フィリピンで販売されているタバコを見たことはありますか?
フィリピンに限らず、タバコのパッケージにタバコによる健康被害の写真を載せて販売する国があります。
この記事では、フィリピンのタバコのパッケージや、現地でのタバコ事情をまとめました。
喫煙者でフィリピンに渡航予定がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
- フィリピンのタバコ事情
- フィリピンの喫煙率
- フィリピンで買えるタバコの種類と値段
- フィリピンの怖いタバコパッケージ
- フィリピンでタバコが吸える場所
- フィリピン/日本へのタバコの持ち込みについて
- まとめ
フィリピンのタバコ事情
国によりタバコに関する考え方やルールが変わります。
そのため、タバコを吸う方は渡航先のタバコ事情を知っておくべきでしょう。 ルール違反をすると、思わぬトラブルに巻き込まれるリスクが高くなるでしょう。
この章では、フィリピンのタバコ事情を紹介します。
公共の場での喫煙は禁止
フィリピンでは2017年7月から、公共の場での喫煙が全面的に禁止されました。
公共の場で喫煙した場合には、最大4ヶ月の懲役刑または5,000ペソの罰金(日本円で1万円以上)を支払う必要があります。
もちろんこのルールはフィリピン人のみでなく外国人も対象です。
そのため旅行で訪れた際は、文化に適応しておけるように準備しておきましょう。
電子タバコにも制限がある
フィリピンは、2019年に電子タバコの輸入と販売を大幅に規制すると決定しました。
しかし、その後政権が変わったことで、現在は少し電子タバコの規制が緩められているそうです。
2022年7月には、電子タバコ規制法が成立して、制限下で電子タバコを販売可能になっています。
それでも旅行者としてフィリピンに行く方は、電子タバコの扱いに十分注意するべきでしょう。
日本からフィリピンにタバコは持ち込めるのか?
フィリピンにはタバコに対する厳しい規制がありますが、日本から最大で紙巻きタバコのみ20箱(400本)までを、フィリピン国内に持ち込めます。
しかし、現段階ではフィリピンでは日本よりも手頃な価格でタバコを購入できるため、無理に大量のタバコを持ち込む必要はないでしょう。
フィリピンで購入可能なタバコの銘柄については、後半の章を参考にしてください。
フィリピンでも未成年は喫煙禁止
フィリピンでも、未成年はタバコを吸うこと・買うことが禁止されています。
さらに、未成年の出入りが多い学校や公園の近くでタバコを売ること・公共の場でタバコの広告を提示することも法律に反します。
このような法律に違反すると、懲役や罰金のみでなく営業許可が取り消される可能性もあり得ます。タバコの広告は、タバコの販売店のみに掲示可能です。
フィリピンでタバコの規制が厳しくなった理由
フィリピンでタバコの規制が厳しくなった理由には、以前までフィリピンは世界でもトップクラスの喫煙率であったという背景があります。
若くして肺疾患でなくなる方が増え、タバコの危険性が問題視されるようになりました。そのため短い期間で国民の喫煙率を下げることを目的にタバコ規制がスタートしました。
結果的に、フィリピンの喫煙率は年々減少しています。
フィリピンの喫煙率
世界保健機構(WHO)が2015年に実施した調査では、フィリピンの喫煙率は男性が43%・女性が8.5%であり、この結果から国民のうち25%がタバコを吸っている計算になります。
ちなみに日本の場合は、男性が33.7%・女性は10.6%の喫煙率です。喫煙者は世界的に低下傾向ですが、フィリピンは世界中で比較的喫煙率が高い国であると言えるでしょう。
また、フィリピンでは喫煙者の11%が未成年であるという調査結果から、未成年の喫煙を問題視する動きが活発化しています。
フィリピンで買えるタバコの種類と値段
フィリピンなら、日本より手頃な価格でタバコを購入可能です。
この章では、フィリピンで購入可能なタバコの種類と値段を紹介します。
フィリピンのタバコの値段は日本の約半分
フィリピンでは日本の約半分の値段でタバコを購入できます。
例えば、日本で販売されているメビウス系は現在500円であるのに対して、フィリピンでは100ペソ程度(約260円)で購入できるようです。
フィリピンのローカルな銘柄のタバコであれば、20ペソ(約50円)で、箱入りのタバコが手に入ります。 また、フィリピンのタバコは店舗により多少価格が異なります。フィリピンではタバコを1箱単位のみでなく、1本単位でも購入することも可能です。
フィリピンでローカルなタバコを試したいという人は、1本売りのものを吸ってみると良いでしょう。
フィリピンで購入可能なタバコの種類
フィリピンでは、田舎でも代表的な海外銘柄のタバコが手に入ります。
特に取り扱いが多いタバコの銘柄は、以下を参考にしてください。
マルボロ系(アメリカ:フィリップモリス社)
メビウス系(日本:日本たばこ産業)
ラッキーストライク(アメリカ:ブリティッシュ・アメリカ・タバコ社)
また、ローカル銘柄では、マイティ(MIGHTY)・フォーチューン(FORTUNE)などが一般的です。
フィリピンの怖いタバコパッケージ
フィリピンのタバコのパッケージは、日本のものとは大きく異なります。
タバコが人体に与える悪影響を掲示している
フィリピンのタバコには、タバコが人体に与える悪影響を写真で掲示することが義務付けられています。
日本ではタバコの健康被害を警告文で表示していますが、フィリピンのものは写真です。
真っ黒な肺の写真はまだ良い方で、指がない・足がないなど、見るに耐えないようなグロテスクな写真付きタバコが売られています。
手にすることに抵抗を感じる方もいるでしょう。
グロテスクな写真には禁煙を促す効果があるかも
日本では許されないようなグロテスクな写真が付いたフィリピンのタバコのパッケージにからは、「それでも吸いますか?」という強いメッセージを感じます。
フィリピンの方は見慣れてしまっているようですが、禁煙を勧めたい日本の友人や知人にタバコをお土産として買って帰る方もいるようです。
海外ではグロテスクなタバコのパッケージが一般的
写真でタバコによる健康被害を掲示するパッケージは、海外では珍しいものではありません。
フィリピン以外にも、アメリカやEUなど世界の77カ国でパッケージにグロテスクな写真が付いたタバコが販売されています。
このパッケージが導入される背景には、2005年に発効された「たばこ規制枠組み条約(FCTC)」があります。
この条約では、タバコのパッケージの50%以上30%を下回らない範囲で、大きく明瞭に写真や絵を使った健康被害を掲示するべきだと示しているのです。
現在では、これまで日本と同じく文字のみの警告文を表示していた国でも、写真警告への変更が進んでいます。日本で販売されるタバコにも、いずれフィリピンのようにグロテスクな写真が掲示される可能性があるでしょう。
フィリピンでタバコが吸える場所
タバコの規制が厳しいフィリピンですが、タバコを吸えないわけではありません。
次のような場所では、喫煙可能エリアが用意されています。タバコを吸う方は、行き先の喫煙エリアを確認しておきましょう。
マニラ空港・セブ空港
フィリピンの空港は全面禁煙ですが、建物外に喫煙エリアが設けられています。
喫煙スペース以外でタバコを吸うと問題になるため、注意してください。
ホテル
フィリピンの大半のホテルは全室禁煙ですが、一部のホテルでは喫煙可能な客室を扱っているでしょう。
また、全室禁煙のホテルでも喫煙エリアが用意されているケースが多いです。 タバコを吸う方はホテルを予約する際に、確認してください。
ショッピングモール
以前と比較して非常に数は少なくなっているものの、大半のショッピングモールにも喫煙エリアが用意されています。
目立たない場所が指定されているケースが多いため、モールの地図を確認すると良いでしょう。
喫煙エリア外でタバコを吸うリスク
以前、マニラ空港の喫煙エリア外で電子タバコを吸っていた日本人が、空港清掃員と空港公団職員から6万円を巻き上げられるという事件が発生しました。本来であれば、喫煙の罰金を取り締まるのは警官や禁煙特別対策班のみです。
さらに当時はまだ電子タバコは規制の対象外でした。
しかし、このようなルール違反・マナー違反をしたことにより、思いがけないトラブルに巻き込まれてしまったのです。
海外のルールやマナーに従う行動は、自分の身を守るために必要だと考えましょう。
フィリピン/日本へのタバコの持ち込みについて
フィリピンでは日本の半額程度でタバコを購入可能なことから、大量のタバコを日本に持ち帰りたいと考える方もいるでしょう。
しかし、出国時にフィリピンから持ち出せるタバコの量には、紙巻きタバコ10箱(200本)までしか持ち出せない制限があります。
フィリピンで購入した日本製・外国製の両方のタバコを含んでカウントされるため、タバコを大量に持ち出すことはできないと考えておくとよいでしょう。
フィリピンから持ち出せるアルコールにも制限がある
フィリピンは日本よりもアルコール類も安いです。
しかし、タバコと同様にフィリピン国内から日本に持ち出せる酒類には制限があることを知っておきましょう。具体的には18歳以上の成人は1クォート以内、約1リットルの酒類をフィリピンから持ち出せます。
また、果物などの生物は持ち出し禁止です。 南国のフルーツをお土産にしたいと考えている方は、注意してください。
ちなみに、ドライフルーツは問題なく持ち出せます。
まとめ
フィリピンにはタバコに関する厳しい規制があり、公共の場や喫煙エリア外でタバコを吸うと、旅行中の外国人でも懲役や罰則の対象になります。
タバコを吸う方は事前にフィリピンのタバコ事情を把握した上で、フィリピンに行くようにしてください。また、フィリピンでは日本の半額程度でタバコを購入可能なため、大量のタバコを日本から持ち込む必要はありません。
この記事を参考に、フィリピンとタバコの関係について理解を深めてください。