
海外留学のニーズが高まる中、留学エージェントの需要も増え続けています。
留学エージェントは、留学を希望する学生や社会人のサポートを行い、留学プランの提案から手続き代行まで幅広い業務を担います。英語力や海外経験を活かせる職場として人気ですが、実際に就職を目指すにはどのような準備が必要なのでしょうか。
今回の記事では、留学エージェントの仕事内容や求められるスキル、就職前に知っておくべきポイントを詳しく解説していきます。
留学エージェントの仕事に興味がある方や、就職・転職を考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
- 留学エージェントとは
- 留学エージェントに就職するには?
- 留学エージェントに就職するために有利な資格・スキル・経験は?
- 留学エージェントのカウンセラーの仕事内容
- 留学エージェントのカウンセラーの仕事はきつい?
- 留学エージェントに就職する前に気をつけるべき点
- まとめ
留学エージェントとは
留学エージェントとは、留学を希望する人と現地の学校やプログラムをつなぐ仲介業者のことです。語学学校や大学、ワーキングホリデーなどさまざまな留学プランを提案し、出願から渡航、現地生活の準備まで包括的にサポートします。
主な役割は、個々の目的に合った留学プランの作成、現地情報の提供、ビザなど必要書類の作成サポート・代行などです。また、留学前のカウンセリングや現地での生活に関する相談、留学後のキャリアサポートなどのサービスもあります。
留学エージェントを利用するメリットは、留学手続きの手間が省ける、留学費用が安くなる場合がある、現地でのトラブル対応をしてもらえるといったことが挙げられます。また、書類不備などのリスクも避けることができ、利用することで安心して留学に臨むことができます。
留学エージェントに就職するには?
留学エージェントに就職したい場合は、一般企業同様に採用情報をチェックして、求人に応募します。新卒・中途どちらも募集していることが多く、就活サイトで情報を得ることが可能です。
留学エージェントが募集している主な職種は、留学カウンセラー、営業担当、マーケティング・広報担当、事務・サポートスタッフなどです。
「留学エージェント=留学カウンセラー」というイメージが強いですが、カウンセラーの他にも様々な職種があります。簡単にそれぞれの仕事について紹介していきますね。
留学カウンセラー
留学カウンセラーは、その名の通り顧客へのカウンセリングや留学プランの提案、アドバイスを行う職種です。
留学カウンセラーの仕事内容については、後ほど詳しく解説していきますね。
営業・法人営業担当
留学を検討する学生・保護者、または学校(高校・大学)への営業活動や、提携先の海外学校を開拓する役割を担うのが営業担当です。会社によっては企業の海外研修や語学トレーニングの受託営業を行うことなどもあります。
提案力や交渉力、コミュニケーション力が問われる職種です。
マーケティング・広報担当
マーケティング・広報担当は、提供する留学サービスを「知ってもらい」「興味を持ってもらい」「相談・申込につなげる」までの集客導線を設計・運用するポジションです。
主な業務としては、ブログなどコンテンツの企画や制作、SNS運用、広告運用、Webサイト運営などが挙げられます。
事務・サポートスタッフ
顧客情報の管理や請求書・契約書の作成、営業やカウンセラーのサポートを行うポジションです。事務処理能力やPCスキル、正確性が求められます。
学校・プログラムコーディネーター
海外の語学学校・大学との提携管理、コース内容・費用・スケジュールなどの最新情報を取りまとめるのがプログラムコーディネーターの役割です。顧客と学校の間に立ち、書類や契約関連を調整します。
このように様々な職種がありますが、中小規模の留学エージェントでは1人が複数の役割を兼任することも多く、カウンセラーが複数の業務を担うケースも少なくありません。その場合、就職して活躍するためにはマルチなスキルが求められます。
次の項では、より具体的に留学エージェントに就職するために有利になる資格やスキル、経験を紹介していきますね。
留学エージェントに就職するために有利な資格・スキル・経験は?
留学エージェントへの就職を希望する場合に有利になるのは、やはり英語関連の資格と留学経験です。留学エージェントには海外の学校スタッフと英語でやりとりする業務もあるため、英語力があると業務の幅が広がります。
英語力の証明として、TOEICやTOEFL、英検などの資格があると、数値として英語力をアピールできます。留学エージェントへの就職を目指す場合、TOEICのスコアは800点以上取得が望ましいです。
また、留学経験がある場合、自分の経験を元にしたアドバイスや、顧客に寄り添ったカウンセリングができること、留学時に得たリアルな情報を提供できることが大きな武器となります。留学経験は必須ではないですが、あると強いアピールポイントとなります。
留学エージェントの仕事に直結する資格としては、「JAOS認定留学カウンセラー資格」「RCA海外留学アドバイザー資格」があります。これらの資格は就職時に求められるというよりは、就職してから取得するというケースが多いので、就職前に必ず取得しておかなければいけないというわけではありません。
その他、基本的なPC操作スキルや、顧客・取引先(学校など)と円滑なコミュニケーションをとるためのビジネスマナーや営業スキルなども求められます。
留学エージェントのカウンセラーの仕事内容
カウンセラーの主な業務は、留学を希望する顧客へのカウンセリングです。希望する国やプログラム、予算、目標をヒアリングし、最適な留学プランを提案します。
「なぜ留学したいのか」「どのようなキャリアや夢を描いているのか」を留学希望者から引き出し、理想の留学を叶えるためのサポートを行います。英語力はもちろん、カスタマーサポートスキルや高いコミュニケーションスキルが求められる仕事です。
その後、出願書類の作成や学校との連絡、ビザの申請サポートなどの手続き、ホームステイ先の手配なども行います。また、渡航前オリエンテーションや現地サポートに関する案内も大切な役割です。(これらの業務は、企業の規模によっては事務スタッフやアシスタントが担当する場合があります。)
また留学フェアや説明会の企画や運営の業務などを任されることもあり、近年はSNSやWebサイトを通じた情報発信、オンライン相談会の実施など、マーケティング業務を兼任するケースも増えています。
留学カウンセラーの1日の業務例
【午前(9:00〜12:00)】
●メール・問い合わせ対応:新規顧客や既存顧客からの相談メールに返信し、カウンセリングの予約や質問対応を行う。
●カウンセリング(オンライン/対面):1日数件のカウンセリングを実施。顧客の希望国、予算、目的、語学レベルを詳しくヒアリングし、最適なプランを初期提案。
●最新情報のチェック:提携先の学校やビザの規定変更など、最新の留学情報をアップデート。
【午後(13:00〜17:00)】
●プラン作成・見積り:午前のカウンセリング結果をもとに、学校のコース内容や滞在プラン、費用見積りを作成し、顧客に送付。
●ビザ書類サポート:申請に必要な書類の準備・チェック、記入方法の案内。
●学校との連絡:提携校への確認・質問対応(英語でのメールが中心)。
●他部署との打ち合わせ:マーケティング担当や営業担当と情報共有し、集客イベントや説明会の内容を検討。
【夕方(17:00〜18:00)】
●顧客フォローアップ:出発が近い顧客に対し、渡航準備や現地生活に関するアドバイスを行う。
●社内記録の更新:顧客情報や進行状況をCRMシステムに入力し、次回対応のスケジュールを整理。
●次の日の準備:翌日のカウンセリング用資料や最新パンフレットをチェック。
留学エージェントのカウンセラーの仕事はきつい?
カウンセラーの仕事はやりがいが大きい一方で、忙しさやプレッシャーから「きつい」と感じる人もいます。
顧客の要望に応えるため、常に最新の留学情報を収集・更新する必要があり、繁忙期には問い合わせや手続きが極端に集中する場合も。国外の教育機関とやりとりする場合は時差に合わせた対応が求められ、業務時間が不規則になることもあります。
また顧客の夢を預かる立場であるため、ミスのない対応やきめ細やかなフォローが求められるという、精神的なプレッシャーもあります。業務には常に正確性が求められ、失敗できない緊張感があるので、そうした面もカウンセラーの仕事がきついと言われる理由のひとつでしょう。
ただ、顧客から「夢が叶った」と感謝される喜びや、自分の知識・経験が役立った達成感がとても大きいのが留学エージェントの仕事の醍醐味。大変な業務もありますが、留学サポートを通して誰かの「人生が変わる瞬間」を作り出す、やりがいも大きい仕事だと言えるでしょう。
留学エージェントに就職する前に気をつけるべき点
就職前には、企業のサポート体制や評判をしっかり確認することが重要です。
留学エージェント業界は企業規模や方針にばらつきがあり、サポート内容や顧客対応方針が異なります。口コミや実績を調べ、過剰な勧誘やトラブルがないか、必ず事前に確認しましょう。
また、営業ノルマの有無や社内研修の充実度もポイントです。会社によっては成果重視の職場もあるため、自分の適性や働き方の希望と合っているかを見極める必要があります。
さらに、英語力や留学知識は入社後も磨き続ける努力が求められるため、入社前から学習習慣をつけておくと安心です。
就職してから、「思ったより英語力が求められて大変」「資格試験の勉強が大変でプライベートの時間がない…」とならないよう、事前にどの程度の英語力が求められるのか、就職後に取得しなければいけない資格の有無なども確認しておきましょう。
まとめ
留学エージェントの仕事は、海外教育や語学に関心がある人にとって魅力的な職業です。就職を目指す際は、英語力や海外経験、コミュニケーションスキルを磨きつつ、業界や企業の特徴を理解することが大切です。
留学エージェントの業務は、顧客の夢を支えるやりがいのある仕事である一方、情報収集や手続きの正確性など高い責任感も求められます。事前に自分の適正を考慮すること、そして就職前に業務内容や社風をしっかりリサーチすることも重要です。
ネイティブキャンプでは他にも留学に関する記事を多数ご用意しているので、ぜひあわせてチェックしてみてくださいね。
◇経歴
英語使用歴:6年
Webライターとして言語学習や海外生活に関する記事を執筆しています。
◇留学経験
メキシコシティでスペイン語留学
◇海外渡航経験
・英語圏含む30ヶ国以上への渡航経験あり
(アメリカ、カナダ、オーストラリアなど)
・海外在住歴:4年
◇自己紹介
海外旅行にハマり英語の必要性を実感したことをきっかけに、一念発起しNativeCampで英語学習をスタート。
オンラインレッスンを繰り返し英会話を身につけました。その後言語学習に興味を持ち、メキシコ国立自治大学が運営する語学学校CEPEでスペイン語を学習。
現在はメキシコシティで英語とスペイン語を使いながら生活しています。