もうすぐ待ちに待った留学が始まるけど、「留学保険って入ったほうがいいのかな…」「期間が短いし入らなくても大丈夫かな…」そんなお悩みを抱えている方もいると思います。
結論、少しの期間でも海外に滞在するのであれば、保険に入ることをおすすめします!
今回は、海外インターンシップ中、海外留学中に何度も病院にお世話になった著者が、自身の体験をもとにしながら、海外留学保険の必要性やその選び方について、とことん解説します。
留学保険とは
食生活、空気の質、交通量、時差。海外生活は、住み慣れた日本の環境とは大きく異なります。こうした環境下では日本にいるときより何倍も病気やケガにあいやすいといわれることも…。
また、病気やケガだけでなく、治安が良くない国や地域では、スリや盗難などに遭遇するリスクも高くなっています。
こうしたトラブルの際に、対応方法に関する窓口サポートや金銭的な補助を受けることができるのが「留学保険」の特徴です。
留学保険と海外旅行保険の違い
海外旅行をしたことがある方なら「海外旅行保険に入った」もしくは「クレジットカードに自動的に保険がついていた」方もいるかもしれません。
留学保険と海外旅行保険は、どちらも海外滞在中のトラブルをサポートしてくれるものですが、大きく違うのがその期間と補償内容です。
留学保険では保証期間が長期間から選べる
海外旅行保険では短期間を対象としているのに対し、海外留学保険では最長で5年間の契約をすることができます。
海外旅行保険で有名なものだと、クレジットカード付帯のものがありますが、それらの多くは日本出国後90日間までの海外滞在に適応されることが多いようです。
海外留学は、半年間や1年間以上海外に滞在する方も多いと思うので、留学するのであれば自分が滞在する期間をきちんとカバーできる「留学保険」に加入するようにしましょう。
補償内容が幅広い
海外留学保険では「留学」という滞在目的に沿って、さまざまなオプションが選べるのが特徴です。
もちろん加入する保険会社にもよりますが、長期留学中に緊急で一時帰国をする必要があった際に、日本に帰る航空券代や宿泊費用を保証してくれるサービスなどがあります。
留学に保険は必要?
冒頭でもお伝えしましたが「留学に保険は必要」です。どんなに身体が強くても、注意力が高い方でも、慣れない環境下では病気やけが、事件や事故にあいやすくなります。
特に大きく2つの理由から留学保険への加入を強くおすすめします。
その国特有の病気やケガがあるから
衛生状態がよい日本にいた時はまったく気にしなくてもよい病気でも、海外に行くと気を付けなくてはいけない病気がたくさんあります。
例えば、食中毒は衛生状態が悪く高温多湿の環境下で発生しやすいものです。蚊が媒介する病気であるデング熱や日本脳炎は熱帯地域が流行地域になっています。また、犬に噛まれることで発生する狂犬病は野犬が多い国や地域では気を付けなくてはいけない病気の一つです。
ちなみに著者は身体が強いほうですが、以前海外にインターンシップをしていた際、2か月の滞在中に「デング熱」に罹患し入院。また重い「食中毒」は2回も経験しました。
どちらも日本で過ごしていればかかることが少ない病気ですが、海外では身近になるのです。
海外の病院は治療費が高額になりがちだから
日本では多くの方が、健康保険に加入しており、通院費用は保険組合や国から補助されます。一方海外に滞在し、海外の病院に行く場合、それらの保険は適応外になります。
また、海外で病院に行く場合、英語が不安な方や英語圏以外の地域の病院にかかる場合「通訳」の手配も必要になります。
こうした日本との環境の違いが、治療費に大きく差をもたらします。例えば、前述した「デング熱」での入院の場合、10日間の入院で合計費用は100万円を超えました。もし、海外保険に入っていなかったら…と思うと恐ろしい金額ですね。
留学保険の選び方
続いては、留学保険の選び方のコツをご紹介します。大事なポイントは大きく3つです。
契約期間が自分の留学期間にあっているか
一番大切なのは留学期間をしっかりとカバーできる期間加入できる保険を探すことです。1日でも保証されない日があり、たまたまその最後の1日に病気や事故にあってしまったら元も子もありません。
また、留学期間の終わりがまだ未定の人は、「保証期間が延長できる」タイプの海外留学保険に加入することをおすすめします。
保障費用の上限をいくらに設定するか
保険の種類ごとに保障費用の上限も大きく変わります。例えば、治療救援費用(病気やケガをした場合)が、無制限のものもあれば、1,000万円、2,000万円、3,000万円…などカスタマイズできるものもあります。
この上限に関しては、渡航する国や地域での病院での治療費用を目安に決めることをおすすめします。
例えば、アメリカでは初診料は2万5千円〜4万円ほど、一方フィリピンでは2千円〜4千円ほど、イギリスでは1万2千円〜3万円ほど…など国や地域によって大きく差が出てきます。
また、どのような治療を受けるのかによっても異なるため、十分に下調べをしてから決めるようにしましょう。
私が実際に留学保険を契約した際は、保険会社の担当の方に渡航地域の目安の医療費などを伺いながら上限を設定しました。
病院費用から損害賠償費用、オプションサービスまで…どの範囲でサポートを受けたいか
前述した通り、留学保険でカバーできる補償内容は多岐にわたります。ここでは、先ほどまでに紹介した治療・救援費用以外の一例を紹介しますので、ご自身がどこまで補償範囲に入れたいかを考える参考にしてみてくださいね。
おすすめの留学保険
「留学保険」と調べると様々な保険会社が出てきて選ぶのに苦労する方もいるかもしれません。こちらでは簡単に大手の保険会社の比較をします。
ジェイアイ傷害火災
最大契約可能期間が5年間とほかの保険と比較して長いのが特徴です。
また、保険料がほかの保険会社と比較してお手頃な価格に抑えられています。その上、オプションサービスが豊富で、自分にぴったりの保険をカスタマイズできるところも特徴です。
オプション内容に迷った時でも、契約前に保険の担当の方が丁寧にメールで説明をしてくれます。
AIG保険
保険期間が31日以内の場合、ほかの保険だとオプションサービスとなっていたり、補償外になっていることが多い歯科治療や持病に関する治療も補償を受けられることが大きな魅力です。
また、保険期間が3か月以上の場合は、緊急時の一時帰国費用があらかじめ付帯しています。
https://travel.aig.co.jp/ota/plan/study
エイチ・エス損保
保険期間は最長1年間までとなりますが、ベースのプランには治療救援費用のほか、損害賠償や生活動産用費用の補償が付帯しています。
カスタマイズを考えるのが大変...!という方には特におすすめです。また、代理店からの手続きが可能なので、対面でじっくりと相談しながら契約したい方にはぴったりの保険です。
https://www.hs-sonpo.co.jp/store/
東京海上日動火災保険
こちらの保険でも、ベースのプランに治療救援費用のほか損害賠償や生活動産用費用が付帯しています。
また、3か月以上の保険期間の場合、臨床心理士によるメールまたは電話相談が受けられるカウンセリングサービスがついており、環境の変化によるメンタルの不調をサポートしてくれる体制が心強い保険です。
https://www.tmn-hoken.jp/study/
今回紹介した保険会社のほかにも、様々な保険会社が海外留学保険のサービスを提供しています。以下のサイトでは条件や価格からぴったりの保険会社を探すこともできますので、ぜひ確認してみてください。
https://hoken.kakaku.com/travel/ryugaku/
ちなみに著者は、上記で紹介した保険会社のひとつ、ジェイアイ保険の海外留学保険を選択しました。海外にいても専用アプリから通話料無料で日本語窓口に相談できるところが大変心強くておすすめです!
保険を契約する前に知っておきたい点
留学保険の中には、契約手続きがネットで完結できるものもあれば、保険会社の窓口に赴いて書面での手続きをする必要があるものなど様々です。
留学前に余裕をもって手続きを進めることが何よりも重要ですが、時間が迫っている場合は契約手続きのプロセスについても考慮したうえで保険を契約するようにしましょう。
まとめ
今回は、海外留学を計画するうえで欠かせない「海外留学保険」について、基本的な概要から選び方のポイント、さらにはおすすめの保険会社まで幅広くご紹介しました。
保険は万が一のトラブルや病気、事故などに備える大切な準備のひとつであり、安心して現地での生活や学びに集中するための強力なサポートになります。
留学前の準備期間は、期待と不安が入り混じる中で、やることも多く慌ただしくなりがちです。その中でも保険の加入はつい後回しにしてしまいやすい項目のひとつ。しかし、いざというときに自分を守ってくれる心強い味方ですので、余裕をもってしっかりと比較・検討し、自分に合った保険を選んで加入しておくことが大切です。
安心できる環境で、自分らしく留学生活をスタートできるよう、保険の手続きも忘れずに済ませて、万全の体制で出発の日を迎えてくださいね!

①経歴
日本の公立中高を卒業後、理系の大学に進学。
現在は、タイの大学院に留学しています。
②資格
・TOEIC 805点
・IETLS Academic 6.0
③留学経験
・オーストラリア(2週間)→中学3年次にホームステイ
・タイ(1年)→修士課程に在学中
④海外渡航経験
長期でのんびりと滞在する旅行スタイルが好きで、シンガポール(1か月)、タイ(1年)、アメリカ(1か月)に滞在。
ほかにも、マレーシア、カナダ、オーストラリア、韓国、台湾、香港などを旅行しました。
⑤自己紹介
これまで長期の語学留学経験はなく、日本の公立中高に通いながら、ほぼ独学で英語を学んできました。英語を使うことで、世界中の最新の研究やデザインに触れる機会が増え、自分の視野が大きく広がったと感じています。特に東南アジアの都市が好きで、現在はタイの大学院で学んでいます。この経験を活かしながら、多くの方に英語を学ぶ楽しさや魅力を伝えていけたらと思っています。