
インスブルックは歴史的な街並みや文化に加えて、大自然を堪能できる「アルプスの街」として知られています。
そんなインスブルックの旅行を計画していて、「見どころやおすすめの観光ルートを知りたい」と考えている方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、インスブルックの基本情報から観光の見どころ、おすすめのモデルコースまで詳しく解説します。
インスブルックの旅行を満喫したい方は、ぜひ参考にしてください。
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- インスブルックの基本情報
- インスブルック観光の魅力と見どころ
- インスブルックへの行き方とアクセス方法を詳しく紹介
- インスブルック王宮や定番スポットを巡るおすすめ観光ルート
- 初めてでも安心のインスブルック観光モデルコース
- まとめ
インスブルックの基本情報
インスブルックは、オーストリア西部・チロル州の州都で、イン川沿いに位置する都市です。アルプス山脈に囲まれた標高約574mの高地にあり、「アルプスの街」として知られています。
15世紀末、ハプスブルク家の皇帝マクシミリアン1世によって文化と政治の中心地として発展しました。
彼が築いた「黄金の小屋根」や「宮廷教会」などは、現在も当時の街並みとともに残されており、インスブルックを象徴する歴史的建築物となっています。
インスブルックの年間平均気温は約9〜10℃。夏は18〜19℃前後と過ごしやすい一方で、降水量は比較的多い傾向にあります。冬は氷点下の日もあり、雪が降ることも多い寒冷な気候です。
観光のベストシーズンは6月〜9月頃で、特に6月以降はハイキングや街歩きに最適な季節となります。
インスブルック観光の魅力と見どころ

インスブルックは、中世の街並みが残る旧市街、雄大なアルプスの自然、そして歴史を感じられる宮殿など、多くの魅力が詰まった街です。
ここでは、インスブルックの観光でぜひ訪れたい見どころを紹介します。
中世の街並みが残る旧市街
インスブルックの中心地である「旧市街」には、中世の面影を残す歴史的な建物が並んでいます。
15世紀末、神聖ローマ皇帝のマクシミリアン1世が造らせた「黄金の小屋根」 は、屋根に2,657枚の金箔が貼られたバルコニーで、インスブルックの象徴的な存在です。
内部は博物館として公開されており、当時の歴史や文化に関する展示を見学できます。
また、「女神アンナ」を讃えて建てられた「アンナの記念柱」や、アルプスの山々と街並みを一望できる「市庁舎の塔」も人気の写真スポットです。
大自然を満喫できるアルプスとウィンタースポーツ
インスブルックでは、街のすぐそばでアルプスの大自然とウィンタースポーツを体験できます。
ロープウェイでアクセスできる「ノルトケッテ」は、街と自然の両方を楽しめる絶景スポット。夏はハイキング、冬はスキーやスノーボードなど、季節ごとのアクティビティを満喫できます。
さらに、冬季オリンピックの舞台にもなった「ベルクイーゼル・ジャンプ台」は、国際大会が行われるスキージャンプ台としても有名です。
展望台から眺めるインスブルックの街並みは圧巻で、人気の観光名所となっています。
歴史を感じられる宮殿と文化
歴史や文化に興味のある方は、インスブルックの歴史が感じられる宮殿や城巡りがおすすめです。
「ホーフブルク王宮」は、ハプスブルク家の夏の離宮として使われた宮殿で、豪華な内装や貴重な歴史資料が展示されています。宮廷文化の雰囲気を感じながら、庭園散策も楽しめるでしょう。
また、ルネサンス様式の「アンブラス城」は、チロル地方を代表する歴史的建造物。絵画や武器などの展示物を鑑賞できるほか、広大な庭園も公開されています。
インスブルックへの行き方とアクセス方法を詳しく紹介
日本からインスブルックへはどのように行けばいいのか気になりますよね。
ここでは、インスブルックまでのアクセス方法と、現地での移動手段について解説します。
日本からインスブルックまでの行き方
日本からインスブルックへの直行便はありません。
まず、ウィーン国際空港まで飛行機で移動し、そこから国内線で約1時間、または特急列車で4時間半〜5時間かけてアクセスするのが一般的です。
成田空港または羽田空港からウィーンまでは、オーストリア航空やANA(全日本空輸)が直行便を運航しています。
現地での移動手段
インスブルック市内には地下鉄がなく、バスやトラム(路面電車)を利用して移動します。
チケットは券売機や窓口などで購入でき、1回券は3.20ユーロ(約570円)、1日券は7.00ユーロ(約1,250円)です。
また、「インスブルックカード」を利用すれば、主要観光スポットの入場や公共交通機関をお得に利用できます。
インスブルック王宮や定番スポットを巡るおすすめ観光ルート
ここでは、インスブルックの観光スポットを巡るおすすめルートを紹介します。
紹介するルートは以下の3つです。
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半日観光におすすめの旧市街を巡る定番ルート
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歴史好きに人気の王宮・教会巡りルート
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自然と絶景を楽しむノルトケッテ展望ルート
それぞれ詳しく見ていきましょう。
半日観光におすすめの旧市街を巡る定番ルート
まずは、旧市街の主要スポットを徒歩で効率よく巡る定番ルートです。
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黄金の小屋根:街のシンボルであるバルコニーを見学し、併設の博物館でマクシミリアン1世の歴史に触れられます。
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聖ヤコブ大聖堂:黄金の小屋根から徒歩約2分。壮麗なフレスコ画や祭壇を鑑賞できます。
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マリア・テレジア通り:聖ヤコブ大聖堂から南へ徒歩約5分。アンナの記念柱を見た後に、通りのお店でショッピングを楽しめます。
これらのスポットは徒歩10分圏内にあり、半日で観光を満喫できます。
初めてインスブルックを訪れる方や、短い時間で旧市街の主要スポットを巡りたい方におすすめです。
歴史好きに人気の王宮・教会巡りルート
次に、インスブルックで人気の王宮や教会で歴史や文化を感じられるルートです。
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ホーフブルク王宮博物館:ハプスブルク家の夏の離宮として使われた宮殿で、豪華な内容や展示品を鑑賞できます。
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ホーフ協会:王宮から徒歩約2分。神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世の墓所がある教会で、ブロンズ像が見どころです。
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チロル民俗博物館:ホーフ協会のすぐ隣。チロル地方の農村文化や伝統的な衣装などの展示を見学できます。
これらのスポットは旧市街とその周辺に集まっており、徒歩で移動可能です。王宮と教会の共通券を利用すれば、スムーズに入場できます。
インスブルックの歴史に興味がある方にはぴったりのルートです。
自然と絶景を楽しむノルトケッテ展望ルート
最後に、アルプスの大自然と街の景観を1日かけて楽しむルートです。
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ハーフェレカー展望台:ロープウェイで山頂まで登り、標高2,334mからインスブルックの街並みとアルプスのパノラマを一望できます。
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アルプス動物園:下山途中のアルペンツォー駅近くにある動物園で、高山地帯の動物たちの生態を観察できます。
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ベルクイーゼル・ジャンプ台:市内からバスで約15分。展望台からは市街を反対側から望む絶景が楽しめます。
アルプスの大自然と街並み、両方の魅力を味わいたい方におすすめです。
初めてでも安心のインスブルック観光モデルコース
初めてインスブルックを訪れる方は、「どんなコースで観光すればいいのか」と悩みますよね。
ここでは、2泊3日観光する場合のおすすめプランを紹介します。
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1日目|旧市街と王宮で歴史を満喫するプラン
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2日目|自然と絶景を楽しむバランスプラン
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3日目|ショッピングやグルメを楽しむゆったりプラン
このプランはあくまで一例ですので、旅行の予定に合わせて調整してください。
1日目|旧市街と王宮で歴史を満喫するプラン
1日目のモデルコースは以下の通りです。
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午前:インスブルック到着後、ホテルに荷物を預けて「ホーフブルク王宮博物館」と「ホーフ教会」へ。ハプスブルク家の夏の離宮や、マクシミリアン1世の記念墓碑がある教会を見学します。
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昼食:旧市街のレストランでチロル地方の郷土料理「グーラッシュ」や「ケーゼシュペッツレ(チーズパスタ)」を味わいます。
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午後:街のシンボルである「黄金の小屋根」を見学し、市庁舎の塔から街並みを一望。マリア・テレジア通りを散策しながら「アンナの記念柱」を鑑賞します。
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夕方:地元で人気のビアホールで、ビールと共にディナーを楽しみます。
到着時間によって行動パターンは変わりますが、初日は旧市街を中心に散策するのがおすすめです。
旅の疲れを感じる場合は、午後にカフェやホテルでゆっくり過ごすのも良いでしょう。
2日目|自然と絶景を楽しむバランスプラン
2日目は、インスブルックの自然と街の両方を楽しむプランです。
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午前:コングレス駅から登山鉄道に乗り、ハーフェレカー山頂へ。朝の澄んだ空気の中でアルプスのパノラマを眺めます。
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昼食:標高1,905mのゼーブルーベ駅にあるレストランで、絶景を眺めながらランチ。
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午後:下山途中で「アルプス動物園」に立ち寄り、高山動物の生態を観察。その後、バスで南へ移動し、「ベルクイーゼル・ジャンプ台」から市街を眺めます。
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夕方:イン川沿いの地元レストランで、チロル料理のディナーを楽しみます。
1日を通して、山頂からの絶景や動物園観光などを満喫できます。
ロープウェイやバスの移動が多いため、午前中の早めの出発がおすすめです。
3日目|ショッピングやグルメを楽しむゆったりプラン
最終日は、インスブルックの文化や街歩きを楽しむプランです。
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午前:ルネサンス様式の美しい「アンブラス城」を訪問。絵画や武器などのコレクションを見学し、広大な庭園を散策します。
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昼食:マリア・テレジア通り周辺のカフェやレストランで、地元の軽食を楽しみます。
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午後:チロル工芸品などのお土産を探したり、王宮近くのチロル民族博物館で地元文化を学んだりして過ごします。
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夕方:空港または駅へ移動し、帰路へ。
ショッピングやグルメを中心に、インスブルックの街をのんびり楽しみながら、旅の締めくくりにお土産を選ぶのもおすすめです。
まとめ
インスブルックは街と自然の両方を楽しめる観光スポットです。
中世の街並みが残る旧市街では、歴史や文化に触れられ、大自然を満喫できる「ノルトケッテ」からはアルプスの絶景や市街を一望できます。
はじめてインスブルックを訪れる方は、ぜひ今回紹介した観光ルートを参考に、旅行を計画してみてください。
◇経歴
Webライター(留学・旅行関連)
◇留学経験
・フィリピン 2ヶ月
・カナダ(ワーキングホリデー中) 4ヶ月
◇海外渡航経験
・留学:フィリピン
・ワーキングホリデー:カナダ、ニュージーランド(1年ずつ)
・旅行:アメリカ、シンガポール、台湾など
◇自己紹介
海外での留学や仕事、旅を通じて、英語力だけでなく、行動力や環境への適応力も身についたと感じています。
また、異なる文化や人々の価値観に触れる中で、多くの発見や学びを得て、自分自身の成長も実感できました。
留学や海外に興味があり、挑戦したいと考えている皆さまに向けて、経験者の視点から少しでもお役に立てる記事をお届けしていきます。