フィリピンの大学留学を検討されている方の中には、費用や生活環境など、留学情報がなく留学準備について困っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、フィリピン大学の費用、特徴やおすすめの大学について徹底解説します。
☑️フィリピンの大学留学の魅力とは?
☑️人気の大学とその特徴
☑️留学費用と生活費の目安
☑️入学手続きと必要な準備
☑️留学中の生活と注意点
フィリピンの大学留学を実りあるものにするためには、事前の情報収集が重要です。快適な留学生活を送るために、ぜひ最後までご覧ください。
フィリピンの大学留学の魅力とは?
近年、フィリピンが留学先として注目を集めています。その理由は、単に費用が安いというだけでなく、多くの魅力があるためです。
今回、フィリピンの大学留学がなぜ魅力的なのかをご紹介します。
英語力の確実な向上
フィリピンの大学留学は、英語漬けの環境で実践的かつアカデミックな英語力を集中的に鍛え上げ、飛躍的に向上させる絶好の機会を提供します。
主な理由は、授業から日常生活に至るまで英語のみを使用する完全なイマージョン環境であること、そして「スパルタ式」とも称される課題量の多い厳しい学習環境が、学生の英語学習への真剣な取り組みを促し、確実なスキルアップへと繋がるためです。
フィリピンの大学では、授業は全て英語で行われ、現地の教育水準の高い学生たちと共に学ぶことになります。
彼らの英語レベルは非常に高いため、日常的にアカデミックで質の高い英語に触れられます。クラスメイトとの会話や大学内の諸手続きも当然英語です。
さらに、教育環境は厳しく、ライティングやリーディングにおいて毎週50ページから70ページもの英文購読が課されるなど、かなりの量の課題が出されます。
母語の使用が制限され、常に英語に触れる環境に身を置くこと、そして語学学校とは異なり、英語力が向上しなければ単位取得や卒業が困難であるというプレッシャーが、学生の必死の学習意欲を引き出し、力を着実に伸ばす要因となります。
独自の学びと多様な経験
フィリピンの大学留学は、その土地ならではの専門分野を深く学べるだけでなく、多文化共生社会での実体験を通じて人間的に大きく成長できる、他では得難い貴重な機会です。
フィリピンという国の特性を活かした実践的な学問分野が提供されていること、そして多様な文化や価値観が混ざり合う環境で生活し学ぶことにより、学術的な知識に加え、国際感覚や問題解決能力といった「生きる力」が育まれるためです。
専門分野では、発展途上国であるフィリピンの経済発展や貧困問題の解決策を探る「開発経済学」や、発展の可能性が高い同国で需要の高い「ホスピタリティ学」(観光やサービス産業における接客・マネジメント)などを学ぶことで、より実践的で深い理解と「生きた学び」を得られます。
文化面では、フィリピンはカトリックを中心とした宗教国家でありながら多様な民族が集うため、年間を通して様々な文化的な催しや大学のイベントが開催されます。これらに参加し、日本とは全く異なる価値観や文化に触れることで、視野が広がり多様性を受け入れる力が養われます。
観光客としてではなく、現地の生活に深く根差すことで、時には困難も伴いますが、様々な国籍の友人との交流を通じて異文化理解を深め、生活面での苦労も含めて海外で生き抜くサバイバル力が身につきます。机上では学べない現実に触れる貴重な経験になります。
人気の大学とその特徴
フィリピンには多数の高等教育機関が存在し、特にマニラ首都圏周辺にはITやコンピューター・サイエンス系の学部を持つ大学が多くあります。
ここでは、大学ランキングで上位にリストされるなど、人気の大学をいくつかご紹介します。
フィリピン大学ディリマン校 (University of the Philippines Diliman)
フィリピン大学は、国内最高学府としての確固たる評価と100年以上の歴史を誇り、幅広い分野で質の高い教育と先進的な研究を推進する、フィリピンを代表する国立総合大学です。
QS世界大学ランキングでフィリピン国内第1位(世界336位)にランクされる客観的な実績に加え、国内最大の規模を活かした多岐にわたる学部構成と、特に医学、法学、工学、経済学、そして近年注目されるコンピューター・サイエンスなどの分野における専門性の高い教育・研究環境にあります。
デ・ラ・サール大学 (De La Salle University)
デ・ラ・サール大学(DLSU)は、1911年の設立以来、国際的に認められた学術的卓越性、活発な研究活動、そして社会貢献への取り組みにより、フィリピンを代表するカトリック系名門私立大学としての地位を確立しています。
フィリピン国内大学ランキング3位、QSやTHEといった世界大学ランキングでも常に上位に名を連ねる学術水準の高さと、特にコンピューター・サイエンス学部(CCS)が掲げる「教育」「研究開発」「地域社会への奉仕」という明確なビジョンに基づいた先進的な教育プログラム、そして社会実装を目指した数々の研究成果に裏打ちされています。
サント・トーマス大学 (University of Santo Tomas)
サント・トーマス大学は1611年創立と、アジアで最も古い歴史を持つ大学です。
数多くのフィリピンの歴代大統領や指導者を輩出しています。フィリピン国内の大学ランキングでは3位にランクインする私立総合大学であり、教育、経営、医学、観光、音楽、言語など幅広い分野を学べます。
留学費用と生活費の目安
フィリピンへの大学留学は、費用を抑えて正規留学できる点が大きな魅力です。ここでは、留学にかかる費用とその内訳について詳しく見ていきましょう。
留学費用内訳
フィリピンの公立大学に1年間通った場合の留学費用相場は、合計で約128万円とされています。その内訳は以下の通りです。
支出項目 | 金額 |
渡航費 | 6万円 |
ビザ関係費用 | 10万円 |
海外保険料 | 25万円 |
入学金 | 2万円 |
学費 | 10万円 |
滞在費・食費・雑費 | 75万円 |
合計 | 約128万円 |
生活費内訳
フィリピンは物価が安いため、留学中の生活費も比較的安価に抑えられます。月5万円程度の生活費で過ごすことも可能です。生活費の主な内訳は以下の通りです。
食費は、寮生活の場合、朝昼夕の3食が提供されることが多く、これにより食費を抑えられます。自炊や外食の頻度によっても異なります。
交通費は、フィリピンは物価が安いため、バスなどの交通費も比較的安価です。大学のキャンパスが広い場合は、敷地内の移動にジープニーなどを利用することもあります。
通信費は、スマートフォンやインターネットの使用料で数千程度です。雑費は、日用品、娯楽費で1万円以内に抑えられます。
フィリピンの物価の安さのおかげで、生活費全体を他の国への留学と比較して大幅に抑えることが可能です。
入学手続きと必要な準備
フィリピンの大学へ留学するためには、いくつかの手続きと準備が必要です。
様々な書類が必要となる場合があり、自分で全ての手続きを進めるのは大変に感じるかもしれません。
入学手続きのステップ
ここでは、入学手続きの5つのステップについて紹介します。
必要な準備とは?
フィリピンへの大学留学を成功させるためには、入学手続きを完了させること以外にも、学力・語学力、費用、異文化理解、安全意識、そして必要に応じたサポートの活用といった多岐にわたる事前準備が不可欠です。
フィリピンの大学では授業が全て英語で行われ、課題も多く、日本とは異なる文化や生活習慣、治安状況の中で生活することになるため、これらの準備を怠ると、学業についていけなくなったり、現地での生活に馴染めなかったり、思わぬトラブルに巻き込まれたりする可能性があり、留学生活全体の成否に大きく影響します。
まず英語での授業や大量の課題に対応できる英語力を養い、必要であれば語学力の証明を取得します。
次に学費、生活費、渡航費、海外健康保険料など、留学に必要な全ての費用を事前に計画的に準備しておく必要があります。
さらに、異文化理解の準備も重要です。
フィリピン特有の「フィリピンタイム」と呼ばれる時間の感覚の違いや、食事中の咀嚼音を気にしない文化、騒音に対する寛容さなど、日本人には馴染みの薄い習慣があることを理解し、柔軟に対応できる心構えを持つことが求められます。
留学中の生活と注意点
フィリピンでの留学生活は、日本とは異なる環境であるため、事前に知っておくべきことや注意点があります。
ここでは、留学生活の注意点について紹介します。
医療上の注意事項とは?
フィリピン留学を安心して実りあるものにするためには、万が一の病気や怪我に備え、補償内容が充実した海外健康保険への加入が不可欠な準備と言えます。
海外での医療費は予期せず高額になる可能性があり、適切な保険に加入していなければ、病気や怪我の際に経済的に大きな負担を強いられ、学業の継続や留学生活そのものに支障をきたすリスクがあるためです。
留学中は誰しも病気や怪我をする可能性があります。フィリピン滞在中に予期せぬ病気や事故に見舞われた場合、その医療費は高額になることが十分に考えられます。
安心して学業に専念し、留学生活を送るためには、治療費、入院費、場合によっては医療搬送費などもカバーできる、補償内容が十分な海外健康保険に加入しておくことが極めて重要です。
そのため、渡航前には必ず保険の補償範囲、保険金額、提携病院、キャッシュレスサービスの有無などをしっかりと確認し、理解しておく必要があります。
治安上の注意事項とは?
フィリピンに滞在する際は、日本と比較して治安が良いとは言えないため、軽犯罪のリスクを常に意識し、具体的な防犯対策を徹底することが自身の安全を守る上で極めて重要です。
フィリピンでは、すりや強盗、窃盗といった旅行者や滞在者が巻き込まれやすい軽犯罪が日常的に発生しており、特に警戒心が薄いと見られがちな観光客(中でも日本人)が標的になりやすいため、常に高い防犯意識を持つ必要があります。
街中では財布など貴重品は目の届きにくい場所に入れるか、人混みでは体の前で抱えるなどして肌身離さず持ち、管理を徹底しましょう。
また特に人通りの少ない場所や治安が良くないとされるエリアでの夜間の一人歩きは極力避けてください。
フィリピンでは近年、凶悪犯罪は減少傾向にあるとされていますが、依然としてスリや置き引きといった軽犯罪は後を絶ちません。
これらの具体的な注意点を守り、常に警戒を怠らず、安全を最優先に行動することで、犯罪に巻き込まれるリスクを大幅に減らし、安心して滞在することが可能になります。
まとめ
この記事では、フィリピンの大学留学について解説しました。
フィリピン大学留学の魅力は、英語漬けの環境と課題の多さで英語力が確実に向上する点、そして開発経済学など現地特有の学問や多文化共生下での貴重な実体験を通じ人間的に成長できる点にあります。
フィリピンの人気大学は、国立首位フィリピン大学、名門私立デラサール大学、アジア最古サントトーマス大学です。フィリピン留学は年間約128万円からと費用を抑えつつ学べます。
ただし学力、異文化理解、健康保険加入、防犯対策など事前の多岐にわたる準備が成功の鍵。
フィリピン大学留学を成功させるためには、留学の特徴について理解して、万全に準備することが大切です。

◇経歴
3年間、海外の協力会社とシステム開発作業を協業しております。
◇資格
TOEIC 830点
◇留学経験
合計1年間 アメリカ(サンフランシスコとニューヨーク)
Embassy CES サンフランシスコ校
ELS Language centers/ College of Mount Saint Vincent
◇海外渡航経験
1年間アメリカ在住。2ヶ月間カナダ在住。
◇自己紹介
私は異文化理解と交流が好きで、英語学習への強い意欲を持っています。カナダの短期留学を契機に、1年間のアメリカ留学を決意しました。現在では、アメリカ留学で得た経験を糧に、現在は日本で海外との協業に携わっています。