巨大な海中洞窟「ブルーホール」を知ろう!有名な場所や特徴、ダイビングの難易度も紹介します

ブルーホール、オンライン英会話、ネイティブキャンプ

「ブルーホールってどこにあるのだろう」
「初心者でもダイビングできるのか不安」
このような思いを抱えている方も多いのではないでしょうか。

ブルーホールは、深い青に染まる巨大な海中洞窟で、地球が生み出した神秘的な絶景スポットです。ダイビングで潜るだけでなく、クルーズや遊覧飛行などでも楽しめます。

この記事では、世界の有名なブルーホールの場所や特徴、ダイビングの難易度、初心者が気をつけるべきポイントを紹介していきます。次の旅先を選ぶ際の参考に、ぜひ最後までご覧ください。

ブルーホールとは?

ブルーホールとは、海底に開いた巨大な穴状の地形のことです。上空や海上から見ると円形の濃い青色をしており、周囲の浅瀬とは明らかに違う色合いを見せています。その美しさから「地球の瞳」とも呼ばれ、世界中のダイバーや旅行者を魅了してきました。

この地形は主に石灰岩でできた海底に形成されており、直径は場所によってさまざま。小さなもので数十メートル、大きなものでは300メートルを超えるものもあります。深さも10メートル台から200メートル以上まで幅広く、その規模の大きさには圧倒されるでしょう。

現在、世界各地にブルーホールが点在していますが、特にベリーズエジプトメキシコなどが有名な観光地となっています。ダイビングスポットとしてだけでなく、自然の神秘を感じられる絶景スポットとして親しまれています。

ブルーホールの成り立ち

ブルーホールは、氷河期の陸地に形成された洞窟が海面上昇によって水没することで生まれました。今から数万年前の氷河期、現在のブルーホールがある場所は陸地でした。

この時代、雨水に含まれる炭酸石灰岩の地層に染み込み、長い時間をかけて岩を溶かしていきます。こうして地下に巨大な洞窟が形成されました。

やがて氷河期が終わると氷が溶けて海面が上昇し、陸地にあった洞窟が海水で満たされます。このようにして現在見られるような、海中に存在する円形の深い穴が完成したのです。

ブルーホールの特徴的な濃い青色は、その深さが大きく関係しています。周囲の浅瀬が数メートル程度なのに対し、ブルーホール内部は数十メートルから数百メートルもの深さがあるため、光の吸収量が大きく異なります。

また、プランクトンや砂が少ない透明度の高い水質により、青い光が強く散乱します。浅瀬の淡いエメラルドグリーンとのコントラストも、より一層その美しさを際立たせているのです。

円形や垂直に落ち込む構造も、ブルーホールの魅力です。洞窟の天井が波の浸食や重力の影響で崩れ落ちることで、崖のように切り立った垂直の壁面が形づくられました。深い海底へ一気に落ち込むこの地形が、世界中のダイバーたちを魅了し続けています。

世界の有名なブルーホール

世界には神秘的な美しさを持つブルーホールが点在し、ダイバーや旅行者の憧れの地となっています。その中でも特に知られているのが以下の3つのスポットです。

◆グレート・ブルーホール(ベリーズ)
◆ダハブ・ブルーホール(エジプト)
◆タアム・ジャ・ブルーホール(メキシコ)

それぞれの場所や特徴について詳しく見ていきましょう。

グレート・ブルーホール(ベリーズ)

ベリーズにあるグレート・ブルーホールは、世界で最も有名なブルーホールです。ベリーズシティから70キロメートルほどの沖合に位置し、直径318メートル、深さ124メートルにも達します。さらに宇宙からも肉眼で確認できる唯一のブルーホールです。

このブルーホールは1万5000年前の氷河期に形成され、海面上昇とともに洞窟の天井が崩落して現在の姿になりました。1997年には世界遺産にも登録されています。

探検家ジャック・クストーが「世界で最も美しいダイビングスポットの1つ」と称したことでも知られ、上空から眺めると周囲のサンゴ礁と対比して濃紺の円が浮かび上がる、まさに地球の神秘を感じさせる絶景です。

ダハブのブルーホール(エジプト)

エジプトのシナイ半島にあるダハブのブルーホールは、紅海に面した人気のダイビングスポットです。最大深さ100メートル、直径は25メートルほどで、岸からすぐの場所にあるためアクセスしやすいのが魅力。

透明度の高い水中では、色鮮やかなサンゴ礁や熱帯魚を観察できます。ただし、外海へと続く「アーチ」と呼ばれるトンネルは水深50メートル以上あり、高度な技術が求められます。「ダイバーの墓場」とも呼ばれるほど難易度が高いスポットなので、無理のない範囲で楽しむことが大切です。

タアム・ジャ・ブルーホール(メキシコ)

メキシコのユカタン半島沖にあるタアム・ジャ・ブルーホールは、2024年に発見された新しいスポットです。

名前はマヤ語で「深い水」を意味し、深さは420メートル以上と推定されています。これは現在知られている中で世界最深のブルーホールです。

海底には淡水と海水が混ざり合う独特の環境があり、生態系の研究対象としても注目を集めています。観光地としての整備はこれからですが、ダイビングスポットとしての人気が高まると期待されています。

周辺には陸地の陥没穴であるセノーテ古代マヤ文明の遺跡も点在しており、合わせて訪れてみるのも良いですね。

ダイビングの難易度は?初心者には難しい?

ブルーホールでのダイビングは、一般的な海と比べて難易度が高めです。

場所によって条件は変わりますが、必要なスキルレベルや初心者が気をつけるべきこと、ダイビング時の注意点について順番に紹介していきます。

ブルーホールでのダイビングは高いスキルが求められる

ブルーホールでのダイビングには、中級以上のスキルが求められます。水深が深く流れが速い場所も多いため、初心者には危険が伴うからです。

特にエジプトのダハブにあるブルーホールは「ダイバーの墓場」とも呼ばれ、世界で最も危険なダイビングスポットのひとつ。

水深が100メートルを超える場所もあり、急激な水深変化や複雑な洞窟構造が危険性を高めています。水深の深いエリアでは窒素の吸収量が増え、急激に浮上すると減圧症のリスクも高まります。また、光量が少ない洞窟内では方向感覚を失いやすく、浮力コントロールや器材操作にも高度な技術が必要です。

一方、ベリーズのグレート・ブルーホールは比較的穏やかで、アドバンスドオープンウォーター以上の資格があれば潜ることができます。

初心者ダイバーが注意すべきこと

初心者ダイバーは、まず自分のスキルレベルに合ったブルーホールを選ぶことが大切です。ダイビングライセンスを取得したばかりの方は、いきなり深いブルーホールに挑戦するのは避けましょう。

オープンウォーターダイバーの資格では最大水深18メートルまでしか潜れないため、まずは浅い場所でのダイビング経験を積むことをおすすめします。アドバンスド資格を取得してから挑戦すれば、より安全に楽しめるでしょう。

また、ブルーホールでは中性浮力の維持が難しくなります。上部は明るく開放的ですが、下層に行くほど急に暗くなり、水温の変化で浮力も変わりやすいからです。事前に浮力調整の練習を十分に行っておきましょう。

そして何より欠かせないのが、経験豊富な現地ガイドと一緒に潜ること。緊急時の対応や安全停止の管理も含めて、プロの指示に従って行動してください。

ブルーホールでダイビングする際の注意点

ブルーホールでダイビングする際は、事前準備と安全管理を徹底しましょう。

まず、現地で信頼できるダイビングショップを選び、必ずブリーフィングを受けてください。水深や流れの状況、緊急時の対応方法を丁寧に確認しておくことが大切です。

器材の準備も欠かせません。深度計やダイブコンピューターを必ず装着し、自分の深度と潜水時間を常に把握しましょう。ブルーホールは垂直に深く落ち込む地形のため、圧力変化によるリスクが高くなります。窒素酔い減圧症を防ぐためにも、無理な深度への挑戦は避けた方が無難です。

何より欠かせないのは、体調管理をしっかり行うこと。体調が優れない日は無理をせず、潜らない勇気を持つことも必要です。経験豊富なガイドと一緒に潜れば、より安全にブルーホールの神秘を楽しめるでしょう。

ダイビング以外の観光方法

ブルーホールは、ダイビングだけでなくさまざまな方法で楽しめる観光スポットです。ダイビング資格を持っていない方や、気軽に景色を楽しみたい方にもおすすめの体験があります。

シュノーケリングクルーズ遊覧飛行など、海面から空まで、いろいろな角度から神秘的な美しさを満喫できる方法を見ていきましょう。

周辺でシュノーケリングを満喫する

ブルーホールの周辺海域では、シュノーケリングで気軽に海中世界を体験できます。ダイビングライセンスがなくても、浅瀬のサンゴ礁や色とりどりの熱帯魚を間近で観察できるのが魅力。

特にベリーズのグレート・ブルーホールは、直径300メートルほどの巨大な穴の縁に広がる透明度の高いラグーンで、カリブ海のリーフシャークナースシャークミッドナイト・パロットフィッシュといった海洋生物に出会えます。穏やかな海域のため、初めてシュノーケリングをする方でも安心して楽しめるでしょう。

ツアーに参加すれば、ガイドが安全な場所へ案内してくれるため、家族連れにもおすすめの楽しみ方です。

クルーズ船で海上から景観を楽しむ

クルーズ船に乗って、海上からブルーホールの全景を眺める方法もあります。海面に浮かびながら、深い青色の円が広がる幻想的な景色を写真に収められるでしょう。

グレート・ブルーホールへは、キーカーカー島やアンバーグリスキー島から日帰りクルーズツアーが出ています。船上でゆったりと過ごしながら移動できるのが魅力。途中で近くの島に立ち寄ったり、ランチを楽しんだりするプランもあり、のんびりとした海の旅を満喫したい方におすすめです。

ターコイズブルーの海に広がる深いインディゴブルーのコントラストは、船上からでも圧巻の美しさです。

遊覧飛行で上空から「地球の瞳」を眺める

セスナ機ヘリコプターで上空から見下ろすと、ブルーホールの真円形がくっきりと浮かび上がります。エメラルドグリーンの海に濃紺の円が浮かぶこの光景は、「地球の瞳」とも呼ばれる絶景です。

ベリーズシティやサンペドロから遊覧飛行ツアーが催行されており、30分から1時間ほどのフライトで上空からの美しさを堪能できます。

セスナ機なら手軽にブルーホール全体を一望できるでしょう。一方、ヘリコプターツアーは低空で長時間ホバリングが可能なため、細部までじっくり眺められます。写真撮影には最適で、SNS映えする写真を狙いたい方にもおすすめです。

スカイダイビングでブルーホールを空から体験する

より刺激的な体験を求めるなら、スカイダイビングでブルーホール上空を飛ぶのもおすすめです。

高度3000メートルを超える空から飛び降り、足元に広がるブルーホールの絶景を眺めながら降りていく瞬間は、忘れられない体験となるでしょう。インストラクターとのタンデムジャンプなら、スカイダイビング未経験者でも参加できるので安心です。

ベリーズダハブ周辺では、ブルーホールを含む海岸線の景色を楽しめるスカイダイビングツアーが開催されています。世界的な絶景スポットとして有名なブルーホール上空でのスカイダイビングは、冒険好きな方にとって特別な経験となるはずです。

まとめ

この記事では、ブルーホールの成り立ちや世界の有名なスポット、ダイビングの難易度や楽しみ方について解説してきました。

ベリーズのグレート・ブルーホールやエジプトのダハブなど、地球が生み出した神秘的な海中洞窟は世界各地に点在しています。ダイビングには高度な技術が求められますが、シュノーケリングやクルーズ、遊覧飛行など、いろいろな方法で深い青の絶景を体験できるでしょう。ダイバーでない方も十分に楽しめます。

この記事を参考に、ぜひ次の旅先としてブルーホールを訪れてみてくださいね!

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