イギリスへのワーキングホリデーを希望される人は、ワーホリ中に仕事をしたいと思っているのではないでしょうか。実際にイギリスのワーホリメーカーがどんな仕事に就けるのか、気になるところですよね。
そこでこの記事では、イギリスのワーキングホリデーでできる仕事について詳しくご紹介します。
イギリスでワーホリをしてみたいと思っている人は、ぜひこちらを参考にしてくださいね。
イギリス・ワーホリにおける就労の基本情報
まずはイギリスのワーホリについて、特に仕事面での基本情報をご説明します。
なお、イギリスのワーホリビザ全体についての基本情報は、下記ページで詳しくご紹介していますから、こちらも併せてご参照ください。
【2024年版】イギリスのワーホリビザ情報!変更点や申請方法、費用を徹底解説します
イギリス・ワーホリの就労制限
多くのワーホリ協定国では、ワーホリ中の就労期間が定められています。
つまり、1年間のワーホリビザを申請したとしても、1年丸々働けるわけではありません。
しかし、イギリスの場合は、ワーキングホリデービザに就労期間の制限はありません。
しかも、 ワーホリビザの期間が2年間あるため、他の一般的なワーホリ協定国に比べると、じっくり腰を据えて働きやすい環境です。
イギリスは物価が高いことで知られていますが、2年間ずっと働けることもあり、現地での生活費をすべて現地で働いたお金で賄っているワーホリメーカーもたくさんいます。
住む場所と食事がカバーされるファームステイがあり、賃金水準の高いオーストラリアに比べると、貯金はしづらいかもしれませんが、それでもある程度貯金をして、イギリスからの海外旅行を楽しんでいる人も多いのです。
禁止されている働き方
就労期間の制限がなく、比較的自由なイギリスのワーキングホリデーですが、どんな仕事でもできるわけではありません。
ワーホリビザの場合、以下に該当する仕事に就くことは禁止されています。
・プロのスポーツ関係者(スポーツ選手・スポーツコーチなど)
・従業員を雇った会社設立
・5,000ポンド以上の設備投資をした会社の設立
意外かもしれませんが、イギリスのワーホリビザでは、会社の設立自体は許可されています。
ただし、賃貸物件を事務所とし、従業員を雇わないこと、また設備が5,000ポンド未満であることと定められています。
つまり日本で言う個人事業主、フリーランスとしての就労はOKです。
ただし、ワーホリでイギリスに滞在している間に個人事業主として働く場合も、イギリスの所得税や国民保険の手続きは必要です。
働く前に知っておきたい税制度
ワーキングホリデーであっても、イギリスで働く際には税金を支払わなければなりません。
ですから、イギリスで仕事を探す際には、税金や保険のサポートをしてもらえるのかどうかもチェックしましょう。
たとえば賃金が手渡しで、明細などがもらえず、国民保険にも加入できないといったような職場は、違法である可能性が高いため、避けるようにしてください。
イギリスで働く場合は、所得税を納め、イギリスの国民保険に加入して保険料を納める必要があります。
多くの場合、所得税も国民保険も、賃金から天引きされます。
これは日本と一緒ですね。
この場合、自分で手続きをする必要はないため、あまり何も考える必要はありません。
もしも、所得税が源泉徴収されておらず、年間の収入が12,570ポンドを超えた場合は、自分で所得税を納める必要があります。
これは2025年1月現在で約240万円くらいですが、その収入だとロンドンのような物価の高い大都市では暮らしていけないかもしれません。
ちなみに、所得税が源泉徴収されている場合で、年間の収入が12,570ポンドに満たなかった場合は、納めすぎた所得税を返してもらえます。
日本語だと還付手続きと言いますが、この手続きはHM Revenue and Customsという機関に対して申請することになります。
イギリス・ワーホリでできる仕事とその内容
では具体的に、イギリスのワーホリでは、どんな仕事ができるのでしょうか。
ここからは、多くの日本人ワーホリメーカーが、イギリスでどんな仕事をしているのかご紹介します。
飲食店・カフェスタッフ
圧倒的に多いのが、飲食店やカフェのスタッフとして働く人です。
そして中でも、日本食レストランで働く人は大多数。
英語がままならないうちは、まずは日本食レストランで…というのは、多くのワーホリメーカーが通る道です。
特に英語がほとんど話せない人だと、日本食レストランのキッチンスタッフとして働くことが多いでしょう。
しかしもちろん、日本とは全く関係のない飲食店やカフェで働いている人も大勢います。
イギリスはワーホリビザの期間が2年あるため、最初の数ヶ月は日本食レストランで働きながら英語に慣れて、その後現地のレストランやカフェに転職するという人も。
イギリスでワーホリをする人の中には、オフィスワークを希望する人も多いですが、オフィスワークは高い英語力が必要なことが多く、実際にオフィスで働ける人はそれほど多くはありません。
ショップスタッフ
飲食店の次に多いのが、ショップスタッフです。
ワーホリの仕事は、やはりサービス業に集中しやすいのです。
イギリスはロンドンのような大都市であれば、日系ショップも存在しています。
英語があまり得意ではない人の場合は、そうした日系ショップで働くことが多いでしょう。
そして、日常会話以上の英語が話せる人なら、現地の小売店で働いていることもあります。
売り上げの成績を気にされるお店だと、コミュニケーション能力が必要なため、そういうお店で働く日本人はあまり見かけません。
オフィスワーク
イギリスへ渡る多くのワーホリメーカーがオフィスワークを希望していますが、オフィスワークはやや難易度が高い仕事です。
元々英語力が高く、ビジネスシーンでも問題なく英語が操れる人なら、探せば見つかるかもしれません。
パートタイムの仕事なら、さらに見つかりやすくなります。
現地企業でのオフィスワークは、日本食レストランなど日系のサービス業に比べるとかなり時給が良いため、パートタイムでも見つかればかなりラッキーです。
現地企業でのオフィスワークを希望するなら、日本人向けではなく、現地の求人情報をチェックしてみましょう。
日本語の翻訳が必要な環境や、日本人の顧客を抱える企業だと、日本語が話せる人を探していることがあります。
そういった仕事なら、ワーホリビザでも見つかりやすいです。
英語でプレゼンやミーティングへの参加が難しい人でも、日系企業のオフィスワークなら、可能かもしれません。
ただしその場合も、ある程度高い英語力を求められることが多いです。
その他専門職
日本で社会人経験があり、その経験が専門的な分野だった場合、その分野に関連する職業には就きやすいです。
特に、料理人や美容師は、イギリスでも経験を生かした仕事ができるでしょう。
翻訳や通訳、旅行会社のスタッフなども、日本での専門的な経験が活かせる職業です。
看護師の経験を活かせることもあるようです。
ただし、その場合も語学力やコミュニケーション能力が足りていなければ、必然的に従業員が日本人ばかりだったり、日本人のお客さんばかりだったりします。
そのため、イギリス現地の環境で経験を生かしたいなら、高い英語力が必要になるでしょう。
仕事の探し方
イギリスでの仕事の探し方は、日本とやや異なる部分もあるため、事前に知っておくことで心の準備ができるはず。
ここからは、仕事の探し方についても詳しく解説します。
店頭で聞く
少し意外かもしれませんが、飲食店やカフェ、ショップなどだと、店舗に直接向かい、求人をしていないか聞くのが割と普通です。
ですから、日系を避けて、現地の飲食店などで働きたいなら、店頭に出向いて直接スタッフに聞いてみましょう。
こうしたお店では、オンラインで求人情報を掲載していることも多いですが、直接店舗で話した方が、返事をすぐにもらいやすいです。
人を探している場合、その場ですぐ面接…なんてこともありうるので、英文履歴書(CV)を用意しておきましょう。
求人サイト
イギリスでワーホリメーカーが仕事を探すのに一番よく使っているのが、求人サイトでしょう。
日本人向けの求人サイトもあるため、渡航前からどんな仕事があるのかチェックも可能です。
ただし、日本人向けの求人サイトを使用する場合、仕事は日本食レストランなど、日系のものが多いです。
現地の人も使う求人サイトを使えば、日本人だらけの環境を避けて仕事を探せます。
サービス業でもオフィスワークでも、求人サイトで仕事が探せるので、たくさんリサーチをしてみましょう。
人からの紹介
語学学校のクラスメイトやフラットメイトから紹介してもらうという手もあります。
クラスメイトやフラットメイトに、現地で就業している人がいるなら、自分も仕事を探していることを積極的に告げてみましょう。
その人たちが働いている場所で求人があれば、紹介してもらえるかもしれません。
また、現在働いている人からの紹介だと、雇ってもらえる可能性も高くなる傾向にあります。
イギリス・ワーホリの仕事探しをスムーズに進めるコツ
仕事探しをスムーズに進めたいなら、日本にいる時からのリサーチは欠かせません。
日本人向け、現地の人向けにかかわらず、求人サイトを事前にチェックし、自分ができそうな仕事があるかをチェックしておきましょう。
また、日本にいる間に英語力を磨くのも、重要です。
特に日本人をなるべく避けて仕事を探したいなら、少なくとも日常会話レベル以上の英語力が必要になります。
面接も仕事も、すべて英語オンリーの環境で働くのですから、当然ですよね。
特にコミュニケーションスキルはとても重要ですから、読み書き以上に会話力を磨いておくことを忘れないようにしましょう。
ネイティブキャンプでなら、面接時のシミュレーションや、ビジネス英会話の練習が可能です。
レッスンも受け放題なので、ぜひ活用して、英会話力を底上げしておきましょう。
まとめ
イギリスのワーホリは2年間の就労が可能なため、仕事の選択肢の幅もあるのが事実。
ですが、希望する仕事に就くためには、積極性と英語力は不可欠です。
ワーホリ中に充実した就労経験を積みたい方は、ぜひこの記事を参考にして事前知識をつけ、渡航前から準備をはじめてみてくださいね。

◇経歴
・英日翻訳および翻訳校正
・Webライター(ジャンル:英語・留学・旅行など)
・英会話講師
・カスタマーサポート/コールセンター(イギリスおよび日本・英語使用)
・カフェ店員(イギリス)
◇資格
TOEIC935点
英検準1級
ケンブリッジ英検FCE合格
◇留学経験
・イギリス:約10ヶ月(ロンドン内語学学校)
・グアテマラ:約3ヶ月(アンティグア内語学学校)
◇海外渡航経験
・イギリス:合計5年弱(内1年10ヶ月ワーホリ)
・グアテマラ:合計9ヶ月
合計50カ国に渡航歴あり
◇自己紹介
国内外で翻訳者兼Webライターとしてフリーランスをしています。これまで手がけた記事は1万記事以上。翻訳経験は通算7年位になります。
21歳の頃語学留学で渡英し、その後ワーホリビザ等を取得し、数年ロンドンで働いていました。
グアテマラへのスペイン語留学経験もあります。