近年、フィリピンは 語学留学やリゾート観光、ノマドワークなど多様な目的で日本人に人気の渡航先 となっています。セブ島やマニラ、ボラカイ島など、多くの魅力的な地域が点在し、比較的フライト時間も短いため、初めての海外旅行先としても選ばれやすい国です。
その一方で、「航空券代を少しでも安く抑えたい」「短期滞在だから最低限の移動費で済ませたい」 と考える人が増えており、格安航空会社(LCC) の需要は年々高まっています。特に航空券が高騰しやすい昨今、LCCを上手に利用することで、数万円単位で出費を抑えることが可能です。
この記事では、日本からフィリピンへ就航している主要なLCCの情報を網羅し、航空券を安く入手する方法、LCCならではの注意点、そして快適な渡航のコツまで詳しく解説します。
- 日本からフィリピンに行けるLCC:セブパシフィック航空
- 日本からフィリピンに行けるLCC:ジップエア
- 日本からフィリピンに行けるLCC:エアアジア
- 日本からフィリピンに行けるLCC:ジェットスター
- 航空券代を安く抑える方法
- LCCを利用するときの注意点
- まとめ
日本からフィリピンに行けるLCC:セブパシフィック航空
セブパシフィック航空(Cebu Pacific)は、フィリピン最大級のLCCで、1996年に設立されました。安定した運航実績とリーズナブルな運賃で知られ、現地フィリピン国内の移動だけでなく、日本・韓国・シンガポールなどの国際線も広く展開しています。
日本からの就航路線は以下のとおりです:
東京(成田)⇔マニラ
大阪(関西)⇔マニラ
名古屋(中部)⇔マニラ
福岡 ⇔ マニラ(季節運航)
東京(成田)⇔セブ島(直行)
最大の特徴は、1年を通じて実施される大規模なプロモーション。特に有名なのが「PISOセール(ピソ=1ペソ)」で、条件が合えば片道100円台のチケットを入手できることも。公式アプリやSNSで最新情報をチェックするのがおすすめです。
機材は新型エアバスA320などで、比較的新しく快適です。ただし、機内サービスは最低限で、飲み物・食事・荷物預けなどはすべて有料。必要なサービスを自分で選んで追加するスタイルです。
日本からフィリピンに行けるLCC:ジップエア
ZIPAIR(ジップエア)は、JAL(日本航空)グループが手がける中長距離型のLCCで、2020年に就航。比較的新しい航空会社ながら、コロナ禍を経て急成長し、2023年にはフィリピン・マニラへの定期便をスタートしました。
ZIPAIRの魅力は「低価格+快適性」の両立。全座席にUSB電源・Wi-Fiを標準搭載しており、オンラインエンタメも充実。追加料金を払えば、フルフラットになるビジネスクラス級の「ZIP Full-Flat」座席も選べます。
また、座席指定や受託手荷物、食事などもすべてオプション制なので、ミニマルな旅行スタイルの人にとっては非常に合理的です。
日本からフィリピンに行けるLCC:エアアジア
AirAsia(エアアジア)はマレーシア発祥のアジア最大のLCCグループで、フィリピン国内では「AirAsia Philippines」として運航。日本とフィリピンを結ぶ便も展開しており、リーズナブルな運賃と運航の安定性で人気です。
大阪(関西)⇔マニラ
東京(成田)⇔セブ島(※一部運休時あり)
アジア各国での乗継便も充実しており、「成田→クアラルンプール→マニラ」といった多国籍周遊旅にも対応しやすい点が魅力。また、公式アプリでの予約時には割引やポイント還元があることも多く、アプリ経由の予約が推奨されています。
機内食の種類も豊富で、フィリピン料理やアジアンテイストのメニューが事前予約で楽しめます。
日本からフィリピンに行けるLCC:ジェットスター
ジェットスター(Jetstar)はオーストラリア発祥のLCCで、日本では「ジェットスター・ジャパン」として国内外に多数の路線を持っています。現時点で日本からフィリピンへの直行便は運航されていませんが、アジア諸国を経由することでフィリピン入りが可能です。
成田→台北→マニラ(台湾経由)
関西→シンガポール→クラーク(乗継)
長距離移動が苦でない方や、複数都市を楽しみたい旅人にとっては、ジェットスターをうまく利用した周遊プランもおすすめです。特に「乗り継ぎ便で航空券が半額以下になる」こともあるため、柔軟な日程が組める方は一度検索してみましょう。
航空券代を安く抑える方法
航空券をなるべく安く手に入れたい方に向けて、実践的なコツを紹介します。
早期予約を活用する
LCCは、早期予約によって航空券が安くなる傾向があります。出発日の数か月前から予約を開始し、セール情報をチェックすることで、お得な価格で航空券を入手できます。
セール時期を狙う
各LCCは定期的にセールを実施しており、特に年に数回の「スーパーセール」「メガセール」などでは、片道1,000円以下のチケットが放出されることもあります。セブパシフィック航空の「PISOセール」はその代表例で、運賃が1ペソ(約2.5円)という驚きの価格が話題になります。
※税金・手数料は別途必要
こうしたセールはSNSやメルマガで先行案内されることも多く、各社の公式アカウントや会員登録をしておくことで情報を逃さずキャッチできます。
荷物を軽くする
LCCでは受託荷物が有料であるため、荷物の量が少なければ少ないほど総コストを抑えられます。多くのLCCは機内持ち込みが7kgまで無料のケースが多く、バックパック1つで旅に出る「ミニマムトラベラー」にとっては理想的な環境です。
例えば、ジップエアでは7kg以内の荷物であれば基本運賃のみで渡航可能。衣類を圧縮袋で小さくまとめる、機内持ち込み可能なサイズのキャリーケースを使うなど、ちょっとした工夫で荷物を減らすことができます。
片道ずつ予約する&複数LCCを組み合わせる
片道ごとに別のLCCを使うことで、往復より安くなるケースも。SkyscannerやGoogle Flightsなどの往復を同じ航空会社で予約するよりも、行きと帰りで別のLCCを使うことで大幅に安くなることがあります。特にジップエアとセブパシフィック、またはエアアジアの組み合わせは価格競争が激しく、お互いに安さを打ち出しているため、比較する価値があります。
LCCを利用するときの注意点
LCCは料金が安い分、フルサービスの航空会社とは異なる注意点が多数あります。以下に代表的な注意事項を解説します。
受託手荷物は基本的に有料
LCCでは、受託手荷物(チェックインバゲージ)は無料ではありません。荷物が多い人は、事前にオンラインで申し込むことで空港カウンターより安く抑えることができます。
ZIPAIR:7kg以内の機内持込は無料だが、受託荷物は20kgで片道4,000円程度
セブパシフィック:15kgから追加料金(2,000円前後)
機内食・飲み物も有料
LCCでは機内での食事や飲み物が無料ではなく、事前予約または当日購入が必要です。短距離フライトであれば持ち込んだお菓子や水でしのぐ人も多いですが、3〜5時間以上のフライトでは、事前に購入しておくと安心です。
シート選択も有料
隣同士で座りたい場合や、足元の広いシートを希望する場合も追加料金がかかります。座席指定をしないと、当日にランダムで離れた座席になることも。
遅延・欠航のリスクがやや高い
LCCは費用を抑える代わりに便数が少なく、悪天候や機材トラブル時の代替便が少ない傾向があります。遅延・欠航時の保証や返金については、各社の規定を事前に確認しておくことが重要です。
空港のターミナルが異なることがある
LCCは、空港の中でも利用料の安いターミナル(例:成田空港第3ターミナル)を使用することが多いため、他の航空会社とは搭乗口が異なる場合があります。乗り継ぎや集合時刻には十分注意しましょう。
リファンダブル(返金可)でないケースが多い
LCCはその性質上、キャンセルや変更に対して非常に厳しいポリシーを設けていることが一般的です。予約後の変更は手数料が高額で、キャンセル料は100%という場合もあります。旅行の予定が確定してから予約する、または少額の旅行保険に加入しておくことをおすすめします。
フライトが深夜・早朝になる傾向
安い便ほど時間帯が深夜や早朝に設定されていることが多く、空港へのアクセスや宿泊に工夫が必要です。成田空港第3ターミナルは深夜営業していない飲食店もあるため、事前に食事を済ませておくなどの準備も必要です。
また、フィリピン側(特にマニラのニノイ・アキノ国際空港)ではターミナルが複数あり、LCCの発着はターミナル3や4に集中しているため、空港間の移動に注意が必要です。
まとめ
日本からフィリピンへの渡航には、近年ますますLCCの選択肢が広がっています。セブパシフィック航空やエアアジアは根強い人気を誇り、ZIPAIRの新規参入により、より快適でコストパフォーマンスの高い移動が可能となっています。ジェットスターも経由地をうまく選べば、十分選択肢に入る存在です。
LCCの活用は、安いだけでなく、自由な旅のスタイルを実現する手段でもあります。たとえば、浮いた航空券代でスパやアクティビティにお金を使ったり、ホテルを少しグレードアップしたりと、旅の満足度を高める選択肢が増えます。
とはいえ、LCCには「低価格=自己責任」が求められる場面も少なくありません。荷物制限、時間の正確さ、追加料金の把握など、事前準備と情報収集が非常に重要です。
この記事を参考に、うまくLCCを使いこなし、フィリピンへの快適でお得な空の旅を実現してください。

◇経歴
フィリピンへの海外赴任3年(広告・マーケティング)
カナダでの飲食店でのウエイター半年
◇資格
TOEIC780点
◇留学経験
ILSC Language school(カナダ・トロント/2か月間)
◇海外渡航経験
仕事:フィリピン
ワーホリ:カナダ
旅行:ベトナム、香港、中国、韓国、インド、アメリカ、ペルー、ボリビア、ブラジル
◇自己紹介
はじめての海外は知らない世界を見たくてワーキングホリデーでカナダに行きました。
その経験を活かして仕事でも海外に行かせてもらっています。海外の魅力やこれから海外に行こうと考えている人によりよい情報発信ができるように心がけています。