
ベトナムでは、自然や歴史が楽しめる観光スポットが数多く存在しますが、特にハロン湾は世界遺産にも選ばれた観光スポットとして注目を集めています。
景勝地としてハロン湾の美しい景色を堪能することはもちろん、カヤック体験や洞窟巡りなどさまざまなアクティビティを体験できます。
ここでは、ベトナムの世界遺産の「ハロン湾」の見どころやおすすめの時期などについて解説していきます。
ハロン湾とは?
ハロン湾はベトナム北部トンキン湾北西部にある景勝地です。大小3,000もの島々が突き出ているのが特徴で、別名「海の桂林」と呼ばれています。
また、ハロン湾と呼ばれる理由は、龍が舞い降りた場所という意味合いが込められており、外敵の侵入を防ぐために現れた龍の親子が吐き出した宝玉が無数の奇岩となって結果的に侵略から守ったとされているからです。
さらに、ハロン湾は1994年にUNESCOの自然遺産に登録され、ベトナムを代表する観光スポットとして年間200万人もの観光客が訪れています。
ハロン湾クルーズの魅力と種類
ハロン湾の観光スポットを巡るには船での移動が必須です。
その中でも、クルーズ船に乗船してハロン湾を体験する観光ツアーも人気を集めています。
1泊2日以上かけてじっくり観光を楽しむコースや4時間だけ楽しむコースもあります。
日帰りツアーは、ランチを楽しみながら観光スポットを巡り、手漕ぎボート体験や洞窟ツアーなどが体験可能です。夕方にはホテルまで送迎してくれるので、数時間で充実した観光が可能です。
宿泊クルーズでは、日の出・夕焼けを楽しめるほか、夜のイカ釣り体験も可能です。
見どころスポットとアクティビティ
ここではハロン湾での見どころスポットやアクティビティについて紹介していきます。
ハロン湾の見どころスポット
■ ホンガチェ島
ホンガチェ島はハロン湾に浮かぶ有名な小島の一つです。2匹の鶏が向かい合って戦っているように見える姿から別名、ファインティングコック島とも呼ばれています。
特徴として、岩と岩の間の隙間から太陽の色合いが映り込む幻想的な姿を拝むことができます。そのため、ハロン湾のランドマークとして撮影する観光客が多くいます。
■ ティエンクン洞窟
ハロン湾のダウゴー島にあるティエンクン洞窟は入り口に辿り着くまでに100段の階段を登る必要があります。洞窟の中に入るとカラフルにライトアップされた鍾乳洞を見ることができます。
さらに奥へ進むと鍾乳洞の隙間から差し込む光が見られ、神秘的な光景を体験できます。ティエンクンは「天宮」という意味です。
■ スンソット洞窟
ボーホ島の中心部に位置しているスンソット洞窟はハロン湾の鍾乳洞の中で最大と言われています。大きさとしては先ほどのティエンクン洞窟の2倍の大きさを誇ります。
多くの観光客が訪れるということもあり、洞窟内は歩きやすいよう整備されているのが特徴的です。
スンソット洞窟には「カメの岩」と呼ばれる洞窟内の見どころスポットがあります。その岩を撫でるとお金持ちになれるといったジンクスがあるため、その岩の周辺にお賽銭する方も多く見られます。
■ ティートップ島
ティートップ島はハロン湾の中心部に位置する観光島で、ボートやハイキングなどのアクティビティを楽しむ観光客が多く訪れます。
さらに、400段の階段の先にあるティートップ島の頂上には展望台があり、そこではハロン湾に浮かぶ島々を360度のパノラマビューで楽しめるスポットとして人気を集めています。
ハロン湾のアクティビティ

■ 手漕ぎボート
自分でボートを漕ぎながらハロン湾の大自然を肌で感じることができます。定番のアクティビティとして人気を集めています。
■ 水上飛行機
水上飛行機は別名「シーホーク」とも呼ばれ、遊覧飛行としてハロン湾上空からの景色を楽しむことができます。船からでは見ることができない角度からの観光ができるため、水上飛行機でのハロン湾観光も大変おすすめです。クルーズツアーによって両方とも体験することも可能であるため、興味がある方は体験してみる価値はあります。
注意するべきポイントとして、水上飛行機の座席の数は限られているため当日の追加オプションは難しいでしょう。
■ 洞窟巡り
ハロン湾にはたくさんの洞窟が点在しており、鍾乳洞の美しい姿を拝めるだけでなく、ライトアップされた姿も楽しむことが可能です。
現在は観光用に整備されている洞窟も多いですが、足場が悪く滑りやすいところもあるためスニーカーなど歩きやすい靴を持参することをおすすめします。
■ ナイトフィッシング
ハロン湾の夜のアクティビティのひとつにナイトフィッシングがあります。ハロン湾は夜間にイカが獲れる場所として知られており、水上漁村のクアヴァン漁村では夜間のイカ漁は貴重な収入源となっています。
しかし、2018年の10月から生態系の保護を目的にハロン湾周辺での漁業活動が禁止となりました。そのため、釣った魚は原則リリースとなり、食べることはできません。
ハロン湾へのアクセス方法
ハノイからハロン湾まで約170キロ、車で2時間半の距離です。
ツアーの送迎付きプランが最も確実でおすすめです。
路線バスは約670円〜1,300円と最も安価ですが、片道4〜5時間かかります。
観光におすすめのシーズンと費用感
ハロン湾観光のおすすめシーズンとその時にかかる費用についてまとめていきます。
観光におすすめのシーズンについて
ハロン湾のベストシーズンは10月下旬から11月にかけての時期とされています。
その理由は、ちょうど雨季が終わって天候が安定し始めるからです。ハロン湾は景勝地であるため、天候に左右されてしまいます。
また、雨によって開催が不可能なアクティビティもあるため、ハロン湾の観光を満喫するには天気は非常に重要です。
注意するべき点としては、この時期は日中は過ごしやすい天気ではあるものの、寒暖差が激しいため服装もそれに合わせて準備することをおすすめします。
また5月〜6月は気温・海水温ともに高く、カヤックやシュノーケリングなどの海のアクティビティに最適です。
ハロン湾観光の費用感について
次にハロン湾観光での費用感についてですが、以下の通りになります。
・1泊2日クルーズ:15,000円〜50,000円(ラグジュアリー船は10万円以上)
・水上飛行機:15,000円〜25,000円
・手漕ぎボート:含まれる場合が多い(単体では1,000円〜2,000円)
ハロン湾観光ツアーは現在、インターネットからの申し込みも可能になっています。インターネット経由の方が必要な情報も確認できる上に、現地の人と交渉して騙されるなどのトラブルも回避可能なのでおすすめです。
ハロン湾観光のモデルプラン
ここではハノイのホテルから送迎付きで楽しめる、6時間コースのモデルプランを紹介します。
8時〜10時半 ハロン湾まで送迎
ハロン湾観光ツアーではホテルから現地までの送迎がついています。
バスによっては冷房の効きが強すぎるところもありますので、寒さ対策に上着を用意する必要があります。さらに、移動中バスが激しく動くことも想定されますので酔い止めが必要な方はあらかじめ準備をおすすめします。
10時半〜13時45分 ハロン湾到着、観光船の乗船手続き
ハロン湾に到着したら、乗船するクルーズへのチェックイン手続きを行いましょう。
乗船し、安全に関する説明が終わったら、ハロン湾の景色を楽しみながら、クルーズ船でのランチを堪能することができます。途中で撮影スポットを通過する可能性もありますので、写真を撮影する予定の方はカメラは常に準備しておきましょう。
13時45分〜14時45分 洞窟巡り
ボーホ島に到着し、スンソット洞窟にて洞窟体験ができます。
ライトアップされた美しい鍾乳洞の姿を楽しむことができます。
14時45分〜15時45分 カヤック、バンブーボード体験
洞窟巡りが終わったら一度クルーズに戻り、次はルオン洞窟へ向かいます。
ルオン洞窟は長さ100メートルの幅4メートル、高さ3メートルのユニークなトンネルの姿が特徴的です。ここではカヤックもしくはバンブーボードの体験が可能です。
15時45分〜16時半 ティートップ島
ティートップ島はハロン湾有数の観光島で、ここではハロン湾の海を満喫したり、山頂からしか見られないハロン湾の絶景を360度見渡すことが可能です。
16時半〜18時 港へ帰還
予定していたアクティビティが全て終了したので、このまま港へ戻ります。
タイミングによっては美しい夕日の瞬間を拝めることができますので、シャッターチャンスを逃さないようにしましょう。
18時〜 帰りのバスの送迎
帰りのバスが迎えに来てくれますので、港に到着したらそのままバスに移動します。
行きと同様、途中でトイレ休憩が一度あります。
まとめ
ハロン湾のエメラルドグリーンの海や石灰岩の神秘的な風景は地元の人たちをはじめ、世界中から多くの観光客を集めており、様々なアクティビティが体験できます。
しかし、天候によって楽しみが左右されますので、現地の天候は事前にしっかり確認しましょう。
また、ベトナムでは日本語はもちろん英語も通じないため、言語に不安がある方は日本語ガイド付きツアーがおすすめです。
景観を守るため、ペットボトルなどの持ち込みが禁止されています。観光する上でのルールは必ず遵守しましょう。
長い年月をかけた自然の姿を一度この目で見てはいかがでしょうか?
◇経歴
学習塾で小学生から高校生までを対象に英語を教えていました。
現在は、英語の学習方法や教育に関する記事を執筆するライターとして活動しております。
◇英語に関する資格
小学校英語指導者資格(J-SHINE)
◇留学経験
大学時代にアメリカでの語学留学を経験。
現地で様々な人とコミュニケーションを取る中で、語学力だけでなく異文化理解の大切さも学び、この経験は私の大きな財産となっています。
◇自己紹介
普段は接客業もしており、外国人のお客様に対応できるよう日々英語力を磨いております。最近はメジャーリーグに夢中で、実況を字幕なしで理解できるよう日々挑戦しています。