
韓国旅行と言えばソウルが定番ですが、少し違った韓国に触れたいなら地方都市「大邱(テグ)」がおすすめです。
この記事では、大邱(テグ)の観光スポットや大邱ならではのグルメ、イベントをご紹介します。
韓国が初めての方にもリピーターの方にもおすすめです。
韓国旅行をお考えの方はぜひ参考にしてみてください!
- 韓国・大邱(テグ)の基本情報|ソウルや釜山との違い
- 大邱(テグ)へのアクセス
- 大邱(テグ)で人気のお祭り・イベント
- 大邱(テグ)のおすすめ観光スポット
- 大邱(テグ)で味わいたい名物グルメ
- 大邱(テグ)の治安事情
- まとめ
韓国・大邱(テグ)の基本情報|ソウルや釜山との違い
大邱は韓国南東部に位置する都市。
2023年時点で人口は約240万人。
ソウル(940万人)、釜山(プサン)(330万人)、仁川(290万人)に次ぐ、韓国で4番目の都市です。
市の周囲は山々に囲まれており、盆地地形になっています。
そのため夏は暑く、冬は寒い傾向に…。
夏は韓国で一番暑い町といわれたこともあるほどですが、その分、夏の夜市やカフェ文化は活発です。
特にローカルグルメや、1年を通して開催されるイベントやお祭りが魅力的。
ソウルや釜山に比べると都市の規模としては大きくはありませんが、地下鉄や商業施設も整っており、しっかりと「観光」を楽しめるでしょう。
<大邱の基本情報>
| 面積 | 約1499.5 km2 |
| 人口 | 約237万人(2023年12月現在) |
|---|---|
| 行政区 | 中区、東区など7つの区と、2つの郡からなる |
| 気候 | 山に囲まれた盆地地形。 年間を通して降水量は少なめ |
大邱(テグ)へのアクセス
大邱へは、日本からの直行便か、ソウルや釜山経由でアクセスできます。
日本から直行便で行く
大邱には大邱国際空港があり、日本からの直行便が出ています。
主にLCCのティーウェイ航空が成田、関空、福岡から大邱へ直行便を運航しています。
直行便の場合は、搭乗時間は約1時間~2時間半。
乗り換えなしで大邱まで行けるので便利です。
なお、大邱国際空港から大邱市内までは、バスやタクシー、地下鉄でアクセスできます。
ただし、地下鉄は空港の最寄り駅まで1キロ以上離れているため、利用するならバスやタクシーがおすすめです。
バスは101番のバスで、大邱国際空港から東大邱駅まで約10分。
約20分間隔で運行しているので便利です。
荷物が重いならタクシーがおすすめ。
こちらも、東大邱駅まで約10分、7,000ウォン(約733円)が目安です。
一方で、日本―大邱は便数が少なく、毎日運航しているわけでもありません。
安心の王道ルートで行きたいなら、ソウル経由が飛行機の便数も多く、おすすめです。
日本→仁川空港→ソウル→大邱へ
日本から仁川空港へは直行便が多数出ています。
仁川空港からソウル駅へは空港鉄道にて1時間ほど。
ソウル駅から大邱行きの高速鉄道KTXが出ているので、乗り換えも楽です。
ソウル駅-大邱はKTXがおすすめです。
KTXは日本の新幹線のようなもの。
在来線特急でも大邱には行けますが、3時間以上かかります。
KTXなら約1時間40分~と半分以下の時間で行けるため◎。
料金は4,000円~5,000円です。
ソウルからはバスも出ていますが、こちらも時間がかかりますが、バス旅を楽しみたい方にはおすすめです。
KTXも在来線特急も、日本からチケットを予約購入できます。
大邱(テグ)で人気のお祭り・イベント
大邱は一年を通してお祭りがいっぱいです。
地元の人たちが本気で楽しんでいます。
ここでは、初めての人でも楽しみやすい代表的なお祭りをご紹介します。
ぜひ日程を確認して参加してみてください。
大邱チメクフェスティバル(夏)
チメクとは、チキン&ビール(メクチュ)のこと。
その名の通り、チキンとビールを楽しむお祭りです。
かつて大邱では鶏肉産業が盛んで、現在でも全国的に有名なチキンブランドが数多くあることからチメク文化が始まったといわれています。
そんなチメク文化の代名詞である「チメクフェスティバル」は、今では毎年100万人以上の来場者を集める、大邱の名物イベントとなっています。
開催時期は毎年夏。
2025年は7月2日~7月6日に開催されました。
会場は大邱頭流公園一帯。
ステージではチメクK-POPコンサートやDJイベントが開かれ、芝生ではチキン片手に多くの人が乾杯します。
最近は、冷たい氷水に足を浸しながらチメクを味わう「チメクアイスパブ」も人気です。
ビールは20歳から。
パスポートなどの身分証明書の提示が必要なことがあります。
オペラフェスティバル(秋)
実は大邱は「オペラの街」。
韓国でオペラ?と思うかもしれませんが、2017年にユネスコ創造都市(音楽部門)に指定された、正真正銘の音楽の都市です。
その象徴となるのが、大邱オペラハウス。
韓国初のオペラ制作劇場です。
毎年秋、この大邱オペラハウスで大邱オペラフェスティバルが開催されます。
今年で22回目のアジア最大規模のオペラフェスティバルで、2025年は9月26日~11月8日までの6週間開催されました。
2025年のテーマは「永遠」。
オペラの不滅性と感動を共有します。
大邱オペラハウスが自主制作した『イル・トロヴァトーレ』や、世界で最も上演されるオペラのひとつ『カルメン』、世界各国の若手歌手による『フィガロの結婚』など、オペラ好きもそうでない方も楽しめる内容でした。
ドレスアップの必要はなし。
きれいめな服装で気軽に楽しめるので、昼間は街歩きを楽しんで夜はオペラを鑑賞する…そんな旅のスタイルもおすすめです。
大邱(テグ)のおすすめ観光スポット

次にご紹介するのは、大邱おすすめの観光スポット。
大邱には一度は訪れたい建造物や自然を満喫できるスポット、歩くだけでも楽しい市場など、おすすめの観光スポットがたくさんあります。
東華寺(桐華寺)
東華寺(桐華寺)は、八公山(パルゴンサン)のふもとにある由緒ある仏教寺院。
493年に建てられたといわれています。
寺の入り口には樹木が生い茂り、奥には滝が流れており、歴史と自然を感じられる場所です。
韓国では、願い事をするために石を積み上げる風習があります。
そのため、大院殿の前にはいくつもの石が積み上げられた光景が広がっています。
訪れた人々の願いや祈りが込められており、静かな空間でその思いを感じられるでしょう。
八公山が国立公園に指定されており、あちらこちらに石像が鎮座しています。
最も大きいのが、薬師如来大仏。
全長は33mで、石造石仏としては世界最大規模といわれています。
ぜひゆっくりと散策しながら、歴史と自然が融合した雰囲気を肌で感じてみてください。
前山(アプサン)公園
大邱のシンボル「前山(アプサン)」。
大邱市の前方(南方)に位置する山だから「前山」だそうです。
660mのアプサンは登山道や遊歩道が整備されているので、歩いて上ることもできますが、観光客はケーブルカーをよく利用するとのこと。
ケーブルカーなら、山頂駅まで一気に上がれます。
山頂駅には「アプサン展望台」があります。
目の前には大邱の街が一望できる大パノラマ。
大邱が四方を山に囲まれた盆地だということが一目で実感できます。
昼は街並みと山の緑のコントラストが美しく、夜はきらめく夜景がとてもきれいです。
ケーブルカーの運行は、通常は日没までですが、春から夏にかけての週末は夜21:00ごろまで動いているので、夜景観賞におすすめです。
山頂駅周辺には、地元でとれた食材を使った韓国料理店やおしゃれなカフェが集まっているので、景色を眺めながら休憩や食事を楽しむことができるでしょう。
西門市場(ソムンシジャン)
食べ歩きや街歩きにおすすめなのが、西門市場(ソムンシジャン)。
大邱最大級の伝統的な市場です。
「ここに来れば何でもそろう」といわれるほど、店舗の数や品ぞろえは豊富。
衣料品や日用品、韓国グルメのお店がズラリと並びます。
衣料品はブランド物ではなくデイリーウェアが中心です。
他にも、野菜や果物、海産物などの食材や、陶磁器や木工品などの伝統工芸品を販売するお店も。
金曜~日曜の夜は夜市が開催されます。
昼間は閉まっていたお店が食べ物の屋台を出してきて…と、昼間とはまったく異なる活気あふれる賑わいを見せてくれます。
お土産物探しにもおすすめです。
大邱(テグ)で味わいたい名物グルメ
ソウルや釜山とはまた違う食文化を持つ大邱。
内陸に位置する土地柄、味が濃いめの料理や辛い料理が多いのが特徴です。
ここでは大邱の個性的なローカルグルメを3つご紹介します。
マクチャン
マクチャンとは、ホルモン焼きのこと。
牛のホルモン焼きが一般的ですが、大邱のホルモンと言えば「豚」を指します。
豚のマクチャン(ギアラ)を炭火や鉄板で焼いて食べます。
しっかりと下処理がされているので臭みはほとんどありません。
カリカリに焼いてソースをつけていただきます。
ソースは濃厚な味噌ベースの「マクチャンソース」。
これにネギや青唐辛子をどっさり入れて、マクチャンと一緒に食べるのが定番スタイルです。
外はカリカリ、噛むと脂がジュワ~とあふれだし、お箸が止まらない美味しさです。
マクチャンを食べるなら、「アンジラン・ホルモン横丁」に行ってみましょう。
大邱地下鉄1号線「アンジラン駅」の3番出口から200mほどのところにあり、豚ホルモンの専門店60店舗ほどが集まっています。
お気に入りのお店が見つかると良いですね。
チムカルビ
辛い料理がお好きなら、チムカルビがおすすめです。
チムカルビは、牛肉を辛めのタレで煮込んだ大邱の郷土料理です。
唐辛子たっぷりの真っ赤なタレは、見た目通りのスパイシーで刺激的な味わい。
一口食べると、じっくりと煮込まれたお肉のうまみ、唐辛子のピリッとした辛さがアクセントとなり、やみつきになる味わいが口いっぱいに広がります。
東仁洞には「チムカルビ横丁」があり、多くのお店が軒を連ねています。
おすすめはチムカルビの老舗店「ポングルポングルチムカルビ」。
ぜひ行ってみてください。
タロクッパ
「タロ」とは韓国語で「別々に」の意味。
一般的なクッパはスープにご飯を入れた雑炊スタイルで提供されるのに対し、大邱では、スープとご飯が別々に提供されます。
牛骨や牛肉をじっくり煮込んだスープには旨味が凝縮されています。
そこに唐辛子やニンニクをたっぷりと使って味付け。
大根やネギなどの野菜が入っていることもあります。
スープに加えるご飯の量で、好みの辛さや濃さに調節できるのも◎。
昼食や夕食はもちろん、朝食としても楽しめるでしょう。
大邱(テグ)の治安事情
大邱は韓国のなかでも治安は比較的良好だといわれています。
ソウルや釜山と比べて悪い、という情報もありません。
とはいっても、屋台や繁華街などではスリや置き引きも発生しています。
また、飲み屋での酔客によるトラブルや暴力の報告例もあります。
・リュックやバッグはファスナーがしっかりと閉まるものを使い、無防備に置かない、
・夜遅い時間の人通りの少ない路地は歩かない、
・飲み過ぎには注意する、など、外国であることを意識して行動しましょう。
まとめ
韓国南東部に位置する地方都市「大邱」。
一度は訪れたい歴史的建造物や夜景を満喫できるスポット、さらには、マクチャンやチムカルビなど大邱ならではのグルメが魅力です。
夏の「チメクフェスティバル」や秋の「オペラフェスティバル」などのイベントも充実しており、訪れる時期によって違った魅力を楽しめます。
ソウルからのアクセスも◎。
ぜひ今度の韓国旅行の行先に、大邱を組み込んでみてください!
◇経歴
幼少期に1年、30代で1年、アメリカに滞在
◇資格
実用英語技能検定準一級
TOEIC860点
◇留学経験
渡航先:アメリカ
(幼少期は現地のelementary schoolに、30代では現地のcommunity collegeに通学)
◇海外渡航経験
旅行:アメリカ、カナダ、オーストラリア、メキシコ、クロアチアなど。
◇自己紹介
海外旅行が好きなWebライター。なかでもアメリカが好きで、10回以上渡航しています。
またアメリカに行けるように、現在はオンライン英会話でレッスン中です。
分かりやすい記事をお届けできるよう頑張りますので、よろしくお願いいたします!