「留学はしてみたいけど、すごくお金がかかりそうで踏み出せない・・・。」
そう考える方に今注目されているのが
フィリピンの大学留学です。
フィリピンは物価が安く、学費も安いことで注目されています。
とはいっても具体的にいくらなのか、どのくらい安いのかまではわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はフィリピンの大学に留学した際にかかる費用を、学費から生活費まで徹底的に解説していきます。
海外留学を考えている方はぜひ参考にしてみてください!
フィリピンの大学学費の全体像
まずはフィリピンの大学の学費の全体像からご紹介します。
フィリピンの大学には、大きく国公立大学と私立大学の2種類があります。
国公立大学の方が私立大学よりも安く、学費に差はありますが、どちらにしても日本の大学と比べると圧倒的に安いです。
そして、フィリピンの大学への留学方法は正規留学、交換留学、私費留学と大きく分けて3つです。
正規留学とは現地のフィリピン人大学生と同様に、学部に在籍して学位を取得する留学です。
交換留学は自身が在籍している大学の協定校に交換留学生として派遣され、元の大学に在籍しながら派遣先の大学で一定期間学ぶ留学です。
この場合、派遣先の大学で履修した単位も元の大学での単位として認められる場合がほとんどです。
私費留学は、個人で留学先や期間を決めて学ぶ留学です。
自身が在籍している大学を休学して留学する方法と、在籍したまま留学先での単位を認定してもらう方法があります。
正規留学と私費留学の場合は、基本的に留学先の大学の学費が発生しますが、交換留学の場合は学費が免除になることが多いです。
大学の種類別学費比較
次に、フィリピンの大学を国公立大学と私立大学に分けて、種類別の学費を具体的に比較していきます。
フィリピンの大学は、日本人の大学留学先として人気な他の国と比べても桁違いの安さだと言われています。
国公立大学の学費
フィリピンには100以上の国公立大学があります。
フィリピン人の学生のみが対象ではありますが、2018年の2学期からすべての国公立大学の学費が無償化されたことは大きな話題になりました。
そんなフィリピンの国公立大学の学費は、1年で2万円~10万円ほどです。
日本の国公立大学の相場と比較すると5倍~25倍ほど低く、いかに学費が安いかがわかります。
私立大学の学費
フィリピンには国公立大学以外にも、私立大学も数多く設立されています。
国公立大学よりは支払う学費が高く、大学によって差はありますが1年で10万円~50万円ほどです。
日本の私立大学の学費と比べると2倍~10倍ほど安く、日本の国立大学と比較しても安い場合もあるくらいです。
学費以外にかかる留学費用
フィリピンの大学に留学した場合の学費は日本と比べて圧倒的に安いということがわかりましたが、留学にかかる費用は学費だけではありません。
学費以外の渡航準備にかかる費用や生活費もご紹介します。
渡航にかかる費用
まず、日本からフィリピンを往復するための航空券に費用がかかり、これには往復で3万円~6万円かかるのが一般的です。
成田空港からフィリピンのマニラまでは直行便で約4時間半程度で行くことができ、時差も1時間のみと比較的行きやすいところにあります。
もし正規留学などで滞在が数年間になる場合は、合間に一時帰国する分の費用もかかります。
次に、長期休みの間の短期留学などでは必要ありませんが、正規留学する場合にはビザを取得する必要があります。
これには初年度のみで約3万円の費用が発生し、1年ごとに現地での延長費用が発生します。
この金額には、フィリピンに59日以上滞在するすべての外国人が申請しなくてはいけない外国人登録証の申請費も含まれています。
外国人登録証は、正規留学の場合は学生ビザ申請時にあわせて申請することができ、それ以外の場合は観光ビザの2回目の延長時に申請することになります。
また、留学の際には現地でトラブルに遭ったり病気になる可能性も考慮して留学保険に加入することがおすすめです。
加入する保険によって補償内容や金額にかなりの差がありますが、1ヵ月につき1万円程度が相場です。
家賃
フィリピンの大学へ留学した場合は、アパートやコンドミニアム、大学の寮に滞在することがほとんどです。
アパートやコンドミニアムは、日本のアパートやマンションのような住宅設備です。 プールやジムなどが併設されていることもあります。
1ヵ月あたり3万円~4万円が相場で、複数人でシェアハウスをして費用を抑えることもできます。
大学の寮の場合、大学内にあるため比較的安全です。
設備の快適さはコンドミニアムには劣りますが、1ヵ月あたり1万円~3万円とかなり安い家賃で滞在することができます。
その他生活費
家賃と学費以外に、現地で生活するためには食費や日用品の購入費、交通費、娯楽費などがかかります。
これには1ヵ月で1万円~3万円かかるのが相場です。
都市にもよりますが、フィリピンは日本よりも物価がかなり安いため、節約すれば生活費を大きく抑えることができます。
学費以外に留学費用を合計すると、最低金額なら1年間で42万円となります。
奨学金制度とその活用方法
日本の大学生の半数近くは、奨学金を利用して大学に通っています。
フィリピンの大学の学費が安いとはいえ、負担が難しい場合やもう少し安く留学をしたいという場合は奨学金で賄うこともできます。
ただ、フィリピンの大学の奨学金は基本的にフィリピン人に対して支給されるもので、外国人学生は対象外な場合がほとんどです。
そのため、奨学金を借りたい場合は日本の機関を活用することになります。
代表的な奨学金制度をご紹介します。
日本学生支援機構(JASSO)
日本学生支援機構(JASSO)は、日本の大学生の多くが利用している代表的な奨学金機関です。
貸与型と給付型があり、それぞれに海外留学でも利用できるプログラムがあります。
高校を卒業し、直接海外の大学で「学士」の学位を取得する課程に進学する場合に必要な経費を支給してくれる奨学金です。
トビタテ!留学JAPAN
「トビタテ!留学JAPAN」は、文部科学省が主導している、日本のグローバル人材育成を目的とした奨学金制度です。
大学生の留学の場合は、「日本代表プログラム大学生等コース」か「日本代表プログラム地域人材コース」のいずれかが対象になります。
授業料だけでなく、月々の生活費や渡航費、事前・事後研修の交通費や宿泊費なども支給され、返済が不要なのがポイントです。
経団連グローバル人材育成 スカラーシップ奨学金
経団連によるグローバル人材育成を目的とした奨学金制度です。
指定大学に在籍している学生から年間20名が選出され、半年~1年間で200万円が支給されます。
その他にも、さまざまな地方自治体や民間団体で奨学金プログラムが設けられています。
条件や希望にあうものがあるか、広く探してみてください。
奨学金の認定を受けるには成績や条件などの難易度が高いものや、定員に限りがあり倍率が高いものもあります。
必ず借りられるわけではないので、要件を満たせるように努力する必要があります。
フィリピン大学留学のメリットとデメリット
フィリピン大学留学は費用が安く、留学先として人気がありますが、費用だけで留学先を選ぶことはできませんよね。
ここからはフィリピン大学留学のメリットとデメリットをご紹介します。
フィリピン大学留学のメリット
・物価の差を活用できる
学費の安さからもわかるとは思いますが、フィリピンは日本に比べて物価が非常に安いです。
現地の人の平均的な月収は日本円にすると2万円~4万円で、日本では人によっては2、3日で稼げてしまうような額です。
つまり、月に4万円程度あれば、現地の中流所得者と同じような生活ができるのです。
月に5万円~6万円程度あれば、さらに贅沢な暮らしができてしまうことになります。
大学生活を送りながら、日本ではできないある程度贅沢な外食やリゾート地での経験をすることが可能になるのです。
・異文化交流ができる
フィリピンはカトリックとイスラムで構成された宗教国家なうえ、さまざまな民族で構成された国です。
年中ユニークなお祭りやイベントが開催されており、日本では触れることのできない異文化に直接触れることができる機会が多くあります。
社会人になる前に異文化からしか得られない経験ができるというのは、非常に有意義なことです。
日本を異なる視点で見つめられるようになったり、他国の思想や価値を尊敬できるような人間になれたりと自身の成長にもつながります。
また、世界各国からの留学生も集まっているため、さまざまな人たちと出会うチャンスがあります。
人種や言語、思想が異なった人と友人になって新しい発見を日々見ることができる、刺激的な日常を送れることでしょう。
・言語能力が上がる
フィリピンの大学では、基本的に授業は英語で行われます。
授業を毎日聞き続けていれば、徐々にリスニング能力が培われていきます。
また、さまざまな出身の学生がいるため、訛りに適応したリスニング能力を鍛えることもできます。
リスニング能力だけでなく、授業中に自分の意見を述べる必要があることも多いので、スピーキング能力も養うことができます。
現地の学生や教授も多国籍な学生がいることに慣れているため、英語ができない学生をバカにするようなことはありません。
最初は英語で自分の意見を述べることに戸惑うかもしれませんが、安心して挑戦できる環境が整っています。
また、フィリピンの公用語は英語ではなく、大学で学生が話す言語は基本的にタガログ語やビサヤ語です。
外国人に対しては英語を話してくれる学生も多いですが、日常的に英語を話す学生は多くないので、彼らと仲良くなるには彼らの言語を理解する姿勢が必要です。
現地の学生とコミュニケーションをとることで、英語以外の言語も理解することができるようになり、結果的にバイリンガルどころかトリリンガル、マルチリンガルになることも可能なのです。
ここまでフィリピン留学のメリットを多数ご紹介してきましたが、これらに対してデメリットはどうなのでしょうか。
フィリピン大学留学のデメリット
メリットの裏返しのようなことになりますが、言語能力を短期間でも上げることができる反面、課題の量が多かったり、文化的な衝突や食文化が合わなかったりすること、英語を学びたくて留学した方にとっては英語以外の言語を学ぶ必要があることもデメリットになるでしょう。
留学前にフィリピンの文化について知識を得ておくことで、事前に心構えや対策ができることもあります。
まとめ
今回は、フィリピンの大学に留学するときの費用とその時に使える奨学金制度、フィリピン留学のメリットやデメリットについて徹底解説しました。
フィリピンは、数多くある人気留学先の中でも桁違いに学費や生活費が安く済むのが特徴です。
日本からのアクセスもよく、時差も少ないため、留学に興味はあるけど不安が多くて踏み出せないという方にもおすすめです。
日本では経験できない多くの経験を積むことができるので、フィリピンの大学留学を少しでも考えている方は、ぜひ一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

◇経歴(英語を使用した経歴)
小中学生時代をアメリカ・ニューヨーク州で過ごした後、高校では英語を専門的に学び大学では主に英語教育を学びました。その中で、実際に中学生に対して学校で英語の授業を行ったり塾講師として受験英語の指導を行ったりしていました。
◇資格
・英検準1級
・TOEIC865点
・中学校教諭一種免許状(英語)
・高等学校教諭一種免許状(英語)
◇海外渡航経験
小学校3年生から中学生までの間、アメリカ・ニューヨーク州で生活し、現地の学校に通っていました。
この経験を通じて、異文化の中で生活する楽しさや戸惑いを肌で感じながら、英語や多様な価値観に触れることができました。
まだ幼いうちに新鮮な経験ができたこともあり、クラスメートとの交流や現地の行事への参加を通じて、自然とアメリカの文化に溶け込んでいく貴重な時間を過ごしました。
◇自己紹介
WEBライターのりんと申します。義務教育時代を海外で過ごした経験を活かして主に英語や教育に関する記事を執筆しております。