点や英検1級は過程にすぎないということですね。

また言語というものは日々新しい言葉が生まれ、まるで生き物のようです。
20年前にgoogle(ググる)や、friend(Facebookで友達申請)のような言葉は動詞として使われていませんでした。しかし、SNSの普及によりそれらは動詞として使われるようになりました。

このように日々新しい表現が生まれるため、単語帳のみの学習ではついていけませんね。

まさに英語学習に終わりなしということです。

その終わりなき旅を松本道弘さんは「英語道」と表現されています。

同時通訳に関する講演を数多くこなす 横山カズさん

横山さんも松本さんと同じく留学経験はゼロです。

しかし、独学で学んだ英語を駆使し、同時通訳者として様々な分野で活躍されています。
さらに「パワー音読」を始め多くの本を出版し、講演などでも大活躍されています。

横山さんが英語を学習するときに、特に大事にしていたポイントがあります。

・瞬発力
同時通訳には話すスピードと理解するスピードなど、瞬発力が求められます。

そこで、著書にもあるパワー音読が誕生したそうです。

長い文章を音読するのではなく、短い文章を繰り返し音読し、量よりも回数をこなし、脳にインストールする音読方法です。

・無生物主語
日本人の英語学習者はどうしても、I(私は)から文章を始めてしまいがちです。人間以外のものを主語にすることを意識してみると英語特有の感覚が身に付くとのことです。

例)
The coffee woke me up.
(コーヒーが私の目を覚ました。)

日本語では少しキザに聞こえますが、英語だと英語らしくなりますね。

・アクセント、イントネーション
クラブの用心棒役として働いていた経験もあり、英語での喧嘩が良く起きていたそうです。

その時の気づきが、英語上達のきっかけになったと言います。

それは酔っていたり、怒っていたりすると、英語の語彙レベルが自然と下がっていたということ。

そういったシチュエーションで使う言葉は、子供のころから使用し続けている語彙なんですね。

またイントネーションやアクセントも強くなっていく姿から、リスニングや発音に重要なのはこの2点と気づかれたそうです。

実は私、横山カズさんのセミナーに参加させていただいたことがあります。

同時通訳の実演があった際には、私が日本語を話し手として指名され、私の日本語を同時通訳していただき、凄さを肌で感じることができました。

また松本道弘さんの本は数冊持っていますが、学習スタイルや生き方など、日本人としてとてもかっこよく、大きな影響を受けました。

いかがでしたか?

留学なしでも同時通訳者となった人がいるなんて、本当にすごいことですよね。

私も2人の著書を読み、留学に行かなくても努力で英語はできるようになるんだと励まされました。

この二人も海外に行きたかったそうですが、行く機会がなかったそうです。

そう聞くと、「留学ができなくても、英語を上達させるんだ!」という気迫が、二人をプロ中のプロにしたのかもしれませんね。

また同時通訳者は、日本語のプロでもあります。

日英どちらも凄まじい努力をされたのだと思います。

英語学習に留学は必要なのか?

今の時代、日本にいても生の英語を聞いたり、読むことができ、ネイティブキャンプで優秀な講師陣とスピーキング力を磨くことができます。

前述した同時通訳者が英語学習を始めた頃の時代に比べれば、環境面では断然有利になってきています。

英語力向上のみが理由で語学留学を希望している方は、考え直してもよいかもしれません。

莫大なお金をかけて語学留学しても、帰国後にも英語学習を続けなければ意味がありません。

残念な話ですが、お金目的の語学学校がとても多いのも事実です。

しっかりとした情報がないまま語学学校に入り、「学校選びで失敗した」と言い訳をしている日本人を多く見ました。

学校のせいにした瞬間から留学の目的を失い、勉強せずにただ遊んで帰国という本来の目標を継続できない人がほとんどです。

また短期間の留学で劇的に英語力が伸びたという人には会ったことがありません。

環境が変われば、英語が話せるようになるといった留学マジックなど存在しません。

まずは国内のみで、ネイティブキャンプを使用してコツコツとスピーキング力を伸ばしましょう。

どうしても留学に行きたいと思われている方は、大学付属の語学学校など、信用できる留学先を選ぶことをおすすめします。

まとめ

同時通訳者の技術など凄さを感じて頂けましたでしょうか。

今回紹介させていただいた3名の同時通訳者は今でも現役で活躍されています。

YouTubeなどで会見の様子等も確認することができますので、是非確認してみてくださいね。

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