「Know」の使い方は?「~を知っている?」の正しい英語表現とは

「Know」の使い方は?「~を知っている?」の正しい英語表現とは

英語で「知っている」と言えば「know」ですが、日本の多くの英語学習者が間違った使い方をしているのをご存知でしたか?

・〜を直接知っている
・〜の存在を知っている
・〜について知っている

など、「知る」にはいくつかの異なる活用があり、全て「know」だけで対応できるというわけではありません。

そこで今回は、「know」の正しい使い方・表現を例文を混じえながら解説していきたいと思います!

「know」の正しい使い方とは?

「know」の正しい使い方を知らないと、相手に言いたいことが伝わらない可能性も。

場合によっては別の単語のほうが適していることもあるので、そちらも含めて学んでいきましょう!

Knowのよくある勘違いと、正しい意味・使い方

「know」は「〜を知っている」という意味ですが、「人のことを知っているかどうか」について言うときは少し注意が必要です。

というのも、同じ「知っている」でも、場合によっては意味することが異なり、何でも「know 人」では対応できないからです。

ここで重要な3つの表現、

・know 人
・know of 人
・know about 人

を順番に解説していきます。

know 人

「know 人」の場合、意味としては「知り合いである / 会ったことがある」という意味での知っているになります。

例えば、

I know Will Smith.
ウィル・スミスを知っています。

と言ったら、ウィル・スミスさんと知り合いということになってしまいます。もし本当に知り合いなら問題ありませんが、そうでないなら使い方としては適切ではありません。

疑問形でも同じです。

例えばアメリカ大統領のジョー・バイデンさんについて、彼の存在自体を知っているか聞きたいのに、「know 人」を使うと、

Do you know Joe Biden?
ジョー・バイデンさんと知り合いですか?

という意味になるので、聞かれたほうも「え?」となってしまうでしょう。

I know Yumi. She is always so kind to me.
ユミと知り合いだよ。彼女は私にいつもとても優しいんだ。

I know Taichi. We are friends from high school.
タイチを知ってるよ。高校からの友達だよ。

know of 人

では、直接の知り合いではないけれども、「その人の存在は知っている」と言いたいときはどうすればいいでしょうか。

ここで使えるのが「know of 人」です。「of」は副詞で、その後に続く名詞の存在を表す働きをしています。

「know 人」と「know of 人」を比べてみましょう。

I know Hiroshi. I’ve met him many times.
ヒロシとは知り合いだよ。何回も彼に会ったことがあるよ。

I know of Hiroshi, but I’ve never met him.
ヒロシの存在は知ってるよ、一度も彼に会ったことはないけど。

このように、「of」が付くのと付かないのでは、かなりニュアンスが異なることがわかります。

I know of Kate. She lives in Hokkaido, right?
ケイトの存在は知ってるよ。彼女は北海道に住んでいるんだよね?

I know of Zack. I might have met him before, but I’ve never talked to him.
ザックの存在は知ってるよ。以前彼に会ったかもしれない、一度も話したことないけど。

know about 人

最後に解説するのが「know about 人」という表現で、「その人についての色々 / 人となりを知っている」という意味になります。

「know 人」「know of 人」「know about 人」を例文で見比べてみましょう。

I know Mike. We were on the same basketball team in high school.
マイクとは知り合いだよ。私たちは高校のとき同じバスケットボールチームだったんだ。

I know of Mike, I’ve never met him though.
マイクの存在は知ってるよ、会ったことはないけど。

I’ve never talked to Mike, but I know about him because Daisuke always talks a lot about him
マイクとは一度も話したことないけど、ダイスケがいつも彼のことたくさん話すから、彼のことについては知ってるよ。

このように、同じ「知っている」でも使い方が異なるので、言いたい・聞きたいことやシチュエーションに合わせて使い分けられるようにしておきましょう。

「~を知っている?」「~は知らない」と言いたいときの表現方法

「〜を知っている?」と疑問文で使うときも、上で解説した「know 人」「know of 人」「know about 人」を同じように使うことができます。

~を知っている?

Do you know Daisuke? I want to talk to him.
ダイスケと知り合い?彼と話したいんだよね。

Do you know of the singer, Daisuke? The song he recently released is so good.
ダイスケって知ってる?彼が最近リリースした曲、すごくいいよ。

Do you know about Daisuke? I’m so curious about what he does.
ダイスケのことについて知ってる?彼のやってることにとても興味があるんだ。

~は知らない

また、「〜は知らない」という否定文も以下のように使えます。

I don't know my grandfather on my mom's side because he had already passed away when I was born.
母方の祖父は私が生まれたときにはすでに他界していたので、私は彼を知りません。

I don't know that woman. Do you know if I've met her before?
その女性の存在は知りません。私が彼女にあったことあるかどうかわかりますか?

I don’t know about her at all because I met her just a couple of weeks ago.
彼女に会ったのはたった2週間前なので、彼女について全く知りません。

「Have you heard of 人?」も覚えておこう!

「Have you heard of 人?」で「〜を知ってる?」という意味になります。

「Do you know of 人?」に似ていますが、「have heard of 名詞」は「〜を聞いたことがある」というニュアンスになり、その名前自体を知っているかどうかにフォーカスしています。

Have you heard of Randy Johnson? He is a legendary baseball player in the US.
ランディー・ジョンソンって聞いたことある?彼はアメリカで伝説的な野球選手だよ。

Who is Tim? I’ve never heard of him.
ティムって誰?聞いたことないな。

「I don't know」の正しい使い方や注意点

何かを聞かれ、「わからない」と言いたいときに「I don’t know.」だけだとやや冷たく・そっけなく聞こえてしまいます。

ここでは「I don’t know」を正しく使う方法や、その他の言い回しも紹介したいと思います。

詳しくなくてわからないとき

聞かれたことについてあまり詳しくなく、答えられないときに使えます。

I’m afraid I don’t know.
恐れ入りますが、わかりません。

I have no idea.
全く見当がつきません。

I’m not familiar with that.
それについてはあまり詳しくないんです。

まだわからない/決めてないとき

聞かれたことについてまだわからなかったり、決めていないときに使えます。

I don’t know yet.
まだわかりません。

I haven’t decided yet.
まだ決めていません。

日本人の英語学習者で多いのが、「What are your plans for this weekend?(今週末はどんな予定?)の質問に対して、「I don’t decide.」という答えです。これでは「私は決めません」になってしまうので「I haven’t decided yet」を使いましょう。

理解できないとき

相手の言っていることが理解できないときには「I don’t know」ではなく、以下のような表現を使うのがおすすめです。

I don’t understand.
理解していません。

I don’t get it.
理解していません。

What do you mean?
どういう意味ですか?

不確かなとき

相手の質問への答えに対し、不確かな感覚があるときに使えます。

I don’t know, but 〜(文章を続ける)
合ってるかはわからないけど、〜

I’m not sure about it.
それについては確かではありません。

「I have no idea」は全く見当がつかないレベルですが、それよりは確かだけど、確証は持てないときに使うのがよいでしょう。

ちなみに、出だしに「I don’t know」を口ぐせのように使う人もたくさんいるので、ぜひ注目して聞いてみてください。

なんて言ったらいいかわからないとき

相手の質問に対して、なんて返答したらよいかわからないときに使えます。

I don’t know what to say.
なんて言ったらいいかわかりません。

「Know」を正しく使い分けよう

では今回の記事のまとめです!

・〜を直接知っている「know 人」
・〜の存在を知っている「know of 人」
・〜について知っている「know about 人」

いかがでしたでしょうか?同じ「知る」でも細かく見ると、色々な使い方がありますよね。

英語には、このようにちょっとした違いでも、意味が大きく変わってくるものがたくさんあります。ネイティブキャンプブログでは他にも様々な単語の使い分けを紹介しているので、ぜひ他の記事も読んでみてくださいね!