「今より専門的な知識を身につけて活躍の場を広げたい!」
「世界に通用するスキルを身につけてキャリアアップしたい!」
そう考えて海外で学ぶ機会を探しているなら、イギリスの大学院留学があなたにぴったりの選択肢かもしれません。
イギリスにはトップレベルの大学が多くあり、より高度な知識を身につけるための環境が整っています。
本記事では、そんなイギリスの大学院留学について、基礎知識から大学院の選び方、大学院留学に必要なビザのことまでを徹底的に解説します。
この記事を読んで、イギリスの大学院留学のための第一歩を踏み出してください。
イギリスの基本情報
イギリスの大学院留学について知るうえで、まずはイギリスについて知っておきましょう。
イギリスの基礎的な情報は下記の通りです。
正式名称 |
グレートブリテン及び北アイルランド連合王国 |
首都 |
ロンドン |
言語 |
英語(ウェールズ語、ゲール語等使用地域あり) |
通貨 |
スターリング・ポンド(£) |
日本との時差 |
9時間(サマータイム時は8時間) |
※「英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)基礎データ|外務省」を参考に作成
そんなイギリスで教育を受けるメリットには以下があります。
・比較的治安がよく、留学生も安心して生活できる
・大学のほとんどが国立大学で、質の高い教育を受けられる
・大学ランキング上位校が多く、世界各国から集まった優秀な学生とともに学べる
・専門性が高く、ユニークなコース内容で学びを深められる
イギリスの大学院留学をする
イギリスへの留学を検討するうえで知っておくべき、イギリスの大学院の特徴についても整理しておきましょう。
イギリスの大学院の特徴①:コース期間は1年が一般的
日本や北米の大学院では、コース期間が2年であることが一般的ですが、イギリスの大学院のコース期間は1年が一般的です。
1年集中して学ぶことで修士号を取得できるため、社会人留学でも他国への留学に比べてプランを立てやすいのがメリットです。
イギリスの大学院の特徴②:コース費用は300万円〜
イギリスの大学院では、学費が安いところでも1年で£15,000ほどとなり、少なくとも300万円は見ておく必要があります。
ランキング上位の大学や知名度のある大学は学費が高くなる傾向があり、今後の円安の影響やコース費用の値上げも考慮し、留学費用は少し多めに見積もっておく必要があるでしょう。
大学が直接出している奨学金や、倍率は高くなりますが、民間団体が出す返済不要の給付型奨学金もあるので、広く情報を集めておくのがおすすめです。
イギリスの大学院の特徴③:日本人向けの成績要件はGPAで示されることが多い
イギリスの大学院の日本人向けの成績要件は「GPA」で示されることが多くあります。
GPA(Grade Point Average)とは、成績を点数に置き換えて平均値を出したものです。
最近では日本の大学でも成績証明書にGPAを記載するところが増えていますが、記載がない場合は、出身大学のウェブサイトで計算方法を確認できることもあります。
イギリスの大学院では関連の職歴やインターンシップの経験もあわせて見てくれる場合もあるため、GPAが要件より少し低い場合でも諦めずに出願してみるのがおすすめです。
あわせて提出が必要となる志望動機書や英文履歴書でしっかりアピールしましょう。
GPAが要件よりかなり低い場合は、「プレマスターコース(Pre-Masters Programme)」と呼ばれる大学院進学準備コースを検討してみるのもおすすめです。
イギリスの大学院の特徴④:出願時期はコース開始の約1年前から
イギリスの大学院への出願では、コース開始の約1年ほど前から出願が可能です。
多くの大学は枠が埋まり次第受付終了という形式を取っているため、スケジュールに余裕を持ち、早めの出願を心がけましょう。
出願には主に下記のような書類が求められます。
・志望動機書
・推薦状
・英文履歴書
・大学の英文卒業証明書
・大学の英文成績証明書
・英語力証明(IELTSやTOEFLなど)
入学希望のコースの最新情報を確認し、必要な書類を前もって準備しておくと出願もスムーズです。
イギリスの大学院のランキング
イギリスの大学のランキングを確認するなら、代表的なものには下記のようなものがあります。
・QS World University Rankings
・Times Higher Education World University Rankings(THE Rankings)
・The Guardian University Guide
それぞれの2025年ランキングでイギリスの大学のみに絞ったものを並べると以下のようになります。
1位 |
インペリアル・カレッジ・ロンドン |
オックスフォード大学 |
オックスフォード大学 |
2位 |
オックスフォード大学 |
ケンブリッジ大学 |
セント・アンドリュース大学 |
3位 |
ケンブリッジ大学 |
インペリアル・カレッジ・ロンドン |
ケンブリッジ大学 |
4位 |
ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン |
ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン |
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス |
5位 |
エディンバラ大学 |
エディンバラ大学 |
インペリアル・カレッジ・ロンドン |
6位 |
マンチェスター大学 |
キングス・カレッジ・ロンドン |
ダラム大学 |
7位 |
キングス・カレッジ・ロンドン |
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス |
バース大学 |
8位 |
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス |
マンチェスター大学 |
ウォーリック大学 |
9位 |
ブリストル大学 |
ブリストル大学 |
ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン |
10位 |
ウォーリック大学 |
グラスゴー大学 |
ラフバラ大学 |
ランキングごとに大学の順位が異なるのは、それぞれのランキングが重視する評価指標が異なるからです。
大学自体のランキングもありますが、経済学に強い大学や開発学に強い大学など、分野を絞ればまたランキング結果は異なります。
ランキングも重要な情報の1つですが、大学院を選ぶ際は、まず自分の学びたい分野を明確にし、各大学のコース内容をよく確認することで納得のいく学校選びができます。
イギリスの大学院の選び方
イギリスの大学院を選ぶ際は、コース内容や費用だけでなく、コースのタイプや期間についても注意して選ぶ必要があります。
コースモジュールをよく確認して選ぶ
イギリスの大学院選びでは、どんな内容を学べるのかを「モジュール」と呼ばれる学習単位の詳細を確認して選びましょう。
大学やコースによりモジュールの組み合わせは様々あり、より自分に合うコースを見つけるには、モジュール内容をしっかり比較して検討することが重要です。
Taught MasterとResearch Masterの違いを理解して選ぶ
イギリスの修士課程コースはTaught MasterとResearch Masterのコースに大別され、希望に合うコースを選択する必要があります。
Taught Masterは講義やワークショップなど座学中心のコースで、実践的なスキルを身につけたい人に向いているコースです。
一方、Research Masterは、講義を受けるというよりも研究が中心のコースで、研究者やアカデミックキャリアを目指す人に向いているコースになります。
大学院のコース情報を集める際は、自分の目標に合うコースタイプの情報を見るようにするとスムーズです。
コース期間に注意して選ぶ
コース選びでは、期間もよく確認しましょう。
イギリスの大学院は1年が基本と解説しましたが、コースの中にはインターンシップや他国の大学でのコースと組み合わされて期間が1年を超えるものもあります。
コース情報を見る際は、コースの詳細をよく見て選ぶようにしましょう。
大学院に留学するためのビザについて
イギリスの大学院のコースを現地で受けるためには、ビザの申請も必要になります。
「ワーキングホリデービザ(Youth Mobility Scheme visa)」での滞在も可能ですが、一般的には「学生ビザ(Student visa)」を申請します。
学生ビザ申請に必要なもの
大学院留学のための学生ビザ申請では、下記のものが必要です。
・有効なパスポート
・入学が決まっている大学が用意するCAS(Confirmation of Acceptance for Studies)
学生ビザの発行にはCAS番号が必要になります。そのため、ビザの申請はCASが手元に届いてから始めましょう。
また、日本国籍の場合は、学生ビザの申請にあたり資金証明は必須ではありませんが、指示があった場合は書類の提出が必要になります。
提出が必要になった場合にすぐに対応できるよう、あらかじめ銀行口座内の資金を確認して、準備を進めておきましょう。
なお、受講予定のコースのタイプや過去の渡航履歴によっては、追加書類の提出が必要な場合もあるため、申請書類については必ずイギリス政府の案内ページで詳細を確認してください。
学生ビザの申請方法
イギリス大学院留学のための学生ビザの申請はほとんどをオンラインで済ますことになります。
大まかな流れは下記の通りです。
1. GOV.UK(イギリス政府サイト)の学生ビザ申請ページより申請を始める
2. イギリスの社会保険料としてImmigration Health Surcharge(IHS)を支払う
3. ビザ申請料をオンラインで支払う
4. ビザ申請センターの予約をする
5. 予約を入れた日にビザ申請センターに出向き、書類の提出と指紋の登録をする
6. ビザ申請センターより審査完了の通知が届き、パスポートが返却される
2025年3月現在、社会保険料(IHS)は1年あたり£776、ビザ申請料は£490です。
各費用は変更になる可能性があるため、申請の際は必ず最新の情報を確認するようにしてください。
ビザの発行は早ければ1週間ほどで出ることもありますが、3週間を目安として準備を進めましょう。
まとめ
以上、イギリスの大学院の特徴や大学院選びのポイント、学生ビザ申請の流れを解説しました。
イギリスの大学院留学のためにはコース選びや出願の準備など、念入りな準備が必要です。
実際に大学院留学した人のブログや体験記も参考に、大学院卒業後の目標や留学の目的も明確にして大学院選びを進めましょう。
この記事も参考に情報収集を積極的に行い、あなたに合う留学先を見つけてください。

◇経歴
・ワーホリ3ヵ国経験あり
・海外企業の営業・マーケティングで5年の経験あり
・留学サポート経験あり
◇資格
・ケンブリッジ英検 FCE
・TOEIC 900点以上
◇留学経験
・イギリス・エディンバラ大学附属の語学学校にて1ヶ月の語学留学経験あり
◇海外渡航経験
・ニュージーランド、カナダ、アイルランドでワーホリを経験
・アイルランドの企業で営業・マーケティングを担当(出張でマルタやイギリス、アジア圏の国々にも行きました)
・これまで仕事や旅行で訪れた国は20ヵ国以上
◇自己紹介
留学サポートの経験も経て、現在はWebライターとして活動しています。
大学から本格的に英語を学び始め、留学・ワーホリ経験を通して、世界各国の人たちと交流する楽しさを知りました。現在は、日本で国際交流・異文化理解の場を作るお手伝いもしています。