
スリランカを訪れたらぜひ一度はその目で見ておきたい、ジャングルの中に突如現れる巨大な岩山。それが世界遺産のシーギリヤロックです。
アジアの歴史遺跡や自然遺産に関心のある人におすすめの秘境。
謎めいた絶景を楽しめる場所として魅力的な旅先となっています。
本記事ではスリランカ旅行を検討中のあなたに向けて、「シーギリヤロックとは何なのか」「どうやって登るのか」といった情報から、アクセス・登頂のポイントまでわかりやすく解説していきます。
- シーギリヤロックとは?
- シーギリヤロックの場所とアクセス
- どうしてジャングルの岩の上に!?宮殿が造られた歴史的背景
- シーギリヤロックの見どころ
- シーギリヤロック登頂までの所要時間
- 登頂時の注意点
- まとめ
シーギリヤロックとは?

シーギリヤロックとは、岩の上に造られた宮殿。
「空中宮殿」と呼ばれるこの遺跡は、ジャングルの中にそびえ立つその不思議な佇まいと、頂上からの絶景で訪れる観光客を魅了する観光地です。
まずは基本情報を押さえておきましょう。
文化遺産:岩山・宮殿・要塞である「天空の遺跡」
シーギリヤロックと呼ばれるこの岩山、実はただの岩ではありません。
その頂上に遺跡や宮殿が築かれていて、岩山に要塞と宮殿の要素が一緒になっているため、「天空の遺跡」と形容される観光地となっています。
文化遺産としての価値にも高い評価があり、「古代都市シーギリヤ」として1982年、ユネスコの世界遺産に登録されています。
観光のポイント:大自然と文化・歴史の融合
観光地としての人気が非常に高いシーギリヤロック。
迫力のある景観、頂上からの絶景、さらにその背景にある謎めいた歴史が訪れる人々を惹きつけています。
具体的な見どころは後述しますが、頂上には古代王による王宮跡が残されており、壁面を彩るフレスコ画や、岩山を取り囲む水と緑の庭園遺構など、見どころが多数存在して見る人を飽きさせません。
シーギリヤロックの場所とアクセス
シーギリヤロックは、スリランカの中央部に位置する都市マータレーに位置します。
スリランカ最大の都市である旧首都コロンボからは距離があるので、訪れる際にはどのように旅程に組み込むかがポイントです。
所在地:都市部から離れたジャングル
シーギリヤロックは「シギリヤ(Sigiriya)」と呼ばれる集落の近くに位置するスポット。
スリランカの旧首都コロンボから車で約4時間半、仏教の聖地であるキャンディから約2時間半、また近隣の観光地であるダンブッラからは約30分ほどというアクセスで、観光の際には周辺都市からのアクセスをしっかり確認しておく必要があります。
アクセスを考慮するとツアーに参加するのがおすすめではありますが、自力で行く方法もあります。
自力でのアクセス方法:費用を抑えるならバス
ツアー参加以外で、コロンボからできるだけ安くシーギリヤへ行きたい場合は、バス移動がおすすめ。
コロンボ→ダンブッラ→シーギリヤ、と乗り継ぐ形になります。
まずはコロンボ最大の鉄道駅「コロンボ・フォート駅」から東へ徒歩約7分の場所にあるバスターミナルへ。
コロンボからダンブッラまではバスで約4時間、料金は215ルピー(約75円)ほどです。
ちなみにエアコン付きバスを利用する場合は、料金が約2倍になるので注意。
ダンブッラに着いたら、そこからさらにシーギリヤ行きのバス停へ。ダンブッラからシーギリヤまでは約40分、運賃は40ルピー(約14円)です。
バス代はとても安い反面、移動時間は長くなるため、体調管理には注意して無理のないスケジュールを立てると良いでしょう。
どうしてジャングルの岩の上に!?宮殿が造られた歴史的背景
シーギリヤロックは、その神秘的な姿だけが魅力ではありません。
岩山に宮殿がつくられた背景を知ることで観光体験がより深まるので、ぜひ簡単にでも覚えておきましょう!
建設の背景にある、王位を巡るドラマ
この岩山に宮殿が築かれたのには、深い歴史ドラマがあります。
スリランカでは5世紀の王位継承を巡る争いで、カッサパ王が即位しました。
カッサパ王は実父である王を殺害して王位を奪い、その正当な跡継ぎであった異母兄弟からの報復を恐れ、伝統的な都を離れて安全性の高いこの岩山に宮殿を築いたそうです。
この要塞の中で生活しながら、実父を殺したという自責の念が消えず、王は不安にかられながら暮らし、その後は自ら命を絶ったという話が残っています。
悲しい歴史が潜む華麗な宮殿は、今では世界中の人たちを魅了する世界遺産になっています。
今に遺る宮殿・要塞・王宮としての機能
この岩山の頂上には王宮・要塞が築かれ、麓には水庭園・池・防壁などが整備されていました。
岩を利用した階段や回廊、巨大な狛犬のような「ライオンの爪」の遺構など、軍事的・王宮的な構造が随所に見られます。
カッサパ王が敗れた後、この場所は仏教僧たちに寄進されて修道院となった時期もあり、結果として現在、歴史を重層的に感じさせる場所にもなっています。
この巨岩が選ばれた意味
急峻な岩山の頂上という立地は、当時としては極めて防御に優れていました。
頂上からは遠方の岩山まで見渡せて、360度の景観が得られるロケーション。そのため、要塞として優れた場所だったと考えられます。
また、地上から切り離された「天空の宮殿」という演出が、王の力や威厳を象徴するものだったと考えられています。
シーギリヤロックの見どころ
大自然の中に遺る巨岩、その中には歴史を感じさせるスポットが多く存在しています。
一つひとつ見ていきましょう。
美女のフレスコ画/ミラ―ウォール
シーギリヤロックの中腹、高さ約100メートルの岩肌に突如姿を現すのが色鮮やかな美女たちのフレスコ画、通称「シーギリヤ・レディ」です。
かつてはおよそ500人もの女性が描かれていたと伝えられていますが、長い年月の中で雨風による浸食や人の手による損傷を受け、現在はわずか18人の姿が残るのみ。
深い森に埋もれていたシーギリヤが約1400年ぶりに発見されたのも、この壁画の存在がきっかけだったとか。
誰が、何の目的で、誰をモデルに描いたのか…実はその謎はいまだに解明されていません。
1500年以上前に描かれたにもかかわらず、鮮やかな色彩を保ち続けているこのフレスコ画は、学術的にも非常に貴重な文化遺産となっています。
また、そのシーギリヤ・レディを写すように岩山をぐるりと囲んでいたとされているミラーウォールも見どころ。
レンガを芯に卵白や蜂蜜、石灰などを混ぜた漆喰を上塗りして、何度も丹念に磨き上げられ鏡のような壁がつくりあげられています。
ライオンテラス/王宮跡と頂上からの眺望
フレスコ画の上、さらに登ると巨大な「ライオンの爪」が遺構として残る、ライオンテラスと呼ばれる広場があります。
現在、広場にはライオンの前脚の爪先のみが残っていて、両脚の間の階段から頂上へと登っていきます。
文献によると、かつてはライオンの頭部まであったそうです。
そして頂上には宮殿跡が広がり、そこからは360度の展望が開け、ジャングルの背後に連なる岩山や水田、湖まで見渡せる絶景が…!
撮影スポットとして大変おすすめです。
水庭園・岩山基部の遺構
岩山の麓部分には、水と緑を活かした庭園遺構があります。
池や噴水、水路で構成された450 m以上にわたる庭園システムが、王宮都市としての豊かさを伝えています。
シーギリヤロック登頂までの所要時間
巨大な岩に登り絶景を見るには、それなりに時間と体力がかかります。
体調に合わせて無理のない観光プランを考えておきましょう。
登頂、頂上での観光を含めると約2時間弱
ゆっくり歩き、写真を撮りながら頂上を目指す場合の所要時間の目安が以下になります。
・入口からシーギリヤロックまで歩く(約20分)
・階段を登る(約20分)
・らせん階段を登ってシーギリヤレディのフレスコ画を楽しむ(約10分)
・ミラーウォールを見学、石の階段を登る(約10分)
・ライオン・テラスでライオンの足を楽しむ(約10分)
・鉄製の階段を登って頂上へ(約10分)
・頂上にて遺跡見学(約20分)
また、下山は鉄製の階段と石の階段でゆっくりすれば約20分。
下山までは余裕を持って合計3時間見ておけば、問題ないでしょう。
急げば2時間でも回れる規模感になっています。
所要時間を考える際のポイント
混雑する時間帯に注意しましょう。
登り始めが遅くなると、混雑により登頂に2時間近くかかる場合も。
また、午前11時以降は日差しも強く、休憩を多く取る必要が出てきます。
水平な道ではなく階段・傾斜が続くため、体力に自信のない方は早めのスタートをおすすめします。
登頂時の注意点
シーギリヤロック観光を快適に楽しむためには、押さえておきたいポイントがいくつかあります。
ベストシーズンは雨が少ない5・6・9月
シーギリヤロックのあるマータレーは、年間を通して雨が少ない街です。
とはいえ雨が降ると階段は危険ですし、雨季は不快指数が上がるので避けるのがおすすめ。5〜9月が乾季にあたるのですが、スズメバチの大量発生の時期と重なる真夏の7〜8月は避けた方が無難なので、5・6・9月がベストシーズンだと言えます。
事前準備と服装
登頂ルートには1200段以上の階段・スチール製の補強階段があり、傾斜も多く足腰に負担がかかります。
特に下山の際に足が不安定になるケースがあるため、ヒールやサンダルは避けた方が安心。滑りにくく歩きやすい靴で観光するようにしましょう。
また、頂上近くや階段には日陰がほとんどないため、日差し・暑さ対策が必須となります。帽子・サングラス・日焼け止め・飲料水を持参し、水分補給を忘れずに行いましょう。
暑いため、服装はTシャツなど軽装で問題ありません。
汗拭きタオルや虫除けスプレーの持参を忘れないようにしましょう。
トイレには紙が設置されていないことも多いので、ティッシュやウェットティッシュが用意できると安心です。
ちなみに高所・狭所の苦手な方へ向けて、ライオン・テラスから先には崖側に張り出した場所もあるため、慎重にルートを選びましょう。
まとめ
シーギリヤロックは、自然豊かな場所で文化と歴史を感じることができ、冒険心までくすぐられる希少な観光スポット。
岩山の上に築かれた古代王宮、ジャングルに浮かぶような絶景、壁画・庭園・王位を巡るドラマ…人生で一度は訪れたい、魅力が満載の世界遺産となっています。
実は筆者も、死ぬまでに絶対に訪れようと考えている世界遺産です。
ぜひ、シーギリヤロックを次の旅先候補として検討してみてください。
あなたの旅が、心に残る世界遺産体験になりますように!
◇経歴
幼稚園時代をシンガポールで過ごし、現地の友達と英語でよく遊んでいました。小学校からは日本で暮らし、中学生の時にカナダにホームステイした経験から海外での暮らしに魅了され、東京外国語大学に進学。
在学中にバンクーバーへの留学を経て就職し、新卒で入った会社では外資系クライアントと英語でやり取りをしていました。
現在は仕事で英語を使う機会はほとんどないものの、趣味として楽しく勉強し続けています!
◇資格
TOEIC940点、TOEFL iBT 90点
◇留学経験
バンクーバー(カナダ)、半年間、ILSC vancouver
◇海外渡航経験
・シンガポール(居住・旅行)
・マレーシア(旅行)
・モルディブ共和国(旅行)
・サイパン(旅行)
・カナダ(ホームステイ・留学)
・グアム(旅行)
・タイ(旅行)
・ドイツ(旅行)
・イタリア(旅行)
・トルコ(旅行)
・インドネシア(旅行)
◇自己紹介
英語が話せるだけで、世界中の「私が自分の言葉で会話できる人」の母数がぐんと広がったことが、私にとってはいちばん面白いポイントでした!これからも英語を通じていろんな地域のいろんな文化や人に触れ、知らないことを知っていきたいと思っています。