「英語で はじめまして って、なんていうの?」
多くの方は、教科書で習った「How do you do?」を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、この表現は実は現代の英語圏ではあまり使われていない表現です。
代わりに「Nice to meet you」など、場面に応じた自然な表現を使うことが一般的です。
カジュアルな友人との出会いから、ビジネスでの初対面まで、状況によって適切な表現は変わります。この記事では、シーン別の「はじめまして」表現を例文を入れてわかりやすく解説していきます。相手と状況に合わせた、自然な英語の挨拶を身につけましょう。
- 幅広く使える定番の「はじめまして」
- カジュアルな「はじめまして」
- フォーマル・丁寧な「はじめまして」
- 電話での「はじめまして」
- メールでの「はじめまして」
- 「はじめまして」の英語メールで使わない方がいい表現
- 「はじめまして」というときにseeではなくmeetを使う理由
- まとめ
幅広く使える定番の「はじめまして」
初対面の挨拶でもっとも広く使える表現は「Nice to meet you」です。この表現は、カジュアルなシーンからビジネスまで幅広く活用できます。
なお、学校の教科書でおなじみの「How do you do?」は、現代ではイギリスの上流階級や極めてフォーマルな場面以外ではあまり使用されていません。
基本の「Nice to meet you」
「Nice to meet you」は、文字通り「あなたに会えてうれしいです」という意味になります。初対面の相手に対して、好印象を与えることができるフレーズですね。
「Nice to meet you」は、以下のように少し表現を変えられます。
「It's nice to meet you」
:より丁寧な印象を与えたいとき
「So nice to meet you」
:特に嬉しい気持ちを強調したいとき
「Really nice to meet you」
:心からの喜びを表現したいとき
状況に応じて使い分けてみてください。
「Nice to meet you」の返事と会話の続け方
「Nice to meet you」と言われたら、「Nice to meet you, too」と返すのが一般的です。
その後は、以下のような質問で会話を広げていくといいでしょう。
「Where are you from?」
(出身はどちらですか?)
「What brings you here today?」
(今日はどういったご用件ですか?)
「How do you know [紹介者の名前]?」
(〇〇さんとはどういったご関係ですか?)
この定番フレーズをマスターすれば、初対面の場面でも自信を持って英語で挨拶できます。実際の会話では、笑顔と適度なアイコンタクトを心がけてください。
カジュアルな「はじめまして」
友達との出会いや若者同士の会話など、カジュアルな場面での「はじめまして」では、より自由な表現が使えます。堅苦しくない、フレンドリーな印象を与える表現を見ていきましょう。
カジュアルな「はじめまして」フレーズ
基本の「Nice to meet you」をカジュアルにアレンジした表現を紹介します。
「Happy to meet you!」
:楽しい気持ちを素直に表現した、明るい印象の挨拶です
「Good to meet you!」
:シンプルで使いやすい、気取らない自然な挨拶です
「Lovely to meet you!」
:イギリス英語でよく使われる、温かみのある挨拶です
これらの表現は、フレンドリーな場面で気軽に使えます。相手との距離感を縮められる、カジュアルながらも好印象を与える挨拶となります。
「はじめまして」以外にフレンドリーに使う第一声
カジュアルな場面では、以下のような明るい表現から会話を始めることができます。
「Hey!」「Hi there!」
:気軽な挨拶から入る
「What's up?」
:若者同士でよく使う表現
「Yo!」
:とてもカジュアルな挨拶(親しい間柄で使用)
これらの表現は、特に若者同士の会話や友人との出会いの場面で活用できます。
ただし、カジュアルな表現は相手との関係性や場面をしっかり見極めてから使うようにしましょう。年上の方やビジネスの場面では不適切になる可能性があります。
特に初対面の場合は、相手の様子を見ながら徐々にカジュアルな表現を取り入れていくのがおすすめです。
フォーマル・丁寧な「はじめまして」
ビジネスシーンや目上の方との出会いなど、フォーマルな場面での「はじめまして」は、より丁寧な表現を選ぶ必要があります。相手に敬意を示しながら、プロフェッショナルな印象を与える表現を見ていきましょう。
フォーマルな「はじめまして」の基本表現
ビジネスや公式の場面で使える丁寧な表現を紹介します。
「It's a pleasure to meet you」
:丁寧で格調高い表現です
「I'm pleased to meet you」
:礼儀正しく、誠実な印象を与えます
「It's an honor to meet you」
:特に重要な方との初対面に使えます
これらの表現は、ビジネスパートナーや上司、取引先との初対面で適切です。状況に応じて使い分けることで、プロフェッショナルな印象を与えられます。
フォーマルな「はじめまして」の返事の仕方
フォーマルな「はじめまして」に対する返答として使える表現です。相手が言った表現を繰り返し、「too」をつけて返答できます。
「It's a pleasure to meet you, too」
「I'm pleased to meet you, too」
より丁寧な表現として「as well」を使うこともできますが、むしろ「too」の方が自然で一般的です。無理に「as well」を使う必要はありません。
これらの返答は、相手の挨拶に対して適切な敬意を示しながら、会話をスムーズに進める助けとなります。言葉遣いだけでなく、姿勢や表情、声のトーンなども意識して、全体的に丁寧な印象を作るように心がけましょう。
電話での「はじめまして」
電話でのはじめての挨拶は、対面と少し異なります。声だけでコミュニケーションを取るため、特に丁寧な言葉遣いと明確な発音が大切になります。
ここでは、電話でのはじめての挨拶をスムーズに行うためのポイントを解説します。
電話でよく使う「はじめまして」表現
電話での初対面の挨拶には、以下のような表現が適しています。
「Nice to meet/talk with you. This is [名前] speaking」
:基本的な電話での挨拶です
「Pleased to meet you over the phone」
:電話越しの初対面であることを示す自然な表現です
これらの表現は、電話特有の状況を考慮した、自然な挨拶として使われています。
電話での「はじめまして」後の会話の進め方
初対面の挨拶の後は、以下のような表現で会話を展開できます。
「Is this a good time to talk for you?」
:通話のタイミングを確認します
「I'm calling about [用件]」
:用件を簡潔に伝える基本表現です
「Do you have a few minutes to talk?」
:気軽に相手の時間を確認する表現です
これらの表現を使うことで、相手の時間を尊重しながら、スムーズに本題に入ることができます。
電話での初対面の挨拶は、声の調子や話すスピード、間の取り方がとても重要です。明るく前向きな声のトーンを心がけ、相手の反応を確認しながら会話を進めていきましょう。
メールでの「はじめまして」
メールでのはじめての挨拶は、対面や電話と異なり、文章だけで印象が決まります。そのため、適切な表現と構成を選ぶことが特に重要です。
ビジネスメールでよく使われる「はじめまして」の表現と文例を見ていきましょう。
メールの書き出しで使う「はじめまして」
メール本文の最初に使える表現を紹介します。
「I hope this email finds you well」
:もっとも一般的な書き出しです
「Thank you for allowing me to introduce myself」
:丁寧な自己紹介の始め方です
「I am writing to introduce myself」
:シンプルで明確な書き出しです
これらの表現は、ビジネスメールの定番として広く使われています。状況に応じて使い分けることで、適切な第一印象を作ることができます。
「はじめまして」メールの基本構成
初めてのメールを書く際の基本的な流れです。
- 挨拶と自己紹介
- メールを書いた目的の説明
- 具体的な用件の記載
- 今後の展望や期待の表明
- 締めくくりの挨拶
このような構成で書くことで、相手に要件が明確に伝わり、好印象を与えることができます。メールは簡潔さと丁寧さのバランスを心がけ、読みやすい文章にしましょう。
「はじめまして」の英語メールで使わない方がいい表現
「はじめまして」の英語メールで使わない方がいい表現があります。特に、英語のビジネスメールではじめての挨拶をする際、プロフェッショナルな印象を損なわないよう、以下の表現には注意が必要です。
避けるべき書き出しの表現
メールの最初に使うことを避けたい表現を紹介します。
「Nice to e-meet you」
:カジュアルすぎる表現で、プロフェッショナルさに欠けます
「How are you?」
:初対面の相手には適切ではなく、形式的に感じられます
これらの表現は、ビジネスメールの基本的なマナーから外れるため、避けた方が無難です。
「はじめまして」の英語メールの注意点
はじめてのビジネスメールで注意したいポイントです。
長すぎる自己紹介
:必要最小限の情報に留めましょう
絵文字や顔文字の使用
:初対面のメールでは避けるべきです
過度に親しげな文末表現
:「Love」「Cheers」などは避けます
これらは相手との適切な距離感を保つために、注意が必要です。カジュアルすぎる表現は避け、適度な距離感を保った丁寧な文面を心がけましょう。
「はじめまして」というときにseeではなくmeetを使う理由
はじめて人に会うときの挨拶で、なぜ「Nice to see you」ではなく「Nice to meet you」を使うのでしょうか。
その理由は、
「see」と「meet」の意味の違い
にあります。
「see」は単に「目で見る」という視覚的な行為を表す言葉です。
一方、「meet」には「出会う」「知り合いになる」という、人との関係性を示す意味が含まれています。
そのため、「Nice to meet you」には「あなたと知り合えて嬉しい」という社交的な意味が込められ、初対面の挨拶として適切な表現となります。
対して「Nice to see you」は、すでに知っている人に会ったときに使う表現です。知人との再会や、しばらく会っていなかった人に会ったときに使いましょう。
このように、「see」と「meet」は似ているようで異なる意味を持つため、初対面の挨拶では「meet」を使います。
まとめ
この記事では、英語での「はじめまして」の表現について、場面別の使い方を詳しく解説しました。
カジュアルな場面からビジネスまで、「Nice to meet you」を基本に、状況に応じた適切な表現があります。対面での会話はもちろん、電話やメールでの初対面の挨拶も、それぞれの特徴を理解して使い分けることが大切です。カジュアル過ぎず、かつ堅苦しくなり過ぎない、バランスの取れた挨拶を心がけましょう。
まずは基本の「Nice to meet you」から使い始めて、徐々に状況に合わせた表現を取り入れていくことをおすすめします。

◇経歴
日本の大手英会話スクール講師
オーストラリアで現地ツアーガイド
マレーシアの日本人学校で英会話講師
マレーシアの現地企業にて正社員勤務
◇留学経験
イギリス 1年 Wimbledon collegeなど
オーストラリア(ワーキングホリデー中) 1か月 Bond University
◇海外渡航経験、渡航先での経験内容
留学→アメリカ、イギリス、オーストラリア
旅行→イギリス、ヨーロッパの各国、アメリカ、オーストラリア、東南アジア各国など
仕事→オーストラリア、マレーシア
◇自己紹介
Webライターの大井にいなと申します。
独身時代に留学を経験し、国際結婚を機に多民族国家のマレーシアに住んでいます。
私の子供は生まれたときから複数の言語で育ち、オーストラリアの大学に留学して就職しました。
大人になってから英語を学び始めた自分との違いを実感しています。
自身の経験から、早期の言語習得の重要性や大人になってからの英語学習で必要なことなどを、できるだけわかりやすくお伝えしたいと考えています。どうぞよろしくお願いします。