
ネイティブキャンプのコラムをご覧の皆さん、こんにちは!今回もネイティブキャンプのこのコラムでは、海外旅行先としておすすめの地域やスポットを世界中から厳選して詳しくお伝えしていきます!
ズバリ、今回特集していくのは、イタリアのローマでベルニーニの代表作品を巡る旅です!
イタリアを代表する彫刻家、建築家、画家であるベルニーニとは一体どのような人物だったのか、その人物像や歴史を紐解きます。さらに、ベルニーニの作品好きの方にはたまらないイタリア・ローマにあるベルニーニの作品を巡るための観光スポットをご紹介していきます!
それぞれのスポットの詳しい様子や見どころを解説していきますので、ベルニーニのファンの方はもちろんのこと、ベルニーニをまだ知らない方も今後のローマ旅行の参考にして見てくださいね!
- ベルニーニとは?
- ローマでベルニーニ作品をめぐる観光スポット
- サン・ピエトロ大聖堂
- サンタンドレア・アル・クイリナーレ教会
- ナヴォーナ広場
- バルベリーニ広場
- サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会
- スペイン広場
- まとめ
ベルニーニとは?

まずは、ベルニーニという人物がどのような人生を過ごしたのか、その生涯と功績を振り返っていきましょう。ベルニーニを知らない方も、多彩で表現力豊かな作品を見たらファンになるかもしれませんよ。
ベルニーニの本名は、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニで、バロック時代を代表する彫刻家・画家・建築家です。バロック芸術の巨匠とされ、「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのためにつくられた」という格言があるほど、その作品の素晴らしさで名声を残した芸術家です。当時の人々は彼の作品を見て、「芸術の奇跡」と賞賛しました。
彼が残した格言として有名なものがあります。
「彫刻家が自分の作品を判断するのに役立つ方法が二つあります。一つは、しばらく作品を見ないことです。もう一つは...作品の色を変えたり、拡大したり縮小したりする眼鏡を通して作品を見ることです。こうすることです、彫刻家の目には作品が偽装され、まるで他人の作品のように見えるようになります。」
このような格言までも残す巨匠、ベルニーニの作品は、1984年から1994年まで発行されたイタリア・リレ紙の表紙を飾っていました。
ローマでベルニーニ作品をめぐる観光スポット
このセクションでは、ローマ市内でベルニーニの作品が展示されているスポットを紹介していきます。ベルニーニのファンの方はもちろんのこと、アートが好きで新たな芸術家の作品を楽しんでみたい方にもぜひおすすめのスポットばかりです。
また、ベルニーニの作品だけでなく観光スポット自体もとても有名なところばかりですので、ローマを訪れた際にはぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
サン・ピエトロ大聖堂
日本人の間でもその名前を聞いたことのある方も多い「サン・ピエトロ大聖堂」は、長い歴史の中で何度も修繕、改築を繰り返して今の姿になっています。その設計や建築に、ミケランジェロやベルニーニが関わってきました。
サン・ピエトロ大聖堂の歴史は実に長く、4世紀まで遡ります。初期のキリスト教の世界においては、「聖人の墓の上に教会を建設する」といった伝統があり、サン・ピエトロ大聖堂はまさに聖ペトロのお墓の上に位置しています。
14世紀までは現在のサン・ピエトロ大聖堂ではなくサン・ジョパンニ大聖堂に教皇座が置かれていました。
しかし一時、1309年から1977年の間は「アヴィニョンの補囚」により教皇が不在となったことでこの地域はすっかり荒廃してしまいます。
そこでサン・ピエトロ大聖堂が新しく教皇座として選出され、現在もカトリックの総本山として鎮座しています。
ベルニーニはこのサン・ピエトロ大聖堂の内部、照明部分の設計を任されています。
サンタンドレア・アル・クイリナーレ教会
続いてご紹介するのは、サンタンドレア・アル・クイリナーレ教会です。この教会は、ベルニーニの芸術の魅力がぎゅっと詰まった観光名所です。
その理由としてまず、この教会の設計・デザインにベルニーニが関わっていることが挙げられます。また、クーポラと呼ばれる美しい彫刻や絵画が描かれている丸屋根が最も美しいとされています。さらに、ローマの中心街からアクセスもよく、ローマ観光中にぜひ訪れたいスポットです。
クーポラ(丸屋根)は、まさにベルニーニ自身がデザインを手がけた彫刻です。また、教会の中に入るとクーポラの形をそのまま生かした楕円形の空間が広がっているのです!キリスト教の教会として祀っているイエス・キリストの使徒の一人である聖アンドレの絵画が描かれています。
アクセス方法は、ローマ・テルミニ駅から徒歩で約15分の位置にあります。スぺイン広場などがあるメイン広場に行く途中に寄ることもできるため、迷わずに到着できるでしょう。
参考資料:
ベルニーニの美。ロマ、サンタンドレア・アル・クイリナーレ教会 - イタリア観光ガイド
ナヴォーナ広場
ナヴォーナ広場でも、ベルニーニに関連する芸術作品を鑑賞することができます。ベルニーニの大作の一つである「4大河の噴水」という彫刻作品は、このナヴォーナ広場にあります。この作品では、四つの川が擬人化されています。彫刻されている四人の人物をよくよく観察してみると、それぞれがどの川を表しているのかがわかります。
ちなみに、二本の鍵が交差したマークは教皇のシンボルとされているのですが、この鍵のマークを支えているのが当時すでにキリスト教が布教され、信仰する人の多かった地域にある川、ドナウ川です。
「4大河の噴水」はナイル川、ラプラタ川、ガンジス川、ドナウ川が擬人化されていて、この4つの川は世界の4大大河として信じられてきています。
バルベリーニ広場
続いて紹介するのはバルベリーニ広場というところにある「トリトンの噴水」という彫刻作品です。この広場は、ナヴォーナ広場や後ほど紹介するスペイン広場と比べて知名度はそれほど高くはないのですが、ベルニーニの作品を無料で見ることができる場所としてファンが多く訪れます。
「トリトンの噴水」という彫刻では、四匹のイルカの尾鰭に支えられている男性が表現されていて、これは神話に登場するトリトンを表しています。彫刻では、トリトンがイルカの上でひざまずいて仰け反った姿勢で、両手で持ち上げた貝を口に当てている様子が伺えます。この作品は、当時のローマは、人々が安全に飲むことができる飲料水を運ぶためのインフラを整備していた頃でした。
この作品は、飲料水の確保を通してローマという地域の権威を象徴するために作成されたと言われています。
ちなみにベニーニは、当時最大のパトロンであったウルバヌス8世からの最後の依頼となった作品でした。
サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会
サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会は、ベルニーニが手がけた超重要作品を手軽に鑑賞できる最高のスポットです!
入り口から中に入ると、黄金の天井にまず目を奪われます。中でもこの教会のハイライトは、左翼廊のコルナロ礼拝堂です。もちろん、こちらはベルニーニ設計です!彫刻的なアート作品に詳しくない方でも、この左翼廊のコルナロ礼拝堂の荘厳さには圧倒されるでしょう。
参考資料:
ウィーン&ローマ旅行記 8日目中編 やっぱりベルニーニが好き❤️ - 甘く香る青いバラ
https://liprofumodellarosa.hatenablog.com/entry/2024/04/09/013950
スペイン広場
ローマ市内の観光名所において最も有名な広場は「スペイン広場」と言えるでしょう。スペイン広場とは、オードリー・ヘップバーン主演の代表作、「ローマの休日」の有名なワンシーンに出てくる広場です。オードリー・ヘップバーンが階段に座ってジェラートを食べているシーンが印象に残っている方も多いのではないでしょうか?
なぜイタリアのローマにあるのに「スペイン広場」という名前なのかというと、この広場がスペイン大使館に近いからという理由でそう名付けられたそうです。
実はそのスペイン広場にも、なんとベルニーニの作品があります。作品名は「舟の噴水」。1629年に当時の教皇であったウルバヌス8世の依頼によりベルニーニ自身が作成した彫刻です。題名に「舟」がつけられている理由として、16世紀末にローマにあるテヴェレ川が大雨で氾濫した際、河岸から遠く離れたスペイン広場まで舟が流されてきたことに由来していると言われています。舟の彫刻が地上の位置よりも少しだけ低い位置にある理由は、彫刻の中心にある噴水の水の勢いを保つためという実用的な観点からそうなったと言われています。
彫刻作品の舟には、依頼主であるウルバヌス8世の家紋である蜂が掘られていますので、スペイン広場で「舟の噴水」を見に行った際にはぜひこの家紋までチェックしてみてくださいね。
まとめ
このコラムではここまで、イタリアのローマで鑑賞することのできる芸術の巨匠、ベルニーニの彫刻作品について紹介してきました。いかがでしたでしょうか?
ベルニーニという芸術家についてご存知でなかった方も、あの有名なスペイン広場やサン・ピエトロ大聖堂にある彫刻を手がけた人物だと知ると、彼がどれだけ偉大な芸術家だったかどうかわかるはずです。
イタリアのローマには至る所にベルニーニの残した作品が展示されています。ベルニーニのファンの方は人生のうち一度は訪れておきたいですね。今後ローマ観光・旅行を予定している方はぜひ、このコラムで紹介した観光スポットに訪れてみてはいかがでしょうか。
◇経歴
大学時代に、外国語がどのように学ばれるのかについて興味を持ち、日本の大学院で第二言語習得論•応用言語学の研究に励む。
修了後はインターナショナルスクールの先生や、小学生オンライングループ英会話のバイリンガル講師、日本の文化を海外に広める音楽スクールで活躍中。
◇資格
IELTS Academic module 6.5
(speaking 6.5 reading 7.0 listening 6.5 writing 6.0)
◇留学経験
高校時代、春休み中にニューヨークにある姉妹校のタウンゼント•ハリス高校へ研修に参加。
その後大学時代にニュージーランドに一学期間の留学を経験。語学学校に通ったのち、主に応用言語学を中心に学ぶ。
◇海外渡航経験
つい数ヶ月前、高校ぶりに訪れたニューヨークの空港でみつけたストリートピアノ。
つい弾きたくなりニューヨーク出身の作曲家ジョージ•ガーシュインの「ラプソディーインブルー」を弾いたら、メキシコのカンクン行きの搭乗を待っていた皆さんから盛大な拍手を貰いました!とてもいい思い出です。
◇自己紹介
これまでの海外経験や、日本で出会った留学生たちとの交流から、英語をはじめとした外国語を使うことで、私たちの視野や価値観はどんどん広がっていくと確信しています!
英語が好き!と言う気持ちを大切に、英語を学び続けられる燈を見つけられるよう行動すると、英語学習が楽しくなります!