
イングランド南西部にある、港町ブリストル。あまり馴染みがないかもしれませんが、かつて大西洋貿易や造船で栄えた港湾エリアを再開発し、アートを堪能できるスポットが豊富な都市です。
本記事では、イギリス・ブリストルの魅力を徹底解剖!
日本からのアクセス方法や、おすすめの観光スポットやお土産などを紹介します。ロンドンからも日帰りで行ける距離なので、イングランド旅行を検討中の方は、ぜひ最後までお読みくださいね!
バンクシーの出身地・港町ブリストル
ブリストルはイングランドの南西部にある港町で、バンクシーの出身地としても知られています。以前は大西洋貿易や造船の拠点のひとつとして栄えていましたが、近年港湾エリアを中心に再開発を進めたことで、観光客や若者からアートを楽しむ場として注目されています。
街のいろいろな場所にバンクシーの作品や、バンクシーから着想を得たグラフィティなどがあり、アート巡りを楽しめます。また、歴史的な観光スポットだけではなく、カフェや公園など、ゆったりと過ごせる場所もたくさんあるので、多種多様な過ごし方ができるのも魅力です。
日本からブリストルへの行き方
日本からブリストルに行くには、ロンドン・ヒースロー空港まで飛行機で移動し、公共機関でブリストルに向かうのがおすすめです。ロンドンからブリストルへは、長距離バスまたは電車で移動できます。バスはヒースロー空港から、電車はヒースローエクスプレス(特急)、もしくはヒースローコネクト(各駅停車)でロンドン市内に移動し、Paddington駅(パディントン駅)から乗ります。
◾️ヒースロー空港・ブリストル間の移動方法
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交通手段 |
所要時間 |
運賃 |
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バス(National Express) |
約2時間 |
片道£26〜£36 |
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約2時間〜2時間20分 |
片道約£46〜£58※ |
※ヒースロー空港からパディントン駅までの移動運賃も含む
なお、ブリストルにも空港はあるので(日本からの直通便はなし)、ヨーロッパ周遊旅行をする場合は、ヨーロッパの主要都市からブリストルへ渡航するのも良いでしょう。アムステルダムやパリ、ブリュッセル、フランクフルトなど、LCCを中心にブリストル行きのフライトが就航しているので、活用してみてくださいね!
ブリストルのおすすめ観光スポット7選
以下では、ブリストルのおすすめ観光スポットを7つ紹介します。港町の歴史から最新アートをじっくり見られるスポットまで、多種多様なスポットがありますよ!
Clifton Suspension Bridge(クリフトン吊り橋)
Clifton Suspension Bridge(クリフトン吊り橋)は1864年に完成したブリストルの象徴的な存在で、橋の長さは約412m、両岸から川面までの高さは76mとなっています。アヴォン峡谷に架かる橋で、世界的に有名なエンジニアであるイザムバード・キングダム・ブルネルの代表作品です。ビジターセンターでは橋の歴史を知れるのはもちろん、夜はライトアップされた美しい橋を楽しめます。見学の所要時間は30分〜1時間程度なので、天気が良い日はゆったり散策しながら楽しめますね!近くにある展望台から美しい眺めを楽しむのもおすすめです。
週末には無料のガイドツアーが開催され、予約なしでも参加可能!気軽に訪問できる観光スポットです。
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住所 |
BS3 2JX Bristol, England |
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公式サイト |
Tyntesfield(ティンツフィールド)
Tyntesfield(ティンツフィールド)とは、ビクトリア時代に建設されたゴシック・リヴァイヴァル様式の邸宅や庭園を楽しめるスポットです。現在はナショナル・トラストが管理しています。
富裕層が理想の田園生活を追求した結果生まれたティンツフィールドでは、当時の豊かな生活の様子が細やかに再現されています。特にじっくり見てほしいのは、木彫りの装飾や豪華なステンドグラスで、光が差し込む美しい様子を楽しめます。
敷地の中には菜園や自然遊歩道、温室、フォーマルガーデンなどもあるので、ゆったりとした散策にもおすすめです。2〜3時間、じっくり時間をかけて館内と庭園を巡ってみませんか?
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住所 |
Wraxall, Bristol BS48 1NX England |
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公式サイト |
Bristol Cathedral(ブリストル大聖堂)
12世紀に建設されたBristol Cathedral(ブリストル大聖堂)は、ゴシック様式とロマネスク様式が融合した魅力的なデザインが特徴の教会で、イングランド国内でも高い評価を得ています。なお、映画やドラマの撮影地としても知られています。
大聖堂の内部には壮大なアーチ型の天井やステンドグラスがあり、一見の価値があります。特におすすめなのが、網状天井の緻密なデザインやパイプオルガン。また、ステンドグラスから優しく差し込む光も見どころです。神聖かつ静寂な雰囲気のため、心を落ち着けて見学できます。
なお、大聖堂の隣にはCollege Green(カレッジ・グリーン)という芝生エリアがあり、地元の方の憩いのスポットとなっています。大聖堂自体は30分〜1時間ほどで見学できるので、天気の良い日は、見学後にピクニックを楽しむのもおすすめですよ!
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住所 |
College Green, Bristol BS1 5TJ England |
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公式サイト |
St. Mary Redcliffe Church(聖メアリー・レッドクリフ教会)
St. Mary Redcliffe Church(聖メアリー・レッドクリフ教会)は、1442年に完成した教区教会で、高さ90メートルの尖塔が特徴的です。1574年にはエリザベス1世が「イングランドで最も美しい教区教会」と称賛した教会として知られ、高い天井の荘厳な空間は見る人を圧倒する作りとなっています。
教会の壁に施された繊細な装飾彫刻をはじめ、内部には色鮮やかなステンドグラスやパイプオルガンなど、見どころは豊富。所要時間は30分〜1時間ほどで、歴史を感じながらゆったりと落ち着いて過ごすのにぴったりなスポットとなっています。
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住所 |
The Parish Office, 12 Colston Parade, Redcliffe, Bristol BS1 6RA England |
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公式サイト |
SS Great Britain(SSグレートブリテン号)
SS Great Britain(SSグレートブリテン号)は1843年に完成した世界初の鋼製蒸気船で、当時は最大級の客船でした。クリフトン吊り橋と同じく、イギリスの著名なエンジニアであるイザムバード・キングダム・ブルネルによって設計されました。当時の技術革新の象徴だったSSグレートブリテン号は最初の大西洋横断を成功させたことで、海運業に革命をもたらしました。また、リバプールとニューヨークの間を最速で航海したことから、海の奇跡とも呼ばれていたことも。
現在は博物館船として一般公開され、船室やデッキ、機関室をはじめとした船体や、船の歴史を深く味わえるスポットとなっています。
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住所 |
Great Western Dockyard, Gas Ferry Rd, Bristol BS1 6TY England |
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公式サイト |
Cabot Tower(カボットタワー)
Cabot Tower(カボットタワー)とは、ブリストル中心部からほど近い場所にある公園のBrandon Hill(ブランドン・ヒル)内にある赤褐色のタワーです。1897年、探検家のジョン・キャボットが北米大陸へ到達してから400年が経過したのを記念して建設されました。
内部の螺旋階段を登ると、街をぐるっと一望できます。
丘の傾斜にはベンチや遊歩道もあるので、ピクニックをしたり、ゆったりとベンチに座ってのんびりしたりするのもおすすめです。地元の方に愛される、歴史豊かなスポットです。
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住所 |
Brandon Hill Park, Park St, Bristol BS1 5RR England |
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公式サイト |
http://www.bristol.gov.uk/museums-parks-sports-culture/brandon-hill |
バンクシー作品のあるスポット
ブリストルは、世界的に有名なストリートアーティスト、バンクシーの故郷なので、街中には彼の作品が点在しています。以下のスポットでバンクシーの作品を見て周るのもおすすめですよ!
◾️Well Hung Lover(ウェルハング・ラバー)
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所在地 |
Park Street and Frogmore Street, Bristol BS1 5HX |
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特徴 |
不倫の現場を描いており、窓からぶら下がっている男性が特徴的 ブリストルで初めて合法とされたストリートアートとしても知られている |
◾️Grim Reaper(グリン・リーパー)
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所在地 |
Princes Wharf, Wapping Rd, Bristol BS1 4RN |
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特徴 |
バンクシーの社会風刺を強く反映した作品 死や暴力、そして資本主義社会への批判的なメッセージが込められていると言われている |
◾️Girl with a Pierced Eardrum(鼓膜が破れた少女)
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所在地 |
Hanover Place, Bristol BS1 6UT |
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特徴 |
フェルメールの名作をパロディにした作品 六角形の黄色いセキュリティアラームのような耳飾りが特徴的 |
◾️The Mild Mild West(マイルド・マイルド・ウェスト)
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所在地 |
80 Stokes Croft, Bristol BS1 3QY |
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特徴 |
テディベアが警官に向かって火炎瓶を投げる姿が描かれている作品 90年代に行われた、無許可のパーティーへの警察の対応を風刺 |
◾️Valentine’s Day(バレンタインズデー)
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所在地 |
Marsh Ln, Redfield, Bristol BS5 9SR |
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特徴 |
バレンタインデーをテーマにした作品 小さな子供が赤いバラを空中に飛ばしている姿が描かれている |
◾️Rose Rat Trap(バラとネズミ捕り)
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所在地 |
26 Fremantle Square, Bristol BS6 5TN |
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特徴 |
バラの花がネズミ捕りの罠にかかっている様子を描いた作品 愛や誘惑、危険性といったテーマを象徴していると言われている |
ブリストルの魅力的なお土産5選
以下では、ブリストルの魅力的なお土産を5つ紹介するので、観光とあわせて、ショッピングも楽しんでくださいね!
ちなみに、お土産の購入場所におすすめなのは、旧市街にある屋内型のマーケットであるSt Nicholas Market(セント・ニコラス・マーケット)。1743年創業の長い歴史を持つマーケットで、地元の方はもちろん観光客にも愛されています。食品や飲み物だけでなく、クラフトショップなどもあるのでぜひ足を運んでみてください。
ビール
ビール製造が盛んなイングランドですが、ブリストルにも醸造所が数多くあります。ユニークなクラフトビールが多数販売されているので、ぜひお土産に購入してみてください。ブリストルだけでしか手に入らないビールは、お土産におすすめです。
ブリストル・サイダー
実はブリストルは世界有数のサイダー(りんご酒)の産地。ブリストル・サイダーは、イギリスのウエストカントリー地域で生産される高品質のリンゴを使用して作られています。なお、地元の酵母を使用する伝統的な製法で造られているため、独特の風味があります。スクランピーと呼ばれる未濾過のサイダーや、大手メーカー製造のクリアな味わいなど、多種多様なサイダーがありますよ!
アルコールの度数も幅広いので、お酒の強さや好みに合わせて購入しやすいです。
ブリストルの陶器
貿易港として栄えていたブリストルでは陶磁器産業が発展し、18世紀にイングランド国内で初めて硬質の磁器が製造されました。特に有名なのは、18世紀にハッタルしたBristol Porcelain(ブリストル磁器)と、19世紀のBristol Stoneware(ブリストル・ストーンウェア)です。ユニークなデザインや美しい釉薬が特徴的で、家庭用品としてだけでなく、装飾品としても使用されています。
ガラス細工
18世紀にガラス製造の中心地として栄えたことから、ガラス細工もブリストルの特産品のひとつです。特に、ブリストル・ブルーガラスは、独特な色合いと伝統的で洗練された技術で知られています。手作りのワイングラスや食器、ジュエリーなど多種多様なガラス細工の製品を購入できます。
紅茶
ブリストル産の紅茶もお土産としておすすめです。PUKKA(パッカ)はブリストル発のBIO紅茶で、美味しさはもちろん、カラフルで可愛いパッケージが魅力的!複数のテイストを試せるボックスセットもあるので、好きな味わいを選んでみてくださいね!
おまけ:ブリストルの基本情報
最後に、ブリストルの基本情報についてもまとめました。こちらも旅行の参考にしてくださいね!
地理
ブリストルはイングランドの南西部、ブリストル海峡奥のセヴァーン川河口の入り江に注ぐエイボン川の河口から約10km内陸へ移動した場所にあります。周辺には「ダウンズ」と呼ばれる丘陵地帯があり、自然豊かな環境に恵まれているため落ち着いた景観が広がります。
気候
ブリストルは典型的な西岸海洋性気候(ケッペンの気候区分Cfb)なので、年間を通じて気温の変動が少なく温暖です。夏季の平均気温は約18〜22℃で、冬季は3〜9℃程度。降水量は多めで、秋から冬にかけては雨が頻繁に降ります。
なお、年間の日照時間は変化が大きいです。夏は日が長くて出かけるのに適した時期ですが、天気は変わりやすいので外出時には折り畳み傘や軽いジャケットを持ち歩くのが良いでしょう。
人口
人口は約48万人。イングランドで8番目に人口が多く、男性と女性の比率はほぼ均等(男性が約49.9%、女性が約50.1%)となっています。
歴史
ブリストルの歴史は古く、紀元前40年頃、ローマ人が現在のブリストル西側にアボナという港を築いて、商業活動をしたのが始まりです。以後10世紀ごろまでには商業港として繁栄し、交易の中心となりました。
中世には、ブリストルはイングランドの重要な貿易港として、ヨークやノリッジなどロンドンに次ぐ交易拠点に発展。毛織物などをヨーロッパ各地に輸出しており、その後奴隷貿易の発展に伴ってさらなる経済的な発展を遂げ、18世紀には三大奴隷貿易港のひとつとなりました。
しかし、産業革命を通じて鉄道が発展したため、マンチェスターやリヴァプールとの競争に敗れ、なおかつ奴隷貿易が禁止されたことでブリストルは衰退していきました。
とはいえども、古くから高度な製造技術があったブリストルは、飛行機や自動車の産業分野に活躍の場を移してきました。現在は、ハーバーサイドを中心に都市再生が進められ、かつての繁栄を取り戻しつつあります。
教育
ブリストルは、教育水準の高さでも知られており、複数の優れた大学や語学学校が、多様なプログラムを提供しています。
◾️University of Bristol(ブリストル大学)
University of Bristol(ブリストル大学)は、1876年設立の公立大学で、イングランド国内でトップ10に入る名門大学として知られています。大学ランキングでは、国内(Times Best University in the UK 2025)で9位、世界大学ランキング(QS世界大学ランキング2025)では、54位という評価です。
工学、医学、社会科学など多様な分野で先進的な研究が行われ、特に医療やエンジニアリング分野での評価が高く、卒業生の就職率なども非常に良いです。
◾️University of the West of England, UWE Bristol(ウェスト・オブ・イングランド大学)
University of the West of England, UWE Bristol(ウェスト・オブ・イングランド大学)は1959年設立の公立大学で、学生の約15%が留学生と国際性の高い環境が魅力です。特に、クリエイティブ・メディアや生物医学の分野などで高い評価を受けています。
◾️ECブリストル校
ECブリストル校は、ブリストル中心部のクイーンスクエアに位置する語学学校です。平均12名の少人数制クラスを基本とすることで、より効果的な英語学習が叶う環境が整っています。
◾️The English Language Centre Bristol: ELC Bristol(ブリストルランゲージセンター)
The English Language Centre Bristol: ELC Bristol(ブリストルランゲージセンター)は、ブリストル市街地にある家族経営の語学学校です。ブリストル大学の施設を自由に利用できるのが特徴です。
経済
ブリストルの経済は、製造業、金融サービス、教育、医療などの多くの分野で成り立っています。特に航空機製造で知られ、エアバス、GKNエアロスペースなどの拠点があり、高度な技術力をはっきしています。
なお、物流もブリストルの経済の重要な役割を担っています。特に自動車の輸出が盛んで、フォードやホンダの車両が多く輸出されています。
近年は、環境に優しいテクノロジー分野でも成長を見せており、持続可能な開発を重視する企業が増えています。さらに、文化や観光も重要な収入源となっており、ハーバーサイドの再開発が進む中で、観光業への投資も盛んです。
交通
ブリストルには、空港や鉄道駅、バスなど複数の公共交通機関が備わっているので、スムーズに移動しやすいといえます。
◾️空港
市中心部から約11km南西にあるブリストル国際空港は、国内外の多くの都市と接続しており、900万人以上の旅客が利用します。
◾️市内バス
ブリストルでは、バスが主要な交通手段となっています。本数は10分に1本以上で、効率的に市内を移動できます。
◾️Airport Flyer
空港と市内中心部を結ぶ高速バスで、料金は約9.00GBP(約1,700円)、所要時間は30〜40分です。
◾️鉄道
Great Western Railwayが運行しており、ブリストル駅からロンドン、および他の主要都市へのアクセスは非常に良好です。パディントン駅からブリストルまでの所要時間は約1時間40分です。
まとめ
ブリストルは、アートシーンが盛んで自然も豊か、さらに教育の質も非常に高いと、魅力満載の都市です。また、時期によっては世界的に有名なバルーンフェスタが毎年開催されるなど、時には違った楽しみ方もできますよ!
観光だけでなく、留学先としてもとてもおすすめですので、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。
◇経歴
海外向けデバイスのソフト設計開発、関連資料翻訳
◇資格
TOEIC 900点
◇留学経験
ワーキングホリデーにてカナダ、オーストラリアに滞在経験あり
◇海外渡航経験
ワーキングホリデーでは、ホテルやレストランで仕事をしていました。
◇自己紹介
普段は翻訳などの仕事をしていますが、Webライターとしても活動しています。
興味の幅が広く、様々なテーマで記事を書いています。
皆様にとってわかりやすく面白い記事を書けるよう頑張ります。
よろしくお願いいたします。