ネイティブキャンプのコラムをご覧の皆様、こんにちは!
ネイティブキャンプのこのコラムでは毎回、英語をはじめとした外国語学習に興味のある方や取り組んでいる方、そして海外生活や留学に興味関心のある方を対象にした有益な情報を発信していきます。
ズバリ、今回特集していくのは「フィリピンの学校制度」についてです!
具体的には、フィリピンの教育システムや教育課程、学年の仕組みや大学・専門学校の特徴と学位取得までの流れ、そしてインターナショナルスクールとローカルスクールの違いについて丁寧に解説をしていきます。
フィリピン留学に興味のある学生さんや社会人の方、そして近年人気のある親子留学や中学・高校留学に興味のある方はぜひ、参考にしてみてくださいね。
- フィリピンの学校制度の基本構成と教育課程をわかりやすく解説
- フィリピンの小学校・中学校・高校の学年制度と入学年齢
- フィリピンの大学・専門学校の特徴と学位取得までの流れ
- フィリピンのインターナショナルスクールとローカル校の違いを比較解説
- フィリピンで留学や転校をする際に知っておきたい制度上の注意点
- まとめ
フィリピンの学校制度の基本構成と教育課程をわかりやすく解説
早速ですが、まずはフィリピンの学校制度の基本情報から確認していきましょう。フィリピンの教育課程について解説していきます。
フィリピンでは、2012年までは初等教育6年間と、中等教育4年間が義務教育とされていましたが、2012年の教育改革をきっかけに幼少教育1年間、初等教育6年間、秋冬教育4年間の合計11年間が義務教育と定められました。
さらに、幼稚園(K)から日本では高校3年生に当たる期間までが義務教育となり、現在では幼稚園1年間(K)〜18歳までの合計13年間が義務教育となっています。日本の9年間と比べると、4年も多いことがわかりますね。
ちなみに学年の数え方も日本とは異なります。 幼稚園の1年間をK、初等教育は1年生から6年生、中等教育は7年生から10年生(4年間)、高等教育を11年生と12年生と呼びます。また、1年間は4学期に分かれています。1学期は9〜12月、2学期は1〜2月、3学期は3〜4月、4学期は5〜6月です。
参考資料:
フィリピンの学校制度
フィリピンの学校制度 義務教育の期間と日本と違う授業科目
フィリピンの小学校・中学校・高校の学年制度と入学年齢
続いて、フィリピンの小学校、中学校、高校の学年ごとの制度と入学の年齢についてみていきましょう。
Kと言われる義務教育の中の幼少教育は一年間です。Grade Schoolと言われる小学校に入学する年齢は一般的に6〜7歳です。ここからは学年が上がるとともに年齢も上がっていきます。
中学生に当たるJunior High Schoolには4年間通うため、入学時の年齢は11歳で、四つ行事の年齢はおおよそ15歳です。その後、Senior High Schoolと呼ばれ、日本でいう高校に当たる2年間は15歳で入学し、18歳で卒業となります。
最終的に、Gap Yearを作らなければ、大学に入学する際の年齢は日本と変わらないということになります。
参考資料:フィリピンの学校の学年制度
フィリピンの大学・専門学校の特徴と学位取得までの流れ
ここからは、フィリピンにある大学と専門学校の特徴と学位を取得するまでの大まかな流れを解説していきたいと思います。
入学時期
フィリピンの多くの大学では、一部の大学を除いてアメリカと同じ二学期制を採用しています。日本は世界的にも珍しい4月に新学期が始まるという制度を採用していますが、フィリピンでは8月に新学期が始まります。
1学期が8月〜12月、2学期が1〜5月になります。6月〜7月末までは「夏学期」とよばれ、基本的には夏休み期間なのですが、夏休みに集中して単位を取りたい人や集中講義に参加したい人のための授業が開講されている場合もあります。
カリキュラムの特徴
フィリピンの大学は、1年目と2年目には、General Education(GE)という科目を履修します。GEは日本語で表すと一般教養科目にあたります。1、2年で教養を学んで3年目から専門的に分野を学ぶための基礎の学力をつけていきます。
フィリピンの大学で人気がある分野は、観光学、IT、ビジネス、教育学、工学などです。これらの学部には、卒業単位としてインターンシップが含まれます。短期インターンシップの場合と長期インターンシップの場合があり、前者は数週間から数ヶ月、後者は6ヶ月以上の期間が定められています。
在学中に行ったインターンシップで能力やスキルを認められると、そのままその職場に就職できたり、コネクションを作ってもらえたりと有利に働くことが多いようです。
フィリピンの専門学校について
フィリピンの専門学校は主に2年制で、「コミュニティカレッジ」と呼ばれています。ローカルの住民への高等教育や生涯教育、継続教育を提供する場として役割を担っています。4年制大学への編入が可能となっているコミュニティカレッジも存在しています。
さらに、基本的にコミュニティカレッジは税金によって設立され、運営されているので学費や授業料が安いという特徴があります。
フィリピンのインターナショナルスクールとローカル校の違いを比較解説
続いて、フィリピンにあるインターナショナルスクールとローカルスクールの特徴と違いについて解説をしていきます。
インターナショナルスクールは、フィリピンの中でも特に首都のマニラに多く設立されています。マニラにあるインターナショナルスクールは1950年代に設立されました。各校によりカリキュラムや学べることが異なります。
近年ではICTの技術を取り入れた授業展開がされており、学生たちは最新のテクノロジーを活用した授業や講義に参加し、楽しみながら学習しています。
人気のある学校に、「マニラ・インターナショナルスクール」「ブリティッシュスクール・マニラ」「ノード・アングリラ・インターナショナルスクール・マニラ」などがあります。
一方、フィリピンのローカル学校はインターナショナルスクールと比較すると学費や授業料も定額で、英語力を上げたり、専門分野を極めることも可能という特徴があります。
参考資料:マニラの学校 | フィリピンプライマー
フィリピンで留学や転校をする際に知っておきたい制度上の注意点
近年、中高生などの未成年の方や大学生、社会人など多くの人の間でフィリピンへの留学がとても人気です。ここからは、フィリピンへの留学を検討されている方に向け、渡航前に知っておきたい重要な情報をお伝えします。
フィリピンに留学する際のビザについて
フィリピンに留学する際には、短期渡航ビザや学生ビザなどの取得が必要です。大学や専門学校に留学をする場合には学生ビザを取得することが必須です。
しかし、語学学校に通う場合にはビザは必要ありません。さらに、30日以内の滞在であれば短期渡航ビザの取得さえも必要がありません。
31日以上滞在する予定の方は、観光ビザを取得しましょう。まずはビザなしで入国し、現地で観光ビザを発行して31日以上滞在できるよう手続きをしましょう。
ただし、保護者の同伴なしで中学生や高校生などの未成年の方がフィリピンに留学をする場合、特別なビザを申請する必要があります。
中高生の方が単独でフィリピン留学を検討している場合は語学留学エージェントの方に相談し、必要な書類をしっかりと確認しましょう。
ビザ以外に申請が必要な書類
滞在する日数や滞在する目的によって、観光ビザや学生ビザ以外に、フィリピン留学を行う際に申請が必要な書類がいくつかあります。それぞれの書類の内容と申請方法を確認していきましょう。
まず最初に、30日以内の滞在であっても語学学校に通う場合には必ずSSP(Special Study Permit)を取得する必要があります。「特別就学許可証」という意味の書類です。
ビザの取得は行う必要がない場合でも、フィリピン国内の学校に所属して勉強をする人は必ず取得しましょう。
SSPは日本では取得できません。フィリピンに入国した後、移民局もしくは入国管理局の窓口で手続きをしましょう。もしくは、通う予定の語学学校が代行して申請をしてくれます。
費用は約6,500フィリピンペソになります。SSPの有効期限は半年なので、半年を超える場合は再度申請を行いましょう。
さらに、60日以上フィリピンに滞在する場合にはACR-i CARDという書類の申請が求められます。これは「外国人登録証」にあたります。
一般的に二回目のビザ申請を行う際に一緒に申請する人が多く、こちらも、通っている語学学校が代行で申請をしてくれます。
費用は約3,000フィリピンペソになります。有効期限は1年間です。フィリピンから出国する際には返却を忘れないようにしましょう。
180日以上フィリピンに滞在する場合はECC (Emigration Clearance Certificate)の申請が必須です。
ECCを持っていることは、フィリピン国内で犯罪の経験がないことを証明する書類になります。日本を出国する前に移民局の窓口で申請をする必要があるため、渡航日までに必ず手に入れることを忘れないようにしましょう。
費用は約500フィリピンペソです。申請から実際にECCを受け取ることができるまで数日から数週間かかる場合があるため、出国日に間に合うよう計画的に準備をしましょう。
参考資料:フィリピン留学のビザを徹底解説!申請費用や追加書類が必要な条件も紹介
まとめ
このコラムではここまで、フィリピンの学校制度の基本的な情報を紹介しつつ、大学と専門学校、そしてインターナショナルスクールとローカルスクールの違いについて解説してきました。いかがでしたでしょうか?
近年、日本と同じアジア圏、留学費用の安さなどから人気の留学先となっているフィリピン。 中学生や高校生のうちに留学をしてみたい方や、大学生、社会人の語学留学、大学留学などの際に必要なビザや追加申請書類などの情報もしっかりと確認しておくことで、留学準備がスムーズに進むでしょう。
フィリピンでの滞在を有意義なものになるよう計画的に情報収集や準備をしておきましょう。

◇経歴
大学時代に、外国語がどのように学ばれるのかについて興味を持ち、日本の大学院で第二言語習得論•応用言語学の研究に励む。
修了後はインターナショナルスクールの先生や、小学生オンライングループ英会話のバイリンガル講師、日本の文化を海外に広める音楽スクールで活躍中。
◇資格
IELTS Academic module 6.5
(speaking 6.5 reading 7.0 listening 6.5 writing 6.0)
◇留学経験
高校時代、春休み中にニューヨークにある姉妹校のタウンゼント•ハリス高校へ研修に参加。
その後大学時代にニュージーランドに一学期間の留学を経験。語学学校に通ったのち、主に応用言語学を中心に学ぶ。
◇海外渡航経験
つい数ヶ月前、高校ぶりに訪れたニューヨークの空港でみつけたストリートピアノ。
つい弾きたくなりニューヨーク出身の作曲家ジョージ•ガーシュインの「ラプソディーインブルー」を弾いたら、メキシコのカンクン行きの搭乗を待っていた皆さんから盛大な拍手を貰いました!とてもいい思い出です。
◇自己紹介
これまでの海外経験や、日本で出会った留学生たちとの交流から、英語をはじめとした外国語を使うことで、私たちの視野や価値観はどんどん広がっていくと確信しています!
英語が好き!と言う気持ちを大切に、英語を学び続けられる燈を見つけられるよう行動すると、英語学習が楽しくなります!