フィリピンといえば南国。リゾート地のように温暖なイメージがありますよね。
実際に留学や旅行で滞在するとしたら、どんな気候なのか、いつが過ごしやすいのかが気になりますよね。
フィリピンは赤道に近く、四季の代わりに
「雨季」と「乾季」がある熱帯性気候がその特徴です。時期によって天候も気温も変わり、日本とは季節が全く異なります。
想像以上の湿度についても、事前に知っておかないと慌ててしまうかもしれません!
そこで今回の記事では、湿度の高いフィリピンの実態を詳しくご紹介。過ごしやすい時期や湿度対策について理解し、快適にフィリピンで過ごすためのポイントを知っておきましょう!
フィリピンの湿度:雨季
雨季とは?高温多湿の季節
まず、フィリピンの雨季について。フィリピンで雨季は6月から11月にかけて続き、熱帯性気候ならではの蒸し暑い気候が特徴です。
フィリピンの年間平均湿度は77%ですが、これは雨季半年間の影響を強く受けていると言えます。
気象庁によると、日本の梅雨(5〜7月)の平均湿度が80%程度なので、梅雨のようなじっとりした気候が長く続くイメージですね。
日本の梅雨とどう違う?
日本の梅雨というと、はっきりしないじめじめした天気が続きますが、フィリピンの雨季は少し性質が異なります。
フィリピンでは南国ならではのスコール(短時間に降る激しい雨)が頻繁に見られ、突然の土砂降りの後にはすぐに青空が広がるなど、天気の移り変わりがとても早いのが特徴。
雨は短時間で止むことが多く、日本と比べて湿度は高くても不快な蒸し暑さは長続きしないので意外と快適に過ごすことができます。
また、雨のあとは気温が少し下がって肌寒さを感じることもあります。
雨季の気温と体感温度
平均気温は27℃〜30℃。日本の梅雨と比較すると暑く感じますね。
現地の人も半袖半ズボンが基本装備になります。じっとりしている分、体感温度は高くなりますが、スコールのあとの肌寒さや室内外の寒暖差には注意が必要です。
スコールと台風に要注意
雨季の期間は降水量が特に多く、1日に何度もスコールが発生することもあります。
加えて7〜10月頃は台風シーズンでもあり、急な天気の崩れや強風に注意が必要。
日本も台風が多い国ではありますが、フィリピンはさらに台風の発生件数が多く、年間20前後の台風が来ると言われます。
場所によってどれくらい影響を受けるかは変わってきますが、マニラなど都市部でも被害の可能性があるので、渡航時には最新の天気情報をチェックするようにしましょう。
フィリピンの湿度:乾季
乾季とは?カラッと晴れるベストシーズン
フィリピンの乾季は12月〜5月。
穏やかな気候で湿度も下がり、晴れの日が続きます。
また乾季の中でも11月〜2月は湿度が低めの「クールドライ」と呼ばれる時期で、フィリピンでは最も過ごしやすい時期にあたります。
逆に3月〜5月は最も暑い時期。「ホットドライ」と呼ばれる、海水浴やマリンスポーツにもってこいの時期です。
乾季の気温と過ごしやすさ
乾季は旅行に最適な期間と言えます。比較的乾燥した、気温30°以上の日が続きます。
雨季よりは気温が上がり体感気温も高くはなりますが、カラリとした天候で日本の真夏よりも過ごしやすいのが特徴。
天気が良い日が多く海も荒れにくいので、リゾートらしくビーチでの時間を過ごしたい方や、ボートに乗って複数の島を巡るアイランドホッピングを楽しみたい方は、この時期が狙い目となっています。
一方で乾季は晴れの日が多く空気はカラッとして過ごしやすいものの、紫外線はかなり強いため注意が必要です。
注意!乾季はフィリピン渡航のハイシーズン
フィリピンの乾季にあたる、特に12月から2月頃は観光客が多く、航空券料金が高騰してしまうことには注意が必要です。
年間を通して過ごしやすい気候のため、雨季でも十分観光は楽しめますが、やはり人気なのはべストシーズンと言われる乾季。
日本からフィリピン行きの航空券の相場はおおよそ30,000円前後ですが、ハイシーズンでは50,000円〜80,000円程度にまで高くなる可能性があるので、知っておきましょう。
フィリピンの気候に適した服装
ここからは、時期ごとに服装のポイントを見ていきます。
乾季(12月〜5月)の服装と対策
乾季のフィリピンは、晴れの日が多く過ごしやすいベストシーズン。
そんな乾季に特に対策したいのは暑さと紫外線です。
日本の真夏ほどではないと言っても、平均気温は26〜30℃と高く最高気温が35℃を超える日も。日本の夏と同様、熱中症や紫外線対策が欠かせない気候です。
外出時には通気性の良いTシャツやリネン素材のシャツ、半袖ワンピースなど、風通しのよい服装がおすすめ。
紫外線も非常に強いため、サングラスや帽子、日傘などのUVカットアイテムは必須です。屋外で活動する日、半袖などで肌を出す際には必ず日焼け止めを使うようにしましょう。
一方で、冷房の効いた室内では体感温度が大きく下がります。 カフェやショッピングモールに長時間滞在する予定がある日は薄手の羽織りを用意すると良いでしょう。
コンパクトに持ち運べるカーディガンやパーカーを持っておくと安心です。
雨季(6月〜11月)の服装と対策
雨季のフィリピンでは、スコールと呼ばれる激しい降雨が短時間で降るのが特徴でしたね。
空が突然暗くなったかと思ったら、数十分間だけ強く雨が降ったあと、すぐに青空が広がる……という感じで、変わりやすい天気が続きます。
そこで気をつけたいのは雨(スコール)と肌寒さです。
フィリピンでは特に、午後から夕方にかけて降水量が増える傾向にあり、外出時には折りたたみ傘や防水ジャケットの携帯が必須。
機能性を考えると、折り畳み傘は日本で買っていくのがベターです。天気が変わりやすいので、持ち運べるサイズや重量の雨対策グッズが重宝するでしょう。
また、この時期の湿度は非常に高く、80%〜90%に達することも。
体のベタつきは想像以上のストレスになりますので、不快感を軽減するためには吸湿速乾性のあるインナーや、軽くて通気の良い素材の衣類を選ぶのがおすすめです。
足元はスニーカーよりも通気性の良いサンダルや、速乾性のある靴が便利。雨が降ったあとや夜には気温が下がり、肌寒く感じることが増えるのもまた雨季の特徴です。
乾季と同様、さっと羽織れるカーディガンやパーカーがあると役立ちます。
湿度対策のされた住宅事情
雨季に特に降水量の多いフィリピンでは、住宅においてもきちんと湿気対策がなされています。雨季には雲量が増えて日差しが抑えられるものの、湿気がこもりやすいため建物内部のカビや結露、害虫発生の可能性が高まるからです。
フィリピンの伝統的な家屋
フィリピンの伝統的な住まいとして知られているのが、
「ニッパハウス」とも呼ばれる家屋。これはヤシ科植物である「ニッパヤシ」の葉を屋根や壁に用いる構造が特徴です。
竹を骨組みにし編んだニッパヤシの葉を取り付けることで、しっかりとした耐久性と通気性を兼ね備えています。
このようなつくりは高温多湿な熱帯性気候において理にかなっていて、雨季や高い湿度にも適応できるようになっています。
現代化が進む中でも、自然の素材を生かした住まいは今なお地域の生活スタイルに深く根付いています。
住宅の湿気対策
もちろん現代の家屋でも湿気対策がされています。高い天井と広い窓を採用することで、風通しをよくして湿気がこもりにくくすることができます。
ホテルなどでは備え付けのエアコンや除湿機で対策できることが多いので、滞在時には活用できそうです。
フィリピンでの湿気・カビ対策
フィリピンでは、雨季の想像以上の降雨量と湿度に驚くかもしれません。日本にいては想像できない事態も起こりえますので、事前に湿気・カビ対策のポイントを心得ておきましょう!
衣服で気をつけること
家の中、建物の内部にはどうしても湿気がこもってしまいがちに。クローゼットなどの収納には除湿剤を置き、定期的に空気を入れ替えることでカビ防止になります。
外出時にはクローゼットやタンスの引き出しを開けておき、空気がこもらないようにすると良いでしょう。
また、一度着た衣服はクローゼットにはしまわず、ハンガーに掛けておくだけでも湿気を篭らせないようにできます。除湿機能付きの洗濯乾燥機や室内干し用のサーキュレーターなども活用できるとさらに対策できます。
また、持っていく服についても乾燥機にかけられるものがおすすめです。雨が多く洗濯物が特に乾きにくい雨季には、乾燥機を使わずに外干ししても乾かない上、カビのリスクも高くなってしまいます。
家具で気をつけること
木製家具にはシリカゲルや炭素材を使った湿気取りグッズの使用もおすすめです。特に台風の多い月は湿気がこもりやすくなるので、意識的に換気を行いましょう。
具体的には、
・家具を壁から少し離してレイアウトする、
・天気の良い日には家具を移動させる、
・湿気の多い場所には扇風機やサーキュレーターで風を送る、
などの対策が効果的です。
まとめ
日本と比べて湿度の高いフィリピンでは、しっかりとした湿気対策を行うことで生活の質がかなり変わってきます。
ベストシーズンである乾季を狙えば、湿気の少ないからりとしたリゾートライフを快適に楽しむことが可能ですし、事前にしっかり知識を身につけておけば雨季のフィリピンも十分に楽しむことができます。
渡航の際には、現地の情報をチェックしながら滞在期間や地域に応じた備えをしておくと安心。気候に合わせた準備を整え、湿度に負けずに、フィリピンでの滞在をストレスなく楽しみましょう!

◇経歴
幼稚園時代をシンガポールで過ごし、現地の友達と英語でよく遊んでいました。小学校からは日本で暮らし、中学生の時にカナダにホームステイした経験から海外での暮らしに魅了され、東京外国語大学に進学。
在学中にバンクーバーへの留学を経て就職し、新卒で入った会社では外資系クライアントと英語でやり取りをしていました。
現在は仕事で英語を使う機会はほとんどないものの、趣味として楽しく勉強し続けています!
◇資格
TOEIC940点、TOEFL iBT 90点
◇留学経験
バンクーバー(カナダ)、半年間、ILSC vancouver
◇海外渡航経験
・シンガポール(居住・旅行)
・マレーシア(旅行)
・モルディブ共和国(旅行)
・サイパン(旅行)
・カナダ(ホームステイ・留学)
・グアム(旅行)
・タイ(旅行)
・ドイツ(旅行)
・イタリア(旅行)
・トルコ(旅行)
・インドネシア(旅行)
◇自己紹介
英語が話せるだけで、世界中の「私が自分の言葉で会話できる人」の母数がぐんと広がったことが、私にとってはいちばん面白いポイントでした!これからも英語を通じていろんな地域のいろんな文化や人に触れ、知らないことを知っていきたいと思っています。