
近年、観光地としてますます人気が高まっているスペイン。
しかしSNSで出回る、治安が悪いという情報を見て、スペイン旅行に不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、スペインの治安が悪いと言われる理由、特に注意が必要な地域、そして安全に旅行を楽しむためのポイントをわかりやすく解説します。
スペイン旅行を思い切り楽しむためにも、正しい知識を身につけて事前に対策しておきましょう。
- スペインの治安が悪いと言われる理由とは?
- スペインとイタリアの治安はどう違う?
- スペインの治安の良い都市ランキング
- 外務省が提供している最新の治安情報
- スペインを安心して旅行するために気をつけるべきこと
- まとめ
スペインの治安が悪いと言われる理由とは?
旅行先として大人気のスペインですが、「治安が悪い」と言われていることも事実です。
まずは、スペインの治安悪化の理由や背景に焦点を当てて解説していきます。
はじめに、大きな理由として挙げられるのが、観光客を狙った軽犯罪の多さです。
スペインは年間数千万人が訪れる観光大国で、特にバルセロナやマドリードなどの大都市は常に旅行者であふれています。
こうしたエリアでは、観光客が隙を見せやすいことから、スリや置き引き、ひったくりが発生しやすい環境になっています。
また、観光客が多いことで犯人が紛れ込みやすく、犯罪者にとって動きやすいという点も影響しています。
さらに、SNSや口コミによって「スリに遭った」という情報が広く共有されることも、治安が悪いという印象を強めています。
実際には、正しい知識と対策をとれば、危険な状況を避けることは十分に可能です。
次に、スペインでは暴力犯罪は比較的少ないものの、カバンを狙う犯罪や詐欺は日常的に発生しています。
これは、国の経済状況や大都市特有の格差問題も背景にあります。
もちろん、一般の生活エリアでは大きな危険があるわけではなく、地元の人々は安心して暮らしています。
しかし、旅行者は現地の生活事情に詳しくないため、被害に遭うとスペインは治安が悪いと感じやすいのです。
また最近では、観光客への地元住民の反発が顕著になっている点も、治安面で気になる要素のひとつです。
スペイン各地では、オーバーツーリズム(過剰観光)に対するデモが相次いでおり、特に、バルセロナやマヨルカ島、カナリア諸島などでは地元住民が「Tourists, go home(観光客、出ていけ)」というメッセージを掲げながら、水鉄砲やステッカーなどを使って抗議活動をしている様子も見受けられます。
これらのデモは、住宅価格の高騰や住環境の悪化が背景にあり、地元のマナーを守り観光客として過度に目立たない行動を心がける必要があります。
スペインとイタリアの治安はどう違う?
ヨーロッパ旅行の候補としてよく比較されるスペインとイタリア。
同じ地中海エリアでも、治安の特徴や犯罪の傾向には微妙な違いがあります。
このセクションではその比較ポイントをご紹介します。
まず、軽犯罪の多さという点では両国とも似ており、観光客を狙ったスリや置き引きが頻発することが共通しています。
スペインではバルセロナやマドリード、イタリアではローマやミラノ、ナポリなどがスリの多さで知られており、どちらも観光地ほど注意が必要です。
一方で、犯罪のタイプには微妙な違いがあります。
スペインは計画的なスリや置き引きなど手口が洗練された軽犯罪が多い傾向があり、観光客がターゲットにされやすい主要観光スポットや交通機関でよく発生します。
対してイタリアでは、同じく軽犯罪が多いものの詐欺や客引きトラブルが目立つなど、観光客向けの声をかけられるタイプのトラブルが比較的多いという特徴があります。
また、イタリアは地域差が非常に大きく、ナポリなど南部の治安が不安視される一方でミラノやジェノヴァなど北部の都市は比較的落ち着いています。
スペインも都市差はありますが、旅行者が訪れる主要都市の多くが似たタイプの軽犯罪リスクを抱えている点が特徴です。
暴力犯罪の面では、どちらの国も観光客が巻き込まれるケースはまれで、日中の観光エリアは基本的に安心して散策できます。
とはいえ、夜間の人通りが少ない場所や人気のない裏道は、スペイン・イタリア問わず避けたほうが安全です。
スペインの治安の良い都市ランキング

スペインは都市ごとに雰囲気も治安も大きく変わる国です。
旅行先を選ぶ際には、どこが安全に過ごせるのかを知っておくと安心です。
ここでは、治安の良さで高く評価される都市をランキング形式でまとめます。
1位:サン・セバスティアン(San Sebastián)
バスク地方の美食の街として有名で、スペイン国内でも治安の良さが高く評価されています。
落ち着いた雰囲気、清潔な街並み、夜でも人通りがほどよくあるため、初めての旅行者や女性のひとり旅でも安心しやすい都市です。
主要な観光スポットがコンパクトにまとまっていて、移動しやすい点も魅力です。
2位:ビルバオ(Bilbao)
バスク地方最大の都市で、観光客向けのインフラが整っています。
旧市街と近代建築が融合した街並みで、治安も安定しています。
地下鉄やバスなどの公共交通機関も安全に利用でき、観光エリアではスリの被害も少なめです。
3位:サラマンカ(Salamanca)
サラマンカは、学生の街として活気がありながらも治安が良く、観光地としても歩きやすい都市です。
歴史ある旧市街が世界遺産に登録されていることもあり、夜も街灯が明るく安全性が高いと言われています。
4位:バレンシア(Valencia)
地中海沿いの都市バレンシアも比較的治安が良く、観光客に優しい街です。
あまり大きな都市ではないので移動しやすく、観光地やショッピングエリアは日中も夜間も比較的安全に散策可能です。
5位:セビリア(Sevilla)
アンダルシア地方の中心都市で、美しい歴史地区が魅力のセビリア。
観光地は比較的安全で、夜間でも人通りの多いエリアは安心です。
小規模都市ならではの落ち着きがあり、旅行初心者でも安心して滞在できます。
外務省が提供している最新の治安情報
海外旅行で見落としがちなのが、外務省が発信している最新の安全情報。
現地の状況が変わりやすいヨーロッパでは、事前にチェックしておくかどうかで安心感が大きく違います。
このセクションでは、旅行前に知っておきたい最新情報をご紹介します。
外務省の「海外安全ホームページ」によると、スペインでは置き引き・スリといった軽犯罪が頻発しており、これらは公共交通機関、観光地、ホテル、飲食店、路上などで発生しています。
特にバルセロナとマドリードが被害報告の多い地域として挙げられており、外務省はこれらのエリアでのスリ・詐欺への注意を呼びかけています。
さらに、最新の安全情報では、バルセロナのエル・プラット空港や市中心部のレストラン、公共交通機関内で日本人旅行者を狙った強盗・窃盗被害が増加しているとして、賢明な行動と危機意識を持つように促されています。
スペインを安心して旅行するために気をつけるべきこと
スペインの治安に不安を感じていても、旅行を完全に諦める必要はなく、事前知識があるだけでトラブルの多くは防げます。
このセクションでは、旅行中に心がけておきたい注意点をまとめていきます。
まず第一に意識したいのが、スリや置き引きなどの軽犯罪です。
特にバルセロナやマドリードなどの大都市、観光スポット、公共交通機関では、バッグや財布を無防備に置くことは避けましょう。
リュックは前に抱える、貴重品はポーチやウエストポーチに分けるなど、最低限の防犯対策をとることが重要です。
観光地や混雑した場所では、人混みに紛れて歩く際もバッグの開閉や荷物の位置に注意するだけで、多くのトラブルを避けることができます。
また、地元の人の行動を観察して、安全な時間帯やルートを選ぶことも役立ちます。
次に、夜間の外出には注意が必要です。
夜でも明るく人通りが多い場所で気を抜かないことはもちろん、人気のない裏道や公園、住宅街は避けるようにしましょう。
事前に宿泊先のスタッフや現地情報をチェックして、安全なルートを確認しておくと安心です。
また、交通機関でのトラブルや詐欺にも注意が必要です。
地下鉄やバスでは、知らない人が近づいてチケットを見せてくれたり、お金を渡すよう促されたりするケースがあります。
慣れない場合は、公式窓口や自動券売機を利用し、親切そうに見えても安易に応じないようにしましょう。
在スペイン日本大使館の連絡先
スペイン旅行中にパスポートを紛失したり、スリやトラブルに巻き込まれたりした場合、まず頼れるのは現地の日本大使館・総領事館です。
パスポートの再発行や緊急連絡、渡航先での生活サポートなどを受けることができるので、万が一の事態に備えて各公館の住所や連絡先を把握しておきましょう。
| 公館 | 所在地 | 電話番号 |
| 在スペイン日本国大使館(マドリード) | Calle Serrano 109, 28006 Madrid | +34 915 90 76 00 |
| 在バルセロナ日本国総領事館 | Avenida Diagonal 640, 2ª planta D, 08017 Barcelona | +34 932 80 34 33 |
スペインでの緊急連絡先
旅行中に事故や体調不良、トラブルに遭った場合は、スペイン現地の緊急連絡先を知っておくことが非常に重要です。
警察や救急、消防など、いざというときにすぐに連絡できる番号もご紹介します。
| サービス | 電話番号 |
| 共通緊急(警察・救急・消防すべてに繋がる。EU共通の非常番号) | 112 |
| 救急 | 061 |
| 国家警察(都市部での犯罪や緊急時) | 091 |
| 地方警察(交通トラブル・地域の軽犯罪など) | 092 |
まとめ
スペインは魅力あふれる国ですが、観光地として人気が高いからこそ、スリなどの軽犯罪に遭うリスクがあるのも事実です。
ただし、危険の傾向を知って対策を取れば、過度に不安を覚える必要はありません。
今回ご紹介した注意すべきエリアや防犯ポイントを押さえておけば、初めての旅行でも安心して街歩きを楽しめます。
安全に気をつけながら、スペインならではの歴史や文化、グルメを思いきり堪能してくださいね。
◇経歴
高校は日本国内の文部科学省グローバル教育指定校に通学。
高校卒業後、タイの国立タマサート大学に1年間正規留学。
その後、転入先であるチェコの国立マサリク大学で政治とメディア学を専攻。
イギリスの企業でマーケティングインターンを経験し、その後ジュニアマーケターとして採用され、英語での実務経験もあります。
◇資格
・TOEIC 800(高校2年次取得
・ IELTS 6.5(高校3年次取得
・ CEFR C1 (大学2年次取得)
◇留学経験
・アイルランド・ダブリンで2週間のホームステイ (高校2年次)
・タイ国立タマサート大学(1年間正規留学)
・チェコ国立マサリク大学(現在3年目で政治とメディア学専攻)
◇海外渡航経験
・25カ国訪問済み(例:ギリシャ、ベトナム、アルバニアなど)
・現地での留学やインターンシップの経験あり
・現在は30歳までに30カ国訪れることが目標
◇自己紹介
旅行が大好きで、異文化交流や新しい経験を大切にしています。これまでの経験を活かし、留学の良さを伝えていけたらと嬉しいです。