
フィリピンは東南アジアでありながら英語が公用語の国。日本から4~5時間程で行けて時差も1時間しかないため短期間で留学に行きたい方にとって最適な国です。
発展途上国ということもあり、まだまだ物価も安価に抑えられており留学費用も抑えることができます。
また、海に囲まれており様々なアクティビティができるため、英語学習だけでなく旅行も楽しめるのが魅力です。
この記事では、フィリピンで3年間働いていた私がフィリピンの短期留学について解説しました。これからフィリピンの短期留学に行きたい方の参考になれば幸いです。
- フィリピン短期留学とは1週間から1か月の英語留学
- フィリピン短期留学の特徴
- 短期でもフィリピン留学に行くべき理由は?
- フィリピン短期留学はこんな人におすすめ!
- フィリピン短期留学の費用
- フィリピン短期留学の効果
- フィリピンで短期留学できる語学学校
- 【対象別】フィリピン短期留学でおすすめの語学学校
- フィリピン短期留学に関するよくある質問
- まとめ
フィリピン短期留学とは1週間から1か月の英語留学
フィリピンの短期留学は1〜4週間程度で短期の休みや転職の合間などで利用されるケースが多いです。
フィリピンは1か月以内であればビザなしで滞在可能なので1か月以内の短期留学に来る方が多くいらっしゃいます。
学校側も短期で行きやすい場所にあるからこそ、短期間でのプログラムを用意しているところが多いです。
フィリピン短期留学の特徴
ここでは、フィリピン短期留学の特徴を3つに絞って解説します。
マンツーマンで授業を受けられる
フィリピン留学の魅力は、マンツーマンでの授業を受けられる点です。
多くの語学学校では1対1の個人レッスン形式を採用しており、以下のように生徒一人ひとりの課題や理解度に応じて柔軟にカリキュラムを調整できます。
また、マンツーマンの強みは、その場ですぐにフィードバックをもらえる点です。授業中に誤った発音や文法をその場で修正してもらえるため、学習効果が非常に高く曖昧な理解のまま次へ進んでしまう心配がありません。
スパルタ形式を取り入れている学校が多い
フィリピンの語学学校では、短期集中で成果を狙うスパルタ式のカリキュラムが非常に人気です。
セミスパルタでは毎日のマンツーマン授業に加え、グループクラスや単語テストなども実施して学習時間が10時間を超える日も珍しくありません。
平日の外出制限と英語のみで過ごす環境を徹底しているケースも多く、生活の全てが学習環境になるため、短期間で劇的に英語力が伸びます。
食事・寮・授業が一体化された環境では意思の弱さに頼らず、やらざるを得ない状況が生まれ、毎日の復習や自己管理力も自然と高まります。
なお、スパルタ式の強制的な学習スタイルは人によって合う・合わないがあります。そのため、初めての留学やマイペースに学びたい人にはセミスパルタと呼ばれる外出の自由がありつつも集中学習を両立できるコースが最適です。
他国よりも留学費用が安い
フィリピン短期留学の大きな利点に、費用の安さが挙げられます。アメリカや欧州、オーストラリアと比べて同じマンツーマン中心・寮付き・食事付きのスタイルでも、圧倒的にリーズナブルです。
たとえば、1週間から始められるコースは最安で約5万円からとなっており、平均しても欧米の半額以下で提供されるケースが多いです。
さらに、滞在費・食費・教材費・水道光熱費などもフィリピンの物価に基づいているため、生活費も抑えやすいです。また、語学学校によっては無料のレクリエーションや観光ツアーを提供するケースもあります。
短期でもフィリピン留学に行くべき理由は?
1~4週間の短期でもフィリピン留学に行くべきなのか悩む方も多いと思います。
ここではフィリピン留学に行くべき理由を解説します。
英語を使った現地での生活を体験できる
海外での生活を経験している日本人は多くありません。短期間でも留学に行くことで英語を使って生活するとはどういうことなのかをリアルに体験できます。
現地で実際に生活してみることで新たな気付きを得られるはずです。
生きた英語を学べる
日本にいるだけだと生きた英語が学びづらいです。きれいな文法でなくても実際は通じたり、文法を省略して話していたりもして英語の話し方が参考になります。
生活の中で耳も慣れてきて英語が聞き取れるようにもなります。
勉強だけでなく観光も楽しめる
フィリピンは海を中心としたアクティビティが多いです。
アイランドホッピングやスキューバダイビング、シュノーケルなどのアクティビティが楽しめます。留学だけでなく観光も楽しめるので一石二鳥ですね。
英語を使うモチベーションになる
実際に英語を使うイメージが湧かないとなかなか勉強にも力が入りません。現地で英語を使って生活することで英語を使うイメージが具体的にできるようになります。
また、現地で友達ができれば友達ともっと話したいというモチベーションにもなります。
外国人の友達が作れる可能性がある
フィリピン人は陽気な性格で友達になりやすいです。
私はフィリピンに24歳の時にいって生活をしていましたが、近くのクラブやバー、カフェなどでも話しかけて友達を作ることができました。
積極的に声をかけて外国人の友達を作ってみるのも留学ならではの経験ですね。
フィリピン短期留学はこんな人におすすめ!
フィリピンの短期留学は下記のような方におすすめです。特に大学生はフィリピン留学に多数訪れていて、春休みや夏休みは街で多くの日本人学生を見かけました。
また、短期集中の詰め込み型・スパルタ型のコースがある学校もあるので短期間でもしっかり勉強できます。
フィリピンは飛行機代やビザ代、留学費用も安価なので大きな出費が少ないのもありがたいですね。
フィリピン短期留学の費用
フィリピンの短期留学の費用はどのエリアに行くかや学校のクオリティ、寮を1人部屋にするか複数人部屋にするかでも変わってきます。
留学に必要な費用は主に飛行機代、学校費用(入学金・授業料・寮代含む)、土日などの観光代、保険代、食費などが含まれます。
下記にかんたんに1週間~1か月の留学費用の目安をまとめました。
留学費用はコマ数や学校の質、寮の広さなどによって異なります。また、現地費用は観光に行くのかや夜や週末に街に出かけるのかによって変わってくるのであくまで目安としてお考え下さい。
| 留学費用 | 現地費用 | 旅行保険 | 航空券 | |
| 1週間 | 8〜17万円 | 1~3万円 | 0.5万円 | 5~10万円 |
| 2週間 | 10〜20万円 | 3~5万円 | 0.75万円 | |
| 3週間 | 14〜26万円 | 5~7万円 | 1万円 | |
| 4週間 | 20〜30万円 | 7~9万円 | 1.5万円 |
フィリピン短期留学の効果
短期留学の効果はどのようなコースを選び現地でどのように過ごすかによっても異なります。また、事前の語学力によっても変わってきます。
かなり初心者のコースからになる場合あまり効果が得られないかもしれません。
目安としては、TOEIC500点以上は取得しておいた方が良いでしょう。また、出発の1か月前からは、毎日1時間でもオンライン英会話に取り組んでおくのがおすすめです。
TOEICが受けられない場合、中学英語レベルをしっかりとマスターしつつ、オンライン英会話をやっておきましょう。
次に、これくらいの状態で留学を行った場合、どのような効果が得られるのかご紹介します。
長時間のコースで学べば1~2週間でも成長を実感できる
フィリピンの留学コースは昼間から夕方くらいまで授業で、そのあと街に出やすいコースや1日8時間以上あり宿題も多いコースなどがあります。
短期間で一気に英語に慣れたいなら長時間のコース選択がおすすめ。集中して英語漬けにすることで一気に英語に慣れることができます。
2週間英語漬けで勉強すればその後帰国してオンライン英会話をした時により話せるようになっていると効果を実感できるはずです。
初心者は英語への抵抗感をなくせる
短い時間でも集中して積極的にアウトプットすれば概ね英語で話すことへの抵抗感がなくなります。
平日は授業に集中し、土日には街のモールなどに出て何か買いたいものを尋ねてみましょう。
積極的に英語を使うことによって英語への抵抗感を短期間でもなくすことができます。
フィリピンで短期留学できる語学学校
フィリピンは短期で訪れる方が多いため、多くの学校で短期留学ができます。いくつかの学校を紹介します。
QQEnglish
QQEnglishはフィリピン最大級の日本人経営の語学学校のひとつです。
学校はマクタン島の海に面したシーサイド校とセブ島のITパークの中にある校舎があります。ITパークにある学校には校舎の裏側に居酒屋も経営されていて、筆者もセブ島滞在時にはよく行っていました。
シーサイド校も一度行きましたが海沿いでプールパーティができるような場所でフィリピンのリゾート感を感じながら勉強ができます。
QQEnglishの留学は最短1日からのプランも用意されていて、1週間、2週間といった単位でも柔軟な日程で受講が可能です。
1週間の最安値は寮・食費含めても10万円もしないため、あとは保険や現地で使うお金を少し持っていけば留学ができます。社会人もいますが安価なため学生も多い印象です。
EV Academy(イーヴィー アカデミー)
EV Academyは、セブ島にある語学学校でセミスパルタ方式を採用。
2004年に開校し、セブ島で初めてスパルタ式を導入した学校として知られていて、「セミスパルタ」と「スパルタ」の学習スタイルを自由に選択できます。
キャンパス内には、プール、ジム、カフェテリア、自習室などの充実した施設が整っており、快適な学習環境を提供しています。
講師陣は厳格な採用基準をクリアしており、多くが英語教育の学位を持ち、TESOL認定プログラムを修了しています。
また、8割以上の講師が公式教諭免許を保持しているため、高品質な指導が受けられます。 宿泊は、1人部屋から4人部屋までキャンパス内に完備されており、プライバシーを重視する方や費用を抑えたい方など、それぞれのニーズに合わせて選択可能。
さらに、市内中心部のコンドミニアム「AVIDA TOWERS RIALA」では、シティライフを楽しみたい留学生向けの1人部屋も提供されています。
留学費用の目安は、1週間約162,000円(4人部屋・ESL Classicコース)、2週間約236,000円、1か月約338,000円となっています。
少し金額が高めですが選ばれた優秀なスタッフが在籍しており、特に集中してスパルタ教育を受け短期集中型で学びたい人に向いています。
TARGET(ターゲット)
TARGETは、セブ島にある語学学校で、特にスピーキング力の強化に注力しています。
1日最大8コマのマンツーマン授業を提供しており、基礎英語からトラベル英会話、プレゼンまで幅広いスキルを習得可能。
さらに、スピーキングマスターというカリキュラムも用意されており、英会話力を徹底的に高めたい方に適しています。放課後には無料のグループ授業も開講されており、朝から夜まで英語漬けの環境が整っています。
短期留学を検討している方には、TARGETの「祝日保証制度」と「授業追加制度」が魅力的。2週間以下の留学生を対象に祝日でも授業を提供する制度や、全ての留学生が土日のマンツーマン授業を追加できる制度があります。
また、入学初日から授業を開始できる点も、短期留学者にとって大きなメリットです。
日本人資本で運営されているため、生活面でのサポートも充実しています。正規スタッフが24時間体制で常駐し、留学生のサポートにあたっています。
親身な対応やアメニティグッズの配布、日本人の嗜好に合わせた食事メニューの提供など、日本人運営ならではのケアが行き届いています。
宿泊施設は、1人部屋から6人部屋まで多様な選択肢があり、プライベートを重視する方から費用を抑えたい方まで、それぞれのニーズに応じて選べます。
留学費用の目安として、1週間の留学で約126,000円(6人部屋、TARGET 5コースの場合)、1か月で約240,000円となっています。
TARGETは、充実したカリキュラムと手厚いサポート体制で、英語力向上を目指す多くの留学生から支持を集めています。
【対象別】フィリピン短期留学でおすすめの語学学校
ここでは、対象者別にフィリピンの短期留学でおすすめの語学学校を紹介します。
中学生におすすめの語学学校
中学生におすすめなのは、英語学習とサポート体制を兼ね備えたジュニア・サマーキャンプ形式の学校です。
フィリピンには8〜12歳、13〜18歳向けに設定されたジュニアコースがあります。ジュニアコースでは、マンツーマン授業とグループ授業、24時間体制の生活サポートが付いたパッケージが一般的です。
なかでも、セブ島にある「Winning English School」の夏・冬キャンプは6〜18歳の子どもを対象としたプログラムです。
同年代の仲間と英語漬けで学びながら、週末のアクティビティや国際交流も豊富に用意しており、異文化理解も深められます。
また、「GLC」は5〜14歳向けにマンツーマンを中心としたスピーキング重視のカリキュラムを提供しており、話す機会を確実に増やせる設計が特徴です。
高校生におすすめの語学学校
高校生には、よりアカデミックで実践的な英語力を養いたい方向けのジュニア〜ティーン向けコースが適しています。
「Winning English School」では中学生〜高校生が対象のジュニアコースがあり、2〜4週間単位で英語集中プログラムに取り組めます。
英語力の伸びはもちろん、週末にはセブ島の文化体験や国際的な仲間との交流機会も多く、学びとリフレッシュの両立が可能です。
また、CEBUを中心とした大手語学学校ではSMEAGのジュニアキャンプが注目されています。
SMEAGはスパルタ式の試験対策に強い施設を持つ有力校で、高校生向けにIELTSやTOEIC対策コースと組み合わせた短期集中型プログラムが人気です。
マンツーマンとグループ授業で英語を短期集中で強化でき、将来の留学や進学準備に直結します。
社会人におすすめの語学学校
社会人にとって語学学習は「限られた時間で成果を出すこと」が重要です。そのため、週35時間以上など短期集中に特化したコースを提供する語学学校は非常に有効です。
たとえば、セブ島の「3D Universal English Institute」では週40レッスンを行う短期集中スケジュールを組めます。複数コマの授業を短期間で受けられるため、「短期集中で英語力を伸ばしたいビジネスパーソンに最適です。
親子留学におすすめの語学学校
親子での留学を考えるなら、ファミリー向けプログラムを用意する語学学校がおすすめです。
たとえば、セブ島のGLCでは、親子で宿泊しながらマンツーマン・グループレッスンを受けられる「Family Package」を提供しています。授業時間割を共有でき、親子で学習進捗を確認し合える点も安心です。
また、3D Academyの「Kids & Parents Program」では、子どもに1日6コマのマンツーマンレッスンを用意しています。
親はマンツーマンとグループから授業形式を選択できる形です。授業後に一緒に復習したり、週末に現地アクティビティで英語環境を楽しんだりできる設計で、家族の絆も深まります。
さらに、Wales Academyは自然環境の中で親子がともに学びながら、フィリピン文化に触れるプログラムを提供している点が特徴です。
授業後や週末には自然体験や地元文化体験を交えたスケジュールで、子どもも親も退屈しません。
フィリピン短期留学に関するよくある質問
ここでは、フィリピン短期留学に関するよくある質問として、以下の2点を紹介します。
夏休みにフィリピンで短期留学するのはおすすめ?
夏休みにフィリピンで短期留学するのは、非常におすすめです。英語に常に触れられる環境で、夏のまとまった休暇を使って英語力を一気に伸ばせるのが最大の魅力です。
多くの学校が夏休みに集中講座やジュニアキャンプを企画しており、短期間で効率よく語学力を向上させられます。
次に、夏のフィリピンでは授業後や週末にビーチ・文化体験を楽しみながらリフレッシュし、学習のモチベーションも維持しやすい点がメリットです。
日本の夏休み期間と一致するため、スケジュール調整がしやすく保護者との同行や未成年の留学にも安心です。
また、欧米と比べて夏休みシーズンでも語学学校の授業料や滞在費がリーズナブルであるため、コストパフォーマンスにも優れます。
特に、マンツーマン授業を中心に1週間から選べるプランが充実しており、旅行費用を含めても欧米へ短期留学をするよりも安価に収めやすいのが強みです。
フィリピン短期留学でビザは必要?
フィリピンへ短期留学(観光・語学目的)で訪れる場合、現地で30日間のビザ免除措置が適用されます。そのため、30日以内であれば、追加ビザが不要で語学学校へ通えます。
ただし、30日を超えて滞在する場合、現地で観光ビザの延長申請を行い、最大数か月まで滞在可能です。
また、語学学校に通う場合は、「Special Study Permit(SSP)」という一時的学習許可の取得が必要です。SSPはフィリピン移民局に申請し取得するもので、料金は約8,000 ペソ(約21,000 円)程度となっています。
まとめ
この記事では、フィリピンの短期留学に意味があるのかやメリット、おすすめな学校などをまとめて紹介しました。
短期留学では効果が出ないのではと不安な方もいるかもしれませんが集中して取り組めば十分効果を実感できます。
特に海外での生活経験がない人にとっては現地で英語を使う機会を多く持つことで成長が実感できることでしょう。短期留学に今後行きたい方の参考になれば幸いです。
◇経歴
フィリピンへの海外赴任3年(広告・マーケティング)
カナダでの飲食店でのウエイター半年
◇資格
TOEIC780点
◇留学経験
ILSC Language school(カナダ・トロント/2か月間)
◇海外渡航経験
仕事:フィリピン
ワーホリ:カナダ
旅行:ベトナム、香港、中国、韓国、インド、アメリカ、ペルー、ボリビア、ブラジル
◇自己紹介
はじめての海外は知らない世界を見たくてワーキングホリデーでカナダに行きました。
その経験を活かして仕事でも海外に行かせてもらっています。海外の魅力やこれから海外に行こうと考えている人によりよい情報発信ができるように心がけています。