「留学先として注目のマレーシアへようこそ!」
多民族国家で成長を続けるマレーシアは、英語が通じる環境や比較的安全な治安、そしてリーズナブルな物価など、大学留学先としての魅力がたくさん詰まった国です。近年はアジアの中でも注目されており、「費用を抑えつつ質の高い教育を受けたい」という学生にとって、マレーシアは理想的な選択肢と言えるでしょう。
この記事では、 マレーシアの大学に留学する際にかかる学費の目安から、大学の種類ごとの特徴、さらには節約術や奨学金制度、一年間の費用内訳までをわかりやすくご紹介しています。これからマレーシア留学を検討している方が、自分に合った進学先や留学プランを見つけられるようなヒントが詰まった内容になっていますので、ぜひ参考にしてください。
- マレーシアの大学留学の基本情報
- マレーシア留学学校の種別ごとの費用の目安
- マレーシアにある大学の学費一覧
- マレーシアの大学留学の節約術
- マレーシアで日本人留学生が受けられる奨学金の種類と探し方
- 一年間のマレーシア留学の費用内訳
- まとめ
マレーシアの大学留学の基本情報
多民族が共に暮らし、活気にあふれるマレーシア。英語が通じて、治安も比較的良く、物価もお手頃。そんな暮らしやすい環境から、マレーシアは今、留学先としても注目を集めています。異文化に触れながら自分の視野を広げてみたいという人にはぴったりの国です。
マレーシアの大学の種類と教育制度
マレーシアには、公立大学が20校、私立大学は約100校ほどあります。教育制度はイギリス式がベースになっていて、大学の学士課程は3年間が一般的です。
日本の高校を卒業してすぐにマレーシアの大学に進学したい場合、多くの人は「ファウンデーション」と呼ばれる大学準備コースを受けます。これは、大学の授業についていくための基礎的な学びをする期間で、1年ほどが目安です。
このコースは、通常、進学希望の大学が直接提供しており、修了後に一定の成績や出席率などの条件を満たせば、その大学の学部課程に進学することが可能です。なお、成績や英語力が十分であれば、ファウンデーションを免除される場合もあります。
進学方法はいろいろ!自分に合った選択を見つけよう
マレーシアの大学には、通常の大学進学のほかにも、ちょっとユニークな進学スタイルがたくさん用意されています。たとえば、こんな選択肢があります。
マレーシアの大学に通って卒業する
デュアルディグリー:マレーシアと海外、2つの大学の学位を取得できるプログラム
ツイニングプログラム:前半をマレーシアで学び、後半をイギリスやオーストラリアなど海外で学ぶスタイル
アメリカン・ディグリー・トランスファー:最初の2年をマレーシアで、残りをアメリカの大学で学ぶ方式
ユニバーシティカレッジやカレッジに進学する:専門的なスキルを身につけたり、アメリカなどの大学に編入したりもできます
こうした多彩な選択肢があるのがマレーシアの魅力。ただ、選べる幅が広いぶん、どれを選ぶか迷う人もいるかもしれません。そんなときは、「まずはファンデーションを受けて、マレーシアの大学に進学する」という流れが一番オーソドックスで安心できる選択肢です。
マレーシア留学学校の種別ごとの費用の目安
マレーシアの大学留学は、学費や生活費の面でも魅力的です。欧米の大学に比べてコストが抑えられるため、「できるだけ費用を抑えて留学したい」という方には特におすすめです。マレーシア留学でかかる費用の目安を、学校の種類ごとにご紹介します。
マレーシアの大学ごとの年間授業料の目安
大学種別ごとに、文系学部の1年間の学費の一般的な目安を示しています。
理系(実験設備を要する学科)は +20〜30%程度を想定すると安心です。
学校種別・大学名 | 年間授業料(日本円換算) | 備考 |
国立大学(一般) | 約20万円~約103万円 | 医療系プログラムを除く |
私立大学(一般) | 約34万円~約140万円 | 医療系プログラムを除く |
City University Malaysia | 約70万円~約137万円 | 学部課程、プログラムにより異なる |
TAR UMT | 約50万円~約100万円 | 学部課程、プログラムにより異なる |
マラヤ大学(UM) | 約256万円~約957万円 | 留学生向け学科課程、プログラムにより異なる |
注記:表中の金額は、マレーシアリンギット(MYR)を2025年5月のレート(1リンギット=約33円)で日本円に換算したものです。実際の授業料は、大学やプログラム、為替レートの変動により異なる場合があります。最新の情報は、各大学の公式ウェブサイトをご確認ください。
マレーシアの大学学費は欧米の約3分の1
マレーシアの大学は、学士課程を基本的に3年間(医学部や工学部など一部は4年間)で修了します。日本や北米の大学のように4年間通う必要がないため、トータルの留学費用が少なく済むのも大きなポイントです。トップレベルの大学や、イギリスやオーストラリアなどの有名大学の分校である場合は、やや高額になりますが、それでも日本や欧米に比べれば割安です。
マレーシアにある大学の学費一覧
マレーシアの大学留学にかかる学費は、進学する大学の種類(国立、私立、海外大学分校)や、選択する学部・学科によって大きく異なります。ここでは、いくつかの代表的な大学を例に、留学生向けの年間学費の目安をご紹介します。
・以下の金額はあくまで概算であり、目安です。
・選択するプログラムやコース、入学年度によって実際の学費は異なります。
・為替レートの変動により、日本円での金額は変わります。
・最新かつ正確な学費は、必ず各大学の公式ウェブサイトでご確認ください。
国立大学(Public Universities)の学費目安
国立大学は、私立大学に比べて学費が抑えられる傾向にあります。
大学名 | 年間学費目安(留学生向け・概算) | 備考 |
マラヤ大学(Universiti Malaya - UM) | 約 60万円 ~ 100万円 | プログラムによる |
マレーシア科学大学(Universiti Sains Malaysia - USM) | 約 70万円 ~ 100万円 | プログラムによる |
その他国立大学 | 約 20万円 ~ 100万円程度 | 大学やプログラムによって幅が大きい |
私立大学(Private Universities)の学費目安
私立大学は国立大学より学費が高めですが、大学やプログラムの種類が豊富です。
大学名 | 年間学費目安(留学生向け・概算) | 備考 |
テイラーズ大学(Taylor's University) | 約 100万円 ~ 140万円 | プログラムによる、比較的学費は高め |
サンウェイ大学(Sunway University) | 約 120万円 ~ 140万円 | プログラムによる、比較的学費は高め |
UCSI大学(UCSI University) | 約 100万円 ~ 130万円 | プログラムによる |
アジアパシフィック大学(Asia Pacific University of Technology & Innovation - APU) | 約 70万円 ~ 110万円 | プログラムによる |
ヘルプ大学(HELP University) | 約 70万円 ~ 100万円程度 | 比較的学費は抑えられる傾向 |
INTIインターナショナル大学(INTI International University) | 約 70万円 ~ 100万円程度 | プログラムによる |
マルチメディア大学(Multimedia University - MMU) | 約 70万円 ~ 100万円程度 | プログラムによる |
その他私立大学 | 約 30万円 ~ 140万円程度 | 大学やプログラムによって幅が大きい |
海外大学分校(Foreign Branch Campuses)の学費目安
イギリスやオーストラリアなどの大学のマレーシア分校です。本校に比べて学費は抑えられますが、マレーシアの他の大学より高めな傾向があります。
大学名 | 年間学費目安(留学生向け・概算) | 備考 |
モナッシュ大学マレーシア校(Monash University Malaysia) | 約 170万円 ~ 200万円程度 | 本校(オーストラリア)のある国の学費よりは安価 |
ノッティンガム大学マレーシア校(University of Nottingham Malaysia Campus) | 約 170万円 ~ 200万円程度 | 本校(イギリス)のある国の学費よりは安価 |
ウーロンゴン大学マレーシア校 UOW Malaysia(University of Wollongong Malaysia) | 約 137万円 ~ 240万円 | 本校(オーストラリア)より約1/3~半額程度 |
同じ大学でもプログラムによって学費の幅が大きい点に注意が必要です。正確な留学費用を把握するためには、志望校の公式ウェブサイトで最新の学費情報を確認してくださいね。
マレーシアの大学留学の節約術
マレーシアは全体的に日本よりも物価が安く、留学費用を抑えやすい国ですが、ちょっとした工夫次第でさらに生活コストを節約できます。ここでは、マレーシアでの学生生活をより賢く、楽しく過ごすための節約術をご紹介します。
1. 住まいの工夫で出費をカット
ルームシェアを活用しよう
一人暮らしに比べて、複数人で部屋を借りれば家賃はぐっと安くなります。大学の寮や、学生向けのシェアアパートも選択肢に入れてみましょう。
家賃が安いエリアを選ぶ
中心部の物件は便利だけど高め。大学から少し離れた場所に目を向けると、手ごろな家賃で良い物件が見つかるかもしれません。
2. 食費を上手にコントロール
自炊で食費を節約
現地のスーパーや市場では、新鮮な野菜やお肉が安く手に入ります。自炊を習慣にすると、健康にもお財布にも◎。
ローカル食堂や屋台を味方に
マレーシアには安くて美味しいホーカー(屋台)がたくさんあります。観光客向けのレストランより断然お得です。
学生割引をチェック
大学周辺の飲食店で学生証を見せると割引がある場合も。ちょっとした割引でも積み重ねれば大きな節約になります。
3. 交通費は使い分けがカギ
公共交通機関を活用
クアラルンプールをはじめ都市部では、電車(LRT、MRT、モノレール)やバスが整備されていて、移動がスムーズ&安価。タクシーより断然おトクです。
学生用パスをチェック
定期券や割引パスが使えるか、事前に調べておきましょう。移動が多い人にはおすすめです。
徒歩や自転車も選択肢に
大学の近くに住んでいれば、徒歩通学や自転車も現実的な選択肢になります。健康にも良くて、交通費ゼロ!
4. かしこく楽しむお金の使い方
学生証を利用しよう
映画館や美術館、カフェなど、学生証で割引が効く場所は意外と多いです。お出かけ前には「学割あるかな?」と調べてみましょう。
中古品や譲り受けを活用
教科書や家具は、先輩からのお下がりや中古ショップで手に入れると◎。新品にこだわらないのも賢い選択です。
大学の施設をフル活用
図書館、ジム、学内カフェなど、キャンパス内にも無料や格安で利用できる施設がたくさんあります。
無料・格安イベントに参加
大学主催のワークショップやイベント、公園でのんびり過ごす時間も、立派なリフレッシュのひとつ。お金をかけずに楽しむ工夫を見つけましょう。
5. 予算管理を習慣に
月ごとの予算を決める
「今月はいくら使えるか」を見える化することで、無駄遣いを防げます。
家計簿アプリで支出を記録
出費を見える化すると、自分のクセや節約ポイントが分かってきます。続けることでお金の使い方に自信が持てますよ。
6. 奨学金やアルバイト制度の確認も忘れずに
奨学金をリサーチ
マレーシア国内外の奨学金制度を調べてみましょう。給付型(返済不要)の制度があれば、ぜひ活用を。
アルバイトはルールを守って
マレーシアで留学生のアルバイトは条件付きで認められています。大学や移民局の規定を確認し、安全な範囲で行いましょう。
マレーシアで日本人留学生が受けられる奨学金の種類と探し方
マレーシアでは、留学生を対象としたさまざまな奨学金制度が用意されています。政府が提供するものから、大学独自の奨学金、さらには企業や財団が支援するものまで、その種類は豊富です。以下は日本人も対象となる奨学金制度です。
1. マレーシア政府が提供する奨学金
マレーシア政府は、優秀な留学生の受け入れを積極的に進めており、いくつかの奨学金制度を設けています。
Malaysia International Scholarship(MIS)
学業成績が優れた留学生向けの奨学金で、主に修士課程や博士課程を対象としています。授業料に加え、生活費や渡航費なども支給されることがあります。
2. 各大学が独自に設けている奨学金
マレーシアにある多くの大学では、留学生を歓迎するための奨学金制度が整えられています。それぞれの大学によって条件や内容は異なりますが、以下のようなタイプがあります。
成績優秀者向け(Merit-Based Scholarship)
入学前または在学中の成績が優秀な学生を対象にした奨学金です。
入学時奨学金(Entrance Scholarship)
入学が決まった段階で、自動的に審査対象となる場合もあります。申請が必要なケースもあるので、大学の案内を確認しましょう。
特定分野・プログラム向けの奨学金
IT、エンジニアリング、看護など、大学が力を入れている分野に対して支給されることがあります。
芸術やスポーツなどの特技を持つ学生向け
学業だけでなく、その他の才能を評価する奨学金もあります。大会や受賞歴などがある人は、積極的にアピールしてみましょう。
これらの奨学金は、授業料の一部が免除されるものから、生活費が支給されるものまでさまざまです。応募条件や審査内容は大学によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
3. その他の団体や機関による奨学金
マレーシア国内外の企業や財団、国際機関が提供している奨学金もあります。対象となる分野や国籍が限定されていることが多いため、自分のバックグラウンドや専攻と合うかをしっかりチェックしましょう。
奨学金制度を探すときのポイント
希望する大学のウェブサイトを確認しよう
「Scholarship」や「Financial Aid」のページには、留学生向けの最新情報が掲載されています。
マレーシア政府の関連省庁のサイトも活用
政府提供の奨学金は、マレーシア高等教育省などの公式サイトで情報が公開されています。
奨学金情報をまとめたポータルサイトも便利
複数の奨学金を比較しながら探せるサイトもあるので、チェックしてみましょう。
応募条件・申請時期はしっかり確認を
奨学金ごとに条件(学業成績・年齢・国籍など)や締切が異なります。スケジュールに余裕をもって行動しましょう。
複数の奨学金に挑戦しよう
応募できる制度があれば、複数申請するのもおすすめ。採用のチャンスを広げることができます。
一年間のマレーシア留学の費用内訳
ここでは、1年間のマレーシア留学にかかる費用を「学費」「渡航費」「生活費」の3つに分けてご紹介します。
学費(年間)
語学学校(英語コース)の場合
・約90万円(約RM27,000)
大学進学の場合(留学生向け)
・公立大学:20万円~103万円(RM6,000~RM31,000)
・私立大学:34万円~140万円(RM10,000~RM42,000)
※大学の専攻や種類によって金額は大きく異なります。最新の授業料は各大学の公式サイトを確認してください。
渡航費・ビザ・保険など
往復航空券:約6万円
海外旅行保険:約18万円(1年分)
ビザ関連費用:約5万円
※航空券の料金は時期や航空会社により変動します。保険は補償内容によって価格が異なるため、比較検討がおすすめです。
生活費(年間)
滞在費(家賃)
・大学寮やルームシェア:約36万円〜60万円(RM10,800~RM18,000)
食費
・自炊中心:約36万円(RM10,800)
その他の費用
・光熱費・通信費・交通費など:約12万円 ~ 21万円(RM3,600 ~ RM6,000)
・交際費・娯楽費:約12万円(RM3,600)
※住む場所や生活スタイルによって差がありますが、節約すればより抑えることも可能です。
年間合計の目安
費用の項目 | 日本円の目安 |
学費 | 約90万円〜140万円(語学学校は約90万円) |
渡航・ビザ・保険 | 約29万円 |
生活費 | 約96万円 ~ 129万円 |
合計 | 約213万円前後(大学によって変動あり) |
ここでご紹介したマレーシア大学留学の学費と生活費は、あくまで参考目安です。実際の費用は、進学先が語学学校か大学か、選択するプログラムの種類、滞在地域や生活スタイル、為替レートなどによって大きく変わります。できる限り最新の情報を確認し、節約術や奨学金の活用も視野に入れて、無理のない留学計画を立てましょう。
まとめ
マレーシアの大学留学は、「費用をできるだけ抑えたい」「英語環境で学びたい」「多様な文化に触れてみたい」という希望を持つ人にとって、ぴったりの選択肢です。学費は欧米の大学と比べておよそ3分の1、生活費も比較的安価で、無理のない予算で留学を実現できるのが大きな魅力です。
とはいえ、実際にかかる費用は大学の種類や選ぶ専攻、滞在スタイルによっても大きく変わります。事前にしっかりと情報を集め、自分の留学スタイルに合ったプランを立てることが大切です。また、奨学金や節約術を上手に活用することで、より充実した学生生活を送ることができるでしょう。
この記事が、マレーシア留学の第一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。未来につながる学びの場を、マレーシアで見つけてください。