
日本から海外に国際電話をかける際に心配なのは、通話料金。うっかり長電話してしまって後日高額な請求が来た、という怖い話を耳にした人もいるかもしれません。
しかしながら、通話サービスやSNSアプリをうまく利用すると、国際電話を無料、あるいは格安でかけられます。
本記事では、国際電話を無料または格安でかける方法を紹介します。固定電話と無料や格安で通話できるサービスやSNSなども記載しているので、国際電話をかける可能性のある方はぜひ最後までお読みください。
国際電話をかける方法
日本から海外へ、海外から日本へ国際電話をかける方法は、基本的には同じです。しかしながら、国際電話は国内での通話と異なる点がいくつかあるので、違いの把握から始めましょう。以下では、国際電話の基本知識やかけ方、注意点などを紹介します。
国際電話の基本知識
国際電話には国内通話と異なり、以下のように番号が割り振られています。
国際プレフィックス番号 |
|
国番号 |
|
相手の電話番号 |
|
国際電話では基本的に国番号の入力が必要です。しかし、日本国内で国際ローミング対応のデバイスを契約し、国際ローミングサービスに申し込み済みのデバイスに国際電話をかける場合は、国番号の入力は必要ありません。
国際電話の基本的なかけ方
国際電話をかける手順は以下の3ステップです。
-
「+(0キーを長押し)」または「010」を入力する
-
相手の国の国番号を入力する
-
相手の電話番号を入力する ※相手の電話番号が「0」から始まる場合は「0」を省く
例えば、フィリピン・セブ島の友人に電話をかけるとします。フィリピンの国番号は「63」、友人の電話番号が「080-XXXX-XXXX」の場合、入力画面は以下の通りになります。
「+ 1 63 XXXX XXXX」または「010 63 80 XXXX XXXX」
ちなみに、日本人が多い留学先国トップ5と日本の国番号は以下の通りです。
国名 |
国番号 |
アメリカ合衆国 |
1 |
カナダ |
1 |
オーストラリア |
61 |
韓国 |
82 |
イギリス |
44 |
日本 |
81 |
参考:au 国番号一覧
そのほかの国については、auの国番号の一覧にて確認してみましょう。
電話会社選択サービスに登録していない場合は注意!
電話会社選択サービス(マイライン)に登録していない場合は、通話ごとに「事業者識別番号」の入力が必要です。電話をかける手順は以下の4ステップです。
-
事業者識別番号を入力する
-
国際電話であることを表す番号「010」を入力する
-
相手の国の国番号を入力する
-
相手の電話番号を入力する ※相手の電話番号が「0」から始まる場合は「0」を省く
例えば、ニューヨーク(アメリカ)にいる友人にKDDI回線で国際電話をかけたい場合は、KDDIの識別番号「001」をダイヤルするので、入力画面は以下のようになります。
「001 010 80 XXXX XXXX」
海外の固定電話に格安で国際電話をかけるサービス
以下では、日本から海外のホテルや代理店に直接電話する際の固定電話へ格安で通話できるサービスを2つ紹介します。
Viber Out
Viber Outは、楽天が展開する格安通話サービスのひとつで、世界中の固定電話や携帯電話と料金を抑えて国際通話ができます。インターネット回線を介しているため、相手がViberのアカウントを持っていなくても、直接通話が可能です。スマホやパソコン(Windows・Mac)どちらにも対応し、通話の品質も良いです。
利用頻度や通話先の国にあわせてプランを選べるように、月額の全世界での通話に対応したワールドかけ放題プランから、選択した国のみ通話可能な国別のかけ放題プランもあります。また、スポットで利用したい方向けに、プリペイドプランも用意しています。
通話料金は通話先の国や固定・携帯電話などによって異なるものの、最もお得な定額月額プランであるワールドかけ放題プランの基本料金が約5.99ドル(約900円)/月と非常に格安!
費用を抑えて国際電話をかけられます。
Lala Call
Lala Callは、株式会社オプテージが提供するスマホ向けのIP電話アプリです。HPにてIDを作成後、アプリをダウンロードして利用します。スマホだけでなく、固定電話への通話も可能です。
050番号のIP電話を使用できるのがLala Callの大きな特徴で、通話料金の安さが特に魅力です。通話料金は通話先の国によって異なりますが、アメリカやカナダであれば1分6円ほど。日本国内で携帯への通話は30秒8.8円、固定電話への通話は3分8.8円と、他の電話会社と比較すると破格の値段です。
また、mineoユーザーであれば請求をまとめることもできるので、Lala Callはmineoユーザーに特におすすめだと言えます。
ちなみにLala Calは、国際電話をメインとして作られたサービスではないため、国内外どちらからの発信についても、別途設定の変更が必要となります。設定変更の詳しい方法は、Lala Callのユーザーサポートに記載されているので確認しましょう。
SNSアプリを使って海外に無料で電話をかける方法
SNSアプリを活用すれば、通話料金をかけずに国際電話をかけられます。以下では、SNSアプリを介して無料で国際電話をかける方法を紹介します。
Wi-FiやSIMカードが必須
SNSアプリを利用して国際電話をかける場合は、まずWi-FiやSIMカードを用意しましょう。アプリの利用にはデータ通信量がかかるものの、Wi-FiやSIMカードがあると値段を気にせずに通話を楽しめます。
①ポケットWi-Fi
ポケットWi-Fiは短期間の渡航で、スマホやパソコン、タブレットなどをインターネットに接続したい方に向いています。海外の空港でのレンタルは手続きが難しい可能性があるため、出発前に日本の空港で借りておきましょう。
②SIMカード
日ごろ使っているスマホのSIMカードを海外用に入れ替えることもできます。ネットにつなぐのは自分のスマホだけという方におすすめの方法です。SIMカードは、海外の空港やコンビニ、また日本でもAmazonなどの通販サイト、KKdayといった旅行サイトで購入が可能です。また、物理的なSIMカードを入れなくても接続可能なeSIMも普及してきています。SIMカードの入れ替えが不安な方は、eSIMの利用も検討してみてください。
③公衆Wi-FI・宿のWi-FIの利用
空港、カフェ、ホテルなど多くの場所にて、無料でWi-Fiに接続できます。ただし、中にはセキュリティが脆弱な場所もあるので要注意です。公衆Wi-Fiなどの利用は、SIMカードの上限のデータ通信量が少ないなど、緊急の場合をのぞいて極力控えましょう。
通話におすすめのアプリ
通話機能付きのSNSアプリとしては、以下の4つがおすすめです。
-
LINE
-
Messenger
-
ハングアウト
-
WeChat(微信)
中でも、おすすめなのは利用者が多いLINEやMessengerです。アプリ内で友達同士であれば、何度でも無料で音声通話やビデオ通話が可能です。筆者も留学中は、LINEを通して毎日のように通話していました。
ただし、国によっては制限されているSNSアプリがあるので事前に確認が必要です。例えば、中国本土ではLINEやMessengerなどは使用できないので、渡航前にWeChatアプリをダウンロードし、連絡を取りたい相手と事前にWeChat上で友だちになっておきましょう。
なお、海外通話アプリとして一般的だったSkypeやLINE OUTはサービスを終了していますので、次の海外旅行でも使おう!と考えている方は注意してください。
海外から日本の固定電話にお得に通話
最後に、海外から日本の固定電話にお得に電話をかけられるサービスを3つ紹介します。
楽天LINK
楽天LINKは楽天モバイルの契約者限定のサービスです。対象の国・地域に滞在中に楽天LINKを通して電話すると、海外から日本への通話料金が無料となります。ただし、「海外→海外」または「日本→海外」への通話では、国・地域ごとの国際通話料金が発生するので事前に料金を確認しましょう。なお、一部対象外の番号があるほか、海外では特定条件下での利用となるため、合わせて確認が必要です。
楽天モバイルでは楽天LINKのほかにも、海外渡航者向けのプランを提供しています。例えば、基本プランには「海外ローミングが2GBまで無料」というメニューがついているので、海外に到着後に現地のSIMカードはないけれど、インターネットに接続したいときに便利です。また、トランジットで数時間滞在するためだけにSIMカードを購入するのは面倒なときも活用できます。
050Plus
050PlusはNTTコミュニケーションズが提供するスマホ向けのIP電話アプリで、月額基本料330円で、固定電話への通話料は8.8円/3分と格安です。ちなみにOCNモバイルONEの利用者は月額基本料が半額になるので、契約者の方は要確認ですね!
国内同士の通話料金と同じ価格で海外から日本へ電話をかけられるので、海外出張や留学の際の通信コストを下げられます。なお、加入者同士の通話は24時間無料で、提携しているプロバイダの050IP電話への通話料もかかりません。
ただし、楽天リンクと同様に「海外→海外」「日本→海外」への通話だと、国・地域ごとの国際通話料金が発生するので事前に確認が必要です。
Yolla
Yollaはエストニアに本社があるYolla Calls International OUが提供する国際通話アプリです。インターネットを介して世界中の携帯電話や固定電話に格安で通話できます。
プリペイド式のため、アプリ内にチャージした残高を使って通話します。チャージの最低金額は4.00ドル(≒581円)からで、通話料金は発信元と発信先の国や地域により異なります。また、日本国内での通話にも対応しているので、国内外場所を問わず通話できます。
アプリ内で国アイコンをタップすることで自動で国番号が入力されるので、「国番号」も不要!料金を抑えて簡単に国際電話をかけられます。
安さだけでなく、音質も安定しており使いやすいと評価の高い国際通話アプリなので、頻繁に海外に電話をかける方や海外在住者におすすめです。
まとめ
日本から海外へ料金を抑えて国際電話をかけるには、通信環境やアプリの準備などの環境整備が欠かせません。なお、楽天LINKや050Plusのように系列会社のサービスの利用者に対して割引やキャンペーンを実施している場合もあります。まずは自分が利用している携帯電話会社がお得なサービスをしていないかも合わせて確認してみましょう。
ストレスなく好きなだけ日本と海外で国際電話できるように、しっかりと準備しましょう。
①経歴
日本の公立中高を卒業後、理系の大学に進学。
現在は、タイの大学院に留学しています。
②資格
・TOEIC 805点
・IETLS Academic 6.0
③留学経験
・オーストラリア(2週間)→中学3年次にホームステイ
・タイ(1年)→修士課程に在学中
④海外渡航経験
長期でのんびりと滞在する旅行スタイルが好きで、シンガポール(1か月)、タイ(1年)、アメリカ(1か月)に滞在。
ほかにも、マレーシア、カナダ、オーストラリア、韓国、台湾、香港などを旅行しました。
⑤自己紹介
これまで長期の語学留学経験はなく、日本の公立中高に通いながら、ほぼ独学で英語を学んできました。英語を使うことで、世界中の最新の研究やデザインに触れる機会が増え、自分の視野が大きく広がったと感じています。特に東南アジアの都市が好きで、現在はタイの大学院で学んでいます。この経験を活かしながら、多くの方に英語を学ぶ楽しさや魅力を伝えていけたらと思っています。