今回は、子どもに英語の早期学習をさせようと検討している保護者の方に、早期学習のメリットとデメリットをご紹介していきます。その上で、英語の早期学習を始めるとすればどのように進めていくべきかもご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
子どもの早期英語学習のメリット
英語は、子どもが小さいうちから学習させておいた方が良いという意見も多いです。では、具体的にはどういった点が英語の早期学習のメリットになるのでしょう。
英語を母語として覚えられる
子どもに英語の早期学習をさせると、日本語を学ぶ母語と同じ脳の領域で英語を覚えてくれます。
子どもの脳は言語を習得することに長けていて、短い間で母語を覚えます。そのため、10歳前後までは言語は母語として覚えることができるのです。そして10歳以上になり、大人の脳へと成長していくと、母語以外の言語は第2言語として覚えることとなります。
英語を母語として覚えられるということは、母語である日本語を介さなくても英会話ができるようになるということです。逆に、第2言語で英語を覚えると、多くの方が経験したようにしっかり予習復習しなければいけません。英語を母語とは別物とし、勉強の1科目として勉強しなければ覚えられなくなります。
よって、大人になってから、あるいは中学生になってから苦労させたくないのであれば、本格的な早期英語学習をして幼いころから英語に親しんだ方が良いと言えます。
スピーキング能力を上げられる
早期英語学習をすると、子どものスピーキング能力を飛躍的に上げられます。
日本の英語教育は、改革が行われているとは言え、他国と比べるとレベルはかなり低いです。結果、中学・高校と英語を6年間学んでも、やはり英語は喋れるようになっていません。
子どもに英語を話せるように育ってほしいのであれば、日本の教育に頼っていてはいけないでしょう。英語専門の大学に行ってからならそれなりに学習できますが、脳が大人になってしまっているので学習には時間がかかり、母語と同じように覚えられません。
早期英語学習は、子どもがお喋りをし、楽しみながら学ぶものです。ですから、最初からスピーキングには注力しています。読み書きのレベルは後から付けていけるので、その前段階でできるスピーキング能力をしっかり上げられるのが早期英語学習のメリットでしょう。
多文化に適用できる
子どもが早期英語学習をすると、多文化に適用できる子になります。
多文化の学習はインターナショナルプリスクールでも行われているもので、早いうちから海外について知ることで外国人差別の意識がなくなります。また、世界は広いこと、外国という日本以外の国があることを知ることで、将来の視野が広がるメリットもあります。
今は企業も社内言語を英語にするなどグローバル化が進んでいるので、将来のことを考えて多文化に適用できる子になるのはメリットです。
発音が良くなる
子どもが早いうちから英語に親しむと、発音はかなり良くなります。これは、英語を母語と同じ脳の領域で学べる時期であるからです。
大人になってから英語を学び直そうと思っても、なかなか良い発音にならない人はいませんか?中学校や高校の教師だって、酷い発音の人はかなり多い現状です。これが日本の教育を受けてきた人たちの結果ということでしょう。
小さいうちから英語を学ぶと、耳から聞いた音をカタカナに変換することなく、きちんと1つの言語として覚えるので発音はネイティブスピーカーと同様になります。発音矯正を後でしなくても良いため効率的な英語学習になるでしょう。
続ければバイリンガルキッズになれる
英語の早期学習は、続けていけばネイティブスピーカーに匹敵するようなバイリンガルキッズになれます。
インターナショナルプリスクールでも、小学校から地元の学校に変わればそこで英語は消えてしまう子が多いのですが、小学生からも英語を続ければバイリンガルとして活躍できます。
バイリンガルになれば受験戦争でも役に立ちますし、就活でTOEICや英検などの試験結果をアピールすることもできます。働く場所も、英語を活かす職場を視野に入れられるため就職先の幅が広がるでしょう。
子どもの早期英語学習のデメリット
では、子どもの早期英語学習のデメリットは何かあるのでしょうか。気を付けないとデメリットになりうることもあるので注意しましょう。
途中でやめれば意味がない
せっかく子どもの早期英語学習を始めたのに、小学生に上がるまでなど、途中でやめれば意味がありません。
実際、幼稚園の時に英会話スクールに通っていたという小学生の話を聞いたことがありますが、彼はその時のことをまったく覚えていないと言っていました。結果、英語は第2言語として、アルファベットから覚えることになっていました。
早期英語学習をすると決めたら、子どもが嫌がらない限りかなり長い間続けなければお金をドブに捨てることにもなりかねません。せめて、中学校で本格的に英語学習が始まる前までの小学生の間は、英語に触れる機会を多くしておかないともったいないです。
ライティングは別で学習が必要
英語の早期学習は、基本的に子どもができる範囲で行うためライティングに弱くなります。
例えば、まだ日本語の読み書きすら危うい年齢の子どもに英語を教える時、メインとなるのはリスニングとスピーキングです。英会話に強い子どもになりますが、一方で読み書きはどうしても能力的に後回しとなるので、英語が話せても書けない場合が出てきます。
ただ、中学になると英語は読み書きに力を入れるので、その年齢になるまで待つのもアリです。逆に、中学では英会話をほぼしなくなるので、中学以前は英会話、以降は読み書きと切り替える方法もあります。
早期英語学習ができる環境が少ない
早期英語学習をしたいと思っても、子どもに英語をしっかり教えてくれる環境が少ないことはデメリットでしょう。
そもそもインターナショナルプリスクールが送り迎えできる範囲にないことも多いです。英会話スクールに通わせても、週に1回1時間だけだとしたら、英語に触れる時間がまったく足りません。
ですから、子どもに英語を教えようとすると、家庭で独自に進める必要性が出てきます。ここに抵抗を感じたり、親が英語ができない場合には早期英語学習をあきらめてしまうこともあります。
子どもの早期英語学習はどのように進めるべきなのか
では、やむを得ず家庭で早期英語学習を進めるためには、どのようなステップで英語を教えれば良いのでしょうか。インターナショナルプリスクールが実践しているやり方や、英語を母語としないのに全員英語が話せるスウェーデンの環境をもとにご紹介します。
遊びの1つとして始める
何と言っても大切なのは、英語の早期学習は「勉強」ではなく「遊び」であると子どもに認識させることです。
机に座って勉強することではなく、身体を動かし楽しく遊ぶ、そんな遊びの中に英語が入るイメージです。子どもにとって、この時の英語はあくまでコミュニケーションを取る方法であり、勉強であってはなりません。一度嫌だと思えば、英語の早期学習は成功しないので注意しましょう。
保護者の方が家で早期学習を行うなら、英語は遊びながら行うことが大前提となります。
音楽やダンスで単語を覚えさせる
インターナショナルプリスクールでは、英語はリトミックと絡ませることが多いです。音楽やダンスを使って英単語を覚えさせるようにしましょう。
市販でも、子ども用の英語の歌は売っていますし、YouTubeなどの無料動画サイトでも動画として見ることができます。発音に自信がなければ動画に頼るのも良いでしょう。基本的な単語は身体を動かしながら学び、一緒に毎日踊ってあげると身についてきます。
英語で話しかける
保護者の方が英語が話せるなら、毎日のように英語で話しかけることも早期学習に大切なことです。簡単な単語でも良いので、子どもと一緒に英語を勉強するのも良いですね。
英語で話しかけることによって、子どものリスニング能力が育ちます。ただし、ここで気を付けなければならないのはその音を忠実に覚えるため、保護者の方の英語の発音が悪いと子どもも発音が悪くなってしまうことです。
ともあれ、子どもに英語で話しかけるとどのように返すべきか一生懸命頭を回転させて応えようとするので、それだけでも脳を育てることはできます。英語とは別に、自分の意見を言える子を育てることにもつながります。
テレビは常に英語にしておく
もしできるなら、家庭ではテレビを常に英語にしておきましょう。これは、英語が母語ではないスウェーデン人が英語を話せる理由の1つでもあります。
スウェーデンでは、放送局が少なく、作る番組も少ないそうです。だから英語の番組が流れていることが当たり前で、子どもは生まれてからその音を聞くため英語が聞き取れるようになります。対して日本は欧米に比べてバラエティー番組などが特に充実しており、英語は意識しないとテレビから流せません。
子どもがくいつく英語のアニメなどは効果的なので、子どもがリビングにいる間はとにかくテレビから英語を流すようにしてみましょう。早期英語学習のリスニングの面をカバーしてくれます。
まとめ
子どもの英語早期学習のメリットは大きいですが、問題は早期学習ができる環境作りが難しいことです。家庭では英語の発音が良く、多少話せる人がいて、家族全体が協力しないといけません。それでもできないことはありませんが、もし予算的に余裕があるならプロにお任せしてインターナショナルプリスクールへの入学を検討するのも1つです。オンライン英会話スクールで英語に親しむ時間も増やせるので、色々な手段を使って子どもの早期英語学習を成功させましょう!
◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.