
古の街並みを今でも保つ、人気都市のエディンバラ
スコットランドの首都でもあるこの街は、観光地としても高い人気を誇っています。
エディンバラに空路からアクセスする人たちを迎えるのが、スコットランドの空の玄関口であるエディンバラ空港(Edinburgh Airport:EDI)です。
日本語では「エジンバラ空港」という表記もときどき見られますが、英語の発音に近いのは「エディンバラ」です。
2025年現在、残念ながら日本からの直行便は就航していませんが、イギリス国内のみならず、ヨーロッパを中心とした複数の国々とエディンバラを結ぶ航空路線が運航されています。
今回は、これからエディンバラに旅行や留学で行く方々、そして次の旅行先としてエディンバラを検討している方々に向けて、エディンバラ空港から市内へのアクセス方法や、空港ラウンジ情報などを徹底的に解説していきます。
エディンバラの基本情報
まずはエディンバラという都市について、簡単にご紹介します。
エディンバラはどこにある?
私たちが普段「イギリス」と呼んでいる国の正式名称は「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」といい、4つの王国と地域から構成されています。
そのうちの一つが、グレートブリテン島の北部に位置する国、スコットランドです。
そのスコットランドの首都が、今回ご紹介するエディンバラです。
世界遺産の街、エディンバラ
エディンバラはややこぢんまりとした印象の街ですが、ヨーロッパの中でも最古の歴史を持つ都市の一つです。
エディンバラ城を中心とした街並みが特徴で、城塞都市としても知られています。
16世紀に建てられた家々を中心としたオールドタウンと、18世紀初めに形作られたニュータウンという二つの地域があり、それぞれ異なった雰囲気を楽しむことができます。
中世にタイムスリップしたかのような気分の味わえる素晴らしい街並みは世界的にも評判が高く、1995年には町全体がユネスコの世界遺産に登録されました。
イギリス文学や文化の発祥の地でもあるエディンバラ
エディンバラやスコットランドという地名にはなじみがない、という人もいるかもしれません。 イギリスといえば、ロンドンのあるイングランドの方が身近に感じる方が多いのではないでしょうか。
けれども、「イギリス」と聞いて思い浮かべる文化の多くは、エディンバラでこそ味わうことができます。
例えば、イギリスはすばらしい文学を輩出しているイメージが強いと思います。
大人気の「ハリー・ポッター」シリーズもその代表ですが、このシリーズの生誕の地が、エディンバラです。
作者のJ.K.ローリングは、エディンバラ市内のカフェで『ハリー・ポッターと賢者の石』を書き始めました。
シリーズ最終巻となった『ハリー・ポッターと死の秘宝』の最後の章も、エディンバラ市内のホテルで書き上げたと言われています。
他にも、世界でもっとも有名な探偵が登場する「シャーロック・ホームズ」シリーズの作者、アーサー・コナン・ドイルもエディンバラ出身です。
さらに、『宝島』や『ジキル博士とハイド氏』などといった小説で知られるロバート・ルイス・スティーヴンソンもエディンバラ出身の作家です。
エディンバラから生まれた文化として有名なのは、もちろん文学だけではありません。
イギリスを代表するお菓子であるショートブレッドやスコーンは、スコットランドが発祥であるほか、スコッチウィスキーも名前の通りスコットランドが発祥です。
さらに日本人もなじみ深いタータンチェック柄もスコットランドの伝統柄です。
これらの伝統文化のゆかりのお店もエディンバラの街には軒を連ねています。
イギリスならではの文化を体験するのに、エディンバラは最適な街だといえます。
エディンバラ空港情報!空港内の店舗やラウンジ施設をご紹介
イギリスらしい魅力の詰まった街、スコットランドの空の玄関口であるエディンバラ空港とは、どのような空港なのでしょうか。
エディンバラ空港の基本情報
エディンバラ空港は、国内線と国際線あわせて150路線以上が就航する国際空港です。
スコットランドで最も発着便数の多い空港で、エディンバラのみならずスコットランドの玄関口としても機能しています。
空港は市内中心部から西に約13キロの位置にあるためアクセスしやすく、2024年には年間で約1,580万人に利用されました。
滑走路とターミナルは1つのみで、国内線と国際線は同一のターミナルを使用しています。
そのため、日本からエディンバラ空港に行きたい場合、ロンドン経由や、ヨーロッパの他の国の空港を経由するルートを利用することとなります。
季節によって運航路線の変更もあるため、旅行プランを立てる際には最新情報を必ずご確認ください。
エディンバラ空港の飲食店やショップ情報
エディンバラ空港内には、飲食店やショップが十分にそろっています。
空港内にある飲食施設は、保安検査前のエリアに4か所、保安検査後には12か所あります。
「Pret a Manger」や「Caffè Nero」のような、イギリスではどこでも見かけるようなチェーン店もあれば、「スターバックス」や「バーガーキング」のような日本でもおなじみのチェーン店もあるので、非常に親しみやすく、手軽に利用できます。
また、バーやパブも複数店舗入っています。
特に、スコットランドのもっとも偉大な作家であるウォルター・スコットの名を冠した「Wetherspoon - The Sir Walter Scott」というバーがあるあたりに、スコットランドらしさを感じます。
飲食店以外にも、買い物を楽しめるショップが保安検査前のエリアに4か所、保安検査後には15か所あります。
国際線で出発する方のための免税店のほか、「Boots」や「WHSmith」などといったイギリスで多くチェーン展開している店舗があるのはもちろんですが、「Heritage of Scotland」や「Tartan Weaving Mill」のようなスコットランドらしさがあるお店は必見です。
エディンバラ空港の4つのラウンジ
エディンバラ空港内には、ラウンジが4か所あります。
・Aspire
・Escape Lounge
・British Airways
Plaza Premium、Aspire、Escape Loungeの3つは、航空会社を問わず利用申し込みが可能で、プライオリティパス会員の方も予約可能です。
また、British Airwaysラウンジは、ワンワールド加盟航空会社のラウンジとして利用できます。
利用条件の詳細は、各ラウンジの公式サイトにてご確認ください。
空港の公式ホームページからは、各ラウンジの事前予約も可能です。
そのまま電子決済が利用できて便利なので、利用の予定がある方はそちらも確認してみてください。
エディンバラ空港から市内へのアクセス方法
旅行者の方がエディンバラ空港から街の中心部にアクセスするには、おもに5つの方法があります。
トラム
エディンバラ空港から市の中心部に向かう方法で最も簡単なのが、トラム(路面電車)の利用です。
エディンバラ・トラムは市内の中心セント・アンドリュー・スクエア方面とエディンバラ空港をつないでいます。
空港から市内に向かうトラムは、朝6時30分の始発から、最終が22時52分空港発です。
運転間隔は基本的に7分間隔で、19時以降の夜間に空港を出発するトラムは10分間隔となります。
エディンバラの中心部までは空港を出発してから約40分で到着し、途中で乗り換えの必要もありません。
たとえば、エディンバラ空港からエディンバラ城に行くなら、プリンセス・ストリート駅までトラムに乗車して30分ほどで到着します。
乗り方は簡単です。
トラムの駅にある券売機で乗車券を購入してトラムに乗り、車内検札があったら乗車券を提示しましょう。
料金は、空港から市内中心部への通常運賃は大人1人の片道で7.9ポンドですが、オンラインで事前購入すると40ペンスの割引があるほか、乗り放題チケットやファミリーチケットなどさまざまなチケットがあるので、滞在期間中に最も適したものを選択できます。
市バス
エディンバラ空港から街の中心に行くのに、バスも手軽な方法の一つです。
トラムが開業する前には、エディンバラ市内から空港に行く公共の交通機関はバスしかありませんでした。
現在、エディンバラ空港からエディンバラの市内へ向かうバスは4系統あります。
街の中心部に向かうには、Airlink 100という路線のWaverley Bridge行きを利用します。
早朝4時から深夜1時までは10分間隔、それ以外の時間帯(深夜1時15分から3時45分まで)は15~20分間隔で運行しています。
空港から街の中心部までは30分ほどと案内されていますが、道路事情の影響を受けるため、40〜60分ほどかかると考えておきましょう。
料金は、大人1人片道で6ポンドとなっていますが、往復チケットやトラムと共通で利用できるチケットなど、さまざまな種類があります。
タクシー
費用を気にせず、速く簡単に街の中心部に行きたい場合は、空港からタクシーに乗ってしまうという手もあります。
タクシーであれば、街の中心部までは20〜30分ほどで到着します。
ただし、タクシー料金はトラムやバスの運賃よりも当然ながら高めです。
メーター制なので、最終的に支払う金額が事前にわからないうえに、チップの支払いがどれだけ必要になるかも運転手によります。
エディンバラ市内では、タクシー運賃の適正価格が公表されていますが、あくまでも目安です。
片道でおよそ30〜40ポンドはかかると考えておきましょう。
配車アプリ
タクシーのメーターが上がっていくのを見てハラハラしたくない、という方は配車アプリを利用すると良いかもしれません。
タクシーと異なり、配車アプリだと事前に目的地までの料金がわかるため、安心して乗車することができます。
ただ、この場合も値段は運転手によってさまざまで、場合によってはタクシーよりも高額の料金になることがあります。
「Uber」や「City Cabs」などといった配車アプリがエディンバラではよく使われていて、空港から街の中心部への料金はだいたい30〜40ポンドほど、所要時間も約30分と言われています。
空港送迎(事前予約)
留学などでホームステイや学校の寮での滞在を予定している人には、空港送迎という手段もあります。
滞在先がホテルなどの宿泊先と異なるため、公共の交通機関では行きづらい場所での滞在となる場合には、空港送迎は安心かつ便利な移動手段です。
留学のコースや留学先の学校によって、事前予約が必要なオプションサービスとして利用できることが一般的です。
空港送迎の費用は他の交通手段よりも高くなりがちですが、空港から目的地までダイレクトに安心して移動できます。
まとめ
今回は、エディンバラ空港の最新情報をお届けする記事として、エディンバラの街の基本情報から、エディンバラ空港にあるお店やラウンジ、さらには空港から街の中心部への交通手段などをご紹介しました。
歴史の重みを全身で感じられる街エディンバラでの旅の玄関口となるエディンバラ空港がどんな場所なのか、少しでもお伝えできていたら幸いです。
みなさんのエディンバラで過ごす時間が素晴らしいものになることを願っています。
◇経歴
・都内私立大学の英米文学科に入学
・大学院にてイギリス文学を専攻し、修士号取得
・翻訳専門学校にて英日翻訳の基礎コース修了
◇資格
・TOEIC 890点
◇留学経験
イングランド・グロスターシャー大学夏期文化研修(大学夏期休暇中)イングランド・オックスフォードの言語学校(大学夏期休暇中)
◇海外渡航経験
カナダ・バンクーバー、カルガリー(部活)
アメリカ・ニューヨーク(旅行)
◇自己紹介
幼いころから英語が好きで、ディズニーとマザー・グース、NHK教育テレビで育ちました。小学2年生で「ハリー・ポッター」シリーズと出会い、それ以降は大のPotterhead道を突き進み、イギリス文学と文化研究にいそしみ続けています。物語がとにかく好きで、映画、ドラマ、音楽、小説などを通じて、日本にいながらして毎日英語を浴びています。
少しでも役立つ情報を発信できればと思っています。よろしくお願いします!