「海外留学ほどの時間や費用をかけずに、効率よく英語力を伸ばしたい」
そんな方におすすめなのが「国内英語合宿」です。
この記事では、日本にいながら英語漬けの環境で学べる国内英語合宿の魅力と、対象者別にどのようなプログラムがあるのかご紹介します。
最後まで読めば、あなたの目的や英語レベル、予算にあった国内合宿プログラムを見つけられ、短期間で英語力をアップさせる具体的な道筋が見えてくるでしょう。
国内英語合宿とは?その魅力と特徴
国内英語合宿とは、日本国内のホテルや旅館に宿泊しながら「英語だけの環境」で集中的に学ぶプログラムです。
多くの合宿では「日本語禁止(English Only Policy)」を採用しているため、食事や休憩時間も含めた全ての時間が英語のみの環境です。
そのため英語を使う「必然性」が生まれ、オンライン英会話や通学型スクールでは得られない実践的なコミュニケーション力が鍛えられます。
英語初心者から上級者まで、各自のレベルに合わせたプログラムが用意されているため、「英語に自信がない」という人でも安心して参加できます。
国内英語合宿の主なプログラムと内容
国内英語合宿のプログラム内容は、会社や目的(日常英会話、ビジネス、異文化交流など)によって異なります。
プログラムには一般的に、以下の内容が含まれます。
・レベル診断テスト
・オリエンテーション
・レッスン
・食事
・アクティビティ
・自習
一般英会話向けの合宿では、1日あたり10時間近く、充実したカリキュラムが用意されます。
以下はアチーブイングリッシュキャンプ「一般&英検®コース」のスケジュール例です。
時間 | 活動・レッスン内容 | |
7:00~8:00 | 朝食 モーニングアクティビティ |
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8:00-8:45 | 【発音矯正】L/Rなどの発音を学ぶ | |
8:50~10:20 | 【スピーチ】 ・文章校正とボディランゲージ ・必要な文法、言い回し、文章の組み立て方 |
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10:25~12:00 | 【ロールプレイ】 ・単語やフレーズを学ぶ ・カフェでの注文など、海外での疑似体験を再現 |
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12:05~13:10 | 昼食 英語のゲームやクイズなど |
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13:15~14:50 | 【英検対策】 ・筆記試験(リーディング、リスニング)対策 ・2次試験(スピーキング)対策 |
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14:50~16:25 | 【単語テスト】 1日のレッスンで使用した単語を復習 答え合わせ |
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16:30~17:15 | 【ディベート】 賛成派と反対派に分かれて討論 |
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17:20~18:20 | 1日の復習 | |
18:30~19:15 | 夕食 | |
19:00~21:00 | 入浴、自習、自由時間 | |
22:00 | 消灯 |
出典:スケジュール例(中級レベル)|アチーブイングリッシュキャンプ
このように、朝から晩まで英語漬けの環境で過ごすことで、日常では得られない「英語で考える」習慣が自然と身につきます。
また、多くのプログラムでは参加者のレベルに合わせたクラス分けが行われるため、初心者でも無理なく英語力を伸ばせるのが魅力です。
対象者別のおすすめプログラム
ここでは以下の対象者別に、おすすめのプログラムを紹介します。
1.ビジネス英語を学びたい人
2.日常会話で使う英語力を身につけたい人
3.海外留学する前の学生
各特徴を確認し、ご自身と照らし合わせてみてください。
①ビジネス英語を学びたい人向け
ビジネスシーンで使える実践的な英語力を身につけたい社会人は、アチーブイングリッシュキャンプやECヴィレッジの「ビジネス英語特化型プログラム」がおすすめです。
実際のビジネスシーンを想定したロールプレイや、プレゼンテーション、ミーティング、交渉などのスキルを集中的に鍛えられます。
プログラム例 | アチーブイングリッシュキャンプ | ECヴィレッジ |
特徴 | ・ビジネスシーン特化のロールプレイが中心 ・海外会議やプレゼンのシミュレーション ・企業向けカスタマイズプログラムに対応 |
・リーズナブルな価格設定 ・柔軟なスケジュールと自習時間の確保 ・実践的なビジネス文書作成サポート |
おすすめの人 | ・海外取引やグローバル会議に参加する予定の人 ・体系的なビジネス英語トレーニングを求める人 |
・コストをおさえてビジネス英語を学びたい人
・自分のペースで学習したい人 ・Eメールやレポート作成スキルを向上させたい人 |
ビジネス英語に特化したプログラムを選ぶときは、自分の業務に近いビジネスシーンのロールプレイがあるかを確認しましょう。
また、自分のビジネス分野(IT業界、金融業界、サービス業など)に特化したカリキュラムがあるかどうかも注目ポイントです。
②日常会話で使う英語力を身につけたい人向け
日常英会話のスキルアップを目指す人は、静岡県富士市のランゲッジ・ビレッジや、沖縄・北海道でのU-GAKUのプログラムがおすすめです。
どちらのプログラムとも講師やほかの参加者との共同生活を通じて、レッスン以外の時間も英語に触れる環境が整っています。
プログラム例 | ランゲッジ・ビレッジ | U-GAKU |
特徴 | ・1泊~7泊までの短期集中型 ・7泊で145,530円 ・静岡県富士市でネイティブスピーカーとの共同生活 ・1クラス8名の少人数制 ・朝8:30から夜22:00までの英語漬け |
・2週間~20週間(5ヶ月) ・2週間で209,800円~ ・沖縄県北谷町でネイティブスピーカーとの共同生活 ・アクティビティを通じた実践練習 |
おすすめの人 | ・基本文法(中学3年分)の知識がある人 ・共同生活を通じて英語環境に没入したい人 |
・日本にいながら海外留学気分を味わいたい人 ・英語初級者でも安心して参加したい人 |
英語合宿選びでは、まず自分の英語レベルと目標を明確にしましょう。
短期集中型のランゲッジ・ビレッジは文法基礎がある人向け、長期滞在型のU-GAKUは初心者でも安心なプログラムです。
期間と予算のバランスや立地の好みを考慮して選ぶことで、自分に合った効果的な英語環境が見つかります。
③海外留学を控える学生向け
海外留学を間近に控え、現地での生活に不安を感じている大学生や高校生は、アチーブイングリッシュキャンプやECヴィレッジの留学準備に特化した英語合宿がおすすめです。
海外の大学やホームステイ先での生活をシミュレーションでき、英語環境で生活する感覚を事前に体験できます。
プログラム例 | アチーブイングリッシュキャンプ | ECヴィレッジ |
特徴 | ・1泊あたり約3〜4万円程度 ・最短3泊4日から参加可能 ・1日6時間以上のレッスン ・参加者のレベルに合わせた少人数制 ・4技能をバランスよく学習 |
・1泊あたり約1万円〜 ・最短3日から最長1か月まで ・オンライン個人レッスンとグループ対面レッスンの組み合わせ ・比較的自由度の高いプログラム ・多国籍な講師陣 |
おすすめの人 | ・本格的なフィリピン留学体験を国内で味わいたい人 ・英語を英語で考える「英語脳」を養いたい人 |
・費用をおさえて英語合宿を体験したい人 ・自分のペースで学習したい初級〜中級者(TOEIC400〜800点程度) |
留学準備のための合宿先を選ぶ際は、自分の留学先の環境と学習スタイルを考慮しましょう。
短期集中型で4技能を強化したい人は、アチーブイングリッシュキャンプのプログラムがおすすめです。
自分のペースで納得のいくまで学びたい方は、ECヴィレッジが適しています。
留学までの期間や現在の英語力、重点的に伸ばしたいスキルを明確にして総合的に判断するのがポイントです。
国内英語合宿のメリットとデメリット
国内英語合宿にはメリットとデメリットがあるため、どちらの面も把握したうえで参加するかどうかを判断しましょう。
メリット①短期間で効率良く英語力を伸ばせる
国内英語合宿は、朝から晩まで英語漬けの生活を送ることで「英語脳」を鍛えられます。
特に、英語を話すことへの心理的ハードルを下げる効果があり、たった1週間の合宿でも「英語を話すことへの抵抗感が劇的に減った」という声が多く聞かれます。
また、合宿では実践的な場面(ビジネスシーンや買い物など)を想定したトレーニングが多いため、学んだことがすぐに使える形で定着しやすいのも特徴です。
メリット②海外留学と比較して料金が安い
海外留学と比較すると、短期間で渡航費やビザ代などの費用をおさえられるため、国内合宿は手頃な値段で参加できます。
一方で、国内合宿にはプログラムの料金以外にも、以下の費用が必要となることを把握しておきましょう。
・航空券代・バス費用
・食費(プログラムに含まれる場合あり)
・交際費(週末は遊び・外食が可能な場合)
短期間でも高額なプログラムもあるため、1日あたりの学習時間や講師の質、宿泊施設のグレードなどを総合的に判断することが大切です。
メリット③週末や連休を利用できる
社会人や学生にとって、週末や連休を利用して参加できるのは大きなメリットです。
長期休暇が取りにくい人でも、2〜3日の短期プログラムなら参加しやすく、仕事や学業に大きな影響を与えずに英語力を伸ばせます。
何度か短期合宿に参加して刺激を受けることで、「次の合宿では〇〇を身につけよう」とレベルアップを意識でき、学習モチベーションを高める学習者もいます。
デメリット①周りは日本人が多い
国内合宿の講師は外国人でも、参加者は日本人のみであることがほとんどです。
よって、異文化に触れるなど国際交流をしたいと考えている人には不向きかもしれません。
日本人同士だと、英語で話すのが恥ずかしいと感じる人もいるでしょう。
しかし、合宿で会話していれば自然と緊張がほぐれ、英語を話すことへの抵抗感が薄れていきますよ。
デメリット②自由に過ごせる時間が短い
合宿では朝から晩まで密度の高いスケジュールが組まれていることが多く、自分のペースで学習したり休息を取ったりする時間が限られます。
これは集中的に学ぶには効果的ですが、ハードに感じる方もいるでしょう。
参加前に1日のスケジュールを確認し、自分のスタミナや学習スタイルに合っているかを検討することをおすすめします。
まとめ
国内英語合宿は、短期間で効率的に英語力を伸ばしたい方にとって理想的なプログラムです。
特に「英語を話すことへの抵抗感をなくしたい」「実践的なコミュニケーション力を磨きたい」という人には大きな効果が期待できます。
短期間でも「英語漬け」する経験は、あなたの英語学習に大きな変化をもたらすに違いありません。
ぜひこの機会に、国内英語合宿へ新たな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

◇経歴
・公立中学校英語教師(6年間)
・Webライター(英語学習、金融ジャンル)
◇資格
・中学校・高校英語Ⅰ種
・TOEIC 800点
・実用英語検定準1級
・児童英語教授法(TESOL for Children)
◇留学経験
カナダ(1年間)
多文化共生についてのフィールドワークや、トロント国際映画祭のボランティア活動へ参加しました。
◇海外渡航経験
カンボジアでのスタディツアーで現地の小学校を訪れ、英語で授業しました。
生きるために必死に勉強する現地の子どもたちから刺激をもらい、もっと英語を上達させて彼らと色々な話ができるようになりたいと思い、カナダ留学を決意しました。
◇自己紹介
カナダでの留学経験や英語教師としての実務経験を活かして、英語学習や留学のことで悩む読者の方にとって有益な情報をお届けできたらなと思っています。
具体的なアクションプランを示せるよう意識して執筆します!