近年、英語学習の重要性がますます高まっています。
特に、中学生のうちから海外で英語を学ぶことは、単なる英語力の向上だけでなく、国際文化の理解や自主性の向上といった多くのメリットがあります。
ここ最近、英語を学ぶ手段として、フィリピンへの短期語学留学が注目されています。
フィリピンは英語を公用語とし、多くの語学学校が存在するため、短期間でも集中的に英語力を伸ばせる環境が整っています。
今回は、中学生のフィリピン短期留学について、メリットやデメリット、成功するためのポイントを解説していきます。
- フィリピン短期留学の概要と中学生に適したプログラム
- 留学生がフィリピン短期留学で得られるメリット
- フィリピン短期留学のデメリットと注意点
- フィリピン短期留学の準備や手続き
- フィリピン短期留学後の英語学習の継続方法
- まとめ
フィリピン短期留学の概要と中学生に適したプログラム
フィリピン短期留学は、1週間から数ヶ月の期間で、フィリピンの語学学校に通って英語を集中的に学ぶ留学プログラムです。
セブ島やバギオ、クラークといった都市には語学学校が集中していて、中学生向けのプログラムも充実しているので、日本人にとって人気の留学先となっています。
それでは、中学生向けのプログラムには、どのようなものがあるか見てみましょう。
ジュニアキャンプ
ジュニアキャンプは、小学生から15歳までを対象とした、1〜2週間の短期集中語学留学です。
春・夏・冬休みなどの長期休暇に合わせて開催されています。
同年代の留学生たちだけのグループで、みんな一緒に英語を学びます。
学校によっては、成田空港や関西空港から日本人の学校スタッフが同伴してくれる場合もありますので、中学生だけでも安心して参加できます。
親子留学
夏休みを利用して、親子で参加する語学留学プランです。
入国に際して特別な手続きも必要なく、現地スケジュールも自由に決めることが出来ます。
保護者の渡航費用もかかりますが、親子で安心して留学できる上、英語学習だけでなく観光やアクティビティが含まれているプログラムもあるので、フィリピンを満喫しつつ楽しく学ぶことが出来ます。
単身留学
フィリピンの一部の語学学校では、中学生単独での留学を受け入れています。
こうしたプログラムには、保護者の付き添いなく単身での留学への参加が可能です。
1人で参加するので、自主性や積極性を育むには最適です。
ただし、安全面に配慮して、行きと帰りのフライトには保護者の同伴が必要になります。
留学生がフィリピン短期留学で得られるメリット
ここでは、フィリピンで中学生が短期留学に参加することによって、期待できるメリットをご紹介します。
英語力の向上
フィリピン留学での授業は、マンツーマンレッスンが主流です。
欧米留学のように、大人数のグループクラスだと、どうしてもついていけない子どもが出てきますが、1対1の授業であれば、英語力に自信のない場合でも、自分のレベルに合った授業を受けることができます。
先生も理解できるスピードで話してくれて、難しい単語を使わないように配慮もしてくれます。
異文化交流体験
中学生のうちから日本と異なる文化の中で生活体験をすることで、新しい価値観を学ぶことができます。
外国人の先生や、色々な国籍の留学生と交流することで、コミュニケーション能力が飛躍的に向上し、国際感覚を養うことにもなります。
現地の生活様式に触れることで視野が広がることも期待できます。
上手くはなくても、積極的に英語で伝えようとする姿勢が英語力の向上につながります。
自主性と自信の向上
海外での留学生活を通じて、自分で考えて行動する機会が増えて、自主性や自信を育むことにつながります。
フィリピン留学をする中学生は、長期間親元を離れて生活することが初めてのケースがほとんどです。
フィリピンでの滞在で、普段関わることのない大人たちや外国人との生活や食文化など、日本と異なる場に身を置くことで、多くの保護者が子どもの成長を実感しています。
フィリピン短期留学のデメリットと注意点
ここでは、逆にフィリピン短期留学のデメリットや注意点をご紹介します。
環境に慣れるまで時間がかかる
学校によっては、短期で英語を習得するために、外出制限や母国語禁止ルールといった、いわゆるスパルタ規則で運営しているところもあります。
生活が管理されて、英語のみの授業という環境に、最初は戸惑うことがあるかもしれません。
しばらく経って、徐々に周りの環境に慣れていくことで、英語でのコミュニケーションが自然とできるようになります。
生活環境の違い
フィリピンの気候や食事、衛生環境は日本とは異なります。
水道水は飲めないので、ミネラルウォーターを購入する必要がありますし、フィリピンの食事も普段食べているものとは違うので、最初は慣れないかも知れません。
日本とは異なる生活環境がストレスの原因となって、参加当初に体調を崩してしまったりする留学生も少なくありません。
治安の問題
フィリピンは地域によって治安の悪いエリアもあります。
もっともよくあるのはスリや置き引き、ひったくりなどの犯罪です。
海外にいるという意識を常に忘れずに、夜道を歩かない、繁華街には近寄らない、必ず複数人で外出するなど、基本的な行動を忘れないようにしましょう。
留学先の都市や滞在エリアの治安状況を事前に確認し、学校のルールをしっかり守ることが重要です。
フィリピン短期留学の準備や手続き
ここでは短期留学に参加するにあたって、必要な準備や手続きを見ていきましょう。
留学の手続き
フィリピンは15歳未満の場合、単独での入国を原則として認めていません。
事前にWEG申請をすることで、単独での留学が可能となります。
事前手続きとして、渡航前にフィリピン大使館や領事館で認証手続き、または公証人役場で公証をもらうことで、保護者の同伴なしでの渡航が許可されます。
この認証手続きを渡航前に行い、入国時に認証済みのWEG申請書を提出することで申請が完了します。
学校選び
留学経験者によるインターネット上の口コミや実績をよく調べて、自分に適した留学先の学校と留学プランを選びましょう。
中学生なので、生活に不便がなく校内の設備が充実している学校を選ぶのがよいでしょう。
売店やスポーツジム、プールやバスケットコートがあると、生徒同士の交流も生まれやすいです。留学生同士の交流イベントなどを催している学校もあるので、事前に調べておくことをおすすめします。
入国の準備
フィリピンは、30日以内の滞在であればビザは不要ですが、それ以上の場合は申請が必要です。
また、中学生が1人で海外に行くのは初めての経験だと思いますので、日本から直行便を利用することをおすすめします。
乗り継ぎ便の場合ターミナル間の移動や、深夜到着など安全面でも心配です。各航空会社は、12歳以上であれば1人での搭乗を認めていますが、チェックインから出国審査、入国審査も1人で行う必要があります。
出来れば保護者が付き添いの上、フィリピンに入国する方が良いでしょう。
必要な持ち物
実際に、フィリピン短期留学に参加した人たちの声から、持って行った方が良いものをご紹介します。
まず、多少の現地通貨は持っていた方がいいでしょう。
あまり大金を持ち歩くと危険なので、必要最低限にします。普段飲んでいる常備薬も忘れずに持って行くようにします。
また、コンセントの変換プラグ、モバイルWi-Fiなども所持していて良かったという声が大きい持ち物です。
フィリピン短期留学後の英語学習の継続方法
英語留学から帰国して間もなくは、英語がまだ身についている状態でも、日本で生活しているとどんどん英語力は落ちていきます。
せっかく身につけた英語力を落としてしまわないよう、帰国後も簡単に出来る学習方法をご紹介します。
オンライン英会話を活用する
単語や文法、リーディングなどは日本でも学ぶことができますが、スピーキングを鍛えるのが一番難しいとされています。
フィリピン人講師によるオンライン英会話を利用して、定期的に英語を話す環境を作るのがおすすめです。
時間にも融通が効き、英会話教室に通うよりもコストパフォーマンスが高い上、マンツーマンで英会話ができる点が魅力です。
英語の試験を受ける
留学後も新たな目標を作った方が、英語学習が捗ります。
英検やTOEIC、TOEFLといった試験を目標とすることで、英語学習のモチベーションが維持できます。
検定試験の受験にはお金がかかりますが、受験料を支払うことで、やる気を引き出すことができますし、試験で良い点数が獲得できれば、今後の進学に役立つチャンスにもなります。
英語のコンテンツに触れる
英語の本やドラマ、映画、YouTubeを活用して、日頃から英語に触れる機会を増やしましょう。
映画や動画を字幕付きで何回も観ているうちに、発音やセリフが頭に入って来るので、英語力の上達に繋がります。
英語でSNSを利用する
SNSを利用していれば、英語で投稿してみるのもボキャブラリーやライティング力をキープするのに有効な手段です。
インスタグラムやX、Facebookで、英語で発信することによって、外国人から英語でコメントがかえってきたり、表現などが誤っていれば指摘してくれる人も出て来て、新たなコミュニケーションに発展するかもしれません。
まとめ
フィリピン短期留学は、中学生にとって英語力を向上させるだけでなく、国際感覚やグローバルな考え方を身につけ、異文化の理解や自主性を育む貴重なチャンスになります。
フィリピンの語学学校は、基本的に全寮制です。食事や洗濯、掃除までサービスとして提供されていて、生活面で困ることはありません。
また、安全面でも、学校と同じ敷地内の寮で24時間守られた環境で生活をすることができます。ぜひフィリピン短期留学を通じて、未来の可能性を広げてみることをおすすめします。

◇経歴
英語圏での生活、業務歴10年以上
◇資格
TOEIC900点代後半
◇留学経験
ニュージャージーへ1年間
◇海外渡航経験
シンガポールで2年、台湾で3年、タイで2年仕事してました。
◇自己紹介
英語ができれば世界が広がります!
海外生活経験を活かして、楽しい部分だけではなく、リアルな生活をお届けします!