アメリカのパスポートを申請する方法、
皆さんはご存じですか?
必要書類や手順が複雑で、戸惑う方も少なくありません。
特に初めての申請では、どこから手をつければよいのか分からないという声もよく聞きます。
この記事では、アメリカのパスポート申請の基本的な流れから、更新手続き、入国審査の手順まで、実践的な情報をご紹介します。
これから渡米を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
アメリカのパスポートを初めて申請する場合
アメリカのパスポートを初めて申請する場合、DS-11フォームの提出が必要です。
このフォームは米国務省のウェブサイトからダウンロードできますが、署名は必ず申請窓口の係官の前で行う必要があります。
申請は各地のパスポートセンター、指定された郵便局、図書館などでできます。
申請料金は、5年(12歳以上)の場合$79、5年(12歳未満)の場合は$43となります。
通常の処理期間は6~8週間ですが、追加料金を支払えば緊急発給(2~3週間)や特急発給(1週間以内)も可能です。
ただし、緊急発給は正当な理由が必要です。
申請時に必要な書類
申請時には以下の書類が必要です。すべての書類は原本または認証されたコピーを用意する必要があります。
・市民権証明書類(出生証明書、帰化証明書、市民権証明書のいずれか)
・有効な身分証明書(運転免許証や政府発行の写真付きID)
・パスポート用の写真(6ヶ月以内に撮影された2×2インチのカラー写真)
・記入済みのDS-11申請書(署名はしないで持参)
・申請料金の支払い
特に写真については、規定が厳しく、以下の条件を満たす必要があります。
・無地の白背景
・正面を向いた表情
・眼鏡やヘッドカバーは原則として不可(医療・宗教上の理由を除く)
・適切な明るさとコントラスト
申請時によくある質問
では、アメリカのパスポートを申請する時に多い質問をチェックしていきましょう。
Q:オンラインでの申請は可能ですか?
A:オンライン申請は一部までしかできません。
DS-11フォームのダウンロードと記入は可能ですが、最終的には対面での申請手続きが必要です。本人確認を確実に行うためです。
Q:パスポートの取得にはどのくらいの期間がかかりますか?
A:通常の申請では6~8週間程度かかります。
ただし、追加料金を支払えば、緊急発給(2~3週間)や特急発給(1週間以内)のオプションも利用できます。
混雑時期は更に時間がかかる可能性があるため、余裕を持った申請をおすすめします。
Q:パスポートブックとパスポートカードの違いは何ですか?
A:パスポートブックは通常の冊子型のパスポートで、世界中どこへでも渡航可能です。
一方、パスポートカードはクレジットカードサイズの身分証明書で、メキシコ、カナダ、カリブ海諸国への陸路・海路での渡航にのみ使用できます。
航空機での国際渡航には必ずパスポートブックが必要です。
Q:16歳未満の子供のパスポート申請には何が必要ですか?
A:両親または法定後見人の同伴が必要です。
また、両親の身分証明書、子供の出生証明書、申請書類、パスポート用写真が必要となります。両親が揃って申請できない場合は、同意書(DS-3053)の提出が必要です。
Q:申請時の面接ではどのような質問がありますか?
A:面接といっても、主に書類の確認と本人確認が中心です。
申請目的、渡航予定、個人情報の確認などの基本的な質問がある程度です。
特別な準備は必要ありませんが、提出書類は整理して持参しましょう。
Q:写真の規定について詳しく教えてください。
A:6ヶ月以内に撮影された2×2インチ(約5×5cm)のカラー写真が必要です。背景は白で、正面を向き、自然な表情で撮影します。
眼鏡やヘッドカバーは原則として認められませんが、医療・宗教上の理由がある場合は例外が認められます。
写真館やドラッグストアなど、パスポート写真の撮影に対応している施設で撮ることをおすすめします。
Q:申請料金の支払い方法は何がありますか?
A:現金、クレジットカード、デビットカード、マネーオーダー、小切手などが利用できます。
ただし、施設によって利用可能な支払い方法が異なるため、事前に確認することをおすすめします。
Q:パスポートの有効期限はいつまでですか?
A:16歳以上で申請した場合は10年間、16歳未満の場合は5年間です。
有効期限は発行日から計算されます。なお、多くの国では入国時に最低6ヶ月の有効期限が必要となるため、更新は早めに行うことをおすすめします。
Q:申請時に提出した原本はいつ返却されますか?
A:市民権証明書類(出生証明書など)の原本は、別送で返却されます。
通常、パスポートの発行とは別に、数週間以内に返送されます。急ぐ場合は速達サービスが使えます。
アメリカのパスポートを更新する場合
パスポートの更新は、初回申請と比べて少し簡単な手続きとなります。
多くの場合、DS-82フォームを使用して郵送での申請が可能です。
ただし、以下の条件をすべて満たしている必要があります。
・手元に現在のパスポートがあり、大きな破損がないこと
・16歳以上で発行されたものであること
・発行から15年以内であること
・現在の名前で発行されていること
(名前を変更した場合は、証明書類の提出が必要)
更新料金は、パスポートブックが130ドルです。パスポートカードのみの更新は30ドルとなります。初回申請時に必要だった実行料金(35ドル)は、更新時には不要です。
更新手続きの際は、以下の書類が必要となります。
・記入済みのDS-82フォーム
・現在所持しているパスポート
・パスポート用の写真
・更新料金
・名前を変更した場合は、公的な名前変更証明書
更新手続きでは、パスポートが著しく破損している場合や、紛失・盗難にあった場合は、郵送での更新手続きは利用できません。
この場合は、初回申請と同様の手続きが必要となります。
また、結婚や離婚などで名前を変更した場合は、法的な名前変更証明書の提出が必要です。
証明書は原本または認証されたコピーを提出する必要があります。
有効期限の確認もしておきましょう。多くの国では、入国時に最低6ヶ月の有効期限が必要です。
そのため、有効期限切れの1年前から更新手続きを開始することをおすすめします。
更新申請書類は追跡可能な郵送方法を使用することをおすすめします。
紛失や遅延を防ぐため、USPS Priority MailやPriority Mail Expressの利用が推奨されています。
更新時も新規申請と同じ写真の規定が適用されます。
6ヶ月以内に撮影された規定に合致した写真を用意する必要があります。
このように、アメリカのパスポートの更新にもいくつか重要なポイントがあります。
必要書類の準備や手続きの流れを十分に確認し、余裕を持って申請しましょう。
不明な点がある場合は、米国務省のウェブサイトや各パスポートセンターで確認すると確実です。
アメリカのパスポートで入国審査を受ける手順
アメリカの入国審査は、世界でも最も厳格な手続きとして知られています。
パスポートがあれば自動的に入国できると考えている方も多いかもしれませんが、実際には細かい手順と注意点があります。
以下では、アメリカのパスポートを使用して入国審査を受ける際の手順と、スムーズに通過するためのポイントを解説します。
飛行機到着前の準備
入国審査をスムーズに進めるためには、機内での準備が大切です。
多くの航空会社では、到着前に税関申告書が配布されます。
この書類には以下の情報を記入しなければいけません。
・パスポート情報(番号、有効期限)
・滞在先の住所
・持ち込み品の申告
・渡航目的
・滞在予定期間
特に滞在先の住所は正確に記入する必要があります。ホテルに宿泊する場合は、予約確認書を手元に用意しておくとスムーズです。
入国審査場での手順
飛行機を降りたら、まず入国審査場に向かいます。
アメリカのパスポートを持っている場合は、US Citizens/US Passportsと書かれた専用レーンを使用できます。
この時点で以下の書類を準備しておきましょう。
・パスポート
・税関申告書
・必要に応じて滞在証明書類(ホテル予約など)
自動化ゲート(APC)の利用
主要空港では、アメリカのパスポート所持者は自動化ゲート(Automated Passport Control:APC)を利用できる場合もあります。
APCを使用する場合の手順は以下の通りです。
1. パスポートをスキャン
2. 顔写真の撮影
3. 質問事項への回答(タッチスクリーンで操作)
4. レシートの印刷
APCを使用すると、通常の入国審査よりも待ち時間を大幅に短縮できます。
ただし、すべての空港でAPCが利用できるわけではないため、事前に確認が必要です。
入国審査官との対面
APCを使用した場合でも、最終的には入国審査官による確認が必要です。
この際、審査官から以下のような質問を受ける可能性があります。
・渡航目的
・滞在予定期間
・滞在先
・職業
・持ち込み品の確認
これらの質問に対しては、簡潔かつ正直に答えることが重要です。
審査官は、回答の一貫性や態度なども確認しています。
指紋認証と写真撮影
アメリカのパスポートを持っていても、生体認証のための指紋採取と写真撮影が必要で、本人確認のために行います。手順は以下の通りです。
・両手の人差し指の指紋を採取
・デジタルカメラでの顔写真撮影
・必要に応じて他の指の指紋も採取
税関検査
入国審査を通過したら、次は税関検査です。ここでは以下の点が確認されます。
・申告した持ち込み品の確認
・禁止品や制限品の有無
・現金の所持(10,000ドル以上の場合は申告が必要)
・食品や農産物の持ち込み
税関検査では、X線検査や開封検査が行われる場合があります。
特に食品や農産物の持ち込みには厳しい規制があるため、注意が必要です。
まとめ
アメリカのパスポート申請は、初めてだと不安もあると思います。しかし、手順さえきちんと押さえていれば難しいことはありません。
申請を行う職員からの指示もありますが、ネットで事前に情報を得て、準備しておけばより安心できるでしょう。
また、更新手続きについても申請時と同じように、手順と手続きを知っていればスムーズに進めるでしょう。

◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇留学経験
イングランドのオックスフォードのOxford English Centreに3週間の語学留学と、スコットランドのエディンバラのUniversity of Edinburghに1年間の交換留学をしていました。
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。