「いつかアメリカで働きたい！」と考えている人は多いと思いますが、実は就労ビザの取得や仕事の探し方、労働環境への適応など、その道のりは決して簡単なものではありません。
英語力とスキルさえあれば簡単に働けるわけではなく、周到な準備と適切な戦略が必要です。
今回の記事では、アメリカで就職する方法や、現地で働くために必要なポイントなどをわかりやすく解説しています。アメリカで働きたいと考えている方は、是非参考にしてください。
アメリカで働くには？働くための方法4選！
アメリカで働くためには、就労ビザ取得が必要です。
その方法はいくつかありますが、それぞれメリットとデメリットがありますので、自分の状況やキャリアプランに合った方法を選ぶことが大切です。
本記事では、下記の4つの方法について解説していきます。
1.駐在員としてアメリカに派遣される
アメリカに、現地法人や支社を所持している企業の海外駐在員として派遣される方法です。
駐在員は会社の人事方針や社員の適正など、多角的に判断して決まりますが、その企業で一定期間働けば、チャンスがあるかもしれません。
駐在員は、赴任中の家の管理、現地で運転する車、光熱費、保険、日本へ帰国するための航空券代、子どもの教育費など、会社からの手厚いサポートを受けられ、あらゆる生活コストが会社負担になりますので、待遇も良く、比較的余裕のあるアメリカ生活が送れます。
2.アメリカの企業に就職する
アメリカの企業の求人に応募して採用される方法です。レジュメを直接送って自分を売り込むこともありますし、現地のエージェントを通じて就職先を探す場合もあります。
こうした場合、現地の企業側に就労ビザのスポンサーになってもらう必要があります。
ですが企業側は、同じスキルであればビザを必要としない人材を採用したいものなので、基本的に日本人であるメリットはありません。
採用されるためには、高度な特殊スキルや英語力が求められますので、競争も激しく非常に狭き門になります。
3.留学からそのまま就職する
アメリカの大学や大学院に留学して、そのまま現地の企業に就職する方法です。
メリットとして、OPT（Optional Practical Training）が利用できることが挙げられます。OPTというのは、在学中または卒業後に、学生ビザのまま1年間のインターンを経験できる制度です。
インターン先にそのまま就職できることもありますし、その経験をもとに就職先を探すことも可能です。
4.グリーンカードを取得する
グリーンカードというのは、アメリカでの永住権が与えられる資格です。
これを取得すれば、ビザに関係なくアメリカで自由に働くことができます。その方法としては、アメリカ人と結婚する以外に、雇用ベースのグリーンカードを取得する、抽選に応募するなどがありますが、いずれも非常に競争が激しく、可能性としては高くないでしょう。
アメリカで働く日本人の難しい現実
駐在員として派遣される場合を除き、日本人がアメリカで働くためのハードルは非常に高いものです。実際にはどのような困難があるのでしょうか。
主な例として、下記の５つをご紹介します。
就労ビザの取得
アメリカに限らず、海外で働くためには就労ビザ取得が必要です。多くの企業は、よほど特殊なスキルを持っている人を除き、ビザのスポンサーになることを敬遠しがちです。
特に今は、日本人でなくては出来ない職種というのはほとんどありませんので、ビザを持っていなければ、仕事を見つけること自体難しいというのが現状です。
日本とは異なる労働文化
年功序列や新卒一括採用など、独特の慣習がある日本と違って、アメリカの職場は成果主義の風潮が強く、パフォーマンスが悪ければすぐに解雇になるのが一般的です。
仕事上では自己主張が求められますし、終身雇用という概念もなく、より高い待遇やキャリアを求めて転職していくのが普通です。こうしたアメリカの就労文化に適応できないと、長く働くのは難しいでしょう。
高い生活費
平均給与が横ばいを続けて来た日本と違って、アメリカは給与水準が高いです。
しかし、それ以上に物価も高く、特に近年は激しいインフレで生活費の負担が大きくなっています。ニューヨークやカリフォルニアなどの大都市部では、家賃や食費、医療費も極めて高額になるため、貯金をすることも難しくなるかもしれません。
英語のコミュニケーション
日本人がアメリカで働く上で、最も懸念するのが英語でのコミュニケーションです。英語の不得手な日本人に合わせてゆっくり話してくれることはありませんし、会議などでも英語で臆さず自分の意見を主張していく必要があります。
ですので、英語が話せないという状態で働くことは難しいというのが現実です。
しかし、アメリカは移民も多いこともあって、発音が悪かったり、英語が訛っていたりということに関してはあまり気にしないようです。
英語力があるに越したことはありませんが、最初のうちは、所々聞き取れなかったり、文法が多少間違っていても縮こまらずに、積極的にコミュニケーションを取るようにしましょう。
常にキャリアアップが必要
アメリカでは、仕事で成果を出さないと昇進や昇給は出来ません。基本的に、あまり残業する文化はなく、会社によっては4時〜5時には退社してオフィスに誰もいなくなる場合が多いようです。
皆仕事以上に家庭にウエイトを置いていて、定時に終わるように仕事が調整されています。
時間内に終わらないほど仕事が詰め込まれたり、定時後に会議が設定されるようなことはほぼあまりありません。
こうした習慣は、一見恵まれているように思えますが、資格取得など、常にスキルアップを意識していないと、特に外国人は解雇されやすくなってしまいます。
アメリカ就職のための留学とインターンシップ
日本では、インターンから社員になるというケースはレアですが、アメリカではインターンシップ制度を取り入れている企業が多いので、入社前にまずインターンとしてその会社で仕事を経験することが普通です。
むしろ、インターン経験のない新卒者の就職は難しいとさえ言われています。日本と違って、アメリカには新卒一括採用制度がなく、ポジションに欠員が出た時点で、必要なスキルや経験を持った人材を採用するという形が一般的です。
その人の能力を知るためには、履歴書や面接、資格よりも一緒に仕事をする方が早いという考え方が根付いているのでしょう。日本人にとっても、アメリカで働くためにインターンシップを活用するのが定番となっています。
先にも述べたように、アメリカの大学や大学院を卒業すると、OPTを利用できるようになります。OPT期間中にインターンとして働けば、在学中から実務経験を積むことが出来て、働くチャンスも広がります。
アメリカで働くためのネットワーク作り
アメリカで働くためには、難しい点や越えるべき課題が色々とあります。
では、その課題を克服するためにどうしたらいいのか・・・気になると思います。
その答えとして、アメリカで仕事を見つけるためにはネットワーク作りが重要です。実際にどのような方法があるのかを見ていきましょう。
LinkedInを活用する
LinkedInというサービスを知っていますか？日本でも最近知名度が上がりつつありますが、世界200カ国で6億6千万人以上のユーザー数を持つ、就職、転職、採用などビジネスに特化したSNSです。
アメリカでは、様々な職種での転職活動で、非常に重要なツールになっています
ほとんどのビジネスパーソンが、LinkedInに登録しているといっても過言ではありません。
このプラットフォーム上で、企業や採用担当者と繋がって、仕事が決まるケースも一般的なので、まずは自分のプロフィールを充実させましょう。
ネットワーキングに参加する
アメリカでは様々な業界、職種、業種のフェアやイベントがたくさんあります。このような業界の集まりに参加して、同じ分野で働く人と繋がっておくことも重要です。
こうした場では、最新の求人情報が取れたり、人事担当者と知り合いになれたりします。アメリカでは実際に、こうしたネットワークや人脈、人づてを使った採用がよくあります。
日本人コミュニティに参加する
アメリカには多くの日本人コミュニティがあり、アメリカでさまざまな経験をしている日本人も多くいますので、そこから仕事や求人の情報を得ることも可能です。
趣味別、地域別、出身地別、業種別に日本人会や集まりがたくさん開催されていますので、一度覗いてみてはいかがでしょうか。
採用面接の対策と準備
アメリカの採用面接では、日本とは異なるポイントが重視されます。
どのような点に違いがあるのかという事と、気をつけた方がいい点を一つ一つ解説していきます。
アメリカでの採用面接が控えている方や、就職を考えている方は、是非チェックしてみてください。
書類でアピールする
書類選考では、まずカバーレターとレジュメを提出します。アメリカでは雇用差別をなくすため、顔写真を添付したり、人種、国籍、年齢、性別などは記載しないのが通常です。
人気のポジションの場合、数百通の応募書類が届くこともありますので、埋もれてしまわないように、自身の強みをわかりやすく伝えることが重要です。
はっきりと自己PRをする
アメリカ企業の面接では、自分の強みや実績を明確に伝えて、その会社にとって自分は何ができるのか、ということを主張することが重要です。
会社の理念や文化について、理解を深めて、入社後にはどのような力を発揮することができるのかしっかり事前に考えておいてください。
英語の面接に慣れる
当然、面接は英語で行われるため、スムーズに話せるように準備しましょう。アメリカの企業は基本的にスキルで評価し、日本のように人柄を知る質問はあまりしない傾向があります。
過去の経験をもとに、どのように課題があって、それをどのように解決したか、ということを中心に、どんな質問にもすぐに回答できるようシミュレーションしておきましょう。
サンキューレター
アメリカでは面接の後、感謝の気持ちを伝えるサンキューレターを送るのがマナーとされています。
面接への感謝や感想、ポジションに対する意気込み、また追加で質問などがあれば回答することなどを記載の上、その日のうちに送るのが効果的です。
まとめ
日本人がアメリカで働くことは簡単ではありませんが、適切に準備をすればチャンスは広がります。
就労ビザの取得、ネットワーク作り、面接対策など、やらなければいけないことはたくさんありますが、事前にしっかりと計画を立てて挑戦して下さい。
そして、一番大事なのは基本となる英語力です。
アメリカで働くために、更には英語力向上のために、ネイティブキャンプのオンライン英会話をぜひ活用してみてくださいね！
そして、この記事を参考に、アメリカでのキャリアを築いてもらえればうれしいです。
◇経歴
英語圏での生活、業務歴10年以上
◇資格
TOEIC900点代後半
◇留学経験
ニュージャージーへ1年間
◇海外渡航経験
シンガポールで2年、台湾で3年、タイで2年仕事してました。
◇自己紹介
英語ができれば世界が広がります！
海外生活経験を活かして、楽しい部分だけではなく、リアルな生活をお届けします！
