イギリスの教育制度の特徴を徹底解説!義務教育制度やイギリス教育のメリットも!

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早期から自分の進路や専門分野を考えるように構築されている、イギリスの学校・教育制度。

義務教育終了時には国家試験の受験が必要な点を含めて、日本の教育制度とは大きく異なります。

以下では、就学前教育から義務教育、高等教育までイギリスの教育制度の特徴を徹底解説!公立校と私立校の違いや義務教育終了時に受験する国家試験、大学進学へのステップやイギリス教育制度のメリットなども紹介します。

特に、イギリス(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland:グレートブリテン及び北アイルランド連合王国) を構成する1国であるイングランドに焦点を当ててお伝えします。

イギリスの学校や教育制度に興味のある方は、ぜひ最後までお読みください。

イギリスの教育制度

以下ではまず、イギリスの教育制度を紹介します。日本の学校制度も併記しているので見比べてみてくださいね!

年齢 教育制度 学校区分 学年 日本の教育制度
-5 就学前教育 Early Years Foundation Stage - 就学前
幼稚園、保育園
5-6 初等教育 Primary School Year1
6-7 Year2 小学1年
7-8 Year3 小学2年
8-9 Year4 小学3年
9-10 Year5 小学4年
10-11 Year6 小学5年
11-12 中等教育 Secondary School Year7 小学6年
12-13 Year8 中学1年
13-14 Year9 中学2年
14-15 Year10 中学3年
15-16 Year11
GCSE/IGCSEの取得
高校1年
16-17 Sixth Form Year12 高校2年
17-18 Year13
A-levelの取得
高校3年
18- 高等教育

ちなみに、表の中の黄色いセルは義務教育(mandatory education)です。日本よりもイギリスの方が2年義務教育期間が長いことがわかります。

以下では、就学前教育から高等教育までイギリスの教育制度の特徴を見ていきます。

就学前教育

イギリスの就学前教育(EYFS:Early Years Foundation Stage )は、保育学校や初等学校に付属した保育学級で行われます。

義務教育が始まる前の幼児を学校や集団生活に慣れさせるのが目的で、義務教育ではありません。
なお、就学前教育の施設は以下のように分けられます。

就学前教育の種類 対象年齢 特徴
ナーサリー(Nursery)/ ナーサリースクール 0~5歳 ・日本の保育園や幼稚園に相当
・公立・私立どちらもある
プリスクール
(Preschool)
3~5歳 ・幼稚園に近い役割を担う
・3歳から週15時間ほど通う
・公立はPrimary Schoolと併設型が多いため、スクール・ナーサリーとも呼ばれる
・就学準備に重点を置きつつも、遊びが中心
レセプションクラス
(Reception Class)
4~5歳 ・Year1の準備段階、4歳から1年通う
・フルタイムでPrimary Schoolのカリキュラムに組み込まれる

就学前教育では、このように年齢に応じて徐々にPrimary School入学準備をしていきます。

義務教育①:初等教育(5歳〜11歳)

イギリスで義務教育がスタートするのは、満5歳を迎えた9月。

初年度をYear1(イヤーワン)と呼び、Year1〜Year6の6年制で初等教育(Primary School)を行います。

初等教育は前期2年(幼児部:5〜7歳)と後期4年(下級部:7〜11歳)に分けられますが、多くの学校ではどちらも同じ校舎にて実施しています。
なお一部の学校では幼児部・下級部ではなく、ファーストスクール(5~8・9歳)やミドルスクール(8~12・13歳)といった区分を設けている場合もあります。

義務教育②:中等教育(11歳〜16歳)

中等教育の中でもYear7~Year11の5年間が義務教育にあたり、Secondary School(セカンダリースクール)と呼ばれます。

なお、中等教育には Secondary SchoolとSixth Form(シックスス・フォーム)の2つがありますが、Sixth Formは大学進学を目的とした教育機関であるため義務教育ではありません。

Secondary Schoolには一般的な無選抜の中学校と、選抜制のGrammar School(グラマースクール)があります(いずれも公立)。約90%の生徒が無選抜型の中学校に通っているのだとか。

ちなみに、義務教育の対象であるPrimary SchoolとSecondary Schoolは、経費負担などの観点から以下の3つに分類されます。

公立(営)学校 地方の教育当局が設置し、維持する学校
国庫補助学校 国が直接補助金を支給して自主的に運営する学校
独立学校 Public school(パブリック・スクール:名門私立中等学校)やPreparatory school(プレパラトリー・スクール:私立の初等教育機関)など

余談ですが、日本では公立学校の意味を持つPublic Schoolは、イギリスの学校制度ではイートン校やハロウ校などの超名門の私立中等学校を指します。アメリカ英語のPublic Schoolは日本と同様に公立学校なので、英米で意味が異なることを知っておくと良いですね!

Year9には学びたい科目を自分で選択。大学などの高等教育で継続して履修する可能性が高い科目となります。

科目選択では英語・数学・サイエンスなどのコア科目に自分が選びたい科目を加えて、合計7~9科目を決定。Year10からは、選択した科目を学びます。

Sixth Form (16〜18歳)

中学校卒業程度認定試験であるGCSEを受験し、Secondary Schoolを修了すると義務教育は終了となります。

16歳以降は就職するか、大学進学を希望する場合はSecondary School併設のSixth Formに進学します。

Sixth FormではYear10で選択した科目をより専門的に学び、高等教育の基礎固めをしていきます。
Year12ではCambridge International Advanced Subsidiary Levels(AS Levels(別名A1))を、
Year13ではより専門的なCambridge International Advanced Levels(A Levels(別名A2))を学習していきます。

なお、大学進学先はGCSEと、Sixth Formで受験するA-Level(Advanced Level)の試験結果によって決まります。

高等教育(18歳以降)

18歳以降は大学や高等教育カレッジなどの教育機関にて高等教育を受けられます。

通常学士課程は3年制ですが、分野によっては専門資格を取得するための短期間の課程もあります。

1993年までは、大学や高等教育カレッジの他にも実践的な職業教育をする高等教育機関のポリテクニクがありましたが、全て大学化されました。

Sixth Formを修了した生徒は、高等教育機関入学前に専門科目の基礎や専門分野を一定レベル勉強しているので、イギリスの大学や高等教育カレッジでは専門課程から勉強がスタートします。

イギリスの公立校・私立校の違い

日本と同じくイギリスにも公立校と私立校がありますが、両者は以下のように大きく異なります。

◾️公立校の特徴

運営母体 政府または地方自治体
授業料 基本的には無料
選抜 基本的にはなし
※一部例外あり:Grammar School・Modern School
種類 ・Comprehensive School(コンプリヘンシブスクール)
:地域の公立校で、入学時に学力による選抜はない。全ての生徒にバランスが取れた教育を提供するのが目的
・Grammar School(グラマースクール)
:入学選抜ありの公立学校でComprehensive Schoolよりも教育水準は高め。優秀な生徒が入学を目指す、公立進学校
・Academy(アカデミー)
:2000年に設立された、うまく機能していない公立校を立て直すための学校。地方自治体から独立しているため、学期期間や教育課程、学費などが他の2種類とは異なる

◾️私立校の特徴

運営母体 独立した機関
授業料 有料
選抜 あり
種類 ・independent school(インディペンデント・スクール)
:地方自治体や国、宗教団体などに運営財源を頼らず、寄付や授業料で賄う独立した学校
・private school(プライベート・スクール)
:日本のいわゆる私立校。独自の教育方針を有しており、入学難易度や教育水準は学校によって違う
・public school(パブリック・スクール)
:私立の中でも特に教育水準や学費が高い私立校で、いわゆる上流階級が通う超名門校。ほとんどが全寮制のボーディングスクール

私立校では国の教育指導要領に沿った指導の必要がないため、独自教育を少人数制で提供することが多いため、授業料は高額です。

イギリスで義務教育終了時や大学進学に必要な試験

イギリスでは義務教育を修了するSecondary Schoolの卒業時や、大学進学で受験しなくてはならない試験があります。以下では、イギリスで義務教育終了時や大学進学に必要な試験について紹介します。

GCSE /IGCSE:Year11

GCSE(General Certificate of Secondary Education)とは、イギリスで義務教育を修了する際に受験する国家試験で、毎年5月~6月にイギリス国内のYear11の生徒が受験します。

GCSEの受験や取得に年齢制限はなく、優秀であれば小学生でも受験・取得が可能です。なお、IGCSEはイギリス国外のインターナショナルスクールで実施されているGCSEを意味します。

GCSEでは、生徒一人ひとりがYear10で選択し履修した科目を受験。英語や数学、サイエンスの必修科目に加えて、将来の進路や職業を見据えて選んだ選択科目の試験を受けます。
試験は基本的に論述形式ですが、芸術分野の科目は筆記試験だけでなく課題作品の提出を求められる場合もあります。

試験結果は毎年8月後半ごろに発表されます。合格・不合格という表記ではなく1~9のグレード制(9が最高)で表示されます。

イギリス国内の義務教育終了資格であるGCSEは、実は世界で通用する資格です。大学進学時に必要な試験であるA-Level (Advanced Level)も取得すると、イギリスだけではなく、日本やシンガポール、アメリカやヨーロッパなどの大学にも進学しやすくなりますよ!

そのため、日本国内でもIGCSEを導入するイギリス系のインターナショナルスクールが増えています。

A-Level (Advanced Level):Sixth Form

GCSEの次に受ける重要な試験が、A-Level (Advanced Level)です。

A-Level (Advanced Level)とは、イギリスの高校卒業資格および大学入学資格として認められている制度で、Sixth Formの2年間で学んだ3〜4つの専門科目を受験します。

A-Level で履修する内容は、いわゆる日本の大学生が学ぶ一般教養課程に相当します。

A-Levelは受験科目ごとに資格が付与されるシステムとなっており、成績によってA〜Eの6段階で評価されます。
Aレベルは得点率90%以上とかなりの高得点です。大学によって応募条件が異なるので、志望大学に合格するためにはA-Level の試験で大学の募集要件を満たす必要があるのです。

イギリスの大学進学について

以下では、イギリスの大学合格までのプロセスと、留学生としてイギリスの大学に留学する方法を紹介します。

イギリスでの大学合格までのプロセス

イギリスの大学受験は、Sixth Formに入学したYear12からすでに始まっています。

Year12に受けた模擬試験の結果に基づいて志望大学のコースを5つ決め、UCAS(Universities and Colleges Admissions Service)を通して出願します。出願すると各大学からいわゆる入学内定のオファーが届くのですが、オファーをくれた大学が3校以上あれば、本命と滑り止めの2校(2コース)に絞ります。

Year13の5月~6月に受験するA-Levelで志望大学のコースに必要な成績を出せれば、合格が確定します。

イギリスの大学に留学する方法

日本をはじめ、イギリスで教育を受けていない海外からの留学生はFoundation Course(ファウンデーション・コース:予備コース)を受講して、入学前に英語力や専門知識を学ぶ必要があります。

Foundation Courseを修了した上で、以下の書類などを揃えて出願しましょう。

出願は、願書提出の総合受付機関であるUCASを通じて毎年9月に行います。提出する書類は英文または英語に翻訳されたもののみ受付が可能なので、日本語の書類は早めに翻訳まで完了しておきましょう。

◾️イギリスの大学出願に必要なもの

学力資格 ・日本の場合:高校卒業後に1年間Foundation Courseを受講済みであること
・A-Levelの試験結果、または国際バカロレア(IB)ディプロマ資格
英語力 ・一般的な基準:IELTS:6.0以上、TOEFL iBT: 80〜100点
志望理由書 ・大学や専攻を志望する理由
推薦状 ・高校の担任の先生や部活の先生など、自分をよく知る方からの推薦状
高校(大学)の成績証明書 ・大学院進学ではGPA3.0以上必須な場合が多い

イギリス教育制度のメリット

最後に、イギリスで教育を受けるメリットについても紹介します。

早期から専門教育を受けられる

イギリスでは中等教育から興味のある分野に絞って学習できるので、早期から専門教育を受けられます。

特に、Sixth Formでは日本の大学の一般教養にあたる内容を履修するため、大学ではより深い専門分野を学べるのです。

早期から自身のキャリア形成をイメージできるだけでなく、学費も計画的に用意しやすいと言えるでしょう。

世界水準の教育を受けられる

世界水準レベルの教育を受けられることも、イギリスの教育の大きなメリットです。

GCSEとA-Levelはいずれもイギリス国内外で認められた資格なので、進路をグローバルな視点で考えられます。

また、ケンブリッジ大学やオックスフォード大学など世界的に評価が高い大学も多いので、世界各地から集まった優秀な学生と肩を並べて学べます。

まとめ

生徒たちが早期から専門性を磨けるイギリスの教育制度。日本の学校教育とは大きく異なりますが、将来のキャリア形成や学費のイメージなどがしやすく、進路選択の幅も広がるのではないでしょうか?

本記事をきっかけに、イギリスの教育に興味を持つ方や、留学にチャレンジしたい方が増えることを願っています!

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