「イングランドって、イギリスのこと?」留学前に知っておきたい違いや歴史を解説!

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日本では国名として馴染みのあるイギリス

実は複数の国または地域で成り立つ連合王国だったということはご存知でしょうか?

スポーツの大会などで、よく「イングランド代表」ということばを聞くこともあるかもしれません。実は、イングランドはイギリスの構成国のうちのひとつなんです。

今回は、意外と知られていない「イングランド」と「イギリス」の違いについて、イングランドの文化、歴史などさまざまな面から解説していきます。

イギリスへの旅行や留学などを考えている方は、ぜひ渡航前にチェックしてみてくださいね。

イングランドとイギリスの違い

イングランドイギリスはしばしば混同されがちですが、厳密には違いがあります。

イギリスとは、

「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland: UK, Britain)

のことを指し、これは4つのから成り立っています。

これらの国は、イングランドスコットランドウェールズ北アイルランドです。

イングランドはその中の一つの国となります。イギリスの南部に位置し、首都ロンドンがある地域です。イギリス全体の約3分の2の面積を占め、人口の約80%が住んでいます。

イギリスの各国はそれぞれ独自の文化や言語を持っています。

スコットランドではスコットランド語やゲール語が話され、ウェールズではウェールズ語が公用語として使用されています。

北アイルランドは、アイルランド島の北部に位置し、独自の歴史的背景を持っています。

イングランドは、シェイクスピアやチャールズ・ディケンズなどの著名な作家を輩出した国であり、英語の発祥地でもあります。

イングランドの基本情報

イングランドに関する基本的な情報を解説します。

面積と人口

イングランドの面積は約13万平方キロメートルで、日本の約3分の1に相当します。

2023年半ば時点で、イングランドの人口は約5,650万人と推定されており、イギリス全体の人口の約84%を占めています。

首都

イングランドの首都はロンドンです。ロンドンはイギリス全体の首都でもあり、世界的に有名な都市で、観光、文化経済の中心地です。

ロンドンの人口は約886万人で、イギリスの中でも最も人口が多い都市です。

言語

イングランドの公用語は英語です。英語は国際的なコミュニケーションの主要な言語であり、イングランドの文化や教育においても重要な役割を果たしています。

文化と歴史

イングランドは、豊かな文化と歴史を持つ地域です。イングランドの歴史は、ローマ時代から始まり、様々な王朝や革命を経て現在に至ります。

特に、産業革命はイングランドの経済と社会に大きな影響を与えました。

経済

イングランドは、イギリスの経済の中心であり、金融、製造業、サービス業が発展しています。ロンドンは世界的な金融センターとして知られ、多くの国際企業が本社を置いています。

交通

イングランドの交通網は非常に発展しており、鉄道、バス、地下鉄などが整備されています。特にロンドンの地下鉄は、世界で最も古い地下鉄システムです。観光客にとってもわかりやすい設計となっています。

民族

イングランドの民族構成は多様で、主にアングロサクソン系が占めていますが、近年では移民が増加し、様々な民族が共存する多民族国家となっています。

特に大都市では、インド、アフリカ、カリブ海地域からの移民が多く、文化的な多様性が見られます。国勢調査によると、市民の約55%が非白人であるとされています。

気候

イングランドの気候は温帯海洋性気候で、四季があり、冬は寒く、夏は比較的温暖です。降水量は年間を通じて分散しており、特に秋と冬に多くなります。

日本と比べると湿気が少なく、過ごしやすいと感じる人も多いです。

宗教

イングランドの宗教は主にキリスト教で、特に英国国教会(Church of England)が主流ですが、カトリックやイスラム教、ユダヤ教なども存在します。祝日には、クリスマスやイースターなどがあり、国民の多くがこれらの行事を祝います

イングランドの料理

イングランドの料理は、地域の特性や歴史的背景を反映した独特のスタイルを持っています。

イングリッシュ・ブレックファースト

イングリッシュ・ブレックファーストは、イングランドの朝食の定番で、ベーコン、ソーセージ、卵、揚げトマト、マッシュルーム、フライドブレッドまたはトースト、ブラックプディング(血のソーセージ)、そして時にはハッシュブラウンが含まれます。

一日の始まりにしっかりとエネルギーを補給するための食事で、特に週末に人気があります。

フィッシュ&チップス

フィッシュ&チップスは、イギリス料理の象徴的な料理で、主にタラなどの白身魚を衣で揚げたものと、太めのフライドポテト(チップス)が組み合わさっています。

多くのパブやレストランで提供され、特に海岸沿いの町で人気があります。

モルトビネガーをかけて食べるのが一般的です。

ローストビーフ

牛肉をオーブンでじっくり焼いた料理で、通常はヨークシャープディングやグレイビーソースと共に提供されます。

特別な機会や日曜日のランチに食べられることが多い伝統的な料理となっています。

シェパーズパイ

シェパーズパイは、羊のひき肉(または合いびき肉)、玉ねぎ、ニンジンなどの野菜、そしてマッシュポテトから成ります。

羊肉の代わりに牛肉を使用する場合は「コテージパイ」と呼ばれます。家庭料理として広く親しまれています。

ビーフ・ウェリントン

ビーフ・ウェリントンは、牛肉の塊をパイ生地で包んで焼いた料理で、主に牛フィレ肉(テンダーロイン)、マッシュルーム、玉ねぎ、パテ(時にはフォアグラ)が使用されます。特別な場面でよく提供されます。

プディング

イギリスでは、プディングは特別な日のデザートとして楽しまれたり、家庭料理として日常的に提供されたりします。スイートプディングやセイボリープディングなど多様な種類があります。

スコーン

イギリス式スコーンは丸い形をしており、外側はサクッとした食感で、内側はホロホロと崩れるような軽やかさがあります。一般的には甘さ控えめで、シンプルな味付けがされているのが特徴です。

紅茶

イングランドの紅茶文化は非常に豊かで、アフタヌーンティーやミルクティーなどが広く親しまれています。主な紅茶の種類としてイングリッシュ・ブレックファスト・ティーやアールグレイ、セイロンティーなどがあります。

イングランドのスポーツ

イングランドでは、多様なスポーツが盛んに行われています。代表的なものを紹介していきます。

サッカー(フットボール)

サッカーはイングランドで最も人気のあるスポーツであり、数世代にわたって愛されています。

イングランドのプレミアリーグは世界で最も視聴されているリーグの一つで、マンチェスター・ユナイテッドアーセナルリヴァプールなどのクラブが有名です。FAカップファイナルやリーグカップなど、国内大会も盛況で、多くのファンが試合を観戦します。

クリケット

クリケットはイギリスの国民的スポーツで、特に夏季に人気があります。バットとボールを使用し、11人ずつのチームが対戦します。

アッシュズシリーズイングランド代表とオーストラリア代表間で行われる伝統的な大会で、多くのファンに親しまれています。

ラグビー

ラグビーには主にラグビー・ユニオンとラグビー・リーグの2種類があります。ラグビー・ユニオンは特にイングランドとウェールズで人気があり、シックス・ネイションズなどの国際大会が注目を集めます。

イングランド代表は国際大会でも強豪として知られています。

テニス

テニスは特に、四大大会(グランドスラム)の一つであるウィンブルドン選手権が有名で、世界最古のテニストーナメントとして知られています。毎年多くの観客が訪れます。

競馬

競馬は「様のスポーツ」とも呼ばれ、特にロイヤルアスコットグランドナショナルなどが有名です。競馬場では多くの観客が集まり、賭けを楽しみます。

イギリス女王も競馬を愛好しており、これらのイベントには伝統的な衣装やマナーがあります

ゴルフ

ゴルフはスコットランドで生まれたスポーツですが、19世紀中頃にはイングランドにも広まりました。全英オープンなど重要なトーナメントが開催されます。

ボクシング

イギリスでは多くのプロボクサーが活躍しており、特にヘビー級やスーパーバンタム級などで多くの才能が育っています。国内外で行われる試合は多くの観客を集め、ボクシング文化は長い間、盛り上がりを見せています。 

アメリカのニューイングランドとは関係あるの?

アメリカのニューイングランドとイングランドの関係は、主に歴史的な植民地としての繋がりに基づいています。

歴史的なつながり

1614年、イングランドの探検家ジョン・スミス船長が北米大陸の北東部沿岸を探索し、この地域を「ニューイングランド」と名付けました。
1620年以降、イングランドからのピューリタン系移民(ピルグリム・ファーザーズ)がメイフラワー号でマサチューセッツに到着し、プリマス植民地を建設しました。

これがニューイングランド植民地の始まりとなり、ニューイングランドはイギリスの13植民地の一部としてイギリスの文化や制度が強く根付くようになりました。

文化的影響

ニューイングランドの入植者たちは、イングランドの文化や宗教的価値観を新大陸に持ち込みました。

特に、厳格な宗教倫理に基づく独特な植民地社会を形成しました。
ハーバード大学(1636年)やエール大学(1701年)など、イギリスの教育制度を模した高等教育機関が設立されました。

政治的関係

1686年、イギリス政府によってニューイングランド自治領が設立され、イングランドの直接的な支配下に置かれました。

しかし、時間の経過とともに、ニューイングランド植民地群は本国イングランドに対する独立性を強めていきました。

アメリカ独立への道

ニューイングランドは、アメリカ独立革命の主要な舞台となりました。ボストン茶会事件など、独立につながる重要な出来事がこの地域で起こりました。
最終的に、ニューイングランド植民地群はイングランドからの独立を求めて、他の植民地とともにアメリカ独立戦争を戦うことになりました。

まとめ

イングランドとイギリスの違いについて理解できたでしょうか。解説したようにイングランドはイギリスを構成する4つの国の1つです。

すべてのイングランド人はイギリス人ですが、すべてのイギリス人がイングランド人というわけではありません。

4つの国から成る連合王国イギリスが成立する前からイングランドは独自の文化を形成してきました。その他の3つの国も同様です。4つの国それぞれに独自のアイデンティティがあるということを理解しておきましょう。

 

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